- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041115176
作品紹介・あらすじ
神出鬼没のホラー作家にして怪異譚蒐集家・那々木悠志郎再び登場!
生まれ故郷の村が近隣の町に吸収合併されると知り、十二年ぶりに道東地方の寒村、皆方村を訪れた井邑陽介。
妊娠中で情緒不安定の妻から逃げるように里帰りした陽介は、かつての同窓生から、村の精神的シンボルだった神社一族が火事で焼失し、憧れだった少女が亡くなっていたことを告げられる。
さらに焼け跡のそばに建立された新たな神社では全身の骨が折られた死体が発見されるという、壮絶な殺人事件が起こっていた――。深夜、陽介と友人たちは、得体のしれない亡霊が村内を徘徊する光景を目撃し、そして事件は起こった――。
果たして村では何が行われているのか。異端のホラー作家那々木が挑む、罪と償いの物語。『ナキメサマ』の著者が送る、ホラーエンタメド直球のどんでん返しホラー第2弾!
感想・レビュー・書評
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2時間ホラーの一冊。
まさに2時間サスペンスならぬ2時間ホラー。サクッと楽しめた。
舞台は主人公が12年振りに帰郷した道東地方の寒村。
村人の神的存在の神社を軸に同級生との懐かしい再会の傍らで起きた骨が砕かれた奇妙な殺人事件。
何者の仕業か、果たしてこの世の出来事なのか、ただでさえ閉塞感と陰鬱な世界観に幽世のようなまるで白昼夢のような世界が相まって村の謎を盛り上げる。
懺悔と称するような人の心の暗部、過去を抉り出し向き合わせるのはなかなかの読み応え。
そして、全てがくるりんと…!あぁ!帰郷の目的がストンと腑に落ちた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
十数年ぶりに故郷の村へ帰ってきた井邑陽介。 旧友との再会を喜ぶ一方で憧れだった霧絵という少女の死を知る。 そして村を最近賑わす殺人事件、全身の骨が折られたその死体は人間の為せる業だったのか・・・。 幽霊の出現、黒装束の巫女、かつて村にあった神社信仰、この村で何かが起ころうとしている、、、陽介たちの前に突如現れた那々木悠志郎の下す推理は。
めでたくシリーズ化になりました怪異収集家・那々木悠志郎による第二作。
焦点は人間の呼び起こした異形は人間で対処できること。 幽霊や怪異が明確に顕現しているこの世界でそれらに帰っていただくには正しい知識で立ち向かう、その為に必要なのが過去に何があったのかという怪異譚なのだと。 本作はあくまでホラーである、少なくともロジックを以て結末を推理するような小説ではない。 しかし伏線によって結ばれるラストの展開にはどんでん返しホラーの受け売りに恥じない満足感を得られるだろう。 -
映像化したらなかなかのスプラッタ感ホラー。
妻の妊娠を受け入れられないまま実家の村に帰ってきた陽介。旧友と会う中で知った三門神社の焼失と神社の娘が亡くなったという事実。
そして全身の骨を砕かれた殺人事件と、黒衣をまとった謎の女性や幽霊。
最後のどんでん返しは前回ほどではないけど、なるほどーという感じ。那々木さんが前よりかはクセが少ない感じだけど、どんな設定なのか謎は深まったかも。 -
北海道に忌み地作成すなシリーズそのニです。
また地元に忌み地つくられてしまった。
また寒村ならなんでも大好き人にすすめたいですが、今回もホラー感はあまりないです。慄くほど物理特化です。
どれかっていうとスプラッタみの強めな恋愛小説のように思えました。愛が強ぇなって話です、色々な意味で。
これはすごく個人的な感覚な上に作者さんに顔を顰められそうですが、仄かなクトゥルフの香りと、異界やら狂乱の三日間やらでどこぞの寒村を思い出し大変にこにこしました。
前作よりもサイコみは薄めなので登場人物は普通な人がいいな、て人には結構向いてます(諸説あり)。 -
星3.5
12年振りに帰郷した村で発生する異常な殺人事件。この真相は果たして。
ホラー作家を探偵役にして謎に挑むのは前作と同様だが、同じようなパターンにしてくるのは流石に飽きがくる。それでも怪異やスプラッター描写、さらにクライマックスの盛り上がりなどはさすがの一言。悪くないホラーミステリだ。 -
奇異な風習のある忌み地に帰ってきた主人公の話。最初は主人公にイライラするけど話が進むとそれが霞むくらいにマヤ回りにイライラする。
なぜこの風習が作られたのか?像のために?像があったから?不思議。
著者プロフィール
阿泉来堂の作品





