日本のヤバい女の子 覚醒編 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.81
  • (6)
  • (13)
  • (6)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 218
感想 : 14
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041116494

作品紹介・あらすじ

「昔々、マジで信じられないことがあったんだけど聞いてくれる?」昔話という決められたストーリーを生きる女子の声に耳を傾け、慰め合い、不条理にはキレる。エッセイ界の新星による、現代のサバイバル本!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 筆者が日本の古典に登場する女性達について、カジュアルな文体だけれども、鋭く深く考察している。まるで、この女性達が姿を変えて現代に生きていて、ファミレスでダベっている感じである。

    それぞれの章末に挿入されている、現代風の姿をした女の子達のイラストが素晴らしくて、毎回ニヤついてしまった。章末のページに辿り着く前に、「この娘はきっと、こんな髪型で、こんな目付きで、こんな服装で・・・」なんて妄想すると楽しい。予想は当たったり外れたりするが。

    高校の授業で「古文」に苦しめられて以来、古典には全く興味がなかったが、本のタイトルに惹かれ、シンプルに物語として楽しみつつ、古典について身近に感じることができた。大人になってからの楽しい「学び直し」のキッカケになりそうだ。

  • 「静かなる抵抗」から「覚醒」!

    Arisa Harada
    https://arisaharada.com/

    「日本のヤバい女の子 覚醒編」 はらだ 有彩[角川文庫] - KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322104000330/

  • 面白かった。
    特に「虫愛づる姫君」が、私は中学の古典の授業で読んだ時から同じ虫好きとして親近感を抱いていた(今でも虫が好きなのは女の子らしくない、変わり者だ、という風潮がある)けれどこの本の解説部分を読んでもっと好きになった。
    虫愛づる姫君はただ虫が好きだっただけで、思想を小馬鹿にされる。周りの人達は決して虫愛づる姫君をそのまま受け入れようとしないし、受け入れられない原因は姫君の方にあると考えている。
    思想の粗を探され、「蛇のおもちゃを怖がったからやっぱり虫が好きなわけではないんだ!」とか言われるけれど、それってやっぱり意地悪だなと思う。
    人は大体どっかで矛盾してたり、シチュエーションによっては好きなものでも嫌に思ったりするものなのに、完璧が理由がなければ好きな服装と好きな勉強をしてはいけないのだろうか。
    で、そうやって意地悪されて、私だったら戦ってしまうけど虫愛づる姫君は自分の信念と自分の周りの世界を脅かさないために(イレギュラーな存在を見るだけで心乱される人間に攻撃されないように)隠れてて、Oh……って思う。当時はほんとそうするしか無かったんだろうな…インターネットがあったなら似たような他の虫愛づる姫君とも知り合えたかも知れないのになあ。とか思うと心惹かれるものがあった。


  • 1つ1つの物語がとても分かりやすかった。

    昔の女性は理解できない思考に至るのが面白い。
    え!?それで命投げるの!?なんで!?って突っ込みつつ読んでいた。

    それにしても、ヒロインもヒロインだけど、
    周囲の女心が分からない男性も多すぎる。
    仄めかすだけではダメなんだね。

    個人的にヤオビクニのお話が一番好き。

    まるで女性エッセイを読んでいるように読めた本。

  • 小さい頃から知ってる女の子たちなのに、ちゃんと女の子の目線で考えたことなかったんだなとこの本を読んで思った。
    今まで何も想像せずに、与えられた情報だけを見てそのまま受け取っていた。
    物事を色々な目線で見れて面白い。いろんな考え方があるんだなと学べる。

  • 以前から気になっていた本です。たまたま京都の恵文社で文庫版を発見したので、購入してみました。古典に出てくる女の子の行動を、著者の考える現代の価値観に当てはめて、どういう心情だったのか?どういう背景だったのか?を推理するエッセイです。
    あまり古典に馴染みがなかったので、現代の口語で読める昔話が面白い…というのがまずお気に入りポイントの1つ。
    それに、著者の考察も、著者自身の考えに加え、現代の映像作品と比較して考えられること…も分かりやすくまとめてあったりして、かなり読み応えがありました。
    昔の偉人から現代でも活きる教訓を学ぶ…は沢山あったと思うけれど、古典の女の子から生き方のヒントを得る…という体験が新しくって面白かったです。
    他にもシリーズがあるようなので、引き続き読んでみようと思います。

  • 昔話の女の子を自分の友人のように考えて解釈していくという視点が面白かった。有名ながらあまり内容を知らない昔話もあったので知識も身につきます。

  • 【概略】
     日本の昔話や逸話に登場する女性・女の子、様々な状況下で様々な結末を迎えるこの女性達を違った角度から語ってみる。役柄を終えた、舞台から降りたイチ人間としての「彼女たち」を、カフェでのおしゃべり感覚で語った一冊。

    2023年02月12日 読了
    【書評】
     著者の方、すんごい頭の回転が早い人なんだなーって感じた。
     読了後に真っ先に浮かんだコトが2つ。1つは「うぅ、自分の読解力、めっちゃ落ちてるな」ということ、もう1つは「構えてたところにボールがこなかったな」ということだった。
     読解力の低下についてなのだけど、概略で書いたとおり、カフェでのおしゃべり感覚が終始あってね。話が色んなところに飛ぶの。おしゃべりしたものを録音して、テープ起こしをしたかのような感覚に終始襲われてて。「あれ?今、何が話題の焦点だったっけ?」って、何度となく迷子になりながら読み進んでしまった。各登場人物の女性に、著者の妄想というか違った角度からの感覚が乗っかって、急に詩的というか、ミニストーリーが始まってしまう。自身の読解力の低さに、ちょっと凹んでしまった。ごめんなさい。
     もう一つの「構えてたところに・・・」は、元々、この本、紹介してもらってね。ちょうど自分が「なぜに、『桃』?」というタイトルでスピーチを作ってて。その題材がイザナギとイザナミの話でね。この本にもイザナミが女性の一人として出てきてて。「このイザナミの解釈が一番しっくりくる」というコメントとともに紹介されたから、読んでみようと。で、タイトルが「ヤバい女の子」でしょう?著者の方が女性。だからてっきり、女性ならではの解釈というか「いや、こういうことでしょう?」みたいな、新機軸を見せてもらえるかなと思ってね。たとえば落語・芝浜における「お清」なんて、ある意味、男性の理想的な女性イメージだったりする。とても現代の女性像(?)とは違ったりしてて。そういった現代の価値観を、女性から見た視点を下敷きに過去の作品を解釈したらどうなる?というところを凄く期待してたのよね。そういうボールが飛んでくるのを、待ってたのね。ちょっと違う感じだったなぁ。
     そうは言っても、もちろん面白いと感じるところはもちろんあって。思うに、これは編集者の問題なのかなとも思ったり。この本が世に出るにあたって、どういうプロセスでこの形になったのかわからないけど、きっと著者が初稿を出してそれを編集者が読む、それに対して編集者が著者にボールを投げ返す、って形じゃないのかな?と想像するのよね。その時点である程度、交通整理がされるのじゃないかなとも思ったりね。
     純文学のように、読者が色々と思いを馳せる「余白」ということではなく、どちらかというとポエムというか、自分語りというか、エッセイという作品になってるのかなという印象。カフェで目の前にいる話し相手(ここで性別を明確に断定してもいいのかな 笑)の「聞いてよぉ!」を、「ふんふん」と聞く感じで読んでいくと、楽しめるのかなと思った。

  • 話によって好き嫌いの振れ幅が激しかった。
    少し感情的かつ感傷的な解釈が入る話は砕けた語り口も相まって女の子のTwitterを見ているような感覚になり自分が読書に求めるものとは少し違ったな…と感じた。パターン化されたツッコミや過剰な共感、肯定パートにインターネットみを感じて白けてしまう部分はあった。
    一方で猿婿入りのような考察は面白くて個人的には八尾比丘尼の話が好き。人間は死別以外でも沢山の永訣を繰り返す例の「生きていてももう二度と入ることのできない部屋」の部分を何度も読み返した。人生の中で自然と訣別することになった沢山のモノやコトに思いを馳せながら少し切なくなった。

    昔話は「昔の価値観クソだな〜〜〜」と思いつつもその時代の背景、前提ごと楽しむ派なので現代に照らし合わせてツッコミを入れまくる点は合わなかったものの、中々感情移入が難しい話にも共感できる視点を与えてくれて何だかんだとサクサク読み終えてしまった。

  • 岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
    http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00627633

    日本の”昔話”には、過激な女の子が登場する。説明もなく危険な玉手箱を手渡す「乙姫」。夫と喧嘩して現世の人の命を奪う「イザナミ」。男装して宮廷で働き、女性を妻とした「女右大将」――彼女たちは”ヤバい”変わり者だったのだろうか? 物語が女の子に貼りつけたレッテルを丁寧に剥ぎ取り、一人の人間としての姿を文章とイラストで描き出す。現代に生きる私たちが固定観念から自由になり、たくましく生きるための覚醒の書!

    ※本書は2018年刊行の単行本『日本のヤバい女の子』(柏書房)を改題のうえ文庫化したものです。 
    (出版社HPより)

全14件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

関西生まれ。テキスト、テキスタイル、イラストレーションを組み合わせて手掛けるテキストレーターとして数多くの雑誌やwebマガジンにエッセイを執筆。2018年『日本のヤバい女の子』(柏書房)を刊行し、神話や民話に登場する女性たちの心情を汲み取り再解釈するというコンセプトで話題を集める。その他の著書に『日本のヤバい女の子 静かなる抵抗』(柏書房)、『百女百様 街で見かけた女性たち』( 内外出版社)、『女ともだち ガール・ミーツ・ガールから始まる物語』(大和書房)。

「2021年 『日本のヤバい女の子 抵抗編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

はらだ有彩の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×