後宮の検屍女官2 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041117767

作品紹介・あらすじ

後宮を揺るがした死王の事件からひと月半。解決に一役買った美貌の宦官・延明(えんめい)は、後宮内の要職である掖廷令(えきていれい)に任ぜられる。
だがその矢先、掖廷獄で大火災が発生。さらに延焼した玉堂の中から首を吊ったとみられる妃嬪と、刃物をつき立てられた宦官の遺体が見つかった。
宦官に恋慕した妃嬪による無理心中と思われたが――?
延明は、検屍となると唯一覚醒するぐうたら女官・桃花(とうか)と再び事件に向かう。

発売直後から大反響&重版続々!
話題沸騰の中華後宮×検屍ミステリ、待望の第2弾!!

感想・レビュー・書評

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  • 中華風の後宮での検屍官の孫の女官・桃花と高級宦官の延明が主人公。今のような現代的技術が発揮されるわけではないが、結構本格的な検視が行われる。首吊り死や無理心中の真相が二転三転するのが面白い。最初に出てくる火事にもどうも裏がありそうだというところで次巻へ。主人公二人の行く末も気になる処だ。

  • またまた読みやすかった。

    事実が二転三転して目が離せない。
    また終わったはずの事件が覆されたり。
    飽きさせない展開。
    続きが気になるよー。

  • 前作よりミステリ感や2人のバディ感があり読みやすかったです。
    しかし、城という名の地獄だなぁと思います。

    自殺or他殺が二転三転していく様子が、どんどん引き込まれていきました。

    延明の冤罪の詳細、桃花の過去など少しずつお互いの素性が明かされてきました。今回の事件はひとまず幕を下ろしていますが、まだ不穏な気配は残っているので、続きが楽しみです。

  •  今回は一見すると短編のようで、最後につながる長編でしたね。
     
     ミステリとしても検視官のお仕事小説としてもとても楽しいです。時代背景などもしっかりと調べられていて、それだけでも大満足です。

     面白かった。続きをお待ちしています。

  • 延明との腐れ縁も、桃花のぐうたらも、どちらも続くよどこまでもな2巻。
    桃花が安定の桃花で安心。
    延明の一方通行ぶりが、同情を誘う。

    今回も次から次へと殺人事件が起き、実はそれらの事件は裏で一繋ぎになっており、最終的には最初の事件へと戻ってくるという循環型。
    最後に振り出しに戻ったのには非常に驚かされた。
    しかも、最初に戻ったかと思いきや、もっと大きな謎があぶりだされたという。
    この手のミステリは一方通行、先へどんどん進んで謎がまた謎を呼ぶという構成が多いと思うが、この2巻は螺旋のように渦を巻いて、元の位置に戻る。
    かに見せかけて、一段階上の階層の謎に入っていくという変わった構成である。
    1巻とはまた違った構成で、そこもまた面白かった。

    最初の事件に戻ったが、そこで炙り出されたより大きな謎は次へ持ち越された状態。
    つまり、これは3巻もあるということだろう。
    楽しみだ。

  • 一巻よりも更に面白くなった気がする。
    ミステリ要素も良いし、ストーリーがどこへ向かって行くのかわからないところが良い。

    が、出てくる人出てくる人皆色々大変で、やっぱり後宮は碌なところではないと改めて思う。
    閉鎖的な場所に不自然な形で押し込められたら動物なら共食いし、人間なら殺し合うのも当然か。
    そんな中で統率を執るために刑罰は残酷なものにエスカレートしていく。
    地獄かここは。

  • ふたりのコンビも微妙な距離感も詰まってきた後宮検死ミステリ第二弾。
    もはや新しく出てきた人物がみんな怪しく見えてきた。
    そして今回は明確に次回へと続いている。
    やがては巨大な陰謀へとたどり着くのだろうか。
    桃花のぐうたらは一種の現実逃避でもあるのだろう。
    大海の容疑は晴れたが、妹は連座されずに無事なのだろうか。無理そうだな…。

  • ここで続くのかー!と頭を抱えてしまった。
    後宮で起こる人死にの謎解きであり、それなりに重たい話ではあるものの、皇帝があまり絡んでこないという点が新鮮な気がして、好みの話。
    桃花が淡々と語る自分の過去が思いの外重たかったり(でも本人全く気にした素振りなし)、それを聞いた延明がむしろ気にしていたりと、なんともちぐはぐなやりとりにホッとさせられた。

  • 1巻を読んだ時に、架空の国、時代設定とはいえ、中国の清の時代をモデルにしているのは推察できます。あまりにリアルな検死の様子は、何の資料をもとにして書いているのかと気になっていました。
    1巻にはなかった参考文献が2巻には明記されていました‼️
    『中国人の死体観察学「洗冕集録」の世界』他7冊。
    こちらも気になります。

  • 前作よりもしっかりミステリしていて、読んでいてとても楽しかったです。一応解決したけれど、続きが気になる終わり方でソワソワします。笑

    今回はかなり切ないお話で、胸が痛かったです。やっぱり愛と憎しみは表裏一体だなと。愛したがゆえの殺人。フィクションと分かっていても、実際にこんなことがあったのでは…と少し考えたくなるリアルさでした。昔も今も人って同じことで悩み、同じことで苦しんであまり変わらないのですね。

    途中途中で延明様と桃花の会話が癒しでしかなかったです!前作よりも気軽に会える立場に桃花がいるからか、延明様わりとガツガツ来てて笑いました。桃花は相変わらずの塩対応でしたが、少しずつ距離が近づいていくのがたまらない(*ˊᗜˋ*)♡

    黒幕は次作に続くようなので、続きが読めるのが楽しみです。

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著者プロフィール

福島県在住。「ようこそ仙界! 鳥界山白絵巻」で第13回角川ビーンズ小説大賞〈読者賞〉を受賞してデビュー。「後宮の検屍妃」で第6回角川文庫キャラクター小説大賞〈大賞〉〈読者賞〉をダブル受賞。

「2023年 『後宮の検屍女官5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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