- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041116326
作品紹介・あらすじ
住宅街で起きた大学生撲殺事件。不可解な点を残しながらも、目撃証言と凶器に残った指紋から犯人は確定したかに思われた。しかし、海水浴場での溺死事件と連続婦女暴行事件との奇妙な繋がりが判明し……。
感想・レビュー・書評
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船橋市で発生した大学生撲殺事件。
目撃者の証言や凶器の指紋から、前科のある板前・倉田 忠彦が逮捕される。
しかし、彼は事件について一切口をつぐむ黙秘を貫いていた。なぜ彼は黙秘を続けるのか?
香山刑事たちは、事件の真相を探るべく、捜査を続けていた。そして、次第に明らかとなる真実。
頑なに黙秘を続ける、彼の悲しい過去とは?
エピローグで、彼の秘めた想いに触れ、ウルウルです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
翔田寛『黙秘犯』角川文庫。
ざっくり言えば、無関係に見えた3つの事件が一つにつながり、最後にその真相が明らかになるというストーリーの警察小説である。しかし、同一管内で起きた複数の事件捜査がこんなに杜撰であることがあり得るのかと疑問を感じた。プロットは面白いが、細部の書き込みが粗過ぎるように思った。
夜の住宅街で起きた大学生撲殺事件。凶器のワインボトルから見付かった指紋と目撃証言から犯人は民宿の板前・倉田忠彦と目され、逮捕するも頑なに黙秘を貫く。警察が事件を捜査する中、事故死と見られた民宿の息子の溺死事件と付近で発生した連続婦女暴行事件との関連が判明する。
何故、倉田は黙秘を貫くのか……
本体価格700円
★★★★ -
『冤罪犯』の巻末で、冒頭部分が綴られたのがこの小説。
前作の刑事たちが登場するが、続編というわけではない。本書単独でも十分楽しめる。
取調室での描写から、この小説は始まる。
目撃証言、凶器に残された指紋、その凶器と被害者の致命傷の一致。これだけ揃っていながら、容疑者は黙秘を貫く。
読者としては、小説上沈黙には理由があり、彼は犯人ではないだろうと推量しながら、ページを捲ることになる。
過去の傷害事件、不審死、婦女暴行事件、一見繋がりがないかと思えるこれらの事象が、刑事たちの地道な捜査活動により、ひとつの真実へと集約される。
著者は、自分の幸せを拒否する一人の男の生き様を、容姿に恵まれ豊かな生活を享受する大学生を対局に据えることにより、より鮮やかに浮かび上がらせる。
エピソードが、この小説の魅力を倍加させ、心地よい読後感となっている。 -
「冤罪犯」が面白かったので、続編も購入。
こちらも面白かった。
ただ懲りすぎたかな。人物相関図が必要(笑) -
場面展開がとても早いことと、登場人物が次々に出てくるので理解するのが難しかったです。
ストーリー自体はおもしろいのですが、登場人物を絞ったり、誰が何をしているか整理しながら読める方には楽しめる本だと思います。
最後には黙秘の理由が分かり、すっきり。その理由が切なく、涙がこぼれそうになりました。 -
某サイトの評価が高かったので、読んでみました。
黙秘犯がなぜ黙秘するのか、過去に何があったからこのような男になったのかは丁寧な描写で分かりました。
ただ、それ以外の人のキャラは薄く、刑事に至っては男性だったか女性だったか迷うくらい、「刑事の中のひとり」な感じでした。
私はもっとヘンテコだったりポンコツだったりする人がバンバン事件を解決する、みたいなドラマになりやすい話しが好きなのでちょっと嗜好と合いませんでしたが、いい作家さんだと思いました。 -
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50268619 -
初作家さんでしたが、よかった
著者プロフィール
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