おんなの女房

著者 :
  • KADOKAWA
3.29
  • (7)
  • (14)
  • (27)
  • (9)
  • (1)
本棚登録 : 275
感想 : 32
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041114421

作品紹介・あらすじ

ときは文政、ところは江戸。武家の娘・志乃は、歌舞伎を知らないままに役者のもとへ嫁ぐ。夫となった喜多村燕弥は、江戸三座のひとつ、森田座で評判の女形。家でも女としてふるまう、女よりも美しい燕弥を前に、志乃は尻を落ち着ける場所がわからない。
私はなぜこの人に求められたのか――。
芝居にすべてを注ぐ燕弥の隣で、志乃はわが身の、そして燕弥との生き方に思いをめぐらす。
女房とは、女とは、己とはいったい何なのか。
いびつな夫婦の、唯一無二の恋物語が幕を開ける。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 歌舞伎で夫婦の形描く 『おんなの女房』 作家・蝉谷(せみたに)めぐ実さん(29):東京新聞 TOKYO Web
    https://www.tokyo-np.co.jp/article/159783?rct=book

    マジックは続く――蝉谷めぐ実『おんなの女房』レビュー【評者・伊東 潤】 | カドブン
    https://kadobun.jp/reviews/entry-45162.html

    デビュー作で文学賞三冠!注目の作家、蝉谷めぐ実の二作目『おんなの女房』1月28日発売!絶賛の声、続々!! | カドブン
    https://kadobun.jp/news/press-release/7555h59s234s.html

    「おんなの女房」 蝉谷 めぐ実[文芸書] - KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322102000165/

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「女より美しい“女形”」の妻に…夫婦の葛藤と愛を描く、芸道小説『おんなの女房』 | ananニュース – マガジンハウス
      https://a...
      「女より美しい“女形”」の妻に…夫婦の葛藤と愛を描く、芸道小説『おんなの女房』 | ananニュース – マガジンハウス
      https://ananweb.jp/news/401120/
      2022/02/28
  • <予>
     最初本の題名の意味が分からなかった。少し読み進めても変わらず分からなかった。「女房がおんななのはあたりまえだろぅ」などと思いながら、でもなんかどこで題名と結び付く話になっている筈だと深読みしていた。全体の1/3程を読んでやっと気づいた時には「なぁんだそのままの題名だったのね」と唖然としてしまった。まあそういうものだ。

     本作 主役 おんなの女房志乃の姿かたちがどうやっても僕の頭の中でハッキリとした像を結ばない。なぜかと云うとその貌や風体についての記述が無いからである。武士の娘 とあるだけ。普通は事細かくではなくとも少し位は何か書かれている筈なのにである。こういうことは僕ら読み手はあらためてこうやって思って書いてみないと気づかなかったりするものだ。 
     
     さてここで僕の話はいつも通り脱線するが、主役なのにその風貌風体について一切かかれてない有名人がいる。それは小説『隠蔽捜査』(今野敏著)の主役神奈川県警刑事部長竜崎警視長である。身長とか痩せ型とか太り獅子とか貌の造作とかが一切書かれていない。で、残念な事にこの今野敏のベストセラー小説は既にテレビドラマ化されてしまっていてそれを観た方はその役者の人相風体が思い浮かんでしまうのであろう。僕は観ていないしこの先も観ないのですこぶる嬉しい。というか僕はここ15年ほどはテレビそのものをほとんどは観たことが無いのであるが。

    本作の感想に戻ろう。「秀作だと思う。作者がとても若いなぁ僕はついてゆけるかなぁ,と思った。が,計算してみると作者蝉谷めぐ実は既に40歳なのである。これは蝉谷が若くないのでなくて僕が年を取ってしまったという事なんだ とあらためて気づいた。そして僕は著者の前作『化け物心中』を読む決心をしたのであった。すまぬ。

  • えー!舞台も設定もキャラクタも魅力的なのに、この結末は、ないわー。現実(?)問題として実際のところ、狐憑き上等で実家と縁切りしといて、故郷の出羽から遠く離れた江戸の芝居町で、下級武士の娘がどうやって生きていくっつーのよ?

  • 板の上と板の下。演じる愛と真の恋。
    女より美しい女形に惚れこんだ女房の、激しく閑かな純愛に身もだえた。
    武家の娘から歌舞伎役者の妻へ。なれない暮らし、薄れる自分の存在意義。それでも夫を女形としての夫を愛しぬく女の矜持。
    『化け者心中』でわしづかみされた心が熱く冷たい炎であぶられた気がする。
    蝉谷めぐみ、この進化から目が離せない。

  • 去年のデビュー作『化け物心中』でファンになった蝉谷めぐ実。待望の2作目に、まさに「よ、待ってました!」と大向うをあげたい心境。

    このたびのお話も切ない。
    「女形でいたい」という燕弥の思いに、どうにか応えようとする志乃ちゃん。必死に燕弥を支える姿は、危なっかしくも愛おしい。
    どうあることが二人の幸せなのか、志乃ちゃんと一緒になって走りながら悩んでいるような読書体験だった。
    ただただ、切ない。



    ◆いちまろの感想・レビュー『化け者心中』 #ブクログ
    https://booklog.jp/users/ichimarobooks/archives/1/4041099854

  • 図書館より。

    さらりと。
    化け物心中を読んで、気になったので。
    独特。でも、惹き付けられる。
    そんか作風かな。
    好みは割れそう。

  • 下級武士の娘の志乃が、歌舞伎の女形の燕弥の元へ嫁ぐ。夫のために尽くし、夫を理解しようと務めるがうまく噛み合わないことだらけ。お富、お才という歌舞伎役者の妻も登場し、彼女らの夫とのあり方もそれぞれ違う。彼女らのとの付き合いを通しながら「歌舞伎役者の妻」に近づこうとするがこれがまた思うようにはならず。
    「〇〇の妻」などと形に入ろうとうると楽な面もあるかもしれませんが、窮屈になるかもしれない。みんなそれぞれ、夫婦のあり方は違う。しかし芸の道の妻は大変なんだな・・・。 

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      デビュー作『化け者心中』で文学賞三冠! 歴史時代小説の気鋭・蝉谷めぐ実さん第二作『おんなの女房』刊行記念インタビュー! | カドブン
      htt...
      デビュー作『化け者心中』で文学賞三冠! 歴史時代小説の気鋭・蝉谷めぐ実さん第二作『おんなの女房』刊行記念インタビュー! | カドブン
      https://kadobun.jp/feature/interview/entry-45190.html
      2022/03/03
  • 最初は読みづらいなと思ったけれど、章が進む毎に書き手と登場人物と一体化していく感覚。読書って楽しい!と思った1冊でした。読み終わって2日経ちましたがまだ余韻がすごいので記録。寝る前に読んで、号泣しながら寝落ちしたのは久々でした。

  • 女性がみんな魅力的。特に、出羽から荷物を担いでくる母上。なんかすごい。

  • 最初は親から仕付けられた通りの妻になるべく、言いたいこともグッと飲み込み『女大学』であろうとしていた志乃。
    禁じられれば惹かれるのは世の習い、次第に芝居に引き込まれていく。

    女形燕弥を作り上げたのは志乃の力も大きいことは間違いない。夫の内なる願いに自分の女としての幸せだけでなく、夫自身をも殉じさせたのは役者の女房としてこれ以上ないのではないか。これこそ本懐を遂げたと言えると思う。そこまでさせる芝居の魔力というか魅了する力は凄い。
    結局夫に従ったのは結果としては同じに見えても、自分で選びとってそうしたことは全く違う。だから寂しいかと聞かれても否と答えられたのだろう。

    芸事というか芸術に携わる人は、自分自身よりも芸を大事にする。そこまでするか?と思う時点で私は芸事には向いてないと改めて思った。

全32件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1992年大阪府生まれ。早稲田大学文学部で演劇映像コースを専攻、化政期の歌舞伎をテーマに卒論を書く。広告代理店勤務を経て、現在は大学職員。2020年、『化け者心中』で第11回 小説 野性時代 新人賞を受賞し、デビュー。21年、同作で第10回日本歴史時代作家協会賞新人賞、第27回中山義秀文学賞を受賞。

「2022年 『おんなの女房』 で使われていた紹介文から引用しています。」

蝉谷めぐ実の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×