スペードの女王 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 84
感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041118443

作品紹介・あらすじ

片瀬の沖に浮かんでいた若い女の首なし変死体。内股にはスペードのクイーンをあしらった名人彫物師による刺青が! もう一人、同じ刺青をもつ女がいるようで……。複雑に絡み合う謎に金田一耕助が挑む

感想・レビュー・書評

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  • 話が二転三転コロコロするために、読んでいて非常にハラハラするミステリー。
    ミステリーの王道『首のない死体』をベースに起きる連続殺人。
    金田一耕助が変装するシーンもあり。

  • 彫物師の妻が夫の事故死に疑念を抱き、金田一を訪ねた。その夫はスペードのクイーンの刺青を二人の女性に彫ったという。その刺青を持つ女性の首なし死体が海で発見された。はたして被害者はどちらなのか?!

    顔のない死体というミステリのテーマを、刺青という消せない顔を使って艶めかしくも奇妙に描いていく。横溝先生の妖艶な世界観と刺青を使ったギミックが相性抜群。死んだのはどっちなのかというシンプルな謎を柱に、その周辺で巻き起こる不審死で事件が加速するスリリングな展開が見事。

    人間に刻まれたものは刺青だけだったのか。その奥にある血と肉、本性こそが真に刻まれた刺青ではなかろうか。こういうドラマがミステリをドロドロに彩ってくれるところが好き。一方で、金田一と等々力警部の友情が熱い!さらっと書いてあるけど「ふたりはいっしょに風呂へ入って」という文章は見逃せない(笑)

    彫物師・彫亀が施した細工も廻り廻って効いてきて、そういう活かし方も上手いなと。複雑だった人間関係の線が一つの絵になっていく魅せ方、その流れるような筆致はさすがの一言。欲を言えば、もっと例の二人のことを知ってドラマに浸りたかったなとは思った。

  • みんな大好き首なし死体。スペードの女王の刺青があることで「どうせ入れ替わりだろ」を超えて楽しめる。しかし女王の顔に気づかなかったんだろうか…と思ったけど、女は鏡で比べるから気づかないのか?すごいな彫亀。

  • モチーフとか結構好きだし面白いんだけど、ちょっと物足りなさは残る…もう一回くらい、改稿されそう感あるし。しかし、よく考えてみると横溝作品的には珍しいタイプの犯人のような?

  • 2021/11/29読了

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著者プロフィール

1902年、神戸市に生まれる。旧制大阪薬専卒。26年、博文館に入社。「新青年」「探偵小説」の編集長を歴任し、32年に退社後、文筆活動に入る。信州での療養、岡山での疎開生活を経て、戦後は探偵小説誌「宝石」に、『本陣殺人事件』(第1回探偵作家クラブ賞長編賞)、『獄門島』『悪魔の手毬唄』など、名作を次々に発表。76年、映画「犬神家の一族』で爆発的横溝ブームが到来。いまもなお多くの読者の支持を得ている。82年、永眠。

「2022年 『怪獣男爵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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