おいしい旅 初めて編 (角川文庫)

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感想 : 77
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041125984

作品紹介・あらすじ

はじめて行く土地、見知らぬ料理や文化、その土地の人々……。きままなひとり旅も、大切な誰かとの旅行も、その先に意外な出会いが待っている。様々な「はじめて」の旅を描いた7作品を収録。魅力あふれる旅先と、その土地ならではの美味しいものがたっぷり詰まった、実力派作家7名による書き下ろしアンソロジー。2冊同時刊行!

感想・レビュー・書評

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  • 私はコロナ禍になってからというもの、旅行はもちろん(元々出不精なんですが)、外食すら一度もしていないという、いくらコロナ禍とはいえ、こんな人いないくらい、引っ込み思案な生活を送っているので、せめて本の中でとこのアンソロジーを読みました。


    「下田にいるか」坂木司
    コロナ禍の旅行業界。
    水族館のイルカのショー。
    ホテルの朝食ビュッフェが美味しそうでした。


    「情熱のパイナップルケーキ」松尾由美
    台湾駐在の一人の男性社員を巡る、元恋人、派遣社員のわたし、男性社員の思惑。
    パイナップルケーキって食べたことがないけど美味しいのかなあと思いました。
    北京ダックは弟が横浜に住んでいるので何度か食べに連れて行ってもらいましたが、美味しいですよね。
    別れる女性との会食に北京ダックを選ぶ男性のしたたかさを感じました。


    「遠くの縁側」近藤史恵
    パスポートを鞄ごと盗まれたOLが一人で過ごしたアムステルダムでの2日間。フライドポテトにマヨネーズをかけて食べるのと、コロッケパンが美味しそうでした。


    「糸島の塩」松村比呂美
    旅行代理店ドリップドリームの社長と不倫をしている川上幸がカモろうとした瀬戸優子(まさこ)は実は元添乗員で幸をわざわざ福岡県の糸島への二人旅に誘い、騙そうとした幸に重大なことを教えてくれます。
    そこで二人が食べた絶品塩むすび。


    「もう一度花の下で」篠田真由美
    3歳の娘、絵美子を亡くし夫とも決別した祖母の苦悩を巡る大学生の美南の旅。
    箱根のコーヒー店巡り、マトリョーシカの謎。
    ワラエというお手伝いさんは果たして待っているのか。


    「地の果ては隣」永嶋恵美
    彼氏にふられてサハリンに一人旅する大学四年生の萌衣。他のツアー参加者は高齢者ばかり、戦争体験を思い、自分が平和ボケなのではないかと思います。
    そこで出会った、シベリア風水餃子のペリメニを始めとする美味しい料理の数々。


    「あなたと鯛茶漬けを」図子慧
    劇団員の、ののさんとモンちゃんが宇和島に旅して食べた鯛茶漬け。私は鯛茶漬けというものを食べたことがないので、食べてみたいと思いました。

    • まことさん
      猫丸さん。
      投稿が途中で切れました。

      を頂くのにはまっています。
      再来月、誕生日だし、とか、考え中です。
      でも、画集も欲しいんですよ。

      ...
      猫丸さん。
      投稿が途中で切れました。

      を頂くのにはまっています。
      再来月、誕生日だし、とか、考え中です。
      でも、画集も欲しいんですよ。

      リンクありがとうございます。
      明日の朝、パソコンで、見てみます♪
      2022/07/29
    • まことさん
      猫丸さん♪
      リンクありがとうございます!
      10個入り3400円ならお手ごろかもと思いました♡
      送料とかかかるんなら、15個入り5100...
      猫丸さん♪
      リンクありがとうございます!
      10個入り3400円ならお手ごろかもと思いました♡
      送料とかかかるんなら、15個入り5100円の方がいいかなとか…。
      9月誕生日だし、いいかも、しばし悩んでみます。
      ありがとうございます!
      美味しそうですよね(*^^*)
      2022/07/30
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      まことさん
      ニャ〜
      まことさん
      ニャ〜
      2022/07/30
  • 7人の作家による初めての旅を描いた短編集。
    行先は下田、台湾(台北)、オランダ(アムステルダム)、糸島、函館、ロシア(サハリン)、松山。

    旅先で出会うおいしいもの!ということだけで興味を惹かれて読んでみました。
    それぞれに旅に出る理由があって、今の時世も描かれていて、なかなか深いヒューマンドラマが揃っていたと思います。
    色々な作家と出会えるアンソロジー、たまにはいいものです。

  • 7人の作家さん達による、旅とおいしいものを題材にしたアンソロジー。

    坂木司さん、松尾由美さん、近藤史恵さん、松村比呂美さん、篠田真由美さん、永嶋恵美さん、図子慧さん

    坂木さん、近藤さん、松村さんのお話が好きだった♡
    読んでると情景が目に浮かぶ様で、なんだか心地よかった。そしてその土地にまつわるおいしそうなものに興味津々♪
    サメバーガー、糸島の塩、樺太の白身魚、、etc、、
    アムステルダムにはコロッケなど揚げ物の自販機があるらしい!しかも熱々!
    旅をすると色んな"初めて"に出会って、非日常を味わえる。ほんと最高のリフレッシュだな〜♬
    コロナ禍で旅行ほとんど行けてなかったから、そろそろ私もどこか行きたくなった!
    海外で1人はちょっとキツいけど、坂木さんのお話のような行き当たりばったりな旅がしてみたいな〜♡

    初めての作家さんも何人か読めた✩︎⡱
    アンソロジーは楽しい〜〜

    • 1Q84O1さん
      坂木作品は「大きな音が聞こえるか」「夜の光」
      近藤作品は「スーツケースの半分は」などが好きですね♪

      自分が知らない作家さんを読むのも気分転...
      坂木作品は「大きな音が聞こえるか」「夜の光」
      近藤作品は「スーツケースの半分は」などが好きですね♪

      自分が知らない作家さんを読むのも気分転換になっていいですね〜(^^)
      2023/03/23
    • mihiroさん
      うわぁ〜、坂木さん好きとかいいながら「夜の光」読んでないんですよ〜笑
      1Qさんが好きと言うなら読まねばですね〜(๑•̀ㅂ•́)و✧
      近藤さん...
      うわぁ〜、坂木さん好きとかいいながら「夜の光」読んでないんですよ〜笑
      1Qさんが好きと言うなら読まねばですね〜(๑•̀ㅂ•́)و✧
      近藤さんは、読めてないのいっぱいです。
      その作品も未読なのでチェックしますね〜*\(^o^)/*
      2023/03/23
    • 1Q84O1さん
      おすすめしちゃいました!w
      お時間あったら読んでみてくださ〜い(〃ω〃)
      おすすめしちゃいました!w
      お時間あったら読んでみてくださ〜い(〃ω〃)
      2023/03/23
  • 旅と、食の思い出にまつわるエトセトラ。”初めて”と副題にあるだけあって、非日常。旅に出るきっかけもひとそれぞれ。
    下田に行ってみたくなった。
    台湾へは派遣で働いている彼女が一人旅、のはずが会社のお使いもする羽目に。
    函館はカフェめぐり。函館の話の内容は重たかったけれど、カフェには行ってみたいな。NHKの”ふるカフェ系 ハルさんの休日”を思い出した。
    糸島の彼女たち。出かける前の後ではさぞ印象が変わったことだろう。

  • 2022年7月角川文庫刊。仮なしのアミの会シリーズ。2冊同時刊行の1冊目。7つの書き下ろし短編。ゲストは坂木さん。坂木さん、松尾さんと共感しにくい話が続き、意気消沈したところを近藤さんの話で一気に開花して以下いずれも楽しめました。坂木さん、松尾さんも読み直して楽しみました。
    【収録】坂木司:下田にいるか、松尾由美:情熱のパイナップルケーキ、近藤史恵:遠くの縁側、松村比呂美:糸島の塩、篠田真由美:もう一度花の下で、永嶋恵美:地の果ては,隣、図子慧:あなたと鯛茶漬けを

  • 食べる事は生きていくうえでかかせないもの。
    旅はそれぞれ。
    必ず年に数回は旅をする人。そうでない人。
    私はそうでない方。行きたくても行けない。
    本っていろんな場所に連れて行ってくれるから好き。

    私も下田と糸島に行きたいな~

  • 【収録作品】「下田にいるか」 坂木司/「情熱のパイナップルケーキ」 松尾由美/「遠くの縁側」 近藤史恵/「糸島の塩」 松村比呂美/「もう一度花の下で」 篠田真由美/「地の果ては、隣」 永嶋恵美/「あなたと鯛茶漬けを」 図子慧

    「下田にいるか」で、もう旅情をかき立てられる。旅に行きたくなるアンソロジー。

  • 下田、台湾、オランダ、糸島、函館、サハリン、松山…国内外を、絶品グルメと共に旅をする、7人の女性作家によるアンソロジー。
    こういうご時世だから、読みながら旅行気分を味わうことができる。キンメコロッケ、パイナップルケーキ、塩むすびなどなど…どの作品もタイトル通りフード描写が最高で、次々に現れる地元名物に舌鼓…を打っている気分になれる!
    仕事への鬱屈、家族のわだかまり、失恋…主人公を旅に駆り立てる理由はそれぞれだが、どのストーリーもほろ苦い展開から見えてくるほのかな明るさに救われる。謎解きもあり、ドキドキしながら読み進めた。アンソロジーだからそれぞれの作家の個性は勿論感じるんだけど、すごくまとまりがあって、どの作品も甲乙つけがたいくらい好きだなぁ…!
    その中でも秀逸だったのは、トリの図子慧さん。実は彼女の作品が今回手に取るきっかけのひとつで、コバルト時代に彼女の作品を愛読していたため、今回のウン十年ぶりの再会に感無量。ずしっとくるけど「食」によって人は再生できるんだなということを改めて思い知らされる。
    アクシデントも旅先での交流も旅の醍醐味。非日常を、是非とも本書で味わってもらいたい。旅を擬似体験することで、目の前の靄が晴れていくような気になれる。

  • 「アミの会」のアンソロジー。
    『初めて編』ということで、七編のストーリーは、初めて訪れる旅先での初めての食べ物が登場する。

    料理が美味しそうだったのは、乗り鉄・食べ鉄にも嬉しい「下田にいるか」坂木司さん。なんと言っても下田なら行けそう!と思えるのが嬉しい。観光も楽しそう。

    もうひとつは、サハリンでのロシア料理がたっぷりの「地の果ては、隣」永嶋恵美さん。初めて読む作家さん。作中では、既にロシアとウクライナの戦争の気配が描かれていて、今は…まだ、いつになったらロシアに旅行に行こうと思えるのかわからないけれど。

    コロナ禍のあと、旅に出る物語が描きにくくなっただろうと思うけれど、むしろ、だからこそ物語の中で旅ができることが楽しい。
    活字で世界の料理が食べられる、その気になればリアルに味わえる、食いしん坊なわたしたちは幸せだ。

  • 思い出編の感想で、小説内でコロナ取り上げられるの苦手って書いたけど前言撤回。

    下田にいるか、すごい良かった。絶妙な閉塞感と解放感。光を掴めた感じがして励まされる。


    情熱のパイナップルケーキ、糸島の塩、が好きだったかな。遠くの縁側も面白かった。(近藤史恵が好きだから、期待しすぎてしまった)
    初めて編の方が好きなの多かったかも。

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

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