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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784041119952
作品紹介・あらすじ
大手デベロッパーのIR部で勤務する松永光弘は、自社の高層ビルの建設現場の地下へ調査に向かっていた。目的は、その現場について『火が出た』『いるだけで病気になる』『人骨が出た』というツイートの真偽を確かめること。異常な乾燥と、嫌な臭い――人が骨まで灰になる臭い――を感じながら調査を進めると、図面に記されていない、巨大な穴のある謎の祭祀場にたどり着く。穴の中には男が鎖でつながれていた。数々の異常な現象に見舞われ、パニックに陥りながらも男を解放し、地上に戻った光弘だったが、それは自らと家族を襲う更なる恐怖の入り口に過ぎなかった。
感想・レビュー・書評
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「祟られていますか?」
ディス・イズ・ジャパニーズホラー。ゾワッ。見えない何かが迫ってくる・・・
2015年。『100年に一度の再開発』が進められている東京・渋谷。
主人公は島丘(シマオカ)グループの財務企画局IR事業部に所属する松永光弘(30代半ば、妻と幼い娘あり)。
現実では東急が行なっているこの事業。島丘を音読みすると「トウキュウ」。
IR事業部は、株主や投資家に対し、投資判断に必要な情報を開示する広報活動を行う部門であり、つまり株価対策を任務とする「何でも屋」といえる。
Twitterで呟かれた、会社に重大な不利益を与えうる、奇怪な投稿の真偽を調査するべく、光弘は建設中の高層ビル地下へと潜っていくのだが・・・。
冒頭からビンビンにヤバい雰囲気。
主人公・光弘もそれを感じているが、職務に対する気負いから、本能的な不安と恐怖を無視して突っ込んでしまう。その結果・・・。
光弘と家族の身に次々と起こる異変。その気味の悪さ。ジワジワと侵食されていく日常。怖がらせるのが上手すぎる。。
〇〇とか〇〇という見えない存在による超常現象。
このストーリー、現代の渋谷で実際に起こっていたのでは?と思ってしまうほど面白かった(いや、マジで)。
物語の締め方も、一筋縄ではいかない感じがまた良し、でした。 -
開発中ビルの地下で見たものは… 心の内側に入り込む恐怖、いつの間にか不思議な世界に誘われる #骨灰
■あらすじ
大手不動産開発会社のIR部に勤める主人公は、開発中のビルの調査を行っていた。図面にのっていない地下の階段を下っていくと、祭祀場で得体の知らない人物を発見する。しかし彼と脱出を図るも、火災が発生してしまって行方不明に。主人公はトラブル解決に奔走するも、様々な現象に見舞われてしまうことになって…
■きっと読みたくなるレビュー
いつのまにか不思議な世界に誘われる恐ろしい物語。
この本を読むと、きっとあなたは得体のしれない体験をすることになります。
骨灰とはなんなのか… 特に東京に住んでる皆さんは覚悟してください。
明日から、大きなビルやマンションに入れなくなってしまうかもしれませんよ。
本作はホラー小説にも関わらず、現実感があるんですよね。ありえない現象が次々と襲い掛かるんですが、登場人物の息遣いがすぐ近くで聞こえてくるようで。そして作品全体から生あたたかい生気も漂ってくるんです。決して派手ではなく、胃の奥にドスンとくる、地味で重いホラー小説でした。
特に中盤の主人公とその家族の描写がきつかった。日本のどこにでもいるようなサラリーマン、昭和時代の価値観を持つ上司。妊娠中の妻と小さな娘と暮らし、他界してしまった父親と年老いた母親がいる。
家族を守るために一生懸命働いているだけなのに、どんどん壊れていく姿がマジで読むに堪えなかったです。私も日々働いていますが、たまには旅行にでも行って、体と精神を休めたほうがいいかなと思ってしまいました。
そしてなんといっても最終盤ですよ… これほどの不快感、後味の悪さはないですね。いい意味で最高のホラーです。強烈なエグ味を体験することになるでしょう。
■きっと共感できる書評
いつの時代から真面目な人ほど損をする時代になったんでしょうか。無駄なことを一切やらず、地道で時間のかかる改善は毛嫌いする。自分はリスクを避け、他人のことは考えない。この現代人の呪いみたいな価値観を、本作からも痛切に感じました。
ずる賢くなくコツコツ働いてきた人こそ、少し間違えば生活困窮者になりうる。難しい時代だからこそ、周りの人には優しく生きてほしいと思いました。-
初めまして、コメント失礼します。
今1番読みたい作品がこちらの骨灰でして、akiさんの素晴らしいレビューを拝見して益々楽しみになりました!
...初めまして、コメント失礼します。
今1番読みたい作品がこちらの骨灰でして、akiさんの素晴らしいレビューを拝見して益々楽しみになりました!
図書館で予約していまして、あと6人か…と毎日睨めっこしております。
共感できる書評を拝見して、そんな事まで感じさせてくれるホラーなんだ…と、今から既にドキドキしております。ありがとうございます!2023/08/22 -
yukimisakeさん、こんちわです。
稚拙なレビューなのにお褒めいただきまして、ありがとうございますmm
直木賞候補作ですからね~、...yukimisakeさん、こんちわです。
稚拙なレビューなのにお褒めいただきまして、ありがとうございますmm
直木賞候補作ですからね~、図書館でも人気だと思います。
社会課題を指摘した超骨太なホラーミステリーです、ぜひぜひ楽しんでください!2023/08/23
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大手デベロッパーの財務企画局IR部に勤める松永は、SNSで発信された悪質なつぶやきの調査をするために建設中の現場地下へ出向く。
暗い地下階段を降りていき、そこで感じた異常な乾燥と臭いと見たものとは…。
その日から松永の住むマンションで不可解な出来事が起こり、家族の不調も続く。
松本自身も今までに感じたことのないものに侵されたような…。
後半には何者かに支配されて、取り憑かれたかのようで恐怖しかない。
延々と身に纏わりつくものの恐怖に最後まで気になり一気読み。
誰かを犠牲にして世の中が成り立っているとは、考えたくないことだと思った。
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祟られたくありません。
いやいやいや
Tomoyukiさんのレビューの一言目が
「祟られていますか」で、どういうこと?ってちょっと笑っちゃったんですが、笑い事じゃなかった!! 祟られたくねぇーー!!
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大手デベロッパーのIR部で勤務する松永光弘は、渋谷の開発事業に伴う自社高層ビルの建設現場の地下へ調査に向かっていた。
目的は、その現場についての悪質なツイートの真偽を確かめること。
『火が出た』
『いるだけで病気になる』
『作業員全員入院』
『人骨が出た』
という自称土木作業員の「つぶやき」と 作業現場と思しき添付された画像。
光広は画像と同じ場所を見つけるため、建設作業中の「東棟」地下二階の暗がりへ下りていく-。
異常な乾燥で喉の乾きをおぼえる。
嫌な臭いがする。
これは、人が骨まで灰になる臭い―。
次第に息苦しくなる。
やがて図面に記されていない、巨大な穴のある謎の祭祀場にたどり着く光広。中央には大きな四角い穴。『人骨が出た穴』ふいにツイートの言葉が頭をよぎりパニックに陥りそうになる光広は 出口を見失う。
そこへ穴の中から呻き声が、、。
穴の中には鎖に繋がれた男がいた!!
パニックに陥りながらも男を解放し、地上に戻った光弘だったが、それは自らと家族を襲う更なる恐怖の入り口に過ぎなかった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
怖ーーーーー!!
最初から怖ーーーーー!!
光広の家族に降りかかる災難が怖すぎーーー!!!
始めは松永家の周りで起きる怪奇現象が怖かったけど(玄関前に無数の足跡とかヤバすぎる)、だんだんとおかしくなっていく光広の行動や言動が、、。おいっ!お前 祟られてるぞ!!目を覚ませ!!ダメだ…全っっ然 正気に戻らないどころか落ちるとこまで落ちてくやん。
たぶん、駅前開発とか、路上生活者とか 何らかの社会問題提起も触れていたのかも、ですが 全くわからん笑 みんな祟られてておかしくなってるもん
( •̥-•̥ )
うそ、あんな終わり方でめでたしめでたしなの?
( ᜊº-° )ᜊ
あなたが立っているその場所も、人知れず『埋め合わせ』がされているかもしれませんよ…
何も無い場所で骨灰の匂いを感じたら
我社のお守りを買って燃やしてくださいね
たったの20万円ですから……
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安西先生の眼鏡が光る。「力ずくで鎖を断ち切るのもひとつの道だ。だが時として、その鎖が自分を守るものだと気づくこともある。無理に抗うばかりが正...安西先生の眼鏡が光る。「力ずくで鎖を断ち切るのもひとつの道だ。だが時として、その鎖が自分を守るものだと気づくこともある。無理に抗うばかりが正解じゃない。己を縛るものを憎む前に、それが何を意味するのかを考えるのも、大切なことだ」2025/05/20 -
「要チェックや!」
安西先生のそのお言葉要チェックや!
そうか( ゚д゚)ハッ!
「鎖を制する者は試合を制す」ということか
やはり、オレに巻...「要チェックや!」
安西先生のそのお言葉要チェックや!
そうか( ゚д゚)ハッ!
「鎖を制する者は試合を制す」ということか
やはり、オレに巻き付いた左手の鎖をコルベに巻き付けるんだ!
「左手は巻き付けるだけ」
「コルベーはオレが倒す」
2025/05/20 -
2025/05/20
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読んでいると背後で何か恐怖を感じ鳥肌が立つような感覚に…
大手デベロッパーのIR部で勤務する松永光弘は、不気味なツイートの真偽を確かめるため、自社の高層ビルの建設現場の地下へ調査に向かう
調査を進めていくと、図面に記されていない巨大な穴のある謎の祭祀場にたどり着く
その穴の中には男が鎖でつながれていた
その男を開放したことが恐怖への始まりだった…
様々な異常現象に襲われ、家が…、家族が…、光弘自身が…
恐怖のキーワードは、「穴」「灰」「火」「見えないお客さん」「人柱」
この恐怖の正体は一体なんだろうか…
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル-
では、準備しておきますね!
さらに高いのもありますのでいつでもおっしゃってくださいw
ただし、遺品は用意できませんのであしからず…では、準備しておきますね!
さらに高いのもありますのでいつでもおっしゃってくださいw
ただし、遺品は用意できませんのであしからず…2023/10/06 -
2023/10/10
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2023/10/10
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冲方丁さん初のホラー作品。
「天地明察」のイメージが強くて、歴史系たどか、
SF系の作品を多く出されているのですが、私にとって初めての著者の作品がこの作品でした。
読み終えて率直な感想としては、怖かった。
あまり、ホラー小説を読まないからこそ実写の
映画より頭の中で映像を創造するので、よりリアルに浮かびました。 -
ずっと不快で堪らないのに、読んでしまう。暗くて思い通りに行かなくて、気味が悪い。
想像してたよりホラーで、しかも好きな系統だったので満足。
読者視点だからこそ良い意味で主人公に振り回される場面も多く楽しめた! -
図書館でなんとなく借りたら、ホラーだった。ホラー嫌いではないが、エクスペクトしていなかったので、ちょっと驚。
渋谷駅とかだったか、都会のど真ん中の都市開発の工事現場、といっても新築とか新規ではなく、再開発。そこに呪いを鎮める施設があって、知らんと入った主人公が呪われるっちゅう話。
途中、内容がものすんごくめんどくさくなって、読むテンポがわるくなったが、序盤と終盤はそれなりにまとまっていて、最後までなんとか読めた。ありがちな都市伝説はほんまのことやった、というような内容かねぇ。
どうでもええが、序盤で親子3人でお好み焼きを食べるシーンがあるんだが、
「三人で二枚半も平らげたのちは逆に満腹責めだった。」
一人で2枚半なら満腹責めにもなろうが、1人子供とはいえ、三人で2枚半は少なかろうと思う。なんていうか、都会の人は飯を食わん、、と、再認識した。 -
直木賞候補だったから、ちょっと期待が大きすぎたのかな?それともこの世界観が私には合わなかったのか…結構読むのに苦労してしまった。
亡くなった人が焼かれた灰である『骨灰』。関東大震災、東京空襲を経て東京の土にはその骨灰がたくさん混ざっている。そこまでは、あぁ確かにそうかもしれない、と納得できたのだが…その後の展開が全くついていけなかった。そもそも呪いや祟りというものに胡散臭さを感じてしまうので、その拒否感から物語に入り込めず、死んだはずの父が現れたことを受け入れ、どんどん常軌を逸していく主人公にイライラしてしまった。
終盤ようやく光弘が正気を取り戻し、荒木も祟られていたことがわかったところからは、やっとミステリー展開となって面白かった。
全体的にはホラー要素が強いように思うので、そういう話の好きな方ならとても楽しめる作品なのでは…と思います。
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かなり後悔している事があります。
夜中にこれを読んでしまった事です(睡眠改善をしている人間がする事ではない)
コ ワ す ぎ る !!
私はホラー耐性が強いと豪語しておりましたが、撤回しようかなと本気で悩みました。
以下、もしかすると軽くネタバレになるかも知れない表記がありますので、何も知りたくない方はご注意下さいませ。
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前半から中盤にかけて冲方さんの圧倒的な文章力によって、こちらの脳内にまで侵食してくるような怪異が続きます。
途中、突然に不安になり本をパタンとして後ろをゆっくり振り返ってしまう程。
そして溜息を付いては再読へ。
中盤までは主人公の光弘と共に襲い来る恐怖と戦い続けたのですが、私にとっての真の恐怖はここからでした。
個人的に最も恐ろしいゾクリポイント。憑かれた人間が壊れていくターンが始まります。
ダメ!あかんて!
光弘それヒトやない、骨灰や!!
と、思わず火垂るの墓の清太になってしまい、何度も脳内で光弘の名を叫んでしまいました。
しかしこれは本当にフィクションなのでしょうか。
そう思わざるを得ない臨場感。実際に東京は火に纏わる痛ましい傷を乗り越えて来ており、その上に巨大なビルや駅が聳え立っています。
更に社会福祉問題にも切り込み、止むを得ず浮浪者になってしまった原さんの行動に、ホラーだと言うことを一瞬忘れて涙ぐんでしまう程でした。
呪いは天災のようなもの。天災は避けられようもありませんがなるべく被らないように、足を踏み入れてはならない場所や、これみよがしに何かを封印している場所には近寄らないようにしようと心に固く誓ったのでした。
触らぬ神に祟りなし…。
光弘、よく頑張った!!!(偉そうに)
さて、『近畿地方のある場所について』に引き続き読んだので、計らずしも東西ホラー対決をしてしまった訳ですが。
東京って、怖い所だなぁ…(失礼すぎる)-
こんばんは☽・:*
そちら晴れてる?
満月みえるかな?
フラワームーン⟡.·*.
こちらは雲の中よ…
これ読み終わったよー
祟られて...こんばんは☽・:*
そちら晴れてる?
満月みえるかな?
フラワームーン⟡.·*.
こちらは雲の中よ…
これ読み終わったよー
祟られてる? (||゚Д゚)2025/05/12 -
こんばんはー!遅くなってしまいました!
こちらはなんとか見えます!✴︎
ちょうど帰りにコメント見られてよかったです、知らなかった!
ゆーき...こんばんはー!遅くなってしまいました!
こちらはなんとか見えます!✴︎
ちょうど帰りにコメント見られてよかったです、知らなかった!
ゆーきさん、お守り早く燃やさないと…!涙
2025/05/13
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落ちる、堕ちる一冊。
隅から隅まで白い灰が絶えず降りかかる止まらないホラー。
"東京二十三区女"を思い浮かべながら東京のアンダーグラウンドに眠るもの…いや、息づくもの…それらを興味深さと震えと共にまざまざと見せられた気分。
穴に落ち、そこから一転、まさにホラーアリ地獄に堕ちていくかのような主人公の境遇に言葉が出ない、祟りに対して背筋凍る抗えない恐怖を味わった。
世の中、見えないもの、説明がつかないものってたしかにあると思う。
でもこの決着の付け方があり得ない。
好きじゃない。
これでは一生、心には杭、悔いが残りそう。 -
企業のIRを担当する松永はTwitterで流された風評が事実か、建設現場の地下で証拠を捜索する。そこで見つけたのは巨大な空間と穴と囚われた人。地上に連れ出すも姿を消された後、奇怪な現象が松永の周りで起き始める。
廊下に無数に現れる足跡などのホラー描写がじわじわと恐怖感を増してくる。ただ、そういった恐怖感を煽る描写や不可解な現象だけでなく、松永が陥っていく状況が怖い。
家族とのちょっとした諍い、義父母の態度などにイラッとしたところから、崩れていきそうになる感じ(落ち着いて話がするものの心の中で納得しない感じ)が、ある影響が絡んでいると思っても、日常であり得るなと思うと、ゾッとする。奇怪な現象がなくても、ちょっとした人間関係から崩れていくのが、真のホラー要素で、この本の怖いところなんではないかと思う。 -
ものすごく怖くて怖くて、紛れも無く面白かった。読みながら本を持つ手に白い灰が付いているんじゃないかと幾度も確認したくらい不気味で気色悪くて、頭を強い力でぐーっと抑えつけられているような錯覚すらするほどに雰囲気にまるっと呑み込まれた読書でした。
前半までは。
《第4章 遺品》と《第5章 御饌使》の後半にかけてまでがとにかく重っったくて、物語が全く進展しないままに主人公〈松永光弘〉一家が延々と祟られている様子が描かれてゆき、光弘があるアイテムをきっかけに正気へ戻った途端から前半とは全く別物のアクションが展開し、ラストで祟りが一矢報いるのかと思ったら万事綺麗に終わってしまったのでこれまた物足りない。作品のピークは70〜90ページあたりだと思う。
物足りなさの正体は、多分だけど前半でグイーッと盛り上げた祟りが松永家をどんなふうにグシャグシャのギッタンギタンにするのか?という嗜虐的な展開への期待感を煽ったのに、読んでいるうちにひょっとしたら‘見えざる手’が絶対的に松永家を護っているのではないか、ということに目が向いてからはとにかく消化試合のような読書に変じてしまったのが大きいと思う。もっと光弘を追い詰めようと思えば出来るような舞台設定が設えられていたにも関わらず、なーんかうまいこと回避されていったのが‘なんだよ’感の因だと思う。手ぬるいのよね。
結果的に松永家は然程のダメージを負わずに無関係の人々ばかりがのっぴきならない目に遭っているというのが腑に落ちない。
こういう方針でいくのであれば、決着の場面はもっとぐうの音も出ないくらい、例えばハリウッド映画の終盤みたいに圧倒的な力と大袈裟さでもって読者を煙に巻いてほしかった。
渋谷の風評被害ですね。
1刷
2025.10.7-
2025/10/07
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シンタロウさま、ありがとうございます。
いや、ほんとに途中までは凄く良かったんですよ、和製ホラーらしいおぞましさが全開で。
結局、松永家は...シンタロウさま、ありがとうございます。
いや、ほんとに途中までは凄く良かったんですよ、和製ホラーらしいおぞましさが全開で。
結局、松永家は家電と壁紙の一部が汚れただけで、身近な人を失うこともなく済んじゃいましたからね…なんじゃそら、みたいな。
光弘自身は大怪我をしましたが。
特に、例えばラストシーン、幸せな家族が押すベビーカーが通った後にうっすら白く伸びる車輪の痕が…とか、そういう口の中に砂利とか髪の毛が入っちゃったような気色悪い余韻に浸りたかったんです。2025/10/08 -
2025/10/08
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普通にミステリーサスペンスだと思ったら、ホラー味がある話だった(笑) いい感じでゾワッとします。こんな事に巻き込まれて正気で居られなくなった主人公を責めることは出来ない。渋谷駅の地下で本当に祭祀場があって、東京の度重なる火災での人骨灰が積もっていたら…怖いです。
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前情報なしで呑気に読んでたらまさかのゴリゴリのホラー。都市伝説、人柱系のありそうでなさそうなにわかには信じ難い現象が起こる中、自ら祟られながらも解決へと突き進もうとするストーリー。エンドはハッピーなのか否かは正直わからなかったけれど、引き込まれる作品でした。
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始めの数行で、もう、既に怖い!
どんどん、深い地下に潜っていくたび、読んでいて、息が止まりそうだった。
東京は、震災や空襲で、たくさんの人が亡くなったことはよく知っていて、たくさんの暗渠があることも知っている。
ホラー的には、
死んだ父親?に翻弄される、主人公の行動。
骨灰がまとわりつくあたり、すごい不気味。
ラストの儀式は倫理的にあり得ないほど、怖い。
結局、ハッピーエンドにはなれないような。
心霊的には、
人はたくさんの死人の上に生活をしている。
亡くなった人の思いは、生きている人と共に、ずっと残っている。
絶体絶命の時、本人の努力だけでなく、
必ず、何か大きなものに助けられている。
亡くなった家族、ご先祖様・・・
感謝しながら生活しなければ。 -
「骨灰」(冲方丁)を読んだ。
ヒエー!これどうするんだよ?
嫌だな、嫌だな。
もう頼むよ。
と
ゾワゾワしながら読む。
そうして落とし前のつけ方にびっくりする。
え!いいのか?
そういう時間を過ごした。
冲方丁さんの作品読むのは「天地明察」以来もう11年ぶりか。 -
ゆっくりと日常が侵食されていくのが本当に恐ろしく、昨日まで安心できるはずだった場所が、違う何かに見えてくるのがとても怖かったです…( ; ; )
描写も生々しく、一歩間違えれば自分が取り込まれそうになると感じてしまうくらい、纏わりつくような恐怖心が常にありました
自分が気付いていないだけで、世の中には説明がつかないもの、触れてはいけないものが、すぐ近くに転がってたりするのかな… -
そんなに怖くなかったから読みやすかったし面白かった。仕事だとしても絶対そんな所に行きたくないわ。しかも1人とか怖すぎる!
主人公がどんどん変化していく中で、相談されたならもうちょい突っ込んで話聞いてやれよ!って思ったけど…そうか、そっち側の人だったのか…。そりゃ解決できないよねー。
とりあえず埋めるときは息の根を止めてからにして欲しい…
著者プロフィール
冲方丁の作品
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感想 :

お守り燃やさないと…((((;゚Д゚)))))))
お守り燃やさないと…((((;゚Д゚)))))))
イエイ!これ多分好きだと思います
イエイ!これ多分好きだと思います
あの御守りの流れ、やっぱりアレでしたよね!
読む前の予想より面白かった!
あの御守りの流れ、やっぱりアレでしたよね!
読む前の予想より面白かった!