高家表裏譚5 京乱 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 69
感想 : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041122600

作品紹介・あらすじ

江戸城に登場した吉良義冬は、目付の立花内膳正に突如呼び止められた。目付は、息子の三郎が江戸を出たと疑いを持っていた。一方、京で命を狙われた吉良三郎は、後水尾上皇に連れられ昇殿することに──。

感想・レビュー・書評

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  • 高家旗本四千石の名門・吉良義冬(よしふゆ)の嫡男で、あとの赤穂浅野家四十七士に討たれた吉良三郎義央(よしなか)の若き日の物語です。

    吉良三郎は、幕府に黙って京(京都)で五摂家筆頭の若き当主の近衛基煕(もとひろ)に会っていた。そこで朝廷の皇統の争いに巻き込まれて行く。近衛基煕と三郎は、後光明上皇のお供で、後西(ごさい)天皇に拝謁する。皇統の争いで近衛の反対派の者たちは、京に居るはずのない高家吉良三郎を捕まえて問題にしょうとしたが失敗する。そこで近衛邸に暴れこんで捕らえられた公家の左京大進を探す名目で近衛邸へ家宅捜査に入るがこれも失敗する。

    江戸では、目付の立花主膳正が、三郎が江戸に居ないと見当をつけて、吉良家の屋敷を調べようとしたが吉良義冬に阻まれて失敗する。三郎が帰ってくる箱根の関所で捕まえるべく徒目付・郷原一造を向かわせる。

    【読後】
    公家の役職、階級などが多く出て来て、三作目ぐらいからわけが分からなくなっている。その上に近衛基煕と吉良三郎が、子供なのに大人扱いして書いているのがどうしても納得できない。朝廷の皇統の争いがよく分からない。とにかくスッキリとしないし、わけが分からない。読みたくない。
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    京乱 ― 高家表裏譚シリーズ5作目《文庫本》
    2022.03発行。字の大きさは…小。2022.11.04~05読了。★★☆☆☆
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    《高家表裏譚シリーズ一覧》
    京乱 高家表裏譚 5作目 2022.11.05読了
    謁見 高家表裏譚 4作目 2022.11.01読了
    結盟 高家表裏譚 3作目 2021.08.10読了
    密使 高家表裏譚 2作目 2021.06.11読了
    跡継 高家表裏譚 1作目 2021.03.30読了


    「参考」
    ※参考は、私のメモ書きです。本の感想ではありません。
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    吉良義冬(よしふゆ)は、江戸時代前期の高家旗本。通称は左京。官位は従四位上・左少将、若狭守。赤穂事件で有名な吉良義央の父である。寛文8年(1668年)に死去した。享年62。
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    吉良義央(よしなか、寛永18年9月2日〈1641年10月5日〉 ー 元禄15年12月15日〈1703年1月31日〉)は、江戸時代前期の高家旗本(高家肝煎)。元禄赤穂事件の中心人物の一人。題材をとった創作作品『忠臣蔵』では、敵役として描かれる場合が多い。幼名は三郎、通称は左近。従四位上・左近衛権少将、上野介。一般的には吉良上野介と称される。
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    第4代将軍徳川家綱は、在位29年:1651年 - 1680年。慶安4年(1651年)に将軍家を継承した時はわずか11歳だったため、家光死去の直後に浪人・由井正雪らによる慶安の変(討幕未遂事件)が起こるなどして政情不安に見舞われたが。叔父の保科正之や家光時代からの老中・松平信綱、阿部忠秋、酒井忠清ら寛永の遺老といわれる名臣に支えられる。
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    後光明天皇(ごこうみょう、1633年4月20日〈寛永10年3月12日〉- 1654年10月30日〈承応3年9月20日〉)は、日本の第110代天皇(在位: 1643年11月14日〈寛永20年10月3日〉 - 1654年10月30日〈承応3年9月20日〉)。諱は紹仁(つぐひと)。
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    後西天皇(ごさい、1638年1月1日〈寛永14年11月16日〉 - 1685年3月26日〈貞享2年2月22日〉)は、日本の第111代天皇(在位: 1655年1月5日〈承応3年11月28日〉- 1663年3月5日〈寛文3年1月26日〉)。諱は良仁(ながひと)。
    後光明天皇が崩御した時、同帝の養子になっていた実弟識仁(さとひと)親王(霊元天皇)はまだ生後間もなく他の兄弟は全て出家の身であったために、識仁親王が成長し即位するまでの繋ぎとして、1654年(承応3年)11月28日に即位した。本来は宮家を継ぐべき人物が突発的な事情で皇位を継承し、なおかつ最初から将来的な弟への譲位も確定していたため、父の後水尾法皇による院政によって朝廷が運営されることになった。1663年(寛文3年)1月26日、10歳に成長した識仁親王に譲位。
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    霊元天皇(れいげん、1654年7月9日〈承応3年5月25日〉- 1732年9月24日〈享保17年8月6日〉)は、日本の第112代天皇(在位: 1663年3月5日〈寛文3年1月26日〉- 1687年5月2日〈貞享4年3月21日〉)。諱は識仁(さとひと)。称号は高貴宮(あてのみや)。譲位後の期間が長いため、仙洞様(せんとうさま)とよばれることが多い。歌人・能書家でもある。絵を能くし、作品が複数現存している。
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    第5代将軍徳川綱吉は、在位19年:1680年 - 1709年。上野・館林藩初代藩主。第3代将軍・徳川家光の四男。館林徳川家初代。
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    赤穂事件は、元禄14年3月14日 (旧暦)(1701年4月21日)、赤穂藩主浅野内匠頭長矩が、江戸城松之大廊下で、高家吉良上野介義央に斬りかかった事に端を発する。事件当時、江戸城では幕府が朝廷の使者を接待している真っ最中だったので、場所柄もわきまえずに刃傷に及んだ浅野に対し、第五代将軍徳川綱吉は大激怒、浅野内匠頭は即日切腹、浅野家は所領の播州赤穂を没収の上改易されたが、吉良に咎めはなかった。
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    【豆知識】
    「昇爵(しょうしゃく)」、その意味は「爵位(しゃくい)を上にあげる」こと。
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    • なおなおさん
      やまさん、こんばんは!
      今日、韓国時代劇ドラマを観ていたら、"箱根関所"が出てきたのです(゚д゚)!
      韓国のドラマの中で、というのがまず驚き...
      やまさん、こんばんは!
      今日、韓国時代劇ドラマを観ていたら、"箱根関所"が出てきたのです(゚д゚)!
      韓国のドラマの中で、というのがまず驚きですが。
      硫黄の売買のために、長崎から江戸まで移動する途中のシーンに関所が出てきてワクワクしました(^^)
      人見女が登場して、厳しく通行人を監視しておりハラハラしました。主人公はワケありで男装していたので。あんな怖いお婆さんだとバレそう。関所跡のモデル人形のお婆さんも怖いですよね…( ;꒪⌓꒪;)
      箱根関所の歴史をイメージすることができました(^^)
      2022/11/18
    • やまさん
      なおなおさん♪こんにちは(^-^)
      韓国時代劇ドラマに箱根関所が出てきたのにはビックリです。
      ドラマの設定が日本なのですね。
      硫黄の売...
      なおなおさん♪こんにちは(^-^)
      韓国時代劇ドラマに箱根関所が出てきたのにはビックリです。
      ドラマの設定が日本なのですね。
      硫黄の売買……?
      硫黄は、肥料として使うのですか……?
      箱根の関所は、入り鉄砲に出女を特に取り締まったと。
      江戸へ入る鉄砲、大名家の奥方や娘が国元へ帰るのを取り締まったと。
      なおなおさん♪歴史は面白いです(^-^)
      2022/11/19
    • なおなおさん
      やまさん、こんにちは。

      他国のドラマから江戸の様子を見ることができて、面白く思いました。
      箱根関所が出てきたのには嬉しい驚きでした。
      取締...
      やまさん、こんにちは。

      他国のドラマから江戸の様子を見ることができて、面白く思いました。
      箱根関所が出てきたのには嬉しい驚きでした。
      取締は厳しかったのですね(||゚Д゚)ヒィィィ!
      ストーリーは、朝鮮王朝の王女が宮殿を追われ倭国に流れ着き、長崎の硫黄鉱山の奴隷となります。
      この硫黄は火薬の原料として使われ、本国や江戸に売買されていたとか。
      歴史は面白いですね!今、色んな時代に興味があります(^^)
      2022/11/19
  • 京での仕事、なかなか終わりませんね。

  • 吉良上野介は元服直後に従四位の官位と侍従の官職を得て上皇、天皇に密かに逢い敵側の策謀に対して共闘する事を実現した
    ロジカル時代小説の旗手が礼法の世界に踏み込んだ

    江戸幕府は権威と礼法で大名、旗本を操るのだ☺️

  • やっぱりこの作者の作品は面白い❗️
    吉良上野介のイメージが変わる⁉️

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著者プロフィール

1959年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒。97年小説CLUB新人賞佳作。歴史知識に裏打ちされた骨太の作風で注目を集める。講談社文庫の「奥右筆秘帳」シリーズは、「この時代小説がすごい!」(宝島社刊)で、2009年版、2014年版と二度にわたり文庫シリーズ第一位に輝き、第3回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞も受賞。抜群の人気を集める。「百万石の留守居役」は初めて外様の藩を舞台にしたシリーズ。文庫時代小説の各シリーズのほか歴史小説にも取り組み、『孤闘 立花宗茂』で第16回中山義秀文学賞を受賞。他の著書に『竜は動かず 奥羽越列藩同盟顛末(上下)』など。2022年第7回吉川英治文庫賞を「百万石の留守居役」シリーズで受賞した。

「2023年 『悪貨 武商繚乱記(二)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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