パイナップルの彼方 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.87
  • (13)
  • (41)
  • (23)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 458
感想 : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041121542

作品紹介・あらすじ

父のコネで都会の信用金庫の人事部に勤める深文は、安定した仕事の中で同性の先輩ともうまく付き合い、恋人との関係も良好で満足していた。居心地いい生活、それはずっと続くと思っていたのに。ある日、1人の女性新人社員が配属されたことで、深文を取り巻くバランスがゆっくり崩されていく。そして起きた、ある小さな出来事を気掛けに深文を取り巻く世界はすっかり瓦解してしまうが……。
すべてがダメになったと思ったら、何もかも捨てて南の島へ飛んでパイナップル工場で働けばいい。決して実現しない、実現させようとも思わない妄想が自分を救ってくれることもある。中毒性があり! 山本文緒の筆致が冴えわたる、誰もが共感できる日常の物語。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ありがとう山本文緒さん――直木賞作家・山本文緒 角川文庫全作品 | カドブン
    https://kadobun.jp/feature/readings/2wxk1ru8l3eo.html

    パイナップルの彼方へ - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇
    http://www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-28852

    山本文緒はInstagramを利用しています:「長らく紙版が在庫切れだった『パイナップルの彼方』が文庫新装版という形で1月21日、KADOKAWAから刊行されます(装画・あおのこさん、カバーデザイン・大原由依さん)。 そして綾瀬まるさんが新たに素晴らしい解説を書いてくださいました(既読の方は図書館や書店で解説だけでもご覧にな…」
    https://www.instagram.com/p/CYvfxZrFZVR/

    山本文緒|note
    https://note.com/fumiyama55

    「パイナップルの彼方」 山本 文緒[角川文庫] - KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322109000579/

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      私が「私」であるかぎり――山本文緒『パイナップルの彼方』文庫巻末解説【解説:彩瀬まる】 | カドブン
      https://kadobun.jp/...
      私が「私」であるかぎり――山本文緒『パイナップルの彼方』文庫巻末解説【解説:彩瀬まる】 | カドブン
      https://kadobun.jp/reviews/entry-45207.html
      2022/02/15
  • 山本文緒さん、まだまだ読みたかった。

    携帯がない時代の話なのに、新鮮。
    時代や周りのツールがかわっても、人によって人生や人間関係が壊れたり壊されたり、悩んだり、踏み出したり躊躇したり。
    そこは変わらないんだな。

    女が3人も揃えば、うわべはどんなににこやかでも水面化では蹴り合ってる。
    そしてそこには一因となる男がいる。

    深文も、その同僚や友人達も、登場する女性達が「それぞれの理由で打ちのめされる」(彩瀬まるさんの解説より)のがすごく現実的で、私や今日すれ違っただけのあの女性にも起こるような気がする。

    山本文緒さんは、私達の作家さんだなと改めて実感した。

  • 世渡りのため誰もが身に纏う鎧、時にはその鎧をことなく外す、でもその器用さを持たない人も多いのではとのあとがき…

    ドロドロの人間模様が続くなら辛いな、と序盤思いつつ引き込まれた物語、最後は主人公の深文を応援しながら一気に読了、好きな一冊に。

  • スマホを持たない時代の話は
    久しぶりに読んだから新鮮だった。

    自分のスマホに会社のスマホって、
    囚われすぎてる今。
    簡単に連絡がつかない生活も悪くないなぁ。

  • 「自転しながら公転する」が良かったので、無性に山本作品が読みたくなり再読しました。
    20年以上前に読んでいるのに、ストーリー
    をほとんど覚えていないことにびっくりでした。
    信用金庫という地味な職場の普通のOLの主人公の職場の先輩や後輩、友人や恋人とのお話です。
    難しい先輩ともうまくやっていた平穏な職場に新人の女の子が配属されたところから、何かが変わり始めて、主人公がトラブルに巻き込まれていきます。
    女の嫉妬は怖いと改めて実感しました。
    主人公を陥れようと、不正を上司に告げ口する後輩に本気で腹がたちました。
    やっはり山本さんは普通の女の子や人を書くのが本当にうまいてす。

  • ちょっとしたことで微妙に保っていたバランスが崩れてしまう。他人が原因と思いたいけど、自分が小さな種を蒔いていたのかもしれない。

    逃げたいこと山ほどある。逃げられないことも逃げたくないことも同じ数ぐらいある。誰もが逃げてしまえば楽になれる、とは限らない。

    パイナップルがいい味を出してる。
    山本文緒さん、もっと作品を遺してほしかったです。

  • やっぱり山本文緒さんの本が好き。

    出てくる女性たち行動や感情がリアルで
    身近な人の話を聞いているみたい。

    生きづらさ、苦しさ、適応方法は
    本人にしか分からないし見つけられないけど
    何もかも持たずに
    ハワイにあるドールのパイナップル工場で生きる
    そんな妄想をしながら生きるのもいいのかも。

  • 女は仲良く見えても、裏では色々考えていることあるよね…。リアルな感情を表現していて自分の身の回りで起こっていることのようだった。時代は違えど今はTwitterの裏垢など、吐き出されるものが見えるようになってしまった。

    作者後書き
    社会の中でうまく人々の間を渡っていくためには、誰でもが何かしらの鎧を着て、身を守っているはずだ。その鎧を脱げる場所がある人はまだいいが、家でも恋人の前でも脱げない人は多いんじゃないだろうか。

    〇〇の時だけは仮面を脱ぎ捨てることができる。
    決して実現はしないし、させようともしない妄想が、日常の私を救っている。それだけでも妄想することは悪いことではないように思う。

  • たまたま本屋で見かけて、サラッと読めそうだと思って購入。
    よくある日常ののんびりした感じかと思いきや、ある意味とてもリアルな日常だった。
    主人公の、人に対して嫌な事もしないけど積極的に関係を築こうとしない感じは自分と重なる所もあった。
    最終的には、大切にしたいと思った相手からはきちんと大切にされて、すごく良い気持ちで終われた。
    大切にしたい相手にはきちんと向き合うタイミングで向き合う事が大事だなと感じた。

  • 題名と表紙が気に入り手に取ってみた。

    連絡手段が固定電話の時代でも、悩むことはいまと変わらない。結局、人って不変で普遍である。

    火曜10時のドラマになっていそう。

全22件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1962年神奈川県生れ。OL生活を経て作家デビュー。99年『恋愛中毒』で吉川英治文学新人賞、2001年『プラナリア』で直木賞を受賞。著書に『ブルーもしくはブルー』『あなたには帰る家がある』『眠れるラプンツェル』『絶対泣かない』『群青の夜の羽毛布』『落花流水』『そして私は一人になった』『ファースト・プライオリティー』『再婚生活』『アカペラ』『なぎさ』『自転しながら公転する』など多数。

「2022年 『残されたつぶやき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山本文緒の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
朝井 リョウ
川上 未映子
宇佐見りん
瀬尾まいこ
原田 ひ香
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×