東大に名探偵はいない

  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041125892

作品紹介・あらすじ

収録作
「泣きたくなるほどみじめな推理」 市川憂人
1995年、憧れの従姉を失った私は、彼女の痕跡を探すため東大の文芸サークルに入った。

「アスアサ五ジ ジシンアル」 伊与原 新
地震研に突然届いた1枚のはがき。虹で地震を予知したという「ムクヒラの電報」との関連は。

「東大生のウンコを見たいか?」 新川帆立
東大卒のミステリ作家・帆立は、親友リリーとともに農学部で起きたウンコ盗難事件の犯人を探す。

「片面の恋」 辻堂ゆめ
五月祭の準備中、クラスメートの熱烈な恋を一瞬にして冷めさせた「片面」の意味とは。

「いちおう東大です」 結城真一郎
美しく完璧な妻がまっさきに提示した新居の条件は、「東大が見えるところ」だった。

「テミスの逡巡」 浅野皓生 (東大生ミステリ小説コンテスト大賞受賞作)
卒業生の医師を取材した学生メディア「UTディスカバー」のもとに、彼は人殺しだという告発状が届く。

感想・レビュー・書評

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  • 東大を前面に出した短編集。ちゃんと読んだことあるのは市川さんだけだったが他の方達も楽しかった。1995年が大きな鍵となる市川憂人さん、科学とはを問う伊予原新さん、シスターフッド風の新川帆立さん、青春感じる辻堂ゆめさん良い。

  • どのお話もスリリングで読みごたえがあります。
    どのお話も甲乙つけがたい。

  • タイトルに唆られて読みたいと思い積読していた作品。
    収録作品は以下の6つ。
    ①「泣きたくなるほどみじめな推理」 市川憂人
    ②「アスアサ五ジ ジシンアル」 伊与原 新
    ③「東大生のウンコを見たいか?」 新川帆立
    ④「片面の恋」 辻堂ゆめ
    ⑤「いちおう東大です」 結城真一郎
    ⑥「テミスの逡巡」 浅野皓生

    ①〜③はそれぞれ東大の文芸サークル、地震研、農学部での事件が題材となっており、内部に精通した人はより楽しめるんだろうなぁ…という比較的ニッチな作品。
    ④⑤は、大学祭×恋愛と学歴コンプレックスが題材になっているので、東大生でなくても親しみやすいなと感じた作品。(個人的にこの2つが親近感湧いた)
    ⑥は学生メディア(これもサークルの一つかな?)の作品で、主人公の心情の表現が物凄く緻密に描かれていたのだか、びっくりしたのは作者の浅野皓生さんが2001年生まれということ(執筆時は大学3年生?)若い…!

    短編なので隙間時間に1作品ずつ読めるし、いろんな作家さんの作品に触れられるので、ミステリ好きにおすすめです!

  • "東大"をテーマにした、6人の作家さんによる短編集。軽いミステリから、ぞわっとするものまで、それぞれ個性的でおもしろかった。

  • 学校をお題にして小説が書けるほど、やっぱり東大ってブランド力があるんだなと思った。
    そして、東大卒の人気作家さんがこんなにいるのかと、改めて驚いた。
    どの短編も読みやすくて面白かったけど、個人的には伊予原さんの「アスアサ五ジ ジシンアル」が特によかった。

  • 6つの東大をテーマにしたストーリー。話題になった作家さんが書いているので読んでみました。実話をもとにしたものもあり、楽しめました。


  • 泣きたくなるほどみじめな推理/市川憂人
    アスアサ五ジ ジシンアル/伊与原新
    東大生のウンコを見たいか?/新川帆立
    片面の恋/辻堂ゆめ
    いちおう東大です/結城真一郎
    テミスの逡巡/浅野晧生


    東大卒の作家さんが、こんなに沢山いることに
    驚くとともに、知識の広さと深さ、そして
    言葉の豊富さや表現の多彩さに改めて唸らせ
    られた気がします。

    コメディータッチな話、シリアスな話、
    ちょっとゾッとさせられる人間の裏の顔を
    描いた話など、適度なボリュームの色々な話が
    楽しめました。

    『いちおう東大です』『テミスの逡巡』の
    やられた感が好みでした。

  • どの作品も楽しめました。
    さすが東大です。

    東大生の苦悩…っていうのもあるんだ、なんて思った。

  • 【収録作品】「泣きたくなるほどみじめな推理」 市川憂人/「アスアサ五ジ ジシンアル」 伊与原 新/「東大生のウンコを見たいか?」 新川帆立/「片面の恋」 辻堂ゆめ/「いちおう東大です」 結城真一郎/「テミスの逡巡」 浅野皓生 (東大生ミステリ小説コンテスト大賞受賞作)

  • 作者全員が東大卒のアンソロジー。
    お気に入りは辻堂さんと結城さん。

    辻堂さんの「片面の恋」
    ラストまで読むと、そのタイトルの意味が判り納得でした。フィクションだけど、現実にこれに近い事があったのでしょうか?

    結城さんの「いちおう東大です」
    最初は微笑ましい感じでしたが、本当の意味が判るとかなりホラーでした。あの後、結婚は持続したのか気がかりでした。

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著者プロフィール

1976年、神奈川県生まれ。東京大学卒。2016年『ジェリーフィッシュは凍らない』で、第26回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。他の著書に『ブルーローズは眠らない』、『グラスバードは還らない』(以上東京創元社)、『神とさざなみの密室』(新潮社)など。

「2023年 『東大に名探偵はいない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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