あさとほ

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  • KADOKAWA (2022年7月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784041126097

作品紹介・あらすじ

「わたしの周りでは、よく人がいなくなるらしい」幼い頃、夏日(なつひ)の目の前で双子の妹・青葉(あおば)は「消失した」。両親を含めた誰もが青葉のことを忘れ、彼女を覚えているのは、夏日と、消失の瞬間を一緒に目撃した幼馴染の明人(あきと)だけだった。青葉を忘れられないまま大学生になった夏日は、研究室の教授が失踪したとの報せを受ける。先生は、平安時代に存在したがその後失われてしまった「あさとほ」という物語を調べていたらしい。先生の行方と未詳の物語「あさとほ」を追う夏日は、十数年ぶりに明人と再会し、共に調査を始めるが――。二人が「行方不明の物語」の正体に辿り着くとき、現実は大きくその姿を変える。

みんなの感想まとめ

消失をテーマにしたこの物語は、幼い頃の妹の不思議な消失を追いかける主人公の成長と探求を描いています。双子の妹・青葉が突然姿を消し、周囲の人々が彼女の存在を忘れてしまう中、主人公は唯一の記憶を抱え、大学...

感想・レビュー・書評

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  • 大橋夏日には双子の妹の青葉がいます。
    一つ年下の桐野明人という少年が現れ、青葉はすぐに明人を好きになり「もし、わたしたちが運命で結ばれているなら、きっと何かが起きるから」と言い、青葉はその後明人の自転車に跳ねられ、顔に一生消えない傷が残ります。
    そして、青葉は森の中の一軒家で夏日と明人を残し突然消えてしまいます。
    明人は「約束するよ。青葉は俺が必ず見つけるから」と言います。

    しかし、夏日は母に「青葉がいなくなった」と告げると、母に「青葉?それ…誰のこと?」と言われ、青葉は最初からいなかったと皆に言われてしまいます。
    覚えているのは夏日と明人だけだったのです。
    その後、明人は県外に引っ越してしまいます。

    夏日は大学生になり文学部で古典文学を学ぶようになります。
    そこでも、夏日の担当教授の藤枝の失踪。友人の亜津沙の自殺。5年前には清原という教員も失踪しています。
    それには『あさとほ』という文献が絡んでいて、調べようとすると何らかの不幸が起こるという謎の文献に夏日は関わっています。

    そして、亜津沙の葬式の帰りに夏日は明人と十年以上たって再会します。
    明人は存在しない青葉のことをちゃんと覚えていました。
    夏日と明人は二人で『あさとほ』という文献と、いなくなった青葉の謎を解こうとしますが…。

    青葉は夏日と明人の二人にとって便利な幻想だったのではと思い始めたり、青葉は時空の裂け目に入ってしまったのではなど、いろいろな可能性を探りますが、二転三転した青葉消失の謎。


    最後は、やはりこれはホラー小説なのだなと思う怖い物語でした。
    雰囲気がずっと幻想的な香りに満ちていました。

  • 『レジェンドアニメ!』も大好きな世界観だったけれど、この世界観も大好物だー!
    夏休み、幼なじみの三人、山の中の空き家、いつの間にか消えた一人‥‥もうワクワクが止まりません!
    そして、大学生になった主人公。“あさとほ“という古典を調べ始めて行方不明になった人たち‥‥もう期待度MAXです!
    こんな気持ちで読み始めた本だったけれど、1ページ目から美しい文章に魅入って、スッと物語にのめり込んでいきました。
    終始、不思議な雰囲気が立ち込めていて、どこまでが事実でどこからが幻想なのか?いや、全てが幻想なのか?靄の中にいるようなお話。
    自分以外の人間を理解するのは不可能だということ、いつだって自分の都合に合わせて他人を理解していること、真実はなくただ解釈だけが存在すること。そう気付いてから自分自身さえ信じられなくなる主人公。
    だけど、人生に深い意味なんかないんだ!理由なんかないんだ!と言ってくれる人が近くにいてくれてよかった。
    世界観にどっぷりはまって夢中になって読みました。

  • ゆらめきの一冊。"消失"を軸に描かれるなんとも不思議な物語。

    消えた人を追って、消えた書物を追って、掴みどころのない不思議な世界がかげろうのようにゆらめいて心を誘う。

    今、自分が居る、見せられている世界はどちら?

    不安定な足元のゆらめきを感じ、霧の向こうにある出口を彷徨い、思わず確かなカタチあるものに触れたくなる感覚になる。

    この世は物語の絡み合い⁇縦糸、横糸がゆらめき、めくるめく結びつきの物語。

    眠る支配者から生まれる物語。

    最後はゆらめかない、ゆるぎない"好き"が美の布に包まれて確実に残る。

    うん、理屈抜きに好き。

    • くるたんさん
      こっとんさん♪こちらこそいつもありがとうございます♪

      共読ですねー✧*。(ˊᗜˋ*)✧*。

      そうそう、こっとんさんのレビューにもがっつり...
      こっとんさん♪こちらこそいつもありがとうございます♪

      共読ですねー✧*。(ˊᗜˋ*)✧*。

      そうそう、こっとんさんのレビューにもがっつりうっとり頷いてしまいます♡
      ほんと、美しい言葉で描いた世界でしたよね♬読めば読むほど新しい気づきと響きがありそうな作品だと思います。

      細かく理解できてなくても全てオッケーみたいなw

      あのラストシーンの美しさがお気に入りでした♡なんか、枕元に置いて眠りにつきたくなりました(o´ω`o)
      2022/10/03
    • こっとんさん
      くるたんさん、お返事ありがとうございます♪

      “細かく理解できなくても全てオッケーみたいな“

      うん、うん、分かります!
      なんだかもう、細か...
      くるたんさん、お返事ありがとうございます♪

      “細かく理解できなくても全てオッケーみたいな“

      うん、うん、分かります!
      なんだかもう、細かいことは気にせずずーっとこの世界観にくるまれていたい一冊!そんな感じでした。
      私が言葉にできなかったこと、全てくるたんさんが表現してくれたような気がします。
      くるたんさんのステキなレビュー、また楽しみにしていますね♪
      2022/10/03
    • くるたんさん
      こっとんさん♪

      こちらこそありがとうございます♡

      この世界観にくるまれていたい一冊!まさにこの作品にぴったり(o´ω`o)
      こういう作品...
      こっとんさん♪

      こちらこそありがとうございます♡

      この世界観にくるまれていたい一冊!まさにこの作品にぴったり(o´ω`o)
      こういう作品に出会えると幸せですよね〜♬

      また共読、感想の共有が増えるとうれしいです✧*。(ˊᗜˋ*)✧*。
      私もこっとんさんの素敵なレビュー、楽しみに読ませていただきますね♬
      2022/10/03
  • 今ここにいる自分、現か幻か? 己が紡いだ物語を生きているのか? そんな感覚を呼び起こされた。

    双子の夏日と青葉、仲良しの二人の近所にある日一つ下の男の子・明人が越してきた。ある日二人が散歩してると男の子の乘った自転車が青葉にぶつかり青葉は顔に大けがを。でも青葉はこれで男の子は自分に償いをすることになると嬉しがる。夏休み、林の奥に3人で行くと、朽ち果てた家があり、突然青葉が消えた。家に帰るとそんな子はいない、と言われる。なんともミステリアスな出だし。大学に進んだ夏日、卒論指導の先生が突然消えた。そして友達の亜津沙も。パソコンには幻の古典「あさとほ」に関する文章が残されていた・・

    2022.7.1初版

  • 一気に読み終えた。
    人間は真実がどうとかより自分が納得できる物語があればいいというのは確かにそうで、その最たるものが人間関係でしょう。家族友人恋愛問わず他人の意思は読めないわけだから、「自分とこの人はこういう関係だ」「きっとこう思い合っているはずだ」とどこかで定義づけてしまう。その自分の理想と現実とがないまぜになってる世界がこの小説の謎の部分であり、魅力であって、自分はこの世界観がすごく好きでした。

  • 図書館の新刊コーナーで手に取った本です。主人公は夏日、妹の青葉が消失した…その場にいた明人も同じ経験をしたが、周囲では青葉の存在そのものが以前からなかったと…2人は成長し夏日が大学生になり、明人との再会を果たす。2人は消失した青葉のこと、夏日の周りで起きる不可解な事件に巻き込まれ「あさとほ」が関わっていることを突き止める…。なんとも不思議で読んでいてこっちまで混乱して…あれ?あれ??どうなってたんだっけ?と思うような一冊でした。見事にハマりました!前作も読んでみたいと思いました。

  • 物語が先か現実が先か。
    私たちは起こった現実に適当にラベリングして分かった気になってはいないか。

    ◎●◎●以下ネタばれ?アリマス

    やられた、というのが率直な感想でした。これはホラーの表紙を付けたミステリーだったのです。…たぶん。

    最後まで読んで気づいたのですが、ミステリーの伏線は最初から張られていたのではないでしょうか。
    「結末まで読んでから一行目に戻ってくると、そこで初めて隠された意味に気づく」と。

    つまり、この小説を『あさとほ』として読んだ時点で私は既に作者の術中にはまってしまったのです。

    そうしてこの本の、真のタイトルを考えました。
    この本の本当のタイトルは『「物語」の物語』です!(個人の感想です(((^^;))

  • すごい物語を読んでしまった。ホラー伝奇ミステリーの頂点だと思います。古典文学好きにもたまらない。途中読んでいてゾワゾワ感がすごい。謎の布が物語の盲点をついている。ラストはとても考えさせる。もうデビュー作をこえた最高傑作と言っても過言ではない。

  • すごく読みたくて買ったもの。

    ストーリーの枠組みは理解したと思うのだが、その中身の詳細がイマイチ理解しきれなかった。伏線ばかり回収しようと思うのは、このストーリーには違うような気がしたので、あまり詳しく追いかけないことにした。それも物語、ってことでいいのだと思う。理解しきれない面白さみたいなのは感じた。理解できないものに恐怖する。そこもホラーと呼んでいいのかもしれない。

  • 前作の「虚魚」を読んで気になったため、本作を読みました。

    立て続けに人が失踪したり、亡くなったりしたことを不審に思った主人公が、その謎を探るというストーリーにはなるのですが、後半のスリルや展開は面白かったと思います。しかし中盤あたりで設定の複雑さから、ダレちゃったこともあって評価は普通です。

    個人的に1番心に残ったことは、この「あさとほ」と「虚魚」がリンクしているような演出で、唸らずにはいられませんでした。

  • ホラーかな?と思って図書館で借りたけど、読んでみるとイメージしていたホラーとは違う感じだったので途中で読むのをギブアップしました…。

    また今度読みたい!って思った時に改めて読もうかなと思います!

  •  夢見がちな双子の妹・青葉、ちょっと大人びていて妹の慰め役の姉・夏日、青葉に怪我を負わせて以来行動を共にし続ける少年・明人──3人の関係は唐突に終わる。ある廃屋で青葉が不可解な失踪を遂げたのだ。そして、姿ばかりか彼女が存在した事実さえも、夏日と明人以外の人々の記憶から消えてしまう。
     それから10数年、大学卒業を控えた夏日の卒論指導教授が姿を消した。続いて友人の亜津沙が自殺を……。亜津沙の卒論のテーマであり、過去に起こった大学関係者の失踪にも関わりのあるらしい古典小説「あさとほ」とは?


     図書館本。
     横溝正史ミステリ&ホラー大賞出身の作家ということで、そっち方面を期待したのだが……どちらかというとファンタジーとかSF方面?「パラサイト・イヴ」がSFなのかホラーなのか微妙、というのに似た感じ。
     ホラーとしては私は全く怖くなく、途中で飽きてしまった……。

     まず、架空の古典小説『あさとほ』の存在意義が感じられない。タイトルにするくらいなのだから、もう少しなんとかしてほしい。漢字を当てたらこうなるか?と予想していたら完全にその通りで、更にガックリ。

     ストーリーテリングにも魅力を感じなかった。
     ある登場人物に会って話を聞く→その内容を主人公・夏日の視点でダラダラと説明……という展開がしょっちゅう出てきて、参考書か論説文でも読まされている気分になる。ホラーらしい情趣がちっとも感じられない。幻想的で清々しい表紙に見事に釣られてしまったということか。
     あと、話の核心であるワードを連発しない方が良いのでは? ストーリーの行く先が早い段階で見えてしまい、期待できないな、と途中で飽きる原因になってしまった。

     主人公も自称リアリストというか、自称冷めてる系というか。ストーリー展開の影響もあるのだけど、言うことが結構ブレていて共感できなかった。
     主人公に共感できるか否か、これで評価が大きく変わる小説ではないかと思う。


     私と作者の感覚とでは結構な隔たりがあるようで。
     一例として、女子大生の喫煙率にびっくり。亜津沙の葬儀に参列した主人公と友人(女性)。気分を紛らせるため、2人とも当たり前のように煙草を取り出す……。吸う気満々で持って来たってことだよね。しかも吸い慣れてるし。
     今どきの20代前半って、男女問わず煙草吸わないイメージなんだけど。


  • んー

    途中までは
    どうなる?
    どうなる?

    ドキドキしながら
    読んでたけど

    最も面白くなる
    終盤で
    失速

    ホラーを期待していたから
    思ってた展開と
    違った感が…

    前作の虚魚と繋がりが
    少しあったのは
    お!と思った

  • ホラーとかオカルトというよりはSFのような印象。
    どれが本当でどれが幻想か読み直してみないと整理がつかないが、クライマックスで突然一人称視点から三人称視点に変わった瞬間はぞわっとした。
    作中でも言われている通り、物語は読み手の解釈によって変わるものなので自分もこの物語を読み直して自分なりの解釈をつけたいと思う。

  • 「虚魚」でデビューされた著者の第二作。
    デビュー作もすごく好みで素晴らしく、面白いのにちゃんと怖い本だったのですが、今作も虚魚を超えてくる面白さで最高です。

    人生は物語なんかじゃない。そんなドラマチックなことはそうそう起きないし…と言いつつも、人は他人を勝手に物語にして解釈して、理解したつもりになっている…。
    主人公「わたし」が無意識に行っていた他人への物語化が、「わたし」へ向けられたとき、読んでいるわたしも心底ぞっとしてしまいました。
    もちろん怪異的な怖さも十分にあって、もういろんな方向から不穏が押し寄せてきて気づいたら囲まれてた…そんな感じです。

    わたしってなんだろう?怖いですね。

    虚魚同様、本当にひとつひとつの文に隙がないと感じて、そこが一番の好きポイントです。新名さんの文章大好きです。

  • 「あさとほ」それは遠い昔に確かに存在し、いつの間にか消えてしまった物語。

    ただの古文書でしかないはずのそれに、夏日と妹の青葉、幼馴染の明人の人生は、大きく歪まされていく…


    ホラーとしての怖さと悍ましさ、そしてサスペンスとしての読み手を引き込む展開、どちらも一級品です。


    ただオチに関しては賛否が分かれそうなところですね。


    なによりも印象的なのが、読み手に伝染する恐怖の質の違い。

    一般的なホラー作品で喚起されるような、ストレートな恐怖とは全然違う悍ましさがあります。


    全く新しい種類の恐怖を作り出したという意味では、ホラーにおいての発明的な作品と言えるかもしれません。





  • 作中にあった、日々の生活において人はいろいろなことを
    いちいち疑わずあいまいに生きている、というのは
    共感した。

    女性の主人公目線で進んでいく話なのだが、女友達への感情表現描写に度々違和感があった。
    女の子にその表現は普通使わない、嫌いなのかなと思ったら別に伏線ではなく。
    作者は男の人なのだろうなと思いながら読んだ。

    主人公がどうも好きになれず、言動にも納得がいかなかった。
    本かと思ったら布だったとか、物語だのあわいだの
    といったところは面白くなくもなかったのだが、
    全体的に中途半端な読み心地だった。
    それこそ主人公があのまま自殺していた方が
    物語としての要請上逆らえないという
    ホラーとしては納得がいったと思う。

    自分の望む物語を求めた結果生み出した夏日であって
    本来は青葉しかいなかった、
    何故なら明人が好きで純粋に好きでいたかったから、
    ということでホラーよりは恋愛物語だと思うのだが、
    それにしては主人公も明人もいまいち魅力がなく
    主人公が先程も述べたように男が考えた女という感じで
    恋に対する切なさや感情的な熱情なども感じられなかった。

  • よう分からん…

  • 「あさとほ」に魅入られた人たち
    あさとほ、とは何なのか?
    魅入られた人たちが次々に行方不明や謎の死を遂げる…と、途中まではわくわく読み進めたのだが…

  • 小学生の時に夏日の前で消えてしまった双子の妹・青葉。

    やがて夏日は大学生になるが
    卒論指導の先生が行方不明になり
    5年前には非常勤講師が行方不明になっていた。
    先生の行動を探ってた友人が自殺し
    友人のPCには散佚物語『あさとほ』の論文が…。
    『あさとほ』に何かあるのでは?と
    夏日は再会した幼馴染の明人と調べ始めるが…!?

    複雑で面白かったな、ってのが正直な感想。

    夢か現か幻か…調べるたびに変わる現実の世界。

    ホラーとミステリーの融合だけど
    私はホラー小説として読んだ
    だって…あんな現象が起きてる事自体ホラーじゃん!!ガクガクブルブル, アワ((゚゚дд゚゚ ))ワ

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著者プロフィール

1992年生まれ。長野県上伊那郡辰野町出身。2021年『虚魚』で第41回横溝正史ミステリ&ホラー大賞<大賞>を受賞し、デビュー。

「2023年 『きみはサイコロを振らない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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