「違うこと」をしないこと (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
2.90
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本棚登録 : 1265
感想 : 42
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041114339

作品紹介・あらすじ

「違うこと」とは、
“その人の生き方の中で、今ここでするべきではない”こと。
→→「なんか違う。」その直感がそう教えても、義理とかしがらみ、習慣に縛られて、我慢したり、そんな風に思う自分を責めたりしていませんか。自分を生きるって、むずかしいこと。これをすれば幸せになれるとか、これをやめないと不幸になるとかではありません。自分を生きるためには、まずは自分に正直であること。本来の自分を生きるには違うことをしないことが大切なのです。
その生き方のヒントがこの本にはあります。文庫化にあたり、書下ろしも充実。新たに25問、読者からの質問にばななさんが答えます。文庫版おわりにも書下ろし収録。

感想・レビュー・書評

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  • ある決意のため、背中を押してほしくて、自分の決意は誤ったものではないと言って欲しくて、選んだ一冊。

    でも。どこかに。帯でも、背表紙でも、とっても小さくてもいいからどこかに書いてほしかった…スピリチュアルだということを…!!
    そう、わたしはスピが苦手だ。散りばめられた「神様」や「宇宙」を感じることが、きちんと理解することが、できなかった…
    久々に飛ばし読み。

    最終的には、背中を押してもらったことになるのだろう。わたしは、ある決意ができた。
    あれから一週間。何度も頭の中で、その決断が正しかったのかと反芻しては、やはり正しかったのだと落とし込む。これを何度も繰り返してる。その決断が正しかったのかなんて、今でもはっきり言って分からない。それを正しかったと思えるように生きていく。自分自身で決断するって、そういうことだと思ってる。いや、でも…ここでまた今自分の言ったことを反芻して、揺れる。揺れながら生きていく、そういうもの。

    帯の説明では、「違うこと」とは、嫌なことをしないことでも、ただ正直に生きることでもありません。それがいったいどういうことかわかったら、人生が急に拓けます。
    と、あって、
    P14「『違うことをしない』って、どういうことなんでしょうね。『したいことをする』っていうのとすごく似てるけど、微妙に違うんですよ。言葉で説明するのがちょっと難しいのですが、ヘンに力が入ったり、ちょっとでも圧がある感じがあったら「あ、こういうことじゃないな」と思う感じ。もっとこう、流れみたいなものに乗っていく感じ。その瞬間にする行動はほんとうにいつもひとつだけ。
    P16「たとえ微かな兆しでも、自分が『したくないこと』を受け流さない。『まあ、いいか』って安易に人に合わせない。妥協しないで実行することで、流れがちょっと変わる」
    つまり、一番近い感覚としては、「違うことをしない=違和感を感じたことをしない」「違和感を放置しない」ということ?うん、それはわかる。何事においても、「違和感」て大事で、放置はしない方がいい。

    だけど。
    P17「結局、その瞬間その瞬間のその人にとっての正解みたいなものって、ひとつしかないんですよ。それは誰が決めるんでもない、宇宙の流れと本人の人生が交わる点でおのずと決まってくるものなんです」
    宇宙の流れ…?正解って本当にひとつなの…?と、そこを疑いだしてしまって、ばななさんが仰る「違うことをしないこと」、それをきちんと理解できていないような気がしてる。だから、わたしはちゃんとこの作品を理解した上で背中を押されたわけではなく、大切なことを決断する力がほしかっただけなのではないか。

    P136「子どもの頃『こうしたい』と思っていた自分を殺さずに、生き延びさせるって、本当に大変なことで、周りの声に『もっとこうすべき』みたいなことを思い込まされてるうちに、本当はどうしたかったのかがわからなくなっちゃったりする。知らず知らず、自分の本心を抑えつけて、ないことにしちゃう。それで息苦しいんだと思う」
    というのと、
    P162「食欲とか性欲とか何でもいいけど、『欲をあんまり育てちゃいけない』って、どの宗教でも言うけど、ほんとだなって感じがします」
    っていう、一見矛盾しているようなこの箇所。最初は混乱した。だって、全てではないと思うけれど、本音と欲って、表裏一体じゃない?

    たぶん、「抑えつけられた本心」っていうのはこの社会の中で生きている以上確実に誰の心にも存在していて、その生きづらさがあるからこそ、「違うことをしない」っていうメッセージが刺さるのだと思う。でも一方で、欲を調整する「もっとこうすべき」の存在によってわたしたちはバランスを取って生きてる。どちらかがバランスを崩すとそれではまた生きづらくなる。わたしはこの「生きづらさ」の処方箋を、スピリチュアル以外のもので、欲していたのかもしれない。

    この作品では「愛」と「宇宙」のメッセージがすごく強くて、どちらも明確な説明もないので、わたしはこの作品の中で語られる「愛」も「宇宙」も、身近に感じることができなかった。
    人生ってその瞬間がすべて選択の連続で、だから「違うことをしない」って、すごく身近なことように感じたのだけれど、わたしにとっては、今回は少し「違った」みたいでした。

    でもね。スピ苦手とか言って、そのくせ厄年とかはめちゃ信じる自分がいるんです。
    というか、自分に起きた悪いことを、厄年のせいにしがちなのだ。
    今年は本厄。
    来年は後厄。
    本厄だろうと前厄だろうと後厄だろうと、いつだって人生に厄はつきものなのかもしれない。いや、そう思っているということは、どこかでわたしは「違うこと」をしている可能性がある、ということなのか!?

    2022年が、わたしにとっても、皆さんにとっても、楽しい一年でありますように。

  • 大好きばななさん。彼女の真っ直ぐな人間らしさに背筋がピン!となる。
    当たり前だけどなかなかできない。答えはシンプルなのに難しく考えてしまう時はバナナさんに限る。

  • あんまり自分には合わなかったかも。
    タイトルと表紙に惹かれて読み始めたものの急にスピリチュアルな話題が押し寄せてきて恐怖を感じました。こういう本だと思っていなくて免疫が無かった為、途中で読むのをやめてしまいました。一部いいことも言っていて賛同できる部分があるような、、

  • スピリチュアルなことにかなりの免疫(?)のある人でないと仰天してしまう内容。特に対談部分は難易度が高く、全文を読むことはできなかった。ばななさん単独のエッセイ部分と質問コーナーは比較的理解しやすく、共感しつつ読んで心の栄養にさせてもらった。


  • 自分を納得させようと頭で押さえつけることをやめて、本来の自分を生きようということが一貫して書かれている。

    冒頭の一小節がいちばんしっくりくる感じがあった。

    「人は人の意見では決して変わらない。あなたも、あなた以外の人も。みんな。お互いを無理に変えようとしない方が自然だし、健全です。だから出会ったり、別れたりを繰り返しながら、人はそれぞれの幸せを生きていくしかないんだと思う。」

    今まで付き合ってきた彼氏には、もっとこうやって生きろとか、こんな服を着ろとか、お前の考え方はおかしいとかって言われてきた。
    その時の気持ちのざわつきというか違和感みたいなもの、その男たちには決して伝わらないだろうけどこういうことだと思う。


    スピリチュアル系の対談部分は読み飛ばした。
    ここは求めていない人も多い気がするので別の本にまとめてもらったほうが嬉しかった。

  • 宇宙マッサージとか宇宙パンあたりがよく分からなかったけど、ばななさんの文章はすんなり入ってくる感じがあった。「違うこと」って感覚はなんとなく分かるような。「初期設定」したいんだけど、なかなか自分にとって何が最優先か、とか、うーん定まらないんだよなあ。
    ばななさんが作家という道をもう5歳ぐらいで決めてしまったのがよかったかも、と言っていたのに共感。私も大学受験前に絞って決めないと、自分は多分頑張れないと思って、今の職に決めて、結局よかったかなあと思う。そしてここからだー、ここから先の人生をどうしようか。うーむ。

  • したいことをする、でもなく
    イヤなことはしないでもない
    「違うこと」をしないこと。
    言葉にはできないけど、それはなんとなくわかる。
    何となく嫌な感じがすることや、違和感のあることを避けること。
    それだけで少し生きやすくなるような気がする。
    厭世的だからこそ少しでも豊かな人生を過ごせるようにしたい。

  • 何年か前にばななさんの本をよく読んでいたので、引用されてる話は結構読んだことあるものでした。吉本隆明さんとの対談でさえ。
    今読んでみると、no judgement で非難したいわけじゃなく、no offenseなのですが、理想が高く自分に厳しい方だなあと思いました。

  • 私個人がスピリチュアル系が苦手なので「?」と思う部分が多くありました。
    吉本ばななさん単独の語り下ろしの部分と悩み相談のページは面白かった。
    吉本ばななさんが若いときに一気に売れっ子作家になったときに「老後に備えて貯金しなきゃ」みたいな発想にならなかったから今がある、とおっしゃっていて。経験のためにお金を使ったと。
    今の時代もこの考え方は大事だと思う。

  • キッチンしか読んだことないけど割と本人は強めなタイプで驚いた笑
    ここまでズバズバ切り捨てる相談コーナーひさしぶりにみた

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著者プロフィール

一九六四年東京都生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。八七年「キッチン」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。八九年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で山本周五郎賞、九五年『アムリタ』で紫式部文学賞、二〇〇〇年『不倫と南米』でドゥマゴ文学賞を受賞。著作は三十カ国以上で翻訳出版されており、海外での受賞も多数。noteにてメルマガ『どくだみちゃんとふしばな』を配信中。

「2022年 『気づきの先へ どくだみちゃんとふしばな7』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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