吸血蛾 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2022年4月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784041126134

作品紹介・あらすじ

木箱のふたをこじあけた瞬間、思わず縫い子たちは後ずさりした。箱の中には、乳房をえぐりとられ、その血だまりに一匹の蛾を浮かべた若い女の死体が……。服飾界の女王として君臨する美人デザイナー浅茅文代。だが、突然アトリエに死体入りの木箱が送り込まれたのを手始めに、彼女の大事な専属モデルたちが次々と殺されていった。犯人の目的は何か? そして、灰色ずくめの服装で暗躍する無気味な狼男とは何者? 全編にあふれる怪奇とロマン、横溝正史の傑作長編推理!

みんなの感想まとめ

華やかなファッション界を舞台にしたこの物語は、連続殺人事件が引き起こす恐怖とサスペンスの渦に読者を巻き込みます。美人デザイナーの周囲で次々と起こる惨劇は、金田一も翻弄されるほどの衝撃をもたらし、事件の...

感想・レビュー・書評

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  • お話の舞台はファッション界。今回は華やかな世界だなぁと思っていたら、事件も派手なこと!そして金田一さんと警察は為す術もなく、被害者が次々に⋯
    今までに読んだ中では『悪魔の寵児』を思い出す雰囲気だったかな。

  • 華々しいデザイナーとモデルの集いに放り込まれた歯形のついた林檎。狼男という怪人からの贈り物は惨劇の序章だった!左胸を食い千切られた上に、恐るべき手段で次々と殺されていくモデルたち。金田一ですら翻弄されるその血塗られたショーの裏側に隠された秘密とは──。

    ああ無残!としか言いようがない連続殺人劇。殺人をファッションショーとでも思っているのか?というほど、見せつけては恐怖を呼び起こすサディズムな犯罪っぷり。アドバルーンの使い方、間違ってるよ!もはやホラーだった。事件自体のインパクトも大きい中で、犯人・狼男の謎にも読者は大きく揺さぶられていく。狼の皮を被った獣は誰なのか。二転三転し、入り乱れる複雑な事件の構成に舌を巻く。

    狼男だけではない。誰もが皮を被っている。虚栄心、愛情、殺意、それらを狼や羊の皮でできた仮面やドレスの下に隠し持っているのだ。真実を隠すために嘘をつく者もいれば、嘘によって誰かを守ったり、真実を解き明かす者もいる。嘘の中に隠された愛情はただただ切なかった。

    事件の構成は見事だったものの、金田一がほとんど活躍させてもらえない点と、『吸血蛾』というタイトルが合っていない点は気になってしまう。どう考えても狼男のイメージが強いので、どうして吸血蛾にしたのかなあと不思議(もちろん鍵ではあるんだけど)。探偵小説というより、サスペンス色が濃い金田一シリーズが読みたい時にはいいと思う。

  • うーん、金田一シリーズだなぁ。。いさぎよいレベルで登場人物が死にまくりました。
    しかも美女がいっぱい死ぬ。。あと、金田一と等々力警部が全然死ぬのを防げない。目の前でも死なれるし、現場に詰めてても死なれるし、、結構さんざん。最後に犯人に辿り着いてるのは流石だし、金田一が知名度上がってるのは読んでて嬉しいけど。
    昭和の作品だからこそ、表現が古くて差別的な語彙も多いけど、それが余計に色っぽさや凄惨さの表現になっていて、読んでいて引き込まれますね。
    今時のサイコパスな感じとは違う残酷さ。
    時々うわっと横溝正史を読みたくなりますが、美しい女性が出てきてちょっと酷く亡くなる作品は凄みと色気があって面白い。

  • 金田一耕助、等々力警部といった主要な人物を除き登場人物がうち10人死ぬ。おそらく金田一シリーズで1番死者を出している作品。
    ※『八つ墓村』で32人が殺されるが金田一が関わる前に起きた出来事なので除外。
    服飾デザイナー浅茅文代専属モデルが次から次へと殺されていくが、死体の乳房が抉り取られ、不気味な色をした蛾も添えられていて……。そこに、文代の周りに現れる狼男。果たして彼の目的とは?
    とにかく死体の描写が生々しく、また人が次から次へと殺されていくところから「これこそ横溝正史」と言える一作。
    一方で金田一耕助が犯人を突き止めるまでに被害者をかなり出してしまい、存在感があまりない感じもする一作。次回頑張ってください、先生。
    昭和に発表された作品であり、現在では古典的な扱いを受けそうなものだが、十分に楽しめる一作。

  • もうちょっと金田一がんばれよ、と言いたくなってしまった。それにしてももうちょっと金田一頑張れよ。

  • 狂人が出てくる、濃いキャラクターが出てくるのは幽霊男と似ている。予想が出来ない展開で面白く最後まで読めたが、犯人がなぜという感じでただの殺人鬼と片付けてしまっては何だかスンとした終わり方でなんだか少しつまらなかった。

  • 横溝読んでるぞ!と痛感する陰惨の盛り合わせ。久々に防御力が低い金田一先生を見た。こうでなくちゃ。
    才能がない人間にやたらと厳しい金田一先生大好き。

  • 再読だけど、「なんでタイトルが吸血蛾?狼男ではなく?」ということ以外何も覚えてなかった…アドバルーンとかインパクト強すぎなのに。

  • 双子だったりして騙されそうになるけど真犯人は別。
    ちょっとグロかった。

  • 2022/04/30読了

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著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史(まさし)。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」(46)で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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