- KADOKAWA (2022年6月10日発売)
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感想 : 4件
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784041126769
作品紹介・あらすじ
天体や海洋への鋭敏な感性、孤島の生活、琉球神道とマレビト、古代神話と月、入墨の文化――。戦前、柳田国男を中心に高まった沖縄文化研究の熱情は、多彩な才能と関心をとりこみ、広がりをみせていく。沖縄文化をどこに見出すのか。そして沖縄戦の荒廃を乗り越え、文化的アイデンティティをいかに再興するか。時の流れにより失われたもの、なお変わることのないものを見つめる珠玉の15編を、詳細な注釈・解説とともに読み解く。
「このたびの戦乱によって、中断せられた色々の学問の中でも、取り分け再興のむつかしい一つは、南の島々の文化史の研究である」 ── 柳田国男(本文より)
感想・レビュー・書評
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沖縄事前読書週間4冊目。沖縄文化論は個人視点で面白かったが、こちらはこちらで包括的感があってよかった。年代も古いものが多いが、押さえるべき評論や議論の流れの数々なんだろうなと。
琉球の宗教(折口信夫)をお勧めされてから手に取ったのだけど、柳田邦夫やら伊波普猷やらも読めてよかった。『月と不死』やはり読まないとなあ。
そのほか「南島の入墨(針突)に就いて」、「尾類考」が面白かった。本当はここら辺も深めたいんだけど、一旦沖縄シリーズはこちらで終わり!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【沖縄文化論の草分け論集】
明治政府による廃藩置県で琉球王国が滅亡し沖縄県とされたのは、1879年である。日本で沖縄文化研究の本格的な気運をつくったのは民俗学の創始者の柳田国男だった。柳田は南島こそ日本文化の源流と見ていたのだ。柳田の『海南小記』に刺激されて、折口信夫も沖縄を訪ね、『琉球の宗教』を書く。他方、民芸運動の主唱者柳宗悦は、沖縄における「民衆芸術」の営みを愛でた。
本書は、柳田、折口、柳をはじめとする沖縄文化論の草分けの論考が詳細な注記とともに読みやすい形で提供されている。返還50周年を機に、沖縄の文化を見つめ直すのに格好な本である。
柳田「日を経て南の風の吹く頃には、遙かなる常夏の国から、椰子の実が流れてくる」。折口「内地の古神道と近い琉球神道は、組織だった巫女教の姿を現に保っている」。柳「伝統的な純正な和語を最も多量に含有するのは東北の土語と沖縄語である」。「詩歌と音楽と舞踊とが、まだこの島では一体になっている」。
(本土に沖縄の米軍基地を引き取る福岡の会/門倉) -
2022年8月読了。
著者プロフィール
柳田国男の作品
