菜の花の道 千成屋お吟

  • KADOKAWA
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041117248

作品紹介・あらすじ

「隅田川御用帳」シリーズの著者が贈る、人情時代小説。書き下ろし2篇を含む3篇掲載!


よろず御用承り所『千成屋』の女将お吟は、悩みを抱える人々に今日も寄り添う。

日本橋でよろず相談を受ける千成屋のお吟のもとに、京橋の呉服問屋・天野屋から依頼が舞い込んだ。四年前、娘のおはつの婚約者だった佐之助が何者かに襲われ顔に傷を負ったことから江戸を去っていたが、事件の犯人を捕まえたのが千成屋だった。今度はあそび惚けるおはつの今の亭主・多七を更生させてほしいという。おはつのため、多七について調べ始めるお吟だったが、やがて江戸を去ったはずの佐之助や、佐之助を切った犯人も江戸にいることがわかり……。
(「菜の花の道」より)

感想・レビュー・書評

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  • 読後感のよい痛快な物語です。
    菜の花の道 ー 千成屋お吟シリーズの2作目
    2022.03発行。字の大きさは…小。2022.05.22読了。★★★☆☆
    うば桜、菜の花の道、葛の裏風、の短編三話。
    よろず相談事を受ける千成屋は、お吟と、手代の千次郎、與之助とが力を合わせ、それに元北町奉行所定廻り同心の青山平右衛門とで悪を退治する痛快な物語です。
    三話の中で、特に、想いあう二人が犯罪者として無実の罪で藩から追及されながらも気持ちを貫いた「葛の裏風」が、一番印象に残りました。

    【千成屋】
    元北町奉行所同心の青山平右衛門が現役の時に、青山より十手を預かっていたお吟の父親丹兵衛とその手下の千次郎、與之助が丹兵衛が亡くなった後。千次郎と與之助は、お吟が営んでいた千成屋で手代として、千成屋で営んでいる相談事を受けます。元同心の青山は、隠居して倅に家督を譲り、倅の嫁に気を使い屋敷に居られなくなり千成屋で相談事の手伝いをします。

    【読後】
    藤沢緋沙子さんの本は、やわらかく、人情味豊かで、無駄な文章がなく、展開も早く、毎回読むのを楽しみにしています。

  • 藤原さんらしいシリーズの2作目。いつもの藤原さんの作品で、クウォリティは安定している。でも、まあある意味普通なんだよなあ・・・

  • 女性主役の時代小説、よろず御用承り所の千成屋の女将お吟、みんなに寄り添う 悩み相談から、御用迄!
     
    周りのみんなも、手助けしてくれて、色んな難問から犯罪迄取り締まっていく姿が、良い!
    普通では、こんな風には、結果が出ないだろうけど、めでたしめでたしで、終わってくれるので、安心して読める。

    今回 この本は 3話 描かれて居る。
    「うば桜」は、姑と嫁問題だけど、人を思いやる心さえあれば、素直になれる。

    「菜の花の道」どうして、額に傷を受けただけなのに、結婚を辞退しないといけないかったのか?
    それに、何年もの間、お嬢さんの店を気にしていたのか?と、疑問が残るけど、こうでなければ、物語にならないかと、思いながら、上手く行くように願いたい気持ちになっていた!

    「蔦の裏風」朝鮮人参とその不正横領について、善人が、罪に…のパターンなのだが、やはり、読まずにいられないように、作者 の描き方の上手さに のめり込んでしまう!
    どの話も、最後まで書かずに、読者が、願いたい方向のベクトルだけを描き終えて居る。
    あっという間に読めたけど、余韻は、ほんわかとした気持ちを継続させてくれた本である。

  • よろず相談屋「千成屋」のお吟のもとに、かつて関わりあったお店から相談が持ち込まれる。借金を重ね女郎に入れ上げている主人を諭して欲しいという相談を受け、事情を調べ始めたお吟達はその裏にある悪事に気づく。
    お吟やその仲間たちが様々な相談事を解決する物語。お吟自身も夫が行方不明だという悩みがあり、
    帰って来るのを待ち続けているが、ラストではその行方を突き止めようと動き出すところで終わる。
    続きが楽しみだ。

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著者プロフィール

藤原緋沙子(ふじわらひさこ)
高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒。シナリオライターとして活躍する傍ら、小松左京主催の「創翔塾」で小説を志す。2013年に「隅田川御用帳」シリーズで第2回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞。本書は土佐の絵師として人々の幸せを願い描き続けた金蔵の生涯を温かい眼差しで活写した渾身の時代小説。著者の作家生活20周年記念作品である。著書に「橋廻り同心・平七郎控」シリーズ(祥伝社文庫)他多数。

「2023年 『絵師金蔵 赤色浄土』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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