東京の子 (角川文庫)

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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041118757

作品紹介・あらすじ

働きながら学べる新しい大学「東京デュアル」。エリートでなくてもチャンスが得られる未来の働き方をうたい、4万人の学生を集めていた。500社ものサポーター企業が学内で仕事を提供し、奨学金制度も充実。しかし、いつものように人捜しを頼まれた仮部諌牟がデュアルに潜入すると、その実態は人身売買だった!? 賃金格差、過労、失業……現代日本の労働問題をめぐる一大プロジェクトに、自らの過去を捨てた青年が迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 東京オリンピックの数年後の東京を描いているので、もうSFではなくてリアル小説といってもいいかもしれません。本作で描かれている東京デュアルは現在の日本では実現していませんが、多くの学生が奨学金という借金を背負って社会に出ていくという状況を鑑みれば、ある意味とてもリアルです。日本はもう人身売買国家なのかも。

  • 連載は2017年、出版は2019年2月。コロナ前、オリンピック前にオリンピック後の東京をフィクションとして書いたということか。オリンピックがやってくる(予定通りに)開催後は地価下落で東京聚落というストーリーを皆信じていた。今では円安物価高、地価高騰など違う意味で落ち込んでいるがそれはさておき。
    Amazon(の競合という設定のムサシ)の倉庫業務、パソナの人材派遣、外国人雇用、非正規雇用など現代的な課題意識が盛り込まれている…のだがそれが有効なメッセージとして効いてこない。例によって不幸な生まれつきの主人公に才媛のサブキャラ(恋愛にならず)らの青春ものっぽい感じに終わり中途半端だ。パルクールは実際にあるスポーツなのだね、YouTubeで見てみた。

  • 東京デュアルという働きながら通える学校を舞台にした、外国人労働者や人身売買、パルクールに関するテーマを扱った小説。話は全く面白く無い。

  • 読み始めて50ページで読むのをやめた

  • ジャンル分けが難しすぎる。そんなにレベルの高くない学校が奨学金をばら撒いて生徒を集め、学校と組んだ企業に就職すればその返済は優遇される。なるほどたしかに一度その経済圏に入ってしまったら抜け出すことは難しい。一方でストーリーとしては巨悪と戦うわけでもなく、どちらかというと青春小説っぽさが強い。パルクールは良いアクセントだった。

  • 「考える事」の大切さを考えさせられた。
    SF小説だと思って購入したら仕事小説だった。
    主人公が使う“パルクール”の緻密な描写文面が映像で浮かんだ。是非とも映画にして欲しい。

  • 少し難しい部分もあったけど、重い問題と軽やかなパルクールのシーンが交錯し、面白かった。
    前向きなラストでよかった。

  • 裏書から、サスペンスやミステリーの類だと思って読み始めた。でも実際には、今の、また近い将来の社会問題や若者たちの生き方に関する青春小説だった。これはこれで、いいかも。

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著者プロフィール

藤井大洋:1971年鹿児島県奄美大島生まれ。小説家、SF作家。国際基督教大学中退。第18代日本SF作家クラブ会長。同クラブの社団法人化を牽引、SF振興に役立つ事業の実現に燃える。処女作『Gene Mapper』をセルフパブリッシングし、注目を集める。その後、早川書房より代表作『Gene Mapper -full build-』『オービタル・クラウド』(日本SF大賞受賞)等を出版。

「2019年 『AIが書いた小説は面白い?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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