定年就活 働きものがゆく (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 148
感想 : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041116265

作品紹介・あらすじ

関東近郊。妙子60歳は、経理事務で勤める会社の継続雇用を受け入れるつもりだったが、会社に残ることが後輩女子たちの噂となりそのネタの提供者・同期で比較的仲の良かった合田課長、しかも彼が本社栄転で浮かれてしゃべったと思い、怒りの勢いで会社を定年退職してしまう。妙子の夫は数年前に病気で亡く、娘の真奈美は東京で結婚、一人暮らしで早速暇を持て余し始める。夫の七回忌で久しぶりに顔を合わせた真奈美からさんざん突っ込まれ、就活を始めるがハラスメントな会社ばかりで決まらない。そこへ突然、娘夫婦の養女瑠希が進路でもめたとして妙子の元に転がり込んでくる。就活と孫との生活で一変して……。定年退職後、どうやって仕事を探すの? どうやって生きがいを探すの? 定年女子のリアルでライトな就活サバイバル小説!50代からの誰の身にもつまされます。

感想・レビュー・書評

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  • <東北の本棚>他者否定しない生き方 | 河北新報オンラインニュース / ONLINE NEWS
    https://kahoku.news/articles/20220501khn000006.html

    「定年就活 働きものがゆく」 堀川 アサコ[角川文庫] - KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322104000288/

  • 意外と自分の周りにもよくある話で辞めどきって難しい
    会社ではキャリアもあり給料も高くなる一方、何も出来なくても若い女の子が2人雇えるほうがいいと思ってる上司もいるはず
    本人もこれだけのキャリアがあれは辞めてもすぐ仕事は見つかると
    現状ハローワークに日参しても面接まで辿り着かない
    紆余曲折しながら自分のポジションを見つけていくちょっと切なくも逞しい話でした

  • 花村妙子、定年退職の顚末/たまらなく、つれづれ/
    就活/家具のタケオカ/孫、登場/二人暮らし/
    就活再起動/ポリシー/墓参り/
    武田さんとアイドルちゃん/アイドルちゃんとの縁/
    アルバイト/愁嘆場/哀愁の大団円

    定年退職してもまだまだ働きたい妙子さん。ひょんなことから娘夫婦の養女との二人暮らしに。この娘は15歳なのに苦労人で妙子さんより大人の一面も持っている。

    定年退職した後、もう働かない道を選んだ私には出会えなかった面白いみちだった。

  • 登場する女性は、いずれもキャラクターが強い人ばかり。それに比べて、出てくる男性は。。。
    妙子さんがいれば、職場がうまく廻る様な気がする。おせっかいも、必要なんですよね。
    作品紹介では、関東近郊と書かれていますが、作品の中では、北関東支社とあり、???となってしまいました。近郊ってどこ?

  • 個人的には好みの作品でした。勢いで60歳で定年退職をした妙子が再就職先を探して奮闘&葛藤する姿に親近感を覚えました。自分だったらどうするんだろうと考えながら読み進めました。家具のタケオカや株式会社スピカのような会社も現実に在りそうで無さそうな、そんな感じが面白かったし、また孫の瑠希との共同生活から妙子が色々なことを学び、気付き、お互いのことを知って理解し合いながら少しずつ成長していき、最後には友達のような祖母と孫の関係を築いていくのが羨ましかったです。是非続きが読みたいです。瑠希は夢を叶えられたのかな? 気になりますね…。

  • イマドキ60歳は全然年寄りではない。周りを見ても普通にスマホもパソコンも使いこなしている人が多い。妙子さんは少し昔の60歳のように見えた。
    一度は定年退職した妙子さんの再就職の奮闘が描かれるが、堀川さん独特の暖かい視線が感じられるユーモアに溢れるお話。滑稽だったりトンデモだったりする人たちがみんな憎めない。
    分別ありすぎの養女孫、瑠希とはとてもいいコンビ。ともすると独りよがりになりがちなところを、うまく押したり引いたりしてくれた。こういう関係いいなぁ。
    妙子さんから元気がもらえるお話です。

  • 勢いで定年退職をした妙子の奮闘。そこに孫も登場。無職、就活中、未亡人、母親、おばば。妙子というひとりの女性を多面的に描いていて、いろんなところで共感できた。きっと世の中にいろんな(妙子さん)がいて、みんな必死にそしてゆるくたくましく生きているんだろうなと思うと、ちょっと元気がでる。

  • 初めて手にした、この著者の作品。定年退職と称して、60歳で退職する妙子。再就職活動に勤しみながら、妙な会社に巻き込まれながらも自分の生き方やこだわりを忘れず貫く姿勢。ふとしたきっかけから生じた娘夫婦の養女=孫娘との二人暮らし。

  •  60歳で定年間近だった妙子。当然、継続雇用をする気満々だった所へ、若い子達の陰口と同い年の課長の栄転で頭に来て勢いで退職してしまった。
     夫とは死別し、娘も結婚していて暇を持て余してしまう。一念発起し就職活動をするが、どこもハラスメントな会社ばかりで…

     とにかく妙子のバイタリティに驚きました。普通は定年してのんびり過ごしたいなんて思う所を、ボランティアなんて賃金の出ない仕事なんてまっぴらとばかりに、精力的に就職活動をするのが凄い。しかも、アルバイトやパートではなく正社員になろうとしてる所がビックリしました。

     娘夫婦の養女・瑠希とひょんな事から同居生活を始めるのも良い方向へ向かっていた気がします。
     再就職先も見つかったし、ますます元気で働いて欲しいです。

  • 現在60歳以上の7割以上が働いているという。勿論、生活のために止む無く働く方がいる一方、主人公・妙子は、生活に困っていないのに、定年退職後、正社員として再就職を目指す。なぜ?

    よく言われる、①一定の収入による安定、②社会との繋がりによる満足、③規則正しい生活による健康。妙子にはどれも当てはまらない、という。「お金じゃなくて、心の問題よね。」そこまでして、仕事に駆り立てるものとはなんでしょうか。

    「働くのが好きなんだわ。ケチなのよ。貧乏性なのよ。指一本動かすのも、それでお金を稼げないなら、損したと思うのよ」と語る。本当だろうか。使い切れないほどのお金を稼ぐ目的としては、納得できない。

    結局、「休むために働くという発想は、おかしい。働くために働くのだ。それが、働き者の生きる道なのだ」と、語る。答えになっていない。昭和世代を自負する主人公は、結局、老害を撒き散らすだけの存在なのだろうか。ワーカホリック、働き者という名の。
    老齢者が働くことによって、若者の労働機会を奪うことになるかもしれない、とは考えないのだろうか? 同時に、採用する側からすれば、同じ投資をするなら、少しでも長く働けるチャンスのある若者に賭けるべきではないかと、考えないのだろうか? 単なる疑問ですが。

    死を目前にした人が挙げる後悔の一つが、「あれほど働かなけれはよかった」と、言われている。それでも、それでも、それでも、働く理由は何ですか。

    もしかしたら、神さまから卒業のアラートが届くまで、盲目的に働くことが、定年退職者に与えられた働く理由なのかもしれない、と。

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著者プロフィール

1964年、青森県生まれ。2006年『闇鏡』で第18回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞。主著に『幻想郵便局』『幻想映画館』『幻想日記店』『幻想探偵社』『幻想温泉郷』『幻想短編集』『幻想寝台車』『幻想蒸気船』『幻想商店街』の「幻想シリーズ」、『大奥の座敷童子』『小さいおじさん』『月夜彦』『魔法使ひ』『オリンピックがやってきた 猫とカラーテレビと卵焼き』などがある。

「2022年 『幻想遊園地』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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