君待秋ラは透きとおる (角川文庫)

  • KADOKAWA (2022年10月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784041127438

作品紹介・あらすじ

時空操作、鉄筋生成、猫化、空間統御―唯一無二の力「匿技」の持ち主たちを集める「日本特別技能振興会」。自他を透明化する匿技を持つも、ある理由から組織に背を向けて生きようとする君待秋ラだったが、ある「匿技士」の死をきっかけに、終わりなき戦いに巻き込まれてゆく。その背後には戦後「振興会」発足時からの巨大な闇が横たわっていた。

感想・レビュー・書評

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  • 体裁としては異能バトルもの。ただ中二病的に異能をぶつけ合うようなお話ではなく、かなり理屈っぽく、ちゃんとミステリーとしても成立している。他の詠坂作品に登場する地名とかも出てきたりして、ニヤリとするところもある。

  • 特殊能力ものということで、厨二病的だったりラノベ的だったりするのかと思ったが、思いの外しっかり設定を考えていて、ミステリ色もしっかりある。

  • 再読。あれこんなに面白かったっけ?
    言ってしまえば超能力バトルの話だけれども、超能力がアイデンティティと結びついていて、という話。
    能力の説明が丁寧だからこそ、同時にそれぞれの想いが描かれる構成が秀逸。そしてそれがあまりにシニカル。
    バトルも実直さが前面に出ている感じの面白さ。そして超能力の人たちの組織を巻き込む混乱と騒動に発展していきます。
    過去が浮かび上がる中で、主人公たちのあり方も一緒に突きつけられる展開。良いし、ラストに明かされる主人公の一番大切な想い。
    質感強めな切実さ。本当に好き。

  • 荒唐無稽な設定が楽しい。ジョジョのスタンドの世界。
    透明人間。「生きた人体の頭を透明にすれば、その瞬間は首なしの人体が現れる。(略) 人体には循環器系が備わっている。胴体にある体液が透明な頭へ流れ込めば、当然その流れは可視化される。そうして循環器系のみで描かれた頭部が出現する。」
    ファンタジーが一気にホラーに。想像するとめちゃめちゃ怖い。

    読み終えた後に、このタイトルは変化球ではなく直球だったのかと感心した。

  • 鉄筋生成、瞬間移動などの異能力者とそれを管理する政府機関が登場するSF小説。

    ラノベにありがちな設定ながら過度なキャラ付けとかはされてないから読みやすい。

    この1冊で綺麗にまとまっているものの、この本だけだと異能バトル、SF、ミステリーとしても中途半端、続編が読みたい。

  • やっぱ詠坂作品は面白い。
    異能力バトルと聞いて思い浮かべた内容と本作では、だいぶ印象が違う。
    特に異能力を物理的かつ科学的に説明する場面が興味深い。
    それに透明化の異能を持つ君待、日本特別技能振興会に所属する麻楠や土倉などの登場人物が魅力的なのも良い。
    もちろんミステリーとしての面白さもある。
    これはぜひ映像で見てみたいなあ。

  • 2023年6月12日読了

  • 特殊設定ミステリー
    好きなジャンルで面白かった

  • 透明化、鉄筋を出す、猫化など想像を肥えた設定は非常に面白いと思うが、匿技に関する説明も長く設定が大きい割には深さもなく途中で面白いのかつまらないのかもわからなくなった。

  • 匿技、いわゆる超能力を扱う国の組織があり、しかしながら匿技を持つものはほんの数人。
    孤立からの保護という建前の中、監視、管理の思惑が図られている組織でもある。
    透明化の能力がある君待はその組織に勧誘され、組織の一員となり事件に巻き込まれていく。

    語り手が登場人物それぞれとバトンタッチしながら変わっていくのだが、
    能力を持つ者、持たぬ者、感じ方も様々だ。
    結果的に能力バトルにはなってしまうのだが、なんだが靄が読み終わった後も取れない、そんな読後感だ。
    そして、能力の科学的解釈は、途中で理解することを放棄してしまった…君待と同じく、わかるようなわからないような…

  • そっか。ここから妖魔軍団との戦いに繋がってくんだな。

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著者プロフィール

1979年生まれ。2007年、カッパ・ノベルスの新人発掘プロジェクト「Kappa‐One」に選ばれ、『リロ・グラ・シスタthe little glass sister』でデビュー。クールな文体で構成される独特の世界観と、本格マインド溢れる謎解きがミステリ通の熱い支持を受けている。

「2022年 『君待秋ラは透きとおる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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