- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041116432
作品紹介・あらすじ
朝廷から望外の任官を受けた吉良三郎義央は、その首謀者である近衛基熙に返礼するため、京を訪れた。だが三郎は、自らの存在が知らぬうちに幕府と朝廷の利用されていることを聞かされ──。書き下ろし。
感想・レビュー・書評
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高家旗本四千石の名門・吉良義冬の嫡男で、あとの赤穂浅野家四十七士に討たれた吉良三郎義央(よしなか)の若き日の物語です。三郎は、幕府に黙って京(京都)で五摂家の近衛基煕(もとひろ)に会っていた。そこで朝廷の皇統の争いに巻き込まれて行く。
今上帝である後西(ごさい)天皇は、先代後光明天皇の弟である。後光明天皇が若くて亡くなるときに後継に指名したのは、当年当歳であった末弟の織仁(さとひと)親王であった。当歳の織仁親王を天皇にすることが出来ないので、織仁親王が成人するまでの代行として第八皇子であった良仁(ながひと)親王が即位して後西天皇となった。
良仁親王の代行として天皇になったが、後西天皇の側近は、このまま続けていてほしくて策謀をめぐらしていく。その争いに三郎が巻き込まれて行く。
江戸では、三郎が京に行っているのを知った老中・酒井雅楽頭忠清が、吉良義冬を第4代将軍徳川家綱の前で尋問する。
【読後】
スッキリした話でなく、複雑に天皇家の後継問題を書いているので、読み終っても頭がスッキリしない。
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謁見 ― 高家表裏譚シリーズ4作目
2021.09発行。字の大きさは…小。2022.11.01読了。★★★☆☆
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《高家表裏譚シリーズ一覧》
謁見 高家表裏譚 4作目 2022.11.01読了
結盟 高家表裏譚 3作目 2021.08.10読了
密使 高家表裏譚 2作目 2021.06.11読了
跡継 高家表裏譚 1作目 2021.03.30読了
「参考」
※参考は、私のメモ書きです。本の感想ではありません。
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吉良義冬(よしふゆ)は、江戸時代前期の高家旗本。通称は左京。官位は従四位上・左少将、若狭守。赤穂事件で有名な吉良義央の父である。寛文8年(1668年)に死去した。享年62。
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吉良義央(よしなか、寛永18年9月2日〈1641年10月5日〉 ー 元禄15年12月15日〈1703年1月31日〉)は、江戸時代前期の高家旗本(高家肝煎)。元禄赤穂事件の中心人物の一人。題材をとった創作作品『忠臣蔵』では、敵役として描かれる場合が多い。幼名は三郎、通称は左近。従四位上・左近衛権少将、上野介。一般的には吉良上野介と称される。
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第4代将軍徳川家綱は、在位29年:1651年 - 1680年。慶安4年(1651年)に将軍家を継承した時はわずか11歳だったため、家光死去の直後に浪人・由井正雪らによる慶安の変(討幕未遂事件)が起こるなどして政情不安に見舞われたが。叔父の保科正之や家光時代からの老中・松平信綱、阿部忠秋、酒井忠清ら寛永の遺老といわれる名臣に支えられる。
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第5代将軍徳川綱吉は、在位19年:1680年 - 1709年。上野・館林藩初代藩主。第3代将軍・徳川家光の四男。館林徳川家初代。
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赤穂事件は、元禄14年3月14日 (旧暦)(1701年4月21日)、赤穂藩主浅野内匠頭長矩が、江戸城松之大廊下で、高家吉良上野介義央に斬りかかった事に端を発する。事件当時、江戸城では幕府が朝廷の使者を接待している真っ最中だったので、場所柄もわきまえずに刃傷に及んだ浅野に対し、第五代将軍徳川綱吉は大激怒、浅野内匠頭は即日切腹、浅野家は所領の播州赤穂を没収の上改易されたが、吉良に咎めはなかった。
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【豆知識】
〇「昇爵(しょうしゃく)」、その意味は「爵位(しゃくい)を上にあげる」こと。
〇「後光明天皇(ごこうみょうてんのう、1633年4月20日~1654年10月30日)」は、日本の第110代天皇(在位: 1643年11月14日~1654年10月30日)。
〇「高貴宮(あてのみや)」は、霊元天皇(れいげんてんのう、1654年7月9日~1732年9月24日)は、日本の第112代天皇(在位: 1663年3月5日~1687年5月2日)。諱は識仁(さとひと)。称号は高貴宮(あてのみや)。
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権謀術数の嵐
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吉良と近衛
子供同士だけど… -
「力」とは。カネ、権威のいずれかが必要。
著者プロフィール
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