六法推理

著者 :
  • KADOKAWA
3.42
  • (27)
  • (66)
  • (94)
  • (23)
  • (4)
本棚登録 : 1042
感想 : 94
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041120064

作品紹介・あらすじ

法曹一家に育ち、血も涙もない法律マシーンと呼ばれる古城行成は、大学で無料の法律相談所を運営している。今日も「押しかけ助手」の戸賀夏倫とともに、リベンジポルノや放火事件などあらゆる難問に挑むが……。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 鬼★5 キュートな大学生二人が、現代のリアルな社会問題にリーガル視点で切り込む! #六法推理

    法学部の大学生である主人公は、無料で法律相談ゼミを開いていた。彼のもとに同大学の女学生が、自宅の怪奇現象について相談に来たのだった。二人は学内で発生する様々な事件を解決するために奔走するが、あくまでも学生の自主ゼミの一環。彼らは依頼者たちを救うことができるのか…

    超絶面白いっ 圧倒的に★5
    こんな小説を待ってましたよ~ まさに五十嵐先生にこんな感じのを書いてほしかった!

    これまで作者は、現代の社会問題を法律目線で切り込んだ重厚な社会派リーガルミステリー、といった作品を出されていました。本作も重厚感がありつつも、身近で新しい社会問題に、キュートな大学生二人が挑むといったライトで暖かな世界観になっています。

    現実感のない法律ミステリーではなく、あくまで身近な問題や環境で、法律のなんたるか、何が問題か、どうが解決できるかを正面から突き付けたうえで、ストーリーやキャラクターはポップに展開させて解決策を探る。ありそうで全くない傑作だと思いました。

    さらに取り上げる社会問題がリベンジポルノ、顔認識アプリ、毒親との法的関係性など、新しい切り口でのミステリー。まさに今が読み時の作品です。

    そして、なんといっても本作は主人公の二人魅力的すぎます。
    まだまだ青っぽい学生ながら、法律や人生に関わる強烈な問題に対して真摯に向かう姿が激アツっ
    問題解決を進める中、様々な人間関係を背景にいくつもの葛藤に苛まわれます。主人公たちの信念と自らの判断に対する不安の描写がリアルに伝わってきて、彼らの成長の様子が一番の読みどころですね。

    もちろん法律や裁判に対しても、意識高く問題提起がされており、さすが弁護士先生の作品。
    そして文章も話の構成もお上手ですごく綺麗。法廷遊戯のころと比べると、圧倒的に整っており読みやすい。人が死ぬ現場描写も、たぶんあえて出してないんでしょうね。誰でも手に取って読めると思います。

    これはちょっと名作だと思いますよ、そして今後が期待できる一冊でした。超おすすめしますっ

  • 図書館で目にしてそういえば秋さんが高評価してたなと思って借りてきました

    正直ちょっと表紙が軟弱な気がしてあまり期待してなかったんですが、なかなか面白かったです
    そりゃあそうよ!
    秋さん高評価本舐めんなよ(お前な)

    大学の法学部に通う大学生が無料の法律相談を…という設定なんですが
    本職の弁護士じゃない、つまりただ法律に詳しい大学生という立ち位置が凄いストーリーに活かされいて良かったです

    そしてめちゃめちゃ続編がありそうで
    しかも続編はもっと面白くなりそうな感じ
    キャラが粒立っていて良かったです

    • autumn522akiさん
      舐めんなよ、にゃー
      読んでくれて、ありがとう~

      この作家先生は他の作品も面白いんだけど、
      お話のレベルが高次元すぎるので、ちとエン...
      舐めんなよ、にゃー
      読んでくれて、ありがとう~

      この作家先生は他の作品も面白いんだけど、
      お話のレベルが高次元すぎるので、ちとエンタメ感が欲しかったんですよね~

      でもでも本作はエンタメ感もあって大好きなんですっ
      2023/03/22
    • ひまわりめろんさん
      おお、情報ありがとう
      ちょっと他のも読んでみますよ
      おお、情報ありがとう
      ちょっと他のも読んでみますよ
      2023/03/31
    • ひまわりめろんさん
      秋さん
      ほへ~
      むしろエンタメ路線の作家さんだと思ってました
      一冊読んだだけじゃわからんですね(そりゃそう)

      まずはみんみんおす...
      秋さん
      ほへ~
      むしろエンタメ路線の作家さんだと思ってました
      一冊読んだだけじゃわからんですね(そりゃそう)

      まずはみんみんおすすめの『幻告』とやらを
      2023/03/31
  • 五十嵐律人さんローリング4冊目。
    今までの作品は全て長編だったが、本作は初の短編。

    霞山大学法学部4年で無料法律相談所(略して"無法律")を運営する古城行成と、経済学部3年で自称助手を務める戸賀夏倫のコンビが、各章ごとに起こる難事件を解決していく。

    まず、読み始め早々、本作の霞山大学のモデルが東北大学であることが匂う描写がいくつかあり、3章目にあたる『安楽椅子弁護』(大学祭の話)で確信に変わった…!
    (東北大学で学祭実行委員をやっていたので、作中出てきたプレハブ、協賛の話、パンフレット作り…全てが懐かしの記憶であり、それらが五十嵐さんの作品の中で事件の土台として描かれていることが、個人的にはとてつもない幸福です)

    各章の事件発生から解決までの流れがテンポ良く、古城と夏倫の二人の掛け合いもサラッとしていて小気味良い。法の知識に強い古城と地頭の良さ&勘の鋭さを備えた夏倫、魅力溢れるコンビで、『法廷遊戯』が映画化なら、こちらはドラマ化されそうな予感…。

    また、見開き2ページの幕間(古城によって語られる家族の話や進路の悩み等)が、物語に彩りと厚みを加えていて、とても良かった。

    短編なので、長編苦手という方には、是非お勧めしたい作品。本作から五十嵐さんのミステリー作品の魅力に触れて欲しいなぁ…と思います!

  • 「法律っておもしろい!」と思った。
    「自分の持つ知識で人の手助けをする、善意は無限に溢れ出ないからだんだん心がすり減るけど、無法律は知識で人の手助けができる。」と戸賀ちゃんが古城君に話すくだりが、ものすごく納得した。
    霞山大学法学部四年生の古城行成。無料法律相談所、通称無法律という自主ゼミに属している。相談に来た経済学部所属の戸賀夏倫の持ち込んだ問題を解決したことをご縁に戸賀ちゃんはいつの間にか助手となり、次々に問題を解決していく、名コンビになった。
    父は裁判官、母は弁護士、兄は検事の法律一家にあり行成君は、何を志すのかも気になり見届けたい気持ちがいっぱい。
    続きが読みたいです




  • 法学部の片隅にあるサークル「無料法律相談所」の唯一の部員古城行成と、法律相談(というか住んでいる事故物件!で起きる心霊問題)に訪れた事をきっかけとして押しかけ助手になった経済学部の戸賀夏倫が協力して舞い込んできた問題を解決する短編集。法律面からアプローチする古城と心理面から突き崩す戸賀のコンビが噛み合っていないようで噛み合ってくるのがいい感じ。学生からの法律相談だけど放火とかリベンジポルノとか毒親との縁切りとか結構重い内容だし、法律の限界も見せつけられるし闇に葬られるラストもある。でも今迄と較べると法律の説明とかが読みやすいし法律一家の古城の進路も気になるし戸賀の背景も気になるしで続編希望。ありそうなラストだったけどどうだろう。

  • ホームズ役の女の子ががなんか掴みどころのない軽い性格みたいに感じられて、もうちょい両親との関係性とか性格的な肉付けが欲しかったかな。もしかしたら次作にでそういうところも明かすつもりなのかもしれないけれど。法律の具体的な事例(親が子供のお金を盗っても法律上無罪とか)がトリビアみたいで楽しく読めた。

  • 【収録作品】六法推理/法曹一家/情報刺青/誰彼味方/安楽椅子弁護/秋霜激烈/親子不知/陽炎天秤/卒業事変

    大学で無料の法律相談所を運営する古城。法曹一家に育ったが進路に悩む古城と、相談に来た挙句居座った自称助手の戸賀が相談に挑む。

    「六法推理」 戸賀の依頼。事故物件での嫌がらせの犯人を捜す。
    「情報刺青」 大学生YouTuberからリベンジポルノの相手を突き止める相談。
    「安楽椅子弁護」 学園祭の準備時に起きた火災で怪我を負った古城の友人の実行委員会に対する訴え。
    「親子不知」 毒親問題。
    「卒業事変」 カンニング騒動。無法律のアカウントから定期試験の解答が流出。教授のセクハラ問題につながる。

    合間にはさまれる古城の事情がうっとうしい。大学生になってそれかよ、と思うが、昨今、そういう大学生は多いのか。身近にもいるのでなんとも複雑な気持ちになる。

    で、これは続きそうな感じだけど、どうしようかな。

  • ❇︎

    迷える子羊が飛び込んだ先は、
    大学の法律ゼミ『無料法律相談』無法律

    難解な事件を解決するのは、豊かな法律知識と
    思いもかけない閃きが導き出した発想。

    推理と法的説明がコミカルなテンポで
    キャッチボールされる様は軽快です。


    六法推理
    情報刺青
    安楽椅子弁護
    親子不知
    卒業事変
    全5話

    現代の社会問題から生じた事件を、
    法律で切り込み解決に導くリーガルミステリー。

    舞台は大学、登場人物は大学生なので、
    重い内容の中にも乗り越えて行こうとする
    若さや前向きなエネルギーを感じさせてくれます。


  • シリーズ化、ドラマ化しそうな法学部の大学生古城くんを中心としたリーガル?ミステリー。
    4話目の「親子不知」くらいから、主人公古城くんと経済学部の戸賀さんの掛け合いが2人の頭の良さや回転の速さを表していて面白くなりました。
    最初の方は古城くんが考えた推理を「その推理間違ってます」的な感じで戸賀さんが解決に導くので、毎回そんな感じの話の流れかな?と思いましたが、ちゃんと古城くんが解決に導く展開もあって何故だかホッとしました。

  • なんせ読みやすかった。法律知識として難しい名称は出てくるものの、実際に絡んでくる内容ではなかったため小難しく考えなくてよかった。

    今後、続編が出るのであれば別だが、もう少し登場人物の性格や背景が分かると感情移入出来たかなと思った。助手が突飛な性格をうたってはいるが、最終的にはまずまずの一般的感覚であったのが残念であった。もう少し基盤がしっかりした上での、発想の転換のような展開があればもっと面白かったと思う。
    ただ、最初にも書いた通り、ライトに読めるのはありがたい。

全94件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1990年岩手県生まれ。東北大学法学部卒業、同大学法科大学院修了。弁護士(ベリーベスト法律事務所、第一東京弁護士会)。本書で第62回メフィスト賞を受賞し、デビュー。他の著書に、『不可逆少年』『原因において自由な物語』『六法推理』『幻告』がある。

「2023年 『法廷遊戯』 で使われていた紹介文から引用しています。」

五十嵐律人の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×