日本のヤバい女の子 覚醒編 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 152
感想 : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041116494

作品紹介・あらすじ

「昔々、マジで信じられないことがあったんだけど聞いてくれる?」昔話という決められたストーリーを生きる女子の声に耳を傾け、慰め合い、不条理にはキレる。エッセイ界の新星による、現代のサバイバル本!

感想・レビュー・書評

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  • 筆者が日本の古典に登場する女性達について、カジュアルな文体だけれども、鋭く深く考察している。まるで、この女性達が姿を変えて現代に生きていて、ファミレスでダベっている感じである。

    それぞれの章末に挿入されている、現代風の姿をした女の子達のイラストが素晴らしくて、毎回ニヤついてしまった。章末のページに辿り着く前に、「この娘はきっと、こんな髪型で、こんな目付きで、こんな服装で・・・」なんて妄想すると楽しい。予想は当たったり外れたりするが。

    高校の授業で「古文」に苦しめられて以来、古典には全く興味がなかったが、本のタイトルに惹かれ、シンプルに物語として楽しみつつ、古典について身近に感じることができた。大人になってからの楽しい「学び直し」のキッカケになりそうだ。

  • 「静かなる抵抗」から「覚醒」!

    Arisa Harada
    https://arisaharada.com/

    「日本のヤバい女の子 覚醒編」 はらだ 有彩[角川文庫] - KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322104000330/

  • 面白かった。
    特に「虫愛づる姫君」が、私は中学の古典の授業で読んだ時から同じ虫好きとして親近感を抱いていた(今でも虫が好きなのは女の子らしくない、変わり者だ、という風潮がある)けれどこの本の解説部分を読んでもっと好きになった。
    虫愛づる姫君はただ虫が好きだっただけで、思想を小馬鹿にされる。周りの人達は決して虫愛づる姫君をそのまま受け入れようとしないし、受け入れられない原因は姫君の方にあると考えている。
    思想の粗を探され、「蛇のおもちゃを怖がったからやっぱり虫が好きなわけではないんだ!」とか言われるけれど、それってやっぱり意地悪だなと思う。
    人は大体どっかで矛盾してたり、シチュエーションによっては好きなものでも嫌に思ったりするものなのに、完璧が理由がなければ好きな服装と好きな勉強をしてはいけないのだろうか。
    で、そうやって意地悪されて、私だったら戦ってしまうけど虫愛づる姫君は自分の信念と自分の周りの世界を脅かさないために(イレギュラーな存在を見るだけで心乱される人間に攻撃されないように)隠れてて、Oh……って思う。当時はほんとそうするしか無かったんだろうな…インターネットがあったなら似たような他の虫愛づる姫君とも知り合えたかも知れないのになあ。とか思うと心惹かれるものがあった。

  • 小さい頃から知ってる女の子たちなのに、ちゃんと女の子の目線で考えたことなかったんだなとこの本を読んで思った。
    今まで何も想像せずに、与えられた情報だけを見てそのまま受け取っていた。
    物事を色々な目線で見れて面白い。いろんな考え方があるんだなと学べる。

  • 以前から気になっていた本です。たまたま京都の恵文社で文庫版を発見したので、購入してみました。古典に出てくる女の子の行動を、著者の考える現代の価値観に当てはめて、どういう心情だったのか?どういう背景だったのか?を推理するエッセイです。
    あまり古典に馴染みがなかったので、現代の口語で読める昔話が面白い…というのがまずお気に入りポイントの1つ。
    それに、著者の考察も、著者自身の考えに加え、現代の映像作品と比較して考えられること…も分かりやすくまとめてあったりして、かなり読み応えがありました。
    昔の偉人から現代でも活きる教訓を学ぶ…は沢山あったと思うけれど、古典の女の子から生き方のヒントを得る…という体験が新しくって面白かったです。
    他にもシリーズがあるようなので、引き続き読んでみようと思います。

  • 昔話にでてくるエキセントリックな女性たち。昔話をフェミニズムの観点からとらえながらも、ありえない!男ひどい!社会ひどい!と糾弾するのではなく、彼女たちの人生や幸せを一緒に考えるアプローチが新鮮。

    蛇が女の子よりも魅力的じゃないなんて!蛇無敵じゃん!と清姫伝説の姫にポジティブな生き方をすすめ、乙姫は別れを切り出した浦島太郎の足を引っ張ろうとして玉手箱を渡した?そんなわけないやんそれは乙姫への侮辱と怒る。古典の知識がなくても面白い。ようわからんけどおもしろい友達の話を聞いている気分。
    「鬼怒沼の機織姫」の話が好き。

  • 読みやすい。
    日本昔ばなしのヤバい女の子はなんでヤバいのか?いや、それは本当にヤバいの?ヤバくたっていいんじゃないの?既存の学説なんかから外れて駆け抜ける文章の自由なこと。軽やかで颯爽としている。
    ほろ苦くも何にも囚われない、「女」という不自由さから抜け出していく、小気味よさ。
    イラストもおしゃれかわいくて良い。

  • 結局のところ、価値観は時代によって変わっていくもので、
    昔の話を今の価値観に照らして「ヤバい」と表現するのはとてもおもしろいのだが、多少疑問が残る部分はある。

    ただ、やっぱりその試み自体はとてもおもしろくて、結果として何百年も前の物語との距離が縮まった気がする。新旧ハイブリッドみたいな、新しい価値観を獲得したような気分。

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著者プロフィール

関西生まれ。テキスト、テキスタイル、イラストレーションを組み合わせて手掛けるテキストレーターとして数多くの雑誌やwebマガジンにエッセイを執筆。2018年『日本のヤバい女の子』(柏書房)を刊行し、神話や民話に登場する女性たちの心情を汲み取り再解釈するというコンセプトで話題を集める。その他の著書に『日本のヤバい女の子 静かなる抵抗』(柏書房)、『百女百様 街で見かけた女性たち』( 内外出版社)、『女ともだち ガール・ミーツ・ガールから始まる物語』(大和書房)。

「2021年 『日本のヤバい女の子 抵抗編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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