四畳半タイムマシンブルース (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
4.20
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本棚登録 : 2840
感想 : 158
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041119860

作品紹介・あらすじ

8月12日、クーラーのリモコンが壊れて絶望していた「私」の目の前にタイムマシンが現れた。後輩の明石さんたちと涼しさを取り戻す計画を立て、悪友どもを昨日へ送り出したところでふと気づく。過去を改変したら、この世界は消滅してしまうのでは……!? 辻褄合わせに奔走する彼らは宇宙を救えるのか。そして「私」のひそかな恋の行方は。
小説『四畳半神話大系』と舞台「サマータイムマシン・ブルース」の奇跡のコラボが実現!

感想・レビュー・書評

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  • 森見さんの小説「四畳半神話大系」と、上田誠さんの戯曲「サマータイムマシン・ブルース」のコラボレーション作品だそうだ。

    タイムマシンとほのかな恋の行方をめぐるドタバタ青春劇。
    ばかばかしいけど、楽しくなりたい時に読みたい。
    時空の整理で頭の体操にもなる。

    それにしても、いつか、タイムトラベルってほんとにできるようになるのかな?

  • 大学生活三度目の夏、八月十二日の昼下がり。
    下鴨幽水荘というおんぼろアパートに居残っているのは、小津と私と樋口清太郎という万年学生。
    そして、学内映画サークル「みそぎ」に所属する、一年後輩の明石さん。
    サークルボスの城ケ崎氏。歯科衛生士の羽貫さん。
    「四畳半神話大系」に登場した懐かしい面々にまた出会えました。

    有意義な学生生活を送りたいと焦る矢先に、クーラーのリモコンが壊れてしまい、
    廊下に突然現れた「タイムマシン」で昨日へ行き、壊れる前のリモコンを持ってくるという、相変わらずのハチャメチャな展開に、終始笑いが止まりません。

    「タイムマシンによって生じる矛盾」に気づき、「今日」から「昨日」へ、「昨日」から「今日」へと、辻褄合わせにみんなが大奮闘します。
    やはりこの物語には、小津は不可欠な存在です。面倒臭くて面白すぎます。
    そして、愛は宇宙を救う的な結末に安堵しました。

    四畳半をさまよい、明石さんに一途に思いを寄せる「私」の大学生活はまさに青春そのものですよね。

  • 【感想】
    ポンコツ大学生たちが織りなす、ポンコツ青春コメディ。タイトルに「タイムマシン」とある通りタイムリープものなのだが、ここまでくだらなく中身のないタイムトラベルのお話は初めてで、思わずほっこりしてしまった。

    本書を読むと、「ああ、大学時代って、こんなふうにくだらないことに時間を費やしたなぁ」と郷愁にかられてしまう。ただでさえ怠惰に過ごしがちな大学生の夏休み。登場人物たちは常に行き当たりばったりで、「今年こそは変わらないと」と思いながらまた一日を無駄に過ごしていく。それもこれも、腐れ縁の仲間と腐ったような生活をするのが最高に楽しいからだ。それは「タイムマシン」という最高の武器を手に入れても同じで、せっかく過去に行けるのに戻ったのは一日前で、出会うのはいつもと同じメンツ。ただ日々の生活が少しドタバタするだけで、あとは普段と変わらないまま、また元の日常に戻っていく。

    過去に行って出来事を変えようとしても、結局今を変えることはできなかったように、本書には「変わらない日常」というテーマがあるのかもしれない。
    しかし、過去は変わらなかったけれども、未来は変えることができた。それは他のタイムリープものにありがちな「人生の根本を揺るがす大変革」ではなく、あくまで恋が実る可能性の、そのまたきっかけという小さい芽だ。けど、そんな「小さな事件」で終わらせたのが、この小説らしいオチじゃないかと思った。肩肘張らない青春群像劇の〆は、日常の延長線上で終わるぐらいが、きっとちょうどいいのだ。

  • めちゃくちゃ面白かったです!
    物語の色々な布石が、キッチリ回収され、さらに「四畳半神話大系」との繋がりもあり、とてもよかったです。
    四畳半神話大系を読んでからの本作!で読むのが、間違いないです。
    ぜひぜひ読んでみてください!!

  • 舞台『サマータイムマシン・ブルース』が『四畳半神話大系』の登場人物によって小説化されている。作家である森見登美彦(1979-)の『四畳半神話大系』が2005年、劇作家である上田誠(1979-)の劇団ヨーロッパ企画による『サマータイムマシン・ブルース』の京都での初演が2001年、映画化は2005年。二人と同年代で、しかも同じ時期に京都で学生生活を送っていた者として、当時のあの鬱屈さをこんなふうに表現へと昇華できていたら自分はどうなっていただろう、などと詮無いことを思いながら読んだ。

    こういう、読み終わってしまえば中身があったのかなかったのかよくわからなくなってしまうような、そんな物語のほうが、読んでいて楽しい。楽しく読んで、後に何も残らないようでいて、でもそのファンタジーが少しだけこちら側ににじみ出てくる。読書の醍醐味のひとつであると思う。

  • またあの皆さんに会えて感激です。
    相変わらず自由奔放で、めちゃくちゃで、奇想天外で、そんな彼らに振り回される主人公のヘタレっぷりも毎回吹き出してしまいます。
    最後の一行に事の顛末が全て詰まっていて、かっこよかったです。そして、2人の未来を祝福します!
    私もドキドキハラハラな夏休みを共に味わった気分です。

  • 以前、書店でこの本を見つけて、帯を読んだ時にとっても面白そうだと思って購入。

    なかなかタイミングが合わなかったのだけど、今回のゴールデンウィークで、思い出して読みだすと止まらない(笑)

    最初はなんだかだらけた内容だと思っていたのに、ある瞬間を境に全てがゆっくりと動き出し、最後はジェットコースター的にスピード感のある内容に!

    なかなか面白い一冊に出会えて幸せでした♪☺️

    最初のストーリーが後で全て繋がった時の爽快感は、格別です!

    これぞ4次元小説ですね!

    #本が好き #タイムマシン #森見登美彦 #小説 #sf小説 #面白い本 #角川書店 

  • 「成就した恋ほど語るに値しないものはない」
    この言葉が自分の中でなぜか心に残った。

    言葉にして、物語として誰かに話すのではなく、自分自身が体験したものを自分だけのものとして大事にしまっておくことも素敵だなと思った。

  • 阿呆たちの夏は熱い

  • 大好きな『四畳半神話大系』の彼らに会える!と映画『サマータイムマシン・ブルース』は未鑑賞状態で読書開始。世紀の大発明タイムマシンのなんとも盛大な無駄遣い…もとい世界の危機を救う大活躍だったような無かったような。さすがの破天荒っぷり、堪能いたしました。
    読了後すぐに映画『サマータイムマシン〜』を拝見。まさかここまでがっつりみっちり融合していたとは!と驚きつつ見事なコラボにニンマリ。また小説の方を読み返そうかな、とずっとループしてしまいそう。

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著者プロフィール

1979年、奈良県生まれ。京都大学大学院農学研究科修士課程修了。2003年『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。07年『夜は短し歩けよ乙女』で山本周五郎賞を受賞。同作品は、本屋大賞2位にも選ばれる。著書に『きつねのはなし』『有頂天家族』など。

「2022年 『四畳半タイムマシンブルース』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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