ホーンテッド・キャンパス オシラサマの里 (角川ホラー文庫)
- KADOKAWA (2022年8月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041126004
作品紹介・あらすじ
黒沼家の分家筋にあたる白葉家はオシラサマのいる神社だ。33年に一度の特殊な儀式を見守るために、オカ研部長とその従弟である黒沼コンビが山深い白良馬村へ向かう。白葉家の本家は、娘が失踪し、長男は警察沙汰になっていた。一方、オカ研には、ある学生が相談に来ていた。それは、父親が脳卒中になり、その後サイコメトラーになってしまったという。刑事は、書置きを残して失踪してしまったという。向かった先は、白良馬村。オカ研メンバーも村へ向かうことに。元刑事が追う未解決少女連続失踪事件と、オシラサマ伝説が複雑に交差する時――事件が動いた。子を思う親の気持ち、性情、伝説が隠した真の闇――すべてのパズルがラストで見事に解明する、デビュー10周年の櫛木理宇が描く、本格ホラーミステリー。森司とこよみの恋の進展にも大注目!!
感想・レビュー・書評
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オシラサマの里、白良馬村の神事を監督することになった黒沼家の部長と和泉は村を訪れていた。その頃、オカ研部室に新しい依頼者、純太は刑事を定年になった父、益弘の様子がおかしいと相談に来ていた。どうやら益弘が脳梗塞をきっかけにサイコメトリー能力を得て過去の迷宮入り事件の解決のため、家出したというのだ。
その相談のさなか、鈴木と森司は益弘のサイコメトリー能力の影響を受け、過去の幼女誘拐事件と益弘、そして部長達が出向いているオシラサマの里の儀式とのつながりを理解する。
こよみをほめたくてもほめられない森司はトランス状態でこよみに介抱されながら延々との本心を垂れ流していた。 -
【請求記号:913.6 ク 20】
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三十三年に一度の儀式に呼ばれた黒沼従兄弟コンビ。一方でサイコメトリーの能力を発現して行方を絶った父を探してほしいという依頼がオカ研に寄せられる。過去の幼女連続殺人事件、行方不明の指名手配犯、そしてオシラサマ伝説。さまざまな要素が絡み合い、怖気を震わせるホラーミステリ。もちろん少ししか進展のないラブコメも健在……。
今回森司と鈴木が陥った状況には、読んでいても驚かされました。今までにも彼らが何者かと共鳴することはあったにせよ、今回のこれは本当に恐ろしくて心配になりました。しかし森司の想い垂れ流し状態にはもうひたすらに笑わされていたので、程よくバランスは取れていたのだと思います(笑)。
白葉家の儀式はなんとなくそういうことじゃないかと思えていましたが。やはりそれでも恐ろしい。神の圧倒的な存在感もだけれど、それに比べればはるかにちっぽけなはずの人間の悪行というのもそれに劣らず恐ろしいんですよね。ああ本当に嫌だ。 -
繋がった先で見た景色には。
これだけ干渉し合える状態だったということは、相当強い力を持っていたのではないだろうか。
ある日突然手に入れた能力に困惑する事もなく、自身が感じた事柄に対して適切な対応をとることが出来る人なんて中々いないのではないだろうか。 -
おもしろかった〜!!!!
いろんな時間軸で出来事が起きてたり、別の場所に居ながらもそれぞれの追う事柄が繋がっていたり、これまでとはちょっと違う感じでそれもまた良かった!
心の声がダダ漏れの森司とそれを受けて真っ赤になるこよみちゃんがかわいくて仕方なかった
そろそろくっつくかな、まだくっつかないでほしいな、の間で揺れてるけどじわじわ近づいてた距離が今回のでグッと近くなったよね〜すごく良いです!