びっくり箱殺人事件 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 116
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041123522

作品紹介・あらすじ

箱の蓋をはね上げ、バネ仕掛けの人形のように男が飛び出した。だが瞬間、まえのめりに倒れこむと激しく痙攣し始めた。男の胸には、箱の中に強いスプリングでとめられた鋭い短剣が突きささって……。スリラーふう軽演劇『パンドーラの匣』の舞台で起った、恐怖の殺人事件! 名推理で犯人を追いつめる等々力警部の活躍は? 本格推理小説の異色傑作。ほか「蜃気楼島の情熱」を収録。

感想・レビュー・書評

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  • モギャーーーッ!!!

    笑いましたヾ(≧▽≦)ノ
    ドタバタ喜劇で、キャラの個性も最高!

    横溝作品、面白い!!



    帯の『異色』の意味がわかりました。

    完全にコメディですね。
    このタッチの小説もすごくいい♡

    もちろん、ミステリの仕掛けは最高級。
    言うことなし!
    文句なしの面白さ!

    梟座の『パンドーラの匣』開演中に殺人事件がおこります。

    舞台上の仕掛けで起きた殺人…。

    箱を開けると、ナイフが飛び出し役者に刺さる!

    なんとびっくりです笑

    登場人物は各配役の格好をしているのですが、これもまた個性豊かで面白い。

    カリガリ博士(ドイツのサイレント映画らしい)
    フランケンシュタイン
    せむしのカジモト
    ハイド氏
    キングコング 等

    横溝正史作品のすごい所は、途中から明かされる 新事実のタイミングが絶妙な所。

    ちゃんと最終的な推理の前には用意されていて、ヒントがどこかに隠れています。

    納得納得、大満足!(〃´-`〃)

    八つ墓村や悪魔の手毬唄とは違い、最初から最後まで明るくテンポよく気持ちよく纏まった小説です!

    好きだわ〜♡
    めっちゃおすすめ!!!



    【蜃気楼島の情熱】


    瀬戸内海の小島(沖の小島)に竜宮城のような家を持つ志賀泰三。
    金田一耕助と久保銀造は小島へ向かう。

    その日は志賀の親戚である医者、村松の息子の葬式であった。
    志賀は葬儀の後から様子がおかしくなる。

    家に着くと、志賀の妻が床で死んでいた…。


    金田一耕助の推理が光る短編。

    短編でこんなに面白いってすごい!
    短いのでそこまで入り組んでいないので、スッキリ気持ちの良い作品でした。

    金田一が頭を掻いたら何かに気付いているんですね。( ≖ᴗ≖​)



    等々力警部や磯川警部…

    有名な作品の登場人物達の関係性も、少しずつ分かってきました。

    繋がりが見えてくるのも、楽しみのひとつですね♡



  • 『びっくり箱殺人事件』
    演劇「パンドーラの匣」舞台上で起きた惨劇!箱から飛び出た短刀に胸を貫かれ死んだ役者。凶器から舞台や物語に至るまでびっくり箱づくし!役者・幽谷と等々力警部が七転八倒しながら事件へと挑む!

    地の文が芝居の口上のようになっており、まるで演劇を見ているような異色作。展開もミステリを柱にしながら、ユーモアたっぷりなシーン満載。章タイトルも「吾輩はカモである」など、筆が乗って遊び心が見えるのが楽しい。記者の六助が編集部へ伝えた原稿が一番笑った。口述をそのまま記述はあかん(笑)

    登場人物も地の文も癖が強い!惚れた女性が小指を送ってきたので、小指は月並みだから左の親指を切って送ったとかエピソードがいちいち濃ゆい。いつの間にか愛着がわく憎めないキャラ造形がよかった。ただ、異色作ではあるので、気分転換してみたいなって時に読むとちょうどいいかも。

    『蜃気楼島の情熱』(人面瘡にも収録)
    久保銀造のもとへ静養に訪れた金田一耕助。彼らは沖の小島に豪邸を建てたアメリカ帰りの資産家・志賀泰三と会う。アメリカにいた時代に妻を殺された経験のある泰三。今は幸せそうな毎日を送っていたが、ある晩に妻の静子が何者かに殺されてしまう。

    幸せを掴もうとした男に襲いかかった悲劇。蜃気楼の前に立ちすくむような読み味。犯人のおぞましいほどの冷酷さが、妻に情熱を注いだ泰三の姿と対比されて際立つ。シリーズの中で悪魔と出会うことがあるが、この犯人は悪をどれくらい言い換えても足りないほどの外道っぷり。探偵は事件を解決はできても、そこから被害者が幸せになることまでは手伝えないんだよなあ。それがつらい。

  • 『びっくり箱殺人事件』は横溝正史の中でも異彩を放つ作品と言われていたが、読んで少し唖然とする書きっぷり。特に地の文が、「本当に横溝なのか?」と思うほどにはちゃめちゃなのである。そして、登場人物が個性的を通り越して際立つのも特徴。また、200ページの中で4人の連続殺人、ラブ・ロマンスと読んでいて「えっ?」となるが、最後はきちんと解決まで持っていくからこの書き方はさすがだなと思わずにはいられない。
    もう一編の『蜃気楼島の情熱』はお馴染みの金田一耕助が登場。前に他作品に収録されていたのを読んだが、当時は中学生だったために内容は全く覚えておらず、読み返してとても新鮮な気分に。
    犯人たちが人の皮を被った外道だったため、最後に自殺で逃げなくてよかったと一安心。(金田一耕助シリーズあるあるで犯人は最後に自殺するので)
    令和の時代になっても面白さを感じるのが横溝正史。やはり横溝正史を読まずしてミステリは語れない。

  • 『びっくり箱殺人事件』ドタバタ劇みたいで読んでると顔が綻ぶおかしさもあるけど、中身はちゃんとミステリーになってる。横溝にしては陰険さもなくてすっきり読める。
    『蜃気楼島の情熱』この短さでこの胸糞感はすごい。どの長編より徹底した外道。短編なのでヒントが次々示されてテンポもいい。

  • 2022/01/29読了

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著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史(まさし)。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」(46)で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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