彼女が知らない隣人たち

  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041121573

作品紹介・あらすじ

主婦の咏子は、高校生の息子と小学生の娘、夫と平凡に暮らしていた。ある夕方、駅近くの商業施設で爆発事件を目撃。駅を使う息子が気になり電話をかけるが、「これはテロだ」と興奮して語る様子に違和感を覚え……。

感想・レビュー・書評

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  • 地方都市で起こった連続爆発事件が発端となり、三上咏子が勤めるパート先の海外技能実習生が、犯人扱いをされ一般市民から暴力を受ける。
    その頃、高校生の息子の反抗的な態度や夫との関係も不穏な雰囲気が…。

    そこから物語は展開していくのだが、スッと頭に入ってくる自然な感じに少々戸惑った。

    これは、どこにでもあるような、いやあって普通だと思えるような出来事のように感じて、少し怖くなったのだ。
    そう感じるということは、とても生きにくい世の中になったということだと改めて思い知る。

    家族のすべてを分かり合える、というのはほとんどないのではないか…と思うと哀しくなる。
    他人との繋がりだともっとわかりにくいものだと思う。
    どのくらい信頼できる人が、身近にいますか⁇と問われているような気がした。

  • ◆平穏な日常 綻びを機に… [評]吉田伸子(書評家)
    <書評>『彼女が知らない隣人たち』あさのあつこ 著:東京新聞 TOKYO Web
    https://www.tokyo-np.co.jp/article/181504?rct=shohyo

    どこまでなら「他人事」なのか。心の境界線を見直す衝撃作!——あさのあつこ『彼女が知らない隣人たち』レビュー【評者:藤田香織】 | カドブン
    https://kadobun.jp/reviews/entry-45937.html

    「彼女が知らない隣人たち」 あさの あつこ[文芸書] - KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322109000582/

  • 坂を登り切ると、街の半分が一望できた。

     そんな街で、夫と高校生の息子、小学生の娘と暮らす主婦の咏子。裁縫工場でパートとして働いている。パート先にはベトナム人の技能実習生が数人いて、その子たちの指導もしている。

     コロナ禍のピリピリした空気の中、駅前のビルで爆破事件が起きる。そこから見えてきた、今まで気づかなかった自分の周りの人たち。息子はこんなにイライラしてるの?パート先のベトナム人の子たちを庇ったら、なぜ忖度しろと言われるの?まさに、今の時代に見ていなかった現実に目を向けなければいけない事態が身近に迫ってきていることを感じさせる。

     しんぶん赤旗で連載していたというこの物語。今、ほんとうにここに、ありそうな話で、まさに私たちが明日にでも直面しそう。いや、もうこの中にいるのかもしれない。

  • 掲載紙が「しんぶん赤旗」ということで、納得の物語。在留外国人へのヘイトの根っこがよく見える。ヒロインは自身の両親を反面教師として家庭を守ろうとしている。そして、自分が受けた仕打ちを思い出して、公平公正であろうとするのは好感が持てるが、反面、夫は……

    パート主婦も外国人研修生も雇用の調整弁であり、楯突かない範囲で「尊重するふり」をする企業人たる男性陣。そして自分の「権威」(だと思ってるもの)が脅かされるや、一転攻撃に出る。矛先は弱者に向かう。

    弱者が弱者を攻撃する負の連鎖。みっともない。でも怖い。集団ヒステリーを止める術はなかなかないし、良識ある人の声は誠実であるがゆえに大きくはない(怒鳴らない)から。冷静になると負けることが、きちんと考えると自分が間違っていることがわかっているから、彼らの声は大きい。

    ヘイトに血道をあげる人が、どこぞの独裁政治を嘲笑しているのは謎だ。

  • 自分は幸せなのだ、と自身に言い聞かせるのは既に現状に疑問を抱き始めているのか?
    職場で外国の方と働く事になった時、同じ仲間として
    向き合えるかどうか。
    皆が同じ方向を向けるならときっとヘイトの要素は減らせるはずである。
    知る事は第一歩。
    立ち向かわないまでもせめて顔を上げて前を向きたい。

  • 予想通りの方向へ…
    それからも読みたいな。

  • 今まで読んだあさのさんの話とはちょっと違うな…と思いながら読みました。
    何かわからない…根拠はないけどザワザワして落ち着かない。何かを確かめたいけど何を?というところからどんどん核心に迫っていく感じに引き込まれていき、一気読みしてしまいました。
    日本人の正義感や闇の部分、色んな面が描かれていると思います。

  • 夫は帰ってくるのか、どうおさまるのか。

  • ずいぶん昔にバッテリーを読んだ。その時
    の爽やかな青春小説のイメージで読んでいたが内容は重なった。 だが、現実の社会である問題なのは確か。表紙をめくると黒い紙が。この本のイメージ。

  • 最後におおおおーう!そこかい!という。

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著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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