魔導書学園の禁書少女 少年、共に禁忌を紡ごうか (角川スニーカー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 41
感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041123089

作品紹介・あらすじ

「少年、私の伴侶になりたまえよ」世界最高峰の魔導書学園、その最底辺クラスに在籍する少年レン。世界でただ一人魔導書を持たない彼がひた隠しにする「力」に目を付けた少女アンネは、ある目的のために彼に近付く。

感想・レビュー・書評

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  • 自身の中に本棚を持ち、本の中の物語を魔術に変える世界。その中の魔術師を育む学園「無限学園」にいるユグロ・レンはある秘密を隠しながら平穏な日々を過ごしていた。それが崩れるとは知らずに。
    ずっと続いている作者の苦悩が如実に出た作品。これでは最近の作品同様に続きが出る可能性は低いだろうと思ってしまう。何せ言ってることとやっていることがチグハグだ。楽しい印象の作品を作りたいと言う割に主人公が暗い。二言目には自分は空っぽだと言う。その割には友だちもいるし、人間関係は良好そう。平穏を脅かす物事に対して警戒してる割にはアンネをあっさり信じるのもいただけない。空っぽ故にわざと明るさに全振りして実は何も感じていない、それか人間関係遮断型にした方が空っぽ感が出ただろう。そもそも自分の意思でバンバン行動してるし、いろいろ考えている。矛盾しかない。それはヒロインのアンネも同じで正義の味方だが人でなしと言うが、人でなし要素が皆無だ。残酷な描写が書けるのに書かない。簡単に言えば綾里けいしの割に温いのだ。そして、戦闘シーンの呆気なさ、ほとんどが1ページ前後で終了していて攻防の少なさに戦闘シーンの物語という設定が台無しだと感じた。
    最近、次々に作品を出していて本人は「運」が良ければ「運」に恵まれば次巻でなど「運」だと言っているが、こんな数撃ちゃ当たる精神で書いて欲しくはない。これまでを振り返って自身の強味と弱味を把握して作品を生み出して欲しい。

  • 学園の性質的に考えると問題ではないよね、これ。
    むしろ、うまくやっていた的な?
    実力主義なんだから、やった者勝ちでしょ。
    対立に正義を持ち出すのにはちょっと違和感があるかな。

  • 自身の精神世界にある本を用いて魔法を詠唱して戦う世界。「白紙」の本を持つユグロレンと、超絶パワーを持つ「禁書」を集めるアンネの出会いから始まる物語。
    魔術師自身の持つ本の世界があり、それが魔法にして戦うというのが中々に興味深い設定で良かった。
    主人公と、可愛らしいヒロインズ間の明るい雰囲気でのやり取りが面白く、一方、主人公の暗い過去が対照的な印象の作品でした。
    ただ、全般的にあっさりし過ぎかな、という印象も。
    生徒会長は主人公の過去など明かされていない点も多く、今後も楽しみです。

  • 【まだ何も記されていない物語に、如何様に輝きを与えようか?】

    魔術師が己の裡の物語を行使する学園で、最底辺の少年が災厄を齎す少女と禁忌を紡ぐ物語。

    白紙の物語しか持たず、最底の魔術しか持たない落ちこぼれのレン。
    それと比較するもおこがましい世界を破滅に導く禁書を持つアンネ。
    交わる筈の無い二人が、ある試合でのレンの戦い方を見て、急速に近付いて行く。
    互いの目的の為に伴侶となった彼らは、学園に渦巻く事件を暴いていく。

    白紙の物語を持つレンだからこそ、その戦い方に創意工夫を施せば、最凶さえ打ち破る盾と矛の輝きとなるのだ。

  • なかなか面白かった

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著者プロフィール

2009年『B.A.D ―繭墨あざかと小田桐勤の怪奇事件簿―』(刊行時『B.A.D. 1 繭墨は今日もチョコレートを食べる』に改題)で第11回エンターブレインえんため大賞小説部門優秀賞を受賞し、翌年デビュー。主な著書に「異世界拷問姫」シリーズ、他多数。

「2022年 『偏愛執事の悪魔ルポ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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