魔女と過ごした七日間

著者 :
  • KADOKAWA
4.13
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本棚登録 : 2010
感想 : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041132258

作品紹介・あらすじ

AIによる監視システムが強化された日本。指名手配犯捜しのスペシャリストだった元刑事が殺された。「あたしなりに推理する。その気があるなら、ついてきて」不思議な女性に導かれ、父を亡くした少年の冒険が始まる

感想・レビュー・書評

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  • 帯に書いてあったのですが東野圭吾氏の記念すべき100作品目!

    読むまでに気が付かなかった自分が恥ずかしいのですが、ラプラスの魔女シリーズ3作品目になります!
    ※題名の『魔女』で反応できなかった自分に悔しいです・・・

    最近、色んなものにAIが活用されて私達の生活は便利になっていくんだろうなぁと思えます。
    現在、将棋の名人もAIに負けてしまう所を見るとAIの進化は止まるところが無いのだろうなぁと思えてきます。いずれ殆どの仕事がAIに取って代わられ遊んで暮らせる時間が長くなれば良いなぁと思う反面、私達はAIが産み出す芸術(小説や音楽)を受け入れる事が出来るのか心配です・・・

    本書ではAIに仕事を奪われた人とAIがもたらす社会の変化、そしてAIを凌駕する人間の能力について描かれております。
    若干の近未来感はあるものの、間違いなく数年後に訪れる可能性のある未来の物語です・・・


    監視カメラがあちこちに設置され、AIによる監視システムが強化された日本!?
    警察もモバイル端末を駆使して近代的な捜査を開始した!!!

    そんな中で元警察官が溺死体で見つかった!?
    直ぐに殺しと断定されるのだが、殺されたた元警察官は、警察時代に『見当たり捜査員』という特殊技能で指名手配班を捕まえる捜査を行う警察官であった・・・

    殺された警察官の息子の陸真は自分の父親の事を調べていくうちに『ラプラスの魔女』と出逢ってしまい、新たな魔女の物語が始まる・・・

  • Amazonの紹介より
    その夏、信じられないことばかり起きた。「ラプラスの魔女」シリーズ!
    AIによる監視システムが強化された日本。
    指名手配犯捜しのスペシャリストだった元刑事が殺された。
    「あたしなりに推理する。その気があるなら、ついてきて」
    不思議な女性・円華に導かれ、父を亡くした少年の冒険が始まる。
    少年の冒険×警察ミステリ×空想科学
    記念すべき著作100作目、圧巻の傑作誕生!



    「ラプラス」シリーズということで、なんとなくしか覚えていないので、WIKiを参考に物語の世界に入り込みました。
    前作を読まなくても、普通に楽しめましたが、円華のことを深堀りしたい方やラプラスの世界観をもっと楽しみたい方には一作目からをお勧めします。

    というのも、ちょっと東野さんの遊び心といいましょうか、「櫻井」や「ラプラス」などラプラスシリーズに縁のある言葉が登場するので、ちょっとくすぐられました。
    また、もう一人特別ゲストとして、あの人も登場するので、知っている人はより楽しめるのかなと思いました。

    物語の進行としては。少年パートと刑事パート、交互に視点を変えていきます。「少年」にとってみると、少年の危険な冒険であり、「刑事」にとってみると、警察ミステリーであり、俯瞰でみると、空想科学ミステリーとしても解釈できるので、色んな楽しみ方がありました。

    ここ最近の作品は、理系にまつわる言葉が少なかった印象だったので、久しぶり感もありました。どことなく別作品「プラチナデータ」の世界観に似ているなと思いました。

    しかし、「プラチナデータ」が完成形であるのに対して、こちらはまだ準備段階といった印象もあり、物語のその先はもしかして「プラチナデータ」⁉︎といった個人的な楽しみ方がありました。

    元刑事だった父親が殺されて、その事件を少年と円華、そして警察が捜査していきます。警察としては「表」の捜査、少年側は「裏」の捜査といった感じなので、読者としては、それぞれの補填をカバーし合う形で、事件の裏側を知っていくことになります。

    事件としては、宝探しのように一つ一つ手がかりを見つけてわかってきたり、意外な犯人だったりと面白かったです。
    その一方で、AI vs 人間の目ということで、最先端技術によって、今まで培った知能と経験が廃業に追い込まれることに複雑な気持ちになりました。

    また、少年のひと夏の経験ということで、ハラハラドキドキの展開としても楽しめました。

    円華を主人公として考えると、才能としての魅力が少なかったかなと思いました。しかし、主要3人の登場人物の魅力がを均等に満遍なく散りばめている印象があり、全然楽しめました。

  • ラプラスの魔女と比べて、今回は物理感少なめ。だからわかりやすかったけど、円華の能力があまり生かされていない気もしたかな。
    とはいえ、ボリュームもあって満足感抜群でした!

  • 安定の東野さん。

    羽原円華良かった。

    ラプラス2作品もっかい読もう

  • 大ファンの東野圭吾さん作品です。【ラプラスの魔女】シリーズですね。魔女はレディに成長していました。さすがに東野圭吾さん、私達のここ数年コロナ禍で様々に生活変容を迫られて、お国の言う事を盲信して来た今、そして今後の私達の生きる指針を考えさせてくれる作品になっています。 
    物語の内容はそんな様々な粗雑を丁寧に書いていて
    親子関係、友人関係等人情感を忘れずに書かれていて感激しました。

  • シリーズ3作目。「ラプラスの魔女」より後(少なくとも数年後)の、少し未来の物語。
    中学三年生の陸真(りくま)は、突然父親を失う。元警察の「見当たり捜査員」であった父の不審な死の謎を追う中で、彼は不思議な女性"羽原円華"と出会う。2人を中心に真相に迫る数日間で、陸真は自分にしかできないことに気づいていく。
    少しSF風のミステリ&少年の冒険譚。特に前半はテンポよく、安定の読みやすさです。
    今回は円華の魔女っぷりは少なめで、むしろ大人として得た経験と持ち前の強引さで事件解決に挑みます

  • タイトルだけ見るとファンタジーものかな?と少し敬遠気味でしたが、読んでみるとちゃんといつものミステリーもので一安心。
    今までのラプラスの魔女シリーズよりもすっとすんなり受け入れて読めた印象。そういうものかと。
    デジタル時代、DNA鑑定、AIなどなど最近の世の中事情を即座に反映させている東野圭吾作品がやはり好きだなぁと実感しました。
    ストーリーとしてはだいたい予想がついてしまい、えっ!?まさか!?というのを期待している人にとっては少し物足りないかもしれません。
    もちろん面白い作品ではありますが、☆は4つ。

  • 東野圭吾さんの新作、ラプラスの魔女シリーズの第三弾をさっそく読みました!
    最近はもっぱら電子書籍で読書していたので、久しぶりの紙の本!
    やっぱり紙の本の方が集中できました。

    前作、前々作ともにうろ覚えではありましたが、ストーリーは独立しているので本作だけでも楽しめると思います。
    序盤から引き込まれて、一気に読みました!

    帯には「少年の冒険×警察ミステリ×空想科学」とありますが、まさにこの3つが見事に融合しています。
    自動運転の車にAIの監視システム、DNA鑑定による捜査やマイナンバーカード(本作品内ではIDナンバーカード)など、すでに今の日本で実現しつつある社会が描かれており、近未来的でありながらもリアリティがありました。
    その一方、AIに負けてばかりではない人間の可能性みたいなものも感じさせてくれます。

    そしてやっぱり円華が良いですよね〜
    映画で円華役をつとめた広瀬すずちゃんの顔がチラつきますが、改めてぴったりだなと思いました!

  • .
    長いこと実用書中心だったが、小説をまた楽しみ始めた。東野作品,読みたいと思いつつも多くありすぎで選べずだった。100作目とのことだし面白そうなので読んでみたい

    #魔女と過ごした七日間
    #東野圭吾
    23/3/17出版

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読書
    #本好き
    #読みたい本

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  • 感想
    監視をすり抜ける人の揺らぎ。どれだけ高度なシステムを構築しようとも漏れる。感情や行動。それを掬い上げ繋ぎ合わせるのは魔法の技術か。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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