ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 1007
感想 : 73
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041120569

作品紹介・あらすじ

ラノベ作家の杉浦李奈は、新進気鋭の小説家・岩崎翔吾との雑誌対談に出席。テーマの「芥川龍之介と太宰治」について互いに意見を交わした。この企画が
きっかけとなり、次作の帯に岩崎からの推薦文をもらえることになった李奈だったが、新作発売直前、岩崎の小説に盗作疑惑が持ち上がり、この件は白紙に。そればかりか、盗作騒動に端を発した不可解な事件に巻き込まれていく……。真相は一体? 出版界を巡る文学ミステリ!

感想・レビュー・書評

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  • 太宰と芥川についての対談から始まる物語。この2人小説家を分析していた教授岩崎に盗作疑惑が浮上し、その真意を新人作家杉浦李奈が取材していくストーリー。作家は素晴らしい文章をみると自分の作品として世に出したいとう欲求から逃れることができず魔が刺してしまう。その結果過去の盗作が関係者にバレて岩崎は殺される事になる。最後の結末も気になる小説の続きがわかりスッキリし読みやすかった。

  • 松岡さん。
    本当に色々なジャンルを書きますね。

    千里眼
    Q
    α
    ミッキーマウス
    高校事変
    etc

    今回は、芥川や太宰から最近のコンビニ人間などの文学論など、こんな話も書けるんだと愕きました。

    これも、シリーズ化するのかなぁ?
    と思って巻末を見たら、
    2021年12月21日に発売予定

  • 今回は文学界の蘊蓄話。
    ラノベ作家が大ヒット作を出版し話題の新進気鋭の作家と対談する事に。それをきっかけに次回作の推薦文を書いてもらう事になったのだか、出版直前に盗作騒動が発生し頓挫。
    その後、盗作の疑いをかけられた作家が行方不明になり、成り行きで行方を探し、盗作騒動の謎を探ることになったのだが・・・

  • 久しぶりに松岡作品を読みました。相変わらずすごいスピード感で物語が展開して行く醍醐味を味わいました。
    この作家さんはどんな頭の構造をしているのか、書くスピードもものすごく早いですね。次々とテーマの違う作品を発表して読む方が追い付かない程なのに驚嘆します。
    本作は作家さんが主役で、出版界の裏話や作家あるある随所に出てくる文学ミステリーです。有名作家の話も盛りだくさんなので本好きには嬉しい作品ですね。
    私的には辻邦夫の「夏の砦」が一番嬉しく思いました。
    物語も二転三転どころか、展開が次々に変わって行くので引き込まれるように読み進めました。
    二作目も出て、三作目も出版の予定がもうすぐです、本当に読むのが追い付きません。兎に角呆れるくらいに稀有な作家さんなので感心します。読むのが遅い方なので選ばせて読ませてもらっています。どれも面白いから。

  • 多作な作家さんで、次から次へと新しいシリーズが始まるし、どのシリーズが終わったのか、よく分からなくて、最近では気にしていなかったのだけど、2作目が出たところで、このシリーズの存在を知り、文学をテーマにしているとのことで、つい手を出してしまった…
    今シリーズの主人公はラノベ作家の李奈。
    新進気鋭の話題の作家・岩崎翔吾と雑誌の対談で知り合ったことで、最新刊の帯を書いてもらうが、発行直前に岩崎に盗作疑惑が持ち上がり、李奈の新刊のプロモーションもとん挫することに。
    そんな中岩崎が失踪するが、盗作されたと訴える側の行動も怪しいことから、李奈がこの真相のルポを書く為に取材することになるが、どんどん不可解な事件に巻き込まれていく。
    誰が何のために、手の込んだ盗作騒動を起こし、殺人事件まで起こしたのか?
    「文学ミステリー」と名付けられているので、ちょこちょこ出て来る文学の蘊蓄が、あまり本編には関係ないようでうざい。
    「鑑定士Q」などを読み慣れていると、あまりにあっさり容疑をかけられている人たちが死んでしまうと引く。
    太宰や芥川のうんちく話も、そんなに必要だとは思えず・・・引きこもりの設定の李奈も全然そんなことなく、作品自体のブレを感じる。
    とりあえず1作だけ読もうかと思ったけど、つい2作目も買ってしまった…

  • 2021年10月角川文庫刊。書き下ろし。シリーズ1作目。ラノベ作家杉浦李奈の探偵譚。文学ミステリ的な話ではじまり、興味津々でしたが、ありふれた探偵路線的な展開になってしまい、ちょっとがっかり。次作もあるようですが、ecritureな世界を書いて欲しいです。

  • 杉浦李奈の推論第一弾。岩崎翔吾が盗作するわけない。絶対、嶋貫の方だ。と新人作家杉浦李奈は信じ、頼りなさそうなのだが、一歩一歩推理を進めていく。盗作した方法は最後までわからなかった。喫茶店のマスターが怪しいとは思った。亡くなった場所が玉川沿いの浄水場とはね。滑稽で悲しい。この本の中にでてくる純文学も読みたくなった。芥川龍之介は盗作まがいと言われてたのは知らなかった。マズローの五段階説はおもしろかった。松岡さんの知識の豊富さ筆の速さに改めて驚いた。書かずにはいられないってことなんだね。

  • 思ったよりずっと面白かった。終わりも感動的だった。この人、ほんとに一人なのかな.知識が幅広すぎないか。

  • 「催眠」、「千里眼」にはじまり、「マジシャン」、「万能鑑定士Q」、「探偵の探偵」と様々な作品を手がけてきた作者の最新シリーズ1作目
    得意の、うんちく盛りだくさん作品です

    どうやってこれだけ知識を集めて、ハイペースに書いていけるのか不思議です
    その上、説得力もあるから大したものですね

    このシリーズは文学に関わる、所謂ビブリオミステリーです
    ビブリオミステリーといえば「古書堂」の方が先に上がりますが、切り口の違うこちらも面白いです

  • この作者の新たなシリーズ!今度は文芸だ。

    もしかすると(本物の)聞いたことない作家の名前、読んだことも聞いたことのない本のタイトルなどに圧倒されるかも知れない。
    もちろんこの出てくる本を全て読破していればそれに越したことはない。
    しかし決して読んでいないから全然わからない、ということではない。
    本書を通して、興味を持てばいいだけだ。

    さて、主人公はラノベ出身の新人作家杉浦李奈。
    雑誌の対談で、同じく新人作家で大学講師の岩崎翔吾と知り合う。
    しかし、これに盗作疑惑が持ち上がり、そして失踪。
    それを題材にして、ドキュメンタリーを書くというのが、李奈の仕事となった。
    登場人物は多いが、少ない登場回数でもしっかりインパクトを残している。

    ライターの秋山、李奈の両親との確執など、知りたいことはたくさんある。
    すでに第二作も出版しているとのことで、楽しみだ。
    本作はトリックではなく、なぜ、誰が、に焦点を当てたミステリだ。
    小ネタを入れ、出版界の厳しい現実を描き、人々の心をあぶり出し、そして点が最後に繋がる切れ味。
    これだからやめられない。

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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