涙雨の季節に蒐集家は、 (角川文庫)

  • KADOKAWA
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041115268

作品紹介・あらすじ

京都での大学生活に心折れ、故郷の北海道に戻ってきた青音(あおと)。伯父の急逝に合わせて旭川を訪れるが、そこは幼い頃に美しき殺人者に出会ったトラウマの残る場所。そしてその人と再会し……。

感想・レビュー・書評

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  • 2024/06/21

    最後まで読み終わってからも結局紫苑さんは何者なのかわからんかった。でも続きがあるらしいからなるほどなと思った。
    作者の他の本も北海道だらけやなと思った。

  • 櫻子さんの時も思ったけど、ずっと陰がかかったような雰囲気。
    紫苑さんは結局何者なんだろう。

  • 「遺品整理士」という立場から、人の”死”と死者の残した”遺品”に向き合うことによって、”家族”とは一体どういうものなのか、そのあり方を問う作品なのではないかと思いました。主人公の大学生・青音がとても繊細で感受性が強いので、彼の感情の動きの激しさに自分も一緒に揺さぶられ、心の中の何かがガリガリ削られるように感じてしまいました。『櫻子さん』と同じ旭川が舞台の作品で、今回はまさに序章。タイトルにある『蒐集家』も謎に富んだ人物であり、今後物語がどう展開されていくのか予想できません。期待の新シリーズです。

  • 「旭川の叔父さん」
    遺品整理に行った先で。
    生前から友人選びを間違っていたのか、相手から執着されていたのか分からないが自分勝手な者たちばかりだな。
    コレクションとして保管するには、保存や蒸発せぬようになど気遣うことが多そうだな。

    「茶碗の中のひつじ」
    唯一知る情報を頼りに。
    本当は色々と話をしたかったのだろうが、互いの性格が壁となり最期まで渡せず大切に保管し続けたのだろうな。
    全てを業者に任せてしまい向き合う事がなければ、何一つしらぬまま終わったんだよな。

    「涙雨」
    幸せで楽しかったから。
    たった一夜とはいえ普段と違う時間に気分は高揚し、別れた後に突き付けられた現実に耐えきれなかったのだろ。
    実際に何があったのか分からないが、止まった時と動く時を受け入れるのは大変だよな。

  • 正直に言いますが、イラストが好み。
    それだけで図書館で借りました 笑
    しかし、めちゃほろりと泣ける。
    主人公が少しずつ成長し、立ち直っていく様と
    彼に家族の様な暖かさと安心感をくれる
    職場の同僚たち。
    素敵な物語です。
    謎もまだ残されたままで
    続きが気になります。
    これは購入決定です!

  • 文庫書き下ろし

    櫻子ロスの読者に新たなシリーズ?
    ぞわりとさせる冒頭の恐怖の記憶シーンは、まだ謎のままだし。

    好きだった伯父の葬儀と遺品整理のために久しぶりで旭川に来た主人公青音は、遺品の窃盗、傷害事件に巻き込まれ、葬儀社の望春と双子の紫苑に助けられる。
    青音は大学を休学して葬儀社で働き、正太郎と櫻子さんの関係を思わせる年上の望春たちの家に同居し、死にかかわる仕事のストレスで毎日紫苑のカウンリングを受けるのだが、その目的は希有な成分の青音の涙を採集することという、奇妙なもので、しかも、青音が旭川に長く来られなかった子供の頃の恐怖体験の原因が紫苑で、二人ともそれが分かっていながらその謎は明かされない。

    今回の謎解きは伯父の5千万の遺産の受取がからむ「伯父の一番好きな食べ物」という問題だったが、これには青音の出生の問題も絡んでいた。正解するけどこれは揉めそう。

  • 面白く読んだけど、タイトルに文章が追いついてない感じがしてちょっとだけ残念。

  • 地元の風景を思い出しながら読むと、非日常ではない誰かの話のような気がしました
    青音の遺言書の答え、涙が出ました
    続きがとても待ち遠しい

  •  青音は頑張って入った京大を休学し、故郷の札幌へ戻ってきた。そんな時、幼少期に可愛がって貰っていた伯父の訃報を聞き、葬儀の為に旭川へと赴く。だが、そこは青音にとってトラウマの街で…

     遺品整理士の望春と双子の弟の紫苑との出会いが、閉ざされていた青音の心に徐々に訴えかけていくのが前向きになれて良かったです。でも、トラウマの元凶である紫苑の存在はまだ謎のままなので、続編あるのかな?
     遺品整理の見習いとして遺族と関わるのは、かなり辛そうですね…

  • えーー、結局、あの時そんなに幼い青音を恐怖させたものってなんだったの???本の裏には「殺人らしき」って書いてあるけど、本文ではそんな描写は見当たらなかったような気がする。(読了後にその記載を発見して改めてチェックしたけど分からなかった)
    シリーズ化で今後明らかになるの?
    まさか、宗太郎くんってことはないよねぇ。
    青音くん、涙腺が緩いことはともかく、やけに性格があれだなぁ。
    涙をコレクションする紫苑もちょっとよくわからない。
    それはともかく、青音が遺品整理士見習いとして様々な経験をして成長していく(であろう)様子には興味があるので、続編があるなら読んでみたい。
    望春が櫻子さんの親友ということなので、あちらからの登場もあると嬉しい。

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著者プロフィール

北海道札幌市出身。2012年まで旭川市在住。小説投稿サイトE★エブリスタにて作品を発表し、高い筆力で人気となる。同年、「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」にて、E★エブリスタ 電子書籍大賞ミステリー部門(角川書店)優秀賞受賞(Eleanor.S名義)。他に、怪盗ロワイヤル小説大賞 優秀賞、E★エブリスタ×『カルテット』小説コンテスト 大賞を受賞。著作に「昨日の僕が僕を殺す」シリーズ、「涙雨の季節に蒐集家は、」シリーズ(共に角川文庫)などがある。

「2022年 『後宮の毒華』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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