- KADOKAWA (2022年10月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784041118498
作品紹介・あらすじ
異常気象、疫病の流行や戦争……世界が危機に瀕する今、私たちは誰も取り残すことなく、これらの問題を解決するための道筋を探さなくてはならない。資本主義の暴力性や破壊性を正確に認識し、その上で、資本主義とは異なる社会システムを構築すること。『資本論』を記したカール・マルクスの、生前未刊行のノートからエコロジーの思想を汲み取り分析する。ドイッチャー記念賞受賞作。スラヴォイ・ジジェクの解説も収録。
みんなの感想まとめ
資本主義と自然との関係に深い洞察をもたらす本書は、カール・マルクスの未刊行ノートを基に、彼が抱いていたエコロジーの視点を探求しています。マルクスは、資本主義が持つ自己増殖の欲望が自然環境を過剰に利用し...
感想・レビュー・書評
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マルクスが略奪的農業に代表される人間社会と自然との物質循環のあり方に疑問を持っていたこと、資本が自然を食い尽くす速度は自然の弾力性(自己回復力)を凌駕するため、生態系の動的平衡を破壊する必然性に気づいていたことなどを、彼が読み込んだ自然科学書の読書メモを手掛かりに解き明かしている。従来の定説を覆した点においてマルクス研究者にとっては画期的な業績なのだろう。知らんけど。
なるほど、資本主義はその内在する自己増殖的な欲望に忠実なればこそ、労働力を含む自然資源を徹底的に食い尽くす動機を持つ。まさに「大洪水よ、わが亡き後に来たれ」、今風に言えば「今だけ、カネだけ、自分だけ」。これはよく理解できる。
とは言え、それに対する解決策をマルクスは示していないし、ましてや共産社会でその課題解決が期待できる要素は何一つない。土地をコモンとして共有管理すれば自然からの略奪はなくなるのか? とてもそうは思えない。「マルクスは何でもお見通し」と言わんばかりの教条主義、あるいは神格化は危険にすら思える。
結局回復力を超える速度で自然を利用しようとするから環境破壊が生じるのであれば、その弾力性の範囲内で生活すべきとの結論が導かれる。このことは資本主義と共産主義のイデオロギー対立とは無縁である。要は江戸時代の人口(3000万人)と生活レベルに戻ることができれば、我が国でも「サステナブル」な社会を実現できるということだ。果たしてこのような世界は実現しうるのだろうか。考えれば考えるほど解の無い問題に思えてくる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「人新世の資本論」に感銘を受けたので本書を読んだが残念ながら自分には難解過ぎた。ただ、資本主義が自己崩壊的に自然環境も破壊せざるを得ないという矛盾を抱えているとマルクスは考えていたというのはイメージとして掴めた。本書を読んだ後「人新世の資本論」を再読し更に理解が深まった。
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これはすごく難しい本ですね。本気のマルクス本と言いましょうか、「資本主義的生産様式」とか「経済的形態」など漢字だらけの固い用語が頻繁に出てきて頭がクラクラしました。その為前半はボヤッとしたまま読み進めてしまいあまり覚えてない…
中盤のリービッヒやフラースが出てきたあたりで何とか持ち直し、物質代謝の具体的説明は新鮮に読めましたし新しい気付きもありました。
それにしても経済学者とばかり思っていたマルクスがこれほどまで自然科学分野に興味を示していたとは驚きです。
著者プロフィール
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