高校事変 XII (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
4.14
  • (46)
  • (37)
  • (20)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 374
感想 : 48
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041123348

作品紹介・あらすじ

ついに激動の最終巻! 激しく燃え盛る炎の中、相まみえる優莉架祷斗と結衣。長女の智沙子、次男の篤志、四女凜香――犯罪史上最凶のテロリストを父に持つきょうだいたち入り乱れての死闘が幕を開けた。武装勢力による国家侵略を受けた日本の運命をも左右する最後の戦い。その果てに見えるものは……。「千里眼」「探偵の探偵」シリーズも横断する壮大にして圧倒的なスケール。息もつかせぬノンストップJK青春ハードボイルド!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 表紙の後ろ姿の女の子の写真が2人になってる。
    今まで1人で戦っている姿だった気がするので、大団円か?と期待しながら読み始めました。

    予想を裏切らない展開で結衣の大活躍が読めます。また、初期の結衣とは明らかに違う結衣に成長していくのがはっきりと分かり、嬉しくなってきます。

    また、松岡ファンならきっと喜ぶであろう人たちも登場しオールスター勢揃いの感があります。

    それにしてもスケールのでかさは読んでて楽しかったです。

  • 最終巻!
    1巻があまりにもバイオレンスだったので挫折しそうだったのだけど、怖いとか死に過ぎとか言いながら、なんとか12巻まで完走できました。
    最終巻は、これまで結衣が助けてきた馴染みの登場人物たちだけでなく、他のシリーズの登場人物がリンクしてきて、オールスター大集合。
    でも、私は高校事変以外読んでないし、高校事変も最初の頃に出てきた人たちもあまり覚えてないから、登場人物紹介くらいは欲しかったかな。松岡ファンならこれくらい読めて当然ということでしょうか笑

    本巻は、前巻からの続き。長男率いるシビックのテロ組織が、官邸を支配下に置き、警察や自衛隊を掌握する。まぁフィクションではあるが、日本の実態とも符合する部分はあるのだろうな。日本のつけいる隙が本当にこんなにも大きいのだとすれば、いつまで平和でいられるんだろうと思ってしまう。
    そして、元総理をモデルにした矢幡さんの奥さんがね…これまたえらいことに。誰よりも突き抜けててある意味気持ちがいいくらいだ。
    しかし発刊時期が今なら、大幅な改変がされていたかもしれないなと思う。

    最後の舞台は"森本学園"、国有地の大幅な値引き問題から、開校できないままになっている学校に、"同窓会"と称して、結衣の賛同者が自発的に集まっているという。
    最初の頃、ステージでダンスを披露する感覚で、鍛え込まれた殺人の技能と身体能力を生かし、殺戮ゲームに参加していた結衣。しかし、結衣と共闘したり、助けられたりするうちに、だんだん、結衣を史上最悪の半グレの娘としてでなく、結衣を結衣として受け入れる人たちが増えてくる。それにより結衣自身にも変化が。この人たちを助けたい、そのためにも長男の野望を阻止しなければならない…。自分たちの血筋は絶えなければならない。
    結衣は、はっきりとした目標を持ち、凛香、篤志、智沙子と共に、最後の死闘に赴くのだ。

    そんなわけで、結衣の活躍はいつも以上。
    死ぬやろそれ!!という場面も多い、まさに死闘。長男との最終決戦である。
    結衣の出番はもちろん一番多いけれも、前巻で出てきた紗崎玲奈に対する市村凛の行き過ぎた執着と嗜虐性が酷過ぎたり、岬美由紀がいきなりすごい見せ場を持って行ったりする。
    やはり、他の作品も読んでからから、最終巻だけでも戻ってくるのがいいのかも?

    結衣が諦めていた居場所ができる。ずっとバイオレンスだったのに、晴れやかな締めくくりだった。

    最後に次巻への布石があり、「高校事変13」と広告ページにはあるからまだ何か続くのかもしれない。
    結衣にはしばらく休んでほしいけどね。 

  • 星4.5

    ついに最終回…

    「探偵の探偵」や「千里眼」などとも絡み、
    これまでの登場人物も多数出演の
    大団円となりました。

    最終回に相応しく、
    色々な回収もあり、
    特に架禱斗の母親には驚かされました。

    本書だけでは
    面白さが半減なので、
    是非Iから読んでください。
    (12冊は少ししんどいですが…)

    余裕のある方は、「探偵の探偵」や
    「千里眼」も。
    ※私は「千里眼」は読んでいませんが、
     楽しめました。

    えっ?
    XⅢが出るの?

  • 2022年3月角川文庫刊。書き下ろし。シリーズ12作目。魔法使いかまたは、超能力者達が登場する戦争のような展開になっている。凄い。

  • 凍った心のままシリーズ読了!と思ったらⅩⅢの予告が、、、
    背表紙に激動の最終巻とあるのにどゆこと?
    3年に渡る不毛な戦いから解放されたと思ったのに、、、

  • 12巻に亘ったこのシリーズもついに最終巻、架禱斗との最終決戦が。
    架禱斗は緊急事態庁を足場に、内角を操り日本を意のままにする。絶体絶命の状況で、結衣は果たして・・・
    武装勢力に覆われた現状に異を唱え、武蔵小杉高校事件以来の、結衣に味方する者たちが同窓会名目で「森本学園」に集まる。
    森本学園を舞台に、手に汗握る攻防が続き、バッドエンドが頭をよぎるが・・・
    最終巻は、著者のこれまでの作品の主人公たちの同窓会でもあった。
    『探偵の探偵』の紗崎玲奈に、『千里眼』の岬美由紀。特に、岬が終盤重要な役割を果たす。
    さらに、架禱斗の母親があの人物だったとは・・・
    読み応えたっぷりの最終巻のはずだったが、さらに「JK」に「ⅩⅢ」の予告???

  • 最後の高校事変でリンカの母親市村凛との決着、結衣兄カイトの母親が判明した。気になっていたカイトの母親が驚かされる人だった。

    艦隊や核兵器による攻撃を撃破する優利結衣。

    映像化して欲しいほどスケールのでかい話になっていた。
    最後の結衣とカイトの戦いも白熱し面白かった。

    続編を期待するほど終わってしまうのは惜しい作品でした。

  • 松岡圭祐『高校事変 XII』角川文庫。

    スピンオフ作品が控えているものの、ついに最終巻。10月から読み始めて、足掛け3カ月でようやく最終巻に辿り着いた。

    『高校事変』シリーズで優莉結衣の孤闘に感化された高校生たち、警察関係者、元総理大臣を始めとする登場人物が一堂に会し、怒濤の展開が描かれる。

    まさか、武蔵小杉高校事変から始まった物語が、これ程の壮大な物語になろうとは。次々と見舞われる危機的な状況を自らの知恵と知識、体力、意思で打開して来た結衣も、ついに……

    『探偵の探偵』、『千里眼』とも繋がるシリーズの集大成とも言える作品。

    テロを国際的なビジネスに成長させることを目論む優莉架祷斗率いるシビックは、武力により日本政府を掌握する。

    そして、明らかになる優莉架祷斗の母親の驚愕の正体。

    前巻から続く優莉架祷斗と優莉結衣の死闘の結末は……

    堂々の完結。

    本体価格900円
    ★★★★★

  • シリーズ第十二作、そして完結。相変わらずアクションシーンのメガ盛り。さらにオールキャスト大集合でした。まさかの千里眼・岬美由紀まで登場。なぜ前総理が登場し続けるのか?夫人の素性がばれて理解。凛香が死ななくて良かったけど、智沙子は可哀想。最終話は楽しめました。

  • 冒頭からアクションの連続で少し疲れてしまったぐらいだが、それが大きければ大きいほど、結末での感慨もまたひとしおというものだろう

全48件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『万能鑑定士Qの事件簿 力士シール篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

松岡圭祐の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×