警官の道

  • KADOKAWA
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本棚登録 : 265
感想 : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041120767

作品紹介・あらすじ

「組織で生きる者の矜恃」
オール書き下ろし新作
次世代ミステリー作家たちの警察小説アンソロジー
「孤狼の血」スピンオフ、「刑事犬養」シリーズ新作収録


収録作
葉真中顕 「上級国民」 刑事事件化されなかった交通事故に隠された真実
中山七里 「許されざる者」 東京オリンピックの裏で起きた悲劇
呉勝浩 「Vに捧げる行進」 街で頻出する落書き犯の驚愕の意図
深町秋生 「クローゼット」 バディを組む上野署の刑事が抱える秘密
下村敦史 「見えない刃」 性犯罪の捜査に乗り出した女刑事が見たもの
長浦京 「シスター・レイ」 半グレたちのトラブルに巻き込まれた謎の女
柚月裕子 「聖」 ヤクザに憧れ事務所に出入りする少年が目指すもの

感想・レビュー・書評

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  • 7人の作家による、7人の警官の物語。

    ミステリーとしてのゾクゾク感は、
    最初の短編、葉真中顕氏の「上級国民」かな?
    交通事故 被害者家族のある女性。
    事件を担当する刑事の本質を、彼女が徐々に暴いていく。

    中山七里氏の作品には、捜査一課の犬養刑事が登場。
    ファンへのサービスを忘れない作家さんです。
    2022年東京オリンピックと そこで地位を得た人物。
    この両者に対する皮肉と批判が混ざる展開。
    加害者家族の放った、最後のひと言に
    救いのない恐ろしさと重さを感じた。

    読み応えがあったのは、長浦京氏の「シスター・レイ」。
    75ページ弱と、ページ数も一番多い。
    思いがけない展開と、派手なアクションシーン。
    わくわくした。
    最後の余韻も、リアルで好きだなぁ。

    そして、気になっていた柚月裕子氏。
    ブクログで、レビューをたくさん目にする。
    40ページほどの短編だが、
    映画を一本観たような世界観と満足感が詰まっていた。
    まだ続いてくような読後感もよい。
    人気の理由に納得した。

  • 警察小説の短編集。
    7人の作家による7通りの物語。
    それぞれ染み入るものあり、最後まで世界が掴めないものあり。
    読了が爽やかなものもあれば悪いものありで。
    それなりに楽しめました。
    自分的には最初の「上級国民」
    そして最後の「聖」がお気に入り。

  • アンソロジー。

    オール書き下ろし新作なのが、うれしい。
    コロナ下の世界や、東京オリンピックに触れる作品もあり、まさに今、という感じ。

    公安だったり、アウトローだったり、秘密を抱えていたり。
    真面目で地道というよりは、王道から外れた警察官が多かった。

    「上級国民」「クローゼット」「聖」がおもしろかった。

  • 2021年12月KADOKAWA刊。書き下ろし。葉真中顕:上級国民、中山七里:許されざる者、呉勝浩:Vに捧げる行進、深町秋生:クローゼット、下村敦史:見えない刃、長浦京:シスター・レイ、柚月裕子:聖、の7編の豪華な警察小説アンソロジー。葉真中さんのラストどんでん返し的な展開が面白い。中山さんは、刑事犬養シリーズらしいが奮わず。深町さんジェンダーテーマだか警察小説には珍しい展開が興味深い。長浦さんの元フランス特殊部隊にいたシスターレイの活躍が凄くて楽しい。柚月さんの希望のある話が心地良い。聖が警察官になるストーリーが読んでみたい。

  • ほぼ、警官が主人公のアンソロジー。
    何冊か読んだ作家さんのものあるし、
    この機会に初めてお会いした作家さんも。

    7つのうち2つは、あまりよくわからなかった。
    うーん、眠かったのかもしれない。
    しっかりしているときに読んだら面白いかもしれないけど
    5つ、とても楽しめたからもういいや。

    オール書下ろし新作なので、やっぱり今読まないとね!
    2~3年たつと「ああ、あの頃はああだった」
    みたいな、古い感じになると思います。

  • 【収録作品】「上級国民」 葉真中顕/「許されざる者」 中山七里/「Vに捧げる行進」 呉勝浩/「クローゼット」 深町秋生/「見えない刃」 下村敦史/「シスター・レイ」 長浦京/「聖」 柚月裕子
    警官をテーマにした、書き下ろしのアンソロジー。
    「上級国民」格差社会の問題。公安刑事の胸の内がほろ苦い。
    「許されざる者」犬養刑事もの。東京オリンピックを背景にした殺人事件。時事を取り込んでいる。
    「Vに…」新型コロナ禍の閉塞感を感じるが、正直よくわからなかった。
    「クローゼット」はセクシュアリティ問題、「見えない刃」はセカンド・レイプ問題を取り扱っており、人間の偏見に心が痛む。
    「シスター・レイ」主人公の経歴が異色。人種問題を扱うハードボイルド。
    「聖」ヤクザになりたい少年の勘違いが開く未来。人情話のようだ。

  • 各話の長さとテンポがちょうどいい。一番好きだったのは上級国民の話。現実世界でも最近聞いたなあと思いながら読んだ。これを機に他著も読んでみたくなるラインナップだった。

  • 図書館で借りました。大好きな七里先生の犬養シリーズ!ほぉ今回はオリンピックを題材に絡めて来ましたね、サクッと軽めに読了。

  • 著名ミステリー作家による書き下ろしの短編集。初めて読む作家さんもあり、お気に入りの作家さんもありで楽しめた。
    上級国民:格差社会の皮肉。最後の仕掛けは良かった。☆5
    許されざる者:他作品も登場する犬飼刑事の特技で解決。オリンピックの開催を巡り話題となった出来事をさりげなく取り入れ、最後の仕掛けもいつも通りで安心。☆4
    Vに捧げる行進:コロナ禍で、人々の行動も心も崩れいていくよう。☆3
    クローゼット:マイノリティの人々を取り巻く今の社会を映しているのか。☆3
    見えない刃:性犯罪とSNSの闇、誹謗中傷の涙。これも現代社会の闇に切れ込んでいる。☆4
    シスター・レイ:この中で唯一中編とも言える長さがあり、読み応えたっぷり。途中で明らかになる、強い個性ある女性主人公の活躍と外国人を巡る差別、反社会勢力との関わりなど、こちらも現代社会の闇を考えさせられる。この主人公たちの物語は続きが読みたいと思った。☆5
    聖:個性強い刑事と暴力団に憧れる少年の関わりは・・・この設定の続きで長編を出して欲しい。☆4

  • 警察小説のアンソロジー。
    なかなかの傑作揃いで満足出来ました。
    一番おもしろかったのは長浦京さんの「シスター・レイ」。初めての作家さんでしたが、主人公のキャラクターが良くてシリーズ化してほしいなと思いました。
    好きな作家さんが多くて手に取った本で、思わぬ収穫でした。

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著者プロフィール

呉勝浩(ご・かつひろ)
1981年青森県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。現在、大阪府大阪市在住。2015年、『道徳の時間』で、第61回江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。18年『白い衝動』で第20回大藪春彦賞受賞。2020年『スワン』で第41回吉川英治文学新人賞及び第73回日本推理作家協会賞を受賞。2021年『おれたちの歌をうたえ』で第165回直木賞候補作品になる。他の著作に『ロスト』『蜃気楼の犬』『マトリョーシカ・ブラッド』などがある。

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