- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041117354
作品紹介・あらすじ
本格ミステリ界にその名を轟かせる似鳥鶏の新境地は、“メタ・フィクション”!
私たちの知る「小説」は、様々な「決まりごと」の上に成り立っている。
無意識下の常識を逆手に取った、ルール無用の超次元小説!
▼各話紹介▼
「立体的な藪」……いつものように殺人に出くわしてしまった名探偵。華麗な活躍で事件が解決したはずだったそのとき、思わぬ“伏兵”が推理を始め――!?
「文化が違う」……異世界転生し、チート能力で無双する。誰もが夢見るシチュエーションで、最大の敵は、言葉の“イメージ”だった!!
「無小説」……「小説」とは何か、「書く」とは何か。創作の限界に挑む、禁断の×××小説!
「曰本最後の小説」……新法が成立し、検閲が合法化された「曰本」。表現の自由が脅かされる中、小説家の渦良は、あらゆる手を尽くして作品を書き続ける。
※紙書籍版カバー裏には、特別書き下ろし短篇「噛みつき小説」を収録。
※電子書籍版巻末には、特別書き下ろし短篇「夫の日記帳」を収録。
感想・レビュー・書評
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カドブンノベル2020年1月号日本最後の小説、小説野生時代2021年5月号文化が違う、11月号無小説、2022年1月号立体的な藪の4つを2022年9月角川書店刊。付録と称してカバーに噛みつき小説SIDE A,B収録。ちょっと実験的な体の小説。各話ともにわけがわからん展開であまり楽しめなかった。
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似鳥さんらしい、何とも言い難い内容でしたが、頭空っぽにして楽しめました。
カバーも帯も全てが仕掛けがしてあって、これまた斬新で、確かにルール無用の読み手の常識を取っ払った話ばかりでした。 -
2作目と最後の話が面白かった。
おそらく目玉である「小説を切り貼りした小説」は、かなり読みづらくて読み飛ばした。
最後の話はとても皮肉な内容で、今の日本と未来の日本を記しているように感じる。
こうなってしまうのは嫌だなあ…怖い。
とりあえず最後の話だけおすすめ。 -
純粋に物語を楽しむ本ではないため、万人におススメしづらい作品ではあるが、読書好き、特に趣向を凝らしたミステリが好きな人には是非読んでほしい一冊。
事前に想像していたよりも10倍はトリッキーな小説だった。
いわゆる「メタ・フィクション」と言われる、「小説の約束事を利用した小説」の形式をとっていることが「まえがき」で断られている。
縦書きは上から下へ読む、一行空いたら場面や視点が変わる(ことが多い)、といった本を読んでいくうえでは至極当たり前の約束事さえもネタとして弄ばれている。
たった2ページの「まえがき」にさえ仕掛けがあって、気づくと「ああ、こういうことね」と思わされた。
本書は、「立体的な藪」「文化が違う」「無小説」「日本最後の小説」の4編からなる短編集である。
一作だけネタバレなしの感想を書いておく。
◆文化が違う
4つの話の中では、メタフィクションとして一番わかやすく楽しめるし、話としても面白いかなと思う。
この話を一言でいうと、
『サザエさんの指示のもと、ゴリラと一緒に新卒くんを倒しに行く異世界もの』かな。プリッツ対ポッキーのぶつかり合いが一番の見どころだったと思う。
読みたくなったでしょ笑
たぶんどんなに感想を尽くしてもネタバレにならないし、細かい説明を求めるくらいならとりあえず読んでほしい。
残り3作の感想に興味ある方はこちら
https://note.com/mobi_specialist/n/na1ab98a4cde7 -
初読の作家さんだが、巻末の著作リストを見ると、各社からなかなかの冊数が出ているようだ。ぼくの守備範囲からは外れた作品ばかりなので、これまでアンテナに引っかからなかったと思われる。本書は大好きな“メタフィクション”を扱ったものだというので手に取った。
名探偵の推理にいちゃもんをつける「立体的な藪」、ラノベ風の「文化が違う」、古典を寄せ集めた「無小説」、独裁国家曰本(日本ではない)が舞台の「曰本最後の小説」の4篇が収録されている。カバー(そで)、別刷りにもおまけがついていた。
おもしろかったけれど疲れた。 -
まえがきで意図がわかったから戸惑わずに読めた。文化が違うがバカバカしくて面白い。
著者プロフィール
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