- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041114339
作品紹介・あらすじ
「違うこと」とは、
“その人の生き方の中で、今ここでするべきではない”こと。
→→「なんか違う。」その直感がそう教えても、義理とかしがらみ、習慣に縛られて、我慢したり、そんな風に思う自分を責めたりしていませんか。自分を生きるって、むずかしいこと。これをすれば幸せになれるとか、これをやめないと不幸になるとかではありません。自分を生きるためには、まずは自分に正直であること。本来の自分を生きるには違うことをしないことが大切なのです。
その生き方のヒントがこの本にはあります。文庫化にあたり、書下ろしも充実。新たに25問、読者からの質問にばななさんが答えます。文庫版おわりにも書下ろし収録。
感想・レビュー・書評
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ある決意のため、背中を押してほしくて、自分の決意は誤ったものではないと言って欲しくて、選んだ一冊。
でも。どこかに。帯でも、背表紙でも、とっても小さくてもいいからどこかに書いてほしかった…スピリチュアルだということを…!!
そう、わたしはスピが苦手だ。散りばめられた「神様」や「宇宙」を感じることが、きちんと理解することが、できなかった…
久々に飛ばし読み。
最終的には、背中を押してもらったことになるのだろう。わたしは、ある決意ができた。
あれから一週間。何度も頭の中で、その決断が正しかったのかと反芻しては、やはり正しかったのだと落とし込む。これを何度も繰り返してる。その決断が正しかったのかなんて、今でもはっきり言って分からない。それを正しかったと思えるように生きていく。自分自身で決断するって、そういうことだと思ってる。いや、でも…ここでまた今自分の言ったことを反芻して、揺れる。揺れながら生きていく、そういうもの。
帯の説明では、「違うこと」とは、嫌なことをしないことでも、ただ正直に生きることでもありません。それがいったいどういうことかわかったら、人生が急に拓けます。
と、あって、
P14「『違うことをしない』って、どういうことなんでしょうね。『したいことをする』っていうのとすごく似てるけど、微妙に違うんですよ。言葉で説明するのがちょっと難しいのですが、ヘンに力が入ったり、ちょっとでも圧がある感じがあったら「あ、こういうことじゃないな」と思う感じ。もっとこう、流れみたいなものに乗っていく感じ。その瞬間にする行動はほんとうにいつもひとつだけ。
P16「たとえ微かな兆しでも、自分が『したくないこと』を受け流さない。『まあ、いいか』って安易に人に合わせない。妥協しないで実行することで、流れがちょっと変わる」
つまり、一番近い感覚としては、「違うことをしない=違和感を感じたことをしない」「違和感を放置しない」ということ?うん、それはわかる。何事においても、「違和感」て大事で、放置はしない方がいい。
だけど。
P17「結局、その瞬間その瞬間のその人にとっての正解みたいなものって、ひとつしかないんですよ。それは誰が決めるんでもない、宇宙の流れと本人の人生が交わる点でおのずと決まってくるものなんです」
宇宙の流れ…?正解って本当にひとつなの…?と、そこを疑いだしてしまって、ばななさんが仰る「違うことをしないこと」、それをきちんと理解できていないような気がしてる。だから、わたしはちゃんとこの作品を理解した上で背中を押されたわけではなく、大切なことを決断する力がほしかっただけなのではないか。
P136「子どもの頃『こうしたい』と思っていた自分を殺さずに、生き延びさせるって、本当に大変なことで、周りの声に『もっとこうすべき』みたいなことを思い込まされてるうちに、本当はどうしたかったのかがわからなくなっちゃったりする。知らず知らず、自分の本心を抑えつけて、ないことにしちゃう。それで息苦しいんだと思う」
というのと、
P162「食欲とか性欲とか何でもいいけど、『欲をあんまり育てちゃいけない』って、どの宗教でも言うけど、ほんとだなって感じがします」
っていう、一見矛盾しているようなこの箇所。最初は混乱した。だって、全てではないと思うけれど、本音と欲って、表裏一体じゃない?
たぶん、「抑えつけられた本心」っていうのはこの社会の中で生きている以上確実に誰の心にも存在していて、その生きづらさがあるからこそ、「違うことをしない」っていうメッセージが刺さるのだと思う。でも一方で、欲を調整する「もっとこうすべき」の存在によってわたしたちはバランスを取って生きてる。どちらかがバランスを崩すとそれではまた生きづらくなる。わたしはこの「生きづらさ」の処方箋を、スピリチュアル以外のもので、欲していたのかもしれない。
この作品では「愛」と「宇宙」のメッセージがすごく強くて、どちらも明確な説明もないので、わたしはこの作品の中で語られる「愛」も「宇宙」も、身近に感じることができなかった。
人生ってその瞬間がすべて選択の連続で、だから「違うことをしない」って、すごく身近なことように感じたのだけれど、わたしにとっては、今回は少し「違った」みたいでした。
でもね。スピ苦手とか言って、そのくせ厄年とかはめちゃ信じる自分がいるんです。
というか、自分に起きた悪いことを、厄年のせいにしがちなのだ。
今年は本厄。
来年は後厄。
本厄だろうと前厄だろうと後厄だろうと、いつだって人生に厄はつきものなのかもしれない。いや、そう思っているということは、どこかでわたしは「違うこと」をしている可能性がある、ということなのか!?
2022年が、わたしにとっても、皆さんにとっても、楽しい一年でありますように。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
装丁がまず優しくて、美味しいお饅頭を食べたように癒されますねぇ。
本来の自分と「違うこと」から、どうすれば脱出できるのかを教えてくれる本です。白井剛史(プリミ恥部)さん、CHIEさんとの対談も深い!
何年か前、疲れ果てていた頃に読みたかったな。でも、当時の気持ちの中には入ってこなかったかも。 -
大好きばななさん。彼女の真っ直ぐな人間らしさに背筋がピン!となる。
当たり前だけどなかなかできない。答えはシンプルなのに難しく考えてしまう時はバナナさんに限る。 -
タイトルの良さ。
鈴木成一デザイン室の装丁デザインのカッコよさ。
とみこはんのイラストの素敵さ。
見返しの小豆色の紙が美味しそう。
そして、ばななさんの本ということで、迷わず図書館で借りた一冊。
内容前半のスピリチュアル部分は「んっ?」でしたけど、
読み進めていくと、ばななさんの伝えたいことがわかってきます。
小説もこういった本も、ばななさんの伝えたいことは一緒なんだな。
「なんだか生き苦しいわぁ~。どうゆうこと~?」という時に、
読んで欲しい一冊です。 -
普段は、読みたい本を探してから買う派で
書店で 手に取って買うことはあまり無いけど、
導かれるようにとった本。
評価見てビックリ。
スピリチュアル、スピリチュアル、スピリチュアル、、、、、またスピリチュアル。
もちろんそういう要素もあるけど、
人生の道標になるような学びの言葉がとっても沢山ある本なのに。
人から見たら「違うこと」が「違う」とは限らないんですよね。自分にとっては「違わないこと」だったりする。
人の書いた本を、誰かの違うこと、と定義するのは失礼だけど、
色んな感想を見て、このセリフはしっくり来た。
この本は自分にとって、違わない本で、
何度も何度も間違えそうになった時、
どう選択すればいいか悩みそうになった時、
読み直したい本。
とっても素敵な本に、導かれるように出会いました。すごいぱわー!!!!
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あんまり自分には合わなかったかも。
タイトルと表紙に惹かれて読み始めたものの急にスピリチュアルな話題が押し寄せてきて恐怖を感じました。こういう本だと思っていなくて免疫が無かった為、途中で読むのをやめてしまいました。一部いいことも言っていて賛同できる部分があるような、、 -
何度も何度も読み返したいと思える本。本当に良かった。
スピリチュアルな部分も多かったけど、それでも伝えたいことの本質がよくわかった。
違うことをしないこと。それだけで自分が向かいたい方向に自然と向かえると、本当に思う。 -
ラジオでリスナーさんが紹介していた本。これを読んで、人との付き合い方への悩みが解消した!と言っていたので興味を持ちました。
全体的にとてもスピリチュアルなエッセイ本。
対談は、何度か読み返したけど、頭に入ってこなくて諦めました。前世、神様、霊など現実的ではない話を当たり前のように会話していて。感覚が研ぎ澄まされているというか、見えないものが見えてる人っているんだなって。
対談以外では、ばななさんが話しかけてくれるみたいで心地よかったです。口から出た言葉をそのままセンスよく並べているみたいな。
人も、モノも場所もなんか違和感を感じる時。自分の感覚は信じて良いのだなと安心しました。
そういった感覚を大事にして、自分の好きを集められたら最高だなと思いました。
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スピリチュアルなことにかなりの免疫(?)のある人でないと仰天してしまう内容。特に対談部分は難易度が高く、全文を読むことはできなかった。ばななさん単独のエッセイ部分と質問コーナーは比較的理解しやすく、共感しつつ読んで心の栄養にさせてもらった。
著者プロフィール
吉本ばななの作品





