最後の晩ごはん 後悔とマカロニグラタン (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.82
  • (29)
  • (58)
  • (48)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 463
感想 : 42
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041119723

作品紹介・あらすじ

「ばんめし屋」の節分。店には病み上がりの李英もやってきて恵方巻を食べるが、李英に頼まれた海里が、彼を伴い朗読の稽古に行ったことから仲違いしてしまう。仲直りのため二人で有馬温泉に行くことになり…

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • シリーズ第17弾
    前作を読んでから少し時間が経ってしまったけど、すぐ物語の中に入り込めた。

    今回は、海里が修行中の朗読にまつわる事件と、その師匠である倉持悠子が中心のお話。
    倉持夫妻は三年前に息子さんを事故で亡くしている。
    母と息子の、お弁当と卵焼きの思い出が涙を誘う。
    誘うどころか、ちょっと読んだだけで涙が溢れて字が見えない……
    亡き息子の好物だった卵焼きを作るシーン……(TT)

    そしてこの物語の舞台である「ばんめし屋」。
    今回美味しそうだったお料理は、スコッチエッグ。
    作ったことありますか?
    巻末にレシピも掲載されているんだけど、不器用な私には出来そうもありません(^.^;
    手順は簡単なんだけど、黄身トロトロのやわやわゆで卵を優しく肉だねで包み、パン粉を付けて揚げる……
    あぁ、きっと崩れてしまう(TT)
    でも食べたい。

    • aoi-soraさん
      いるかさん、おはようございます^⁠_⁠^
      煮卵、大好きです!
      卵はお湯が沸騰してから入れるの?
      私、半熟トロトロ好きなんだけど、殻をむくのが...
      いるかさん、おはようございます^⁠_⁠^
      煮卵、大好きです!
      卵はお湯が沸騰してから入れるの?
      私、半熟トロトロ好きなんだけど、殻をむくのがどうしても苦手で(^.^;
      スルスルっといくときもあるけど、ダメな日はいくつむいてもボロボロで…
      茹で方から試行錯誤中なんです
      2023/02/19
    • いるかさん
      aoi-soraさん

      お酢をいれて、沸騰してから入れています。
      卵は平たいところでこれでもかっていうぐらい、いっぱいヒビを入れてから...
      aoi-soraさん

      お酢をいれて、沸騰してから入れています。
      卵は平たいところでこれでもかっていうぐらい、いっぱいヒビを入れてから剥きます。
      中も半熟で、とってもおいしくできますよ。。
      2023/02/19
    • aoi-soraさん
      いるかさん、ありがとう(⁠/⁠^⁠-⁠^⁠(⁠^⁠ ⁠^⁠*⁠)⁠/
      試してみます
      スコッチエッグはハードル高いから、煮卵に挑戦するっ!
      最...
      いるかさん、ありがとう(⁠/⁠^⁠-⁠^⁠(⁠^⁠ ⁠^⁠*⁠)⁠/
      試してみます
      スコッチエッグはハードル高いから、煮卵に挑戦するっ!
      最近卵お高いから、失敗したくない(笑)
      2023/02/19
  • 夜だけ営業の定食屋<ばんめし屋>を舞台にしたシリーズ第17作。
    サブタイトルのマカロニって前にも出てきたような…とシリーズ作品を見返すと第8作がマカロニサラダだった。これだけ長いシリーズになると食材がかぶるのも仕方ないか。

    今回のハイライトは二つ。
    海里と後輩・李英の喧嘩(すぐに仲直りするけれど)。
    きっかけは海里も認める通り、李英に対する勝手な嫉妬なのだけれど、気持ちは分かる。
    李英くんは本当に良い子、良い子過ぎるのだ。

    役者としての努力を怠らず、前作では大病を患ってその後遺症で体力が戻らない中でもやれることを必死にやっている。海里の朗読劇の師匠・倉持悠子が認める才能もある。それなのにその努力や才能を鼻に掛けることなく常に謙虚。
    海里の短い売れっ子時代もスキャンダルで芸能界を追われた時も、<ばんめし屋>で働きながら役者への再出発を目指して努力している現在も、海里への態度は全く変わらず先輩として慕い尊敬してくれている。
    役者としての立ち位置も才能の差もまざまざと見せつけられてしまうと、その優等生キャラが海里には眩しいのだ。

    夏神とロイドの気遣いのおかげでなかなか明かせなかった心の内を曝すことが出来た海里と李英。優等生な彼もまたいろんな鬱屈を抱えていたし、短いギスギス期間にはふくれっ面もしていたので少しホッとする。あまりにもいい子過ぎると無理しているんじゃないかと心配してしまうから。

    もう一つは、倉持悠子・繁春夫妻の一人息子で三年前に旅先のグアムで亡くなった拓己の霊。
    ここ最近は幽霊ネタが少なくなりつつあったが、久しぶりに出てきた。だが場所は<ばんめし屋>ではなくて倉持家。眼鏡に戻ったロイドを掛けたらあら不思議、倉持家の食卓に拓己が座っているではないか。
    ここでサブタイトルの意味が分かって来るのだがストレートに『卵焼き』ではなく『マカロニグラタン』にしたのもニクい。

    ロイドにはこういう風景が見えているんだな、と改めて付喪神であったことを認識。イギリスの古い名家の執事のような物言いとは裏腹に好奇心旺盛な姿とのギャップが面白い。最近はタブレットで電子版のコミックを読むのにはまっているようだ。

    夏神も料理の探究は怠らず、海里のことも師匠として見守ってくれている。夏神と悠子、立場も教えも違うけれど二人の師匠がいる海里は幸せ者だ。
    悠子の体調は少し心配だが。
    だがそのことで海里と李英に新たなステージが用意された。次はその話がメインになるのだろうか。
    少しずつ役者の道に近づいている海里が嬉しいような淋しいような。

    『話したい相手とは、話したいと思うたときに話せることが、何よりの幸せですわ』

    海里と李英が二人で泊まった有馬温泉の宿の主人の言葉が印象に残る。

  • 本当に言葉が染みる。
    後半の展開は涙腺刺激もの。

    2人きりのプチ旅行も良かったな~

  • 【目次】プロローグ/福と鬼/抱えたもの/それぞれの荷物/苦い卵焼き/まるくおさめる/エピローグ
     シリーズ17作め。
     節分の時期。前半は、海里と李英の話。海里は、体を壊し役者を休業して静養中の後輩・李英から朗読のレッスンを見学したいと頼まれる。師匠で女優の悠子の許可を得て、李英もレッスンに参加。作品の解釈や悠子とのやりとりを通して、海里は李英に嫉妬するが、そんな自分にも腹を立て、二人は仲違いしてしまう。ぎくしゃくする二人を気づかう店長の夏神のはからいで、二人は有馬温泉へ。
     後半は、悠子夫婦と亡き息子をめぐる親子の情愛がテーマ。ロイドが活躍(?)

  • 前巻で生霊になった李英くんと海里くんがケンカをして温泉で仲直りする巻。
    生きてケンカができてよかったね。

    「あなたに嫉妬しています」なんて、きっと隠したい感情だろうにそれを誠実に真正面から伝えて謝る海里くんは根性あるな。

    今回の幽霊は朗読の師匠の息子さん。
    突然別れてしまった親子の間を取り持ちます。
    親子の感動ものに弱いのでまんまと涙ぐみました。

    それからやっぱりロイドの自己肯定感高めユーモアにほっこりし、夏神さんのツッコミに笑いました。

  • 今回もめちゃめちゃ青春しててとても良かった、、

    芸術は自分の腕前がどれくらいかっていう可視化が出来ないから、人の言葉にすごく左右されて、それで自分を見失いそうになるのめちゃくちゃ分かる。

    「話したい相手とは話したいと思ったときに話せることが、何よりの幸せ」の言葉がすごく胸に刺さった。

    海里と李英のふたりの舞台早く観たいな!

  • ちょっと変わったお客さんが来る「ばんめし屋」のシリーズ、第17弾。
    タイトルの意味は、ずいぶん後の方で腑に落ちる。
    グラタンのしょっぱさの中に、栗とかさつま芋とか、ちょっと甘いものが入っていると、驚きがあって美味しいですよね。

    前回は、海里の2.5次元ミュージカルの頃からの後輩で、コツコツと努力の人だった、里中李英が思わぬ挫折を味わうお話だった。
    運命の悪戯で、二人が再び同じラインに立った、という感じがした。
    そのせいだろうか・・・
    お互いに胸の奥に抱いていたモヤモヤがついに爆発?
    真逆でありながらどこか似ている二人ならでは、相手に対する賞賛の気持ちと引け目がぐるぐる追いかけっこしてしまう。

    しかし、喧嘩をしても、相手ととことん話し合えるのは幸せなことなのだ。
    後悔が残らないよう、大切な人との会話を今、惜しんではならない。

    海里ってこういう性格だったんだ!?
    ということが、ひじょーーー!!に、よく分かった回でもあった。
    そして自分でも分かっているらしい。
    固い絆で結ばれた、永遠の先輩後輩で、ライバルで、嫉妬の対象でもある、五十嵐海里と、里中李英が、100年続きますように。

    そして、夏神さんが相変わらずおかんであり、ロイドが相変わらず優しい爺やであった。

  •  李英への海里の嫉妬がせつない。近くにいて誰よりも良さを知っているからこそ生じるもの。お互いの意見を吐露して話すシーンが最高でした。

     そして今回は悠子先生がもうすごい。
     師匠としての心構え、母親としての思い、女優としての矜持。全てが見事に組み合わさって倉持悠子としての彼女が作られていて、そのどれもが魅力的。

    「共同設計者として、そして共に現場で試行錯誤する仲間として、私はあなたという役者が育つ過程をいちばん近いところで見守り、たまに手を貸し、そして……いつかあなたが独り立ちした後も、五十嵐海里という役者の中に、自分が積んだ煉瓦をみつけてこっそり喜びたい。それが私の先生としての夢よ」

     誰の中に残る自分。
     それは逆に、自分の中にも誰かがいるということ。そうやって影響し合って、絡まりあって、僕らは僕らを造り上げていく。
     わたしという人格はわたしであって、わたしだけではない。誰かが掛けてくれた言葉や思いが重なりあって、わたしが造られている。

     だからこそ、別れは余計につらくなるのかなとか。最後の卵焼きのシーンがとても印象的でした。
     李英と海里の二人の朗読のシーンも楽しみです。

  • ロイドがいなければ成り立たない。
    夏神や海里の人生だけのことではなく
    この付喪神に救われているとあらためて感じた。

    このシリーズはどのような終幕を迎えるのだろう。
    楽しみでもあるが寂しくもある。その時を迎えるのは いっそ私がこの世からいなくなってからにしてほしい(笑)

  • 退院した李英の気分転換を兼ねて
    朗読レッスンに誘った海里。
    ところが何でもそつなくこなす李英が
    師匠である女優・悠子さんに褒められて
    彼の方が才能があるとわかってしまう。

    サリエリ状態。
    わかるってことは、海里も才能アリってことで。
    でも単にできるからといって
    そこに観客が魅了されるかどうかは別。

    気まずくなったふたりに
    荒療治で温泉旅行の段取りをつける夏神さん。
    やるねぇ( ̄▽ ̄)

全42件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

作家。監察医。講談社ホワイトハート「人買奇談」にてデビュー。代表作は「鬼籍通覧」シリーズ、「奇談」シリーズ(講談社)、「最後の晩ごはん」(KADOKAWA)、「時をかける眼鏡」(集英社)など多数。

「2023年 『妖魔と下僕の契約条件 5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

椹野道流の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×