海の教場

著者 :
  • KADOKAWA
4.42
  • (42)
  • (18)
  • (10)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 208
感想 : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041126080

作品紹介・あらすじ

桃地政念(ももち・まさむね)は、海上保安官の中でも調理・経理・庶務などを担当する縁の下の力持ち部門「主計」の専門官。海上保安官といえど、海猿でもヒーローでもなく、小柄でメタボが気になる独身彼女ナシの中年だ。
霞が関勤務の彼がある日、学生時代のマドンナ・高浜彩子から呼び出された。彩子は女性ヘリ操縦士の草分け的存在で、桃地とはある因縁を持つ。
ドキドキしながら向かった待ち合わせ先で告げられたのは「肝臓がんで余命一年」。京都府舞鶴市の病院に入院するという。シングルマザーの彩子は、息子の悠希が春から舞鶴の海上保安学校に入る予定で、そのそばで過ごすためのようだった。
彼女のために現地への異動を企てた桃地は同校の教官として赴任することに。船舶運航システム課程主計コース3組の担任となったが、腐れ縁の校長・比内から、ある事情がクラスに重い影を落としていることを聞かされ……。

命と向き合う機会の多い、海上保安官という仕事。明るく人間味あふれる桃地の、学生たち、そして愛する人とのかかわりの日々に、感涙間違いなし!

装画=西川真以子


推薦コメントが届きました!
===
海上保安学校での生活を巧みに描きつつ、生きることの意味を考えさせられる秀逸な作品。
寮生活や訓練、そして命の現場となる乗船実習。相手を思い自分を見つめ、過去と未来、そして公私の狭間で試練を乗り越えて成長し決断していく過程がリアルに描かれている。
自分の進むべき道を探している人に是非読んでもらいたい。

  海上保安学校 前校長 江口圭三さん
===

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • うぉぉおおおおお!桃ちゃん最高だぁぁあああ!。・゚・(ノД`)・゚・。

    もう、最初10ページでやられました
    最初の10ページで決めました
    最後まで桃ちゃんを応援し続けるぞ!

    15年ぶりに再会したマドンナから余命一年を告げられた桃ちゃん
    即断即決即行動でそばに寄り添うことを決めて海上保安学校の教官として舞鶴に赴任
    男いや漢や!

    そこで出会った学生たちと熱い日々を送るのです

    汗と涙だ!
    熱血だ!
    そして漢の純情だ!!
    女だって負けてない!!!
    そしてそして海上保安官としての覚悟と矜持を胸に旅立つのだ!!!

    吉川英梨さんて女性だよね?
    なんでこんな漢が惚れるど真ん中の漢を描けるのよ?!
    熱くて胸を打つ言葉を放つ信念の漢を描けるのよ?!

    すげーよ!

    いやわかる
    今の時代、男女平等やら太政大臣やらジェンダーレスってのもわかる
    それはそれで大事なことだ
    でも昭和の男としてはやっぱり桃ちゃんみたいな漢こそ
    男の中の男だ!と称賛したいのよ
    惚れるのよ
    「男の中の男」なんて時代遅れも甚だしい
    でもやっぱり海の男桃ちゃんの一挙手一投足に血が沸き立つのよ!

    そんな漢に読んでほしい物語でした!






    ところで…吉川英梨さん…これまで3冊読んで全部☆5なんだが…警察小説方面とか進んで大丈夫?がっかりしない?誰かおせーてw

    • みんみんさん
      アゲハかなぁ_φ(・_・
      女か…迷うな笑
      アゲハかなぁ_φ(・_・
      女か…迷うな笑
      2023/05/05
    • 土瓶さん
      発掘女王。
      女王然としたドレス姿に使い古されたスコップを肩にかけて高笑いする姿が見えます。
      ((((;゚Д゚))))ガクガクブルフ...
      発掘女王。
      女王然としたドレス姿に使い古されたスコップを肩にかけて高笑いする姿が見えます。
      ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
      2023/05/05
    • ひまわりめろんさん
      なんたってあーた
      西のみんみん
      東の吉村作治よ!
      なんたってあーた
      西のみんみん
      東の吉村作治よ!
      2023/05/05
  • 涙腺緩みっぱなし。
    最高に胸が熱くなった。
    愛する人のために海上保安学校の教官として舞鶴に赴任する桃地が、とても良いのだ。
    メタボで冴えない独身中年男かと思っていたが、全く違っていた。
    みんなに好かれる最高に熱い男なのだ。
    比内地鶏、いいじゃないか。
    すべてのキャラクターが際立っていて脳内で映像化していた。

  • 面白かった〜\(//∇//)
    涙あり笑いありの物語です‼︎

    キムタクの教場は過酷な警察学校
    こちら海猿でお馴染みの海上保安学校であります♪

    あらすじ等はほかの方のレビューを参考にしてください( ̄▽ ̄)

    女の為に移動願いを出し、生徒たちの為に泣き
    とにかく熱い男桃ちゃんです!
    熱血教官とシックスパックの男達♪

    ありがとう!海上保安官のみなさん\(//∇//)
    そしていつか門司港サマーフェスに行ってみたい♪

    • 1Q84O1さん
      「海猿」「トッキュー!!」など海保関係のマンガ、映画、ドラマは見ましたが小説はまだ読んだことないですね…
      「海猿」「トッキュー!!」など海保関係のマンガ、映画、ドラマは見ましたが小説はまだ読んだことないですね…
      2023/03/14
    • みんみんさん
      海保学校は初めてで面白かったよ!
      うち警察一家だから警察学校は詳しいけど笑
      海保学校は初めてで面白かったよ!
      うち警察一家だから警察学校は詳しいけど笑
      2023/03/14
    • 1Q84O1さん
      えぇーっ!
      警察一家Σ(゚Д゚)
      みんみんさんのレビューで悪いことできないな…
      逮捕されちゃう…w
      えぇーっ!
      警察一家Σ(゚Д゚)
      みんみんさんのレビューで悪いことできないな…
      逮捕されちゃう…w
      2023/03/14
  • 最高の学校と仲間が、生き方を教えてくれた。海上保安学校が舞台の教場物語

    桃地政念(ももち・まさむね)は、海上保安官の中でも調理・経理・庶務などを担当する縁の下の力持ち部門「主計」の専門官。海上保安官といえど、海猿でもヒーローでもなく、小柄でメタボが気になる独身彼女ナシの中年だ。
    霞が関勤務の彼がある日、学生時代のマドンナ・高浜彩子から呼び出された。彩子は女性ヘリ操縦士の草分け的存在で、桃地とはある因縁を持つ。
    ドキドキしながら向かった待ち合わせ先で告げられたのは「肝臓がんで余命一年」。京都府舞鶴市の病院に入院するという。シングルマザーの彩子は、息子の悠希が春から舞鶴の海上保安学校に入る予定で、そのそばで過ごすためのようだった。
    彼女のために現地への異動を企てた桃地は同校の教官として赴任することに。船舶運航システム課程主計コース3組の担任となったが、腐れ縁の校長・比内から、ある事情がクラスに重い影を落としていることを聞かされ……。

    全体通じて良い話だった。これを読んで国を守ってくれる人増えると良い。
    しかし・・移植・・・治療が遅すぎるんじゃ無いか?
    沖縄のおねえちゃん・・・アホすぎて・・・一緒にならなくて良かったよ。

  • 海上保安庁の主計管理課の専門官 桃地は、メタボな中年男。
    そんな桃地が、大切な女性の余命を知り、少しでも近くで支えたいと、その近くの舞鶴海上保安学校の教官となり、学生たちと触れ合う日々。

    とても読みやすく、話の中にどんどん入っていけた。
    海上保安官を目指す学生たちの揺れや迷い苦しみにも感情移入し、また肝臓がんの生体肝移植など、色々知りながら読み進めた。

    若い人にも読んでもらいたくなるような、良い作品だと思う。

  • 海上保安官の桃地は、かつてプロポーズを断ったシングルマザーの彩子に肝臓がんで余命1年と言われ、いても経ってもいられず本省から舞鶴への異動願いを出し、舞鶴の海上保安学校の教官として赴く事になり…

    彩子のプロポーズを断った理由が切なく、桃地の所為ではないのだけどそれは仕方のない事だったと思います。
    彩子のためにメタボな体を絞って移植しようとする桃地の強い意思が素敵でした。
    真っ直ぐで思いやりのある桃地と、一癖ある生徒達のやりとりが確かな絆となったのにジーンときました。

    病気が進行して移植しか方法がない彩子だったけど、息子の体を傷つけてまで助かりたくないって思いも否定できなくてもどかしかったです。
    ラストのくだりで涙が出てしまいました。

    皆、幸せでとても爽快な読了感でした。

  • 正義仁愛の精神ここにあり。

    ああ凄く良かった。
    泣いて笑ってまた泣いて。
    感情が激しく揺さぶられる物語だった。

    主人公は、海上保安学校で教官を勤める桃地政念。
    身長163㎝、メタボ体形で短足、おまけに髪も衰え気味。

    でも読み進むに連れ、その人間性にどんどん惹かれていく。

    余命一年の診断を受けた女性への優しさと深い愛情。
    自分の教え子達へ向かう熱い想いに何度も涙腺が刺激された。

    常に死と隣り合わせ、命懸けの過酷な現場の中で、挫折を経験し悩み葛藤する生徒達。

    どの子達も愛おしくて堪らない。
    みんなの未来を心から応援する。

    頑張れ!!

  • めちゃくちゃ感動しました。桃ちゃんの男気に惚れ惚れして、海上保安学校の生徒達に感動させられて何度も涙しました。続編楽しみにしています

  • 愛する人のため何もかも投げ打って舞鶴の海上保安官の教師になった桃ちゃんの侠気に感動。そのひたむきな気持ちに問題ある学生たちも心開いていく。
    学生たちとともに道を切り開いていく物語の面白さ、そして何より桃ちゃんの人物に乾杯。

  • 139血生臭い権力との戦いから、海の猛者たちの爽やかで暑苦しい海の物語へ。13階も勢いのある話しだったけど、やっぱり成長の航跡が伺える作品がいいね。若者たち国境を守る気概を信じたい。

全21件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

『私の結婚に関する予言38』(宝島社文庫)にて第3回日本ラブストーリー大賞のエンタテインメント特別賞を受賞し、2008年デビュー。近著に『ブラッド・ロンダリング』(河出文庫)。そのほか、「原麻希」シリーズ(宝島社)、「新東京水上警察」シリーズ、「海蝶」シリーズ(ともに講談社)、「十三階」シリーズ(双葉社)、「警視庁53教場」シリーズ(KADOKAWA)、「感染捜査」シリーズ(光文社)など著書多数。

「2023年 『警視庁捜査一課八係 警部補・原麻希 グリーン・ファントム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

吉川英梨の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×