東京の子 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 78
感想 : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041118757

作品紹介・あらすじ

働きながら学べる新しい大学「東京デュアル」。エリートでなくてもチャンスが得られる未来の働き方をうたい、4万人の学生を集めていた。500社ものサポーター企業が学内で仕事を提供し、奨学金制度も充実。しかし、いつものように人捜しを頼まれた仮部諌牟がデュアルに潜入すると、その実態は人身売買だった!? 賃金格差、過労、失業……現代日本の労働問題をめぐる一大プロジェクトに、自らの過去を捨てた青年が迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 東京オリンピックの数年後の東京を描いているので、もうSFではなくてリアル小説といってもいいかもしれません。本作で描かれている東京デュアルは現在の日本では実現していませんが、多くの学生が奨学金という借金を背負って社会に出ていくという状況を鑑みれば、ある意味とてもリアルです。日本はもう人身売買国家なのかも。

  • 読み始めて50ページで読むのをやめた

  • ジャンル分けが難しすぎる。そんなにレベルの高くない学校が奨学金をばら撒いて生徒を集め、学校と組んだ企業に就職すればその返済は優遇される。なるほどたしかに一度その経済圏に入ってしまったら抜け出すことは難しい。一方でストーリーとしては巨悪と戦うわけでもなく、どちらかというと青春小説っぽさが強い。パルクールは良いアクセントだった。

  • 取説的な流れから始まっててやたら序盤が長い。ストーリーにスッと入るのは個人差ある。

  • 「考える事」の大切さを考えさせられた。
    SF小説だと思って購入したら仕事小説だった。
    主人公が使う“パルクール”の緻密な描写文面が映像で浮かんだ。是非とも映画にして欲しい。

  • 少し難しい部分もあったけど、重い問題と軽やかなパルクールのシーンが交錯し、面白かった。
    前向きなラストでよかった。

  • 裏書から、サスペンスやミステリーの類だと思って読み始めた。でも実際には、今の、また近い将来の社会問題や若者たちの生き方に関する青春小説だった。これはこれで、いいかも。

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著者プロフィール

1971年、奄美大島生まれ。2012年7月、SF小説『Gene Mapper』をセルフ・パブリッシングで電子出版。同年の国内キンドル市場で、最も売れた文芸・小説作品となる。13年、『Gene Mapper -full build-』(早川書房)で単行本デビュー。15年、『オービタル・クラウド』で第35回日本SF大賞と第46回星雲賞を同時受賞。19年『ハロー・ワールド』で第40回吉川英治文学新人賞を受賞している。他の主な著書に『アンダーグラウンド・マーケット』『ワン・モア・ヌーク』などがある。

「2022年 『第二開国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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