美しき闘争 下 新装版 (角川文庫)

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  • KADOKAWA (2021年11月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784041116043

作品紹介・あらすじ

ようやく手にした記者の職を手放すと決めた井沢恵子。彼女の耳に飛び込んできたのは、美人作家ともてはやされた梶村久子の訃報だった。ところが、真相を確かめようとすると、次々と不審な点が浮かび上がる。

みんなの感想まとめ

女性が厳しい出版業界で直面する困難を描いた物語は、特に昭和30年代の社会背景を反映しています。主人公の恵子は、頼りない夫と別れた後、女流作家の失踪を追う中で、男たちの冷酷な世界に翻弄されます。作品は、...

感想・レビュー・書評

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  • 頼りにならない夫と別れた恵子が魑魅魍魎とする出版業界で味わう受難を描いた長編の後編。本作は女流作家梶村の失踪を扱うがお馴染みの殺人とはならない。殺人でないが故に警察も介入せず薄汚い工作が行われている。恵子の義侠心は涼とすべきだが相手も方法もまずかった。ここは現実社会でも参考になるだろう。
    昭和30年代の古き良き世界を描いた『三丁目の夕日』という漫画があるが本作はその真逆で昭和30年代の弱肉強食世界を描いているように思う。セクハラだけではなく全てのハラスメント要素があるオールハラスメントともいうべき酷さ。男達の獣欲に閉口しそうになるが悪い意味でもエネルギーには満ちていて高度経済成長(本作は1962年の作品)の何%かの要因と言えそうではある。
    ネズミの嫁入りみたいなラストだが、どういう結末かは実際にお読みいただきたい次第である。

  • 登場する男たちはクソ野郎ばかり。ついでに登場する女流作家や週刊誌出版社に勤める女性社員も、これまたゲス野郎ばかり。健気で紳士っぽい男性登場人物も単なる小心者。そんな男性社会をなんとか潜り抜けようとするも、最終的な結末は、今の時代から考えると納得できない終わり方。しかし、これがまさに作品が新聞連載された時代、1960年代初頭の昭和時代の実態だったともいえよう。

  • 時代を考えても、女性が社会で勝ち残るには、ハードルが男性以上に多い。出版界の男も女も酷い人たちだ。パワハラ、セクハラ、モラハラのオンパレード。

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著者プロフィール

1909年、福岡県生まれ。92年没。印刷工を経て朝日新聞九州支社広告部に入社。52年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞。以降、社会派推理、昭和史、古代史など様々な分野で旺盛な作家活動を続ける。代表作に「砂の器」「昭和史発掘」など多数。

「2023年 『内海の輪 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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