怪奇小説集 恐怖の窓 (角川文庫)

著者 :
制作 : 日下 三蔵 
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 118
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041124468

作品紹介・あらすじ

”モテさせ屋”をしながら飄々と生きていた青年が巻き込まれた、殺伐とした計画を描く「悪魔」。登山客が突然消えるという伝説がある悪魔の地点――ガイドと一緒に訪れた男が恐ろしいものを目撃する「爪のない男」。ガラパゴス諸島で採取した化石が思わぬ騒動を巻き起こす「枯れた枝」など、円熟した筆致で綴られる小説と、幽霊屋敷や実在の事件やサド侯爵をめぐるエッセイを収録。著者の興味の幅広さがうかがえる、ミステリ・ホラー風味のある作品を集めた魅力的な作品集!日下三蔵氏による、オリジナルアンソロジー。

感想・レビュー・書評

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  • 割と世俗にまみれたお話で、遠藤周作さんのイメージからすると意外。幽霊というより、変な人の話だった。

  • 2022/8/11 読了

  • 怪奇小説短篇集。怪奇小説と、怪奇にまつわるエッセイを収録。
    しかしありがちな怪奇小説ばかりでなく、「え、これって怪奇小説?」と思ってしまいそうなものも収録されています。が、あえて「怪奇小説」という視点で見たときに、一番怖いのはそういう作品なのかもしれない……と思ってしまったのは、「何でもない話」。さらっと読んでしまえば本当に何でもない話なんだけれど、つくづく考えるとこれほど怖いことはないのかもしれません。もちろんこの時代だからこそあった時代背景というものもありはしますが。この怖さに気づかないまま暮らせることは、幸せなのかも。
    オーソドックスに怖いのは「爪のない男」。タイトルだけでも不気味なうえに、ぞくっとさせられる結末でした。

  • 講談社文庫版のネーミングを踏襲するなら「第三怪奇小説集」となるのか。ストレートな実体験怪談である「恐怖の窓」なども混じってはいるが、ジャンル小説としての、ホラーや怪談に属する作品はほとんどない。文学よりと言えばいいか、あらすじなどを造ってみると分かるが、筋を追っても、お話のコアが少しも見えないようなものばかりである。だからといって、恐くないかと言えば、得体の知れないオチが付く「枯れた枝」などかなり恐い。一方、鬱屈や閉塞感が、まるで中年男性に固有の呪いであるかのような書きぶりには時代を感じる。個人的ベストは吉行淳之介を思わせる「何でもない話」。関係ないが、本作も含めて、最近よく見かける文豪ミステリー集成、吉行淳之介集がどこかから出ないかな。

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著者プロフィール

1923年東京に生まれる。母・郁は音楽家。12歳でカトリックの洗礼を受ける。慶應義塾大学仏文科卒。50~53年戦後最初のフランスへの留学生となる。55年「白い人」で芥川賞を、58年『海と毒薬』で毎日出版文化賞を、66年『沈黙』で谷崎潤一郎賞受賞。『沈黙』は、海外翻訳も多数。79年『キリストの誕生』で読売文学賞を、80年『侍』で野間文芸賞を受賞。著書多数。


「2016年 『『沈黙』をめぐる短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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