バチカン奇跡調査官 ウエイブスタンの怪物 (角川ホラー文庫)

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  • KADOKAWA (2024年8月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784041133972

作品紹介・あらすじ

結婚式に参列するため、イギリスのウエイブスタンを訪れた平賀とロベルト。
「死の森」と呼ばれる森林地帯が有名なそこには、真っ黒な毛で覆われた怪物が生息しているらしい。
披露宴の翌朝、宿泊中の屋敷で参列者の惨殺死体が見つかり、神父2人は偶然再会したビル&エリザベートと捜査を始める。
事件は「死の森」に棲む怪物の仕業なのか……。
表題作ほか書き下ろしを含む2篇と、朱雀十五が登場する番外編を収録した短編集第7弾!

感想・レビュー・書評

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  • 短編集なので奇跡調査はしてないですが、貧血で少食の少女になんとか栄養をとらせる話だったり、平賀の従兄弟の結婚式に出かけて巻き込まれた事件の真相解明や、予知夢に振り回された話にまさかの朱雀十五との出会いまで。どの話も面白かったです。予知夢に関連したシン博士の振り切れぶりがとても可愛らしかったですね。
    朱雀十五シリーズの新刊もちょうど図書館予約できたので、一気に読みたいです。

  • 『貧血の令嬢』
    平賀のような少食の女の子のためにロベルトと平賀が腕を振る話。
    分子料理という最先端の技術と掛け合わせることで、少食の人に対応した料理を作り上げた。
    分子料理を味わってみたいと思わせる一節だった。

    『ウェイブスタンの怪物』
    結婚式に呼ばれた平賀とロベルトが怪物に遭遇する話。過去にも同じ事件があってそれも怪物が原因とされていた。
    過去の事件は痴情のもつれ、現在は認知症による妄信という悲しい話だった。

    『受難のカーニバル』
    シン博士とロベルト・平賀の短編。
    シン博士の親族の預言者がロベルト・平賀に受難の相が出ていると預言し、それから守るために博士が奮闘をする。
    博士が可愛く思える話だった。

    『番外編・遭遇者たち』
    藤木凛先生の違う作品の方が出てくるクロスオーバー作品

  •  短編集の中の料理の話が好きだ。今回は、小食な子になんとか食べもらう工夫をする話。平賀のコメントが辛辣で、なのに共感できる不思議さ。私は、食べることが大好きな人間だが、ロベルトの食事への感想より、この女の子の嫌いな理由に共感してしまった。うまい、作者にやられた感。

     そして、朱雀十五。買ってはあるのだが、積読状態。読んでおけば良かった。しかし、宇宙人を出すとは。胡散臭い話が、荒唐無稽な話にすり替わったようで、この路線で続けられると買うのが辛くなる。

     さて、次巻は何が出てくるやら。ちょっと構えつつ、楽しみにしておこう。

  • 短編集第7弾。

    バラエティ豊かで面白かったー♪
    個人的には、1話目「貧血の令嬢」が刺さりまくり!!
    これだけのために購入してもいいくらい♪
    少食で消化不良なご令嬢のために、ロベルトが食べられるものを調理することに。平賀で慣れている、と強気なロベルトは、胃弱な人の苦労をさらに詳しく知り、試行錯誤を重ねる、お話し。

    わたしの家族もかなり少食で、ムリに食べて臨界点を越えると即効で上からも下からも排出される(失礼しました)。マジでつらそう。わたしは側で見てるしかないし、料理を作った側として、申し訳なさすぎる。
    さらに、わたし自身も、3年前に、突然グルテンアレルギーになった。いまどき強力粉を避ける祝辞はかなり難題で、こっちもなかなか苦労している。

    ので、

    「めっちゃわかるんですけど~!」

    と興奮した。
    ロベルトの解決法は、いま注目の分子料理で、コンサバティブなロベルトは拒否反応が強いけど、平賀は大喜び♪ 一緒に料理まで始めて、嬉しいやらフクザツなロベルト(笑)

    分子料理は、超高価な専用調理器具がないと不可能なので、現実的な参考にはならなかったけど、少食な人への理解→責めるのではなく対策、小麦を使わない料理の難しさ(イタリアなので、特にたいへん)などが描かれていて、わたしは嬉しかったです

  • 私には少し文体が合わなかった。
    会話のキレが悪く、無駄が多いので水っぽいというか、、、。
    「もしもし」
    「もしもし」
    「乾杯」
    「乾杯」
    みたいな感じが、冗長な印象。
    テーマや大枠の設定に惹かれたからこそ、うううん悔しい。
    密度が欲しかった、、、。

  • 少食の女の子の話が面白かった。
    少食の理由や食べやすくする方法を科学的に説明されていて興味深かった。
    朱雀十五が出てきて、気になっていたシリーズだったので、今度読んでみたくなった。

  • 少し前に買っていたものの、手をつけていなかったので、ようやく読めた。
    今回は短編集。
    どれも面白かったけれど、貧血の令嬢は一番お気に入りかも。料理のシーンはこのシリーズの魅力の一つでもあると思うので、今回は特にそれが中心になってるのが良かった。
    今回の少食だけじゃなくて、病気とまではいえない不調って、理解されないことが多いから、そういうことがもっと解明されて、広まっていくと良いなぁ。
    それと、受難のカーニバルはシン博士の意外な一面が見られて良かった。
    ロベルトには敬意と明らかな親愛の情を見せる一方、平賀にはかなり面倒を掛けさせられているせいもあって、親愛の情があるとは認めたくない、でも挑戦のしがいのあるものでもあって、でも…!みたいな真っ直ぐではない感情を持ってる感じが、今回は二人まとめてだから真っ直ぐ出ちゃったんだろうな。
    この三人のやりとりが、この先も読めることを祈りたい。
    番外編も、そこと繋がってくるか!って思った。生憎もう一方のシリーズは読んでないのだけど、ちょっと読んでみたいかなって思った。
    番外編の彼が、ふと訪ねてくることがあったら良いなって思う。

  • 平賀とロベルトが巻き込まれる日常の出来事が描かれる短編集第7弾。
    表題作は奇跡っぽい話だが、少食の少女のために食事を作る話「貧血の令嬢」はやる気満々で料理に参加する平賀にほっこりするし、二人の受難の予言を聞いたシン博士が大騒ぎする「受難のカーニバル」は笑える。番外編で朱雀十五が登場したのにはびっくり。

  • 今回は短編集で奇跡調査はやっていない。
    本編よりのんびりとした雰囲気が感じられる。
    貧血の令嬢は稀覯本のためご令嬢の偏食を治すためロベルトと平賀が頑張るお話。
    料理も色々進化してるんだなぁーと驚き。
    令嬢ならではの悩みが打ち明けられ、そんな暮らしは個人的に嫌だなと思ってしまった。
    平賀のウキウキしてる姿が微笑ましい。
    表題ウェイブスタンの怪物はミステリー度高めのお話。
    途中からなんとなく犯人がわかった。
    悲しいなと思っていたところにガツンとかましてくるので読み応え抜群。
    人間ってやっぱり怖いなと思ってしまう作品。
    受難のカーニバルはドタバタのちょっぴり冒険があるお話。
    段々とシン博士のキャラが崩壊してきてる気がするのは気のせいかな…もちろんいい意味で

  • ホワホワロベルトとフワフワ平賀。
    このシリーズ、短編になると血生臭いことがなくキャラの可愛さが爆発する。
    料理好きの優しさ溢れるロベルト
    天然寝食忘れる化学オタク平賀
    思い込み激しいシン博士
    みんなのキャラがよく出ていて面白かったです。

    2025.9.22
    181

  • 『貧血の〜』
    自分でも料理するし、注目したけど…個人的には無いなと思った。
    確かに食べられない人にとって何が最善なのか考えることはあっても、ここまで器具を駆使したりするほどやることなのか、他に方法があるんじゃないかと。
    あまりにも奇異過ぎて、そこまでして食事としてみなしたくない。
    彼らだからという方法かなとも思ったけど、賛成とは言えなかった。

    『ウエイブスタンの〜』『受難の〜』
    すごく面白く読めた。
    謎解き加減がこれぞ!という感じでテンポも良かったし、題材も◎
    いつもクールな出で立ちでいるシン博士の人間味溢れる所を見れたし、何だかんだ二人のことが好きなんじゃないか!ってね(笑)

    『番外編』
    実は初読み。
    応募して当たらなかったんだっけかな?
    10年以上前で忘れてしまった。

    これは上手くホラー(SF)を絡めて創られてた。
    怪異も十五と平賀にかかれば、好奇心の一端に過ぎず、欲を満たしてくれるモノなんだと。


    最近のシリーズの中では満足の一冊かな。

  • 壮大な奇跡調査も好きだけど日常のロベルトと平賀も微笑ましい。
    小食の少女と平賀を重ねるロベルトはさすがでロベルトクッキングも美味しそうだった。

  • 普段と少し雰囲気の違うストーリーが目を引く短編集7巻目。
    このシリーズでドタバタとしたストーリーもできるんだなあとちょっと驚いた。
    個人的には貧血の令嬢が好み。ロベルトの料理スキルが遺憾なく発揮されていて、読んでいてお腹が空く…

  • 分子料理って初めて聞いたなあ面白い!小食な人間の悩みを述べる平賀の説得力がすごい。私も知らなかった…。

    3本目のお話はシン博士がとても可愛かったです。2人を守りたかったんだね…愛おしい。

  • 今回は4つの小〜中編集。
    一生懸命だけどほっこり(?)から、流石のミステリまで。
    真面目な人が真面目だけどなんだか可愛い。

  • 急に奇跡増えてきた

  • 目次
    貧血の令嬢
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    分子料理とキャラ弁に挑戦のロベルト、
    助手が平賀さんな回。昔の平賀を彷彿とさせる貧血気味の令嬢セレスティーナに食事を作ることになるロベルト。きっかけは稀覯本仲間、シリーズ初登場の料理研究家さんがでてきたり、どんな料理ができるのか、ちょっと楽しみではありましたが、でも作りようはないなーと。分子料理で作りだしたレバーシャーベット、食べやすそうだからどんな味か食べてみたいなと。
    昆虫食が苦手そうなロベルトと、味よりも飲んだ効果を楽しむ平賀さん。(スズメバチワインを飲んでました。)
    平賀と料理は作りたい、でも分子料理を料理と思ってよいのか悩んでるロベルトの葛藤が面白かったです。日曜の朝のロベルトのワンプレート、食べに行きわ。コラボカフェで出してくれると売れそう。笑(スクランブルエッグ、野菜のグリル、蜂蜜添えのパンケーキ➕エスプレッソ)どこのオシャレカフェなの。

    ウエイブスタンの怪物
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    前振りなく結婚式に行こうと誘われ、焦ってワインをふきかけるロベルト。平賀さんに振り回され度が毎回増してきている。出演は、ビルとエリザベートさんの回。犯人はなん途中から予想してた人だったんだけど、あんまり後味が良くなかったかな。ビルの親友は死ななくてよかったなと、家族は、別の巻で色々大変なことなってるし。

    受難のカーニバル(書き下ろし)
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    シン博士回。もう、天才数学者とかの設定いらなくない?ギャグ要因になってしまったのかと思わずにはいられない。シン博士のお家のでっかい犬達に触れ合えなかったけど、なんかミュータントタートルズを思い出す脱出作戦でした。下水道でなくて、送風口でよかったのか?ロベルトの遭わなくてよかったはずの危険は占いとシン博士のせいでは?とちょっと思ってしまいました。

    番外編・遭遇者たち
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    これもスピンオフというのかな?、朱雀十五シリーズのキャラクターと異界で出会うの回。
    初出をみたら三ヶ月連続刊行キャンペーンの特別小冊子のための書き下ろしでした。
    なんか最近、未確認生物UMAネタが多いですね。平賀さんのツボだからかしら?
    はじまりは、素敵な休暇を満喫し、イタリアバカンスかと思いきや、奇跡調査(仮)という非公式の事前調査に巻き込まれ、ホテルじゃなくて野宿を強いられるロベルト。ロベルトの忍耐力とスパダリ感どんどんあがっていくよね。親子でも兄弟でもよいけど、平賀さんへの家族愛、深すぎるよね。

    短編は、読みやすく、これまでの主要キャラクタも出てきてくれて楽しいです。朱雀さんローレンの血族っぽいこともでてきて、世界観のクロスもよいですね。朱雀十五シリーズちゃんと読めてないので、そろえてから読みたいです。

  • 今回も小休止、お二人のお楽しみ旅日記

    にしても、最近、平賀のキャラが際立ってきてる気がするのは私だけ?
    それに、それを堪能してるロベルトのなんとも慈愛にみちた行動
    特に今回はその度合が高かった気が・・・

    にしても最後のあれは・・・完全に奇跡ですよね?
    ログは全く残ってませんけど・・・

    そろそろ、本編も進んでほしいと思う、にわかではございます

    ところどころ、お名前出てましたし、
    彼らの動向気になって、やきもきしてかれこれ・・・何年?

    気長に待ちます。

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著者プロフィール

大阪府出身。1998年『陀吉尼の紡ぐ糸』でデビュー。ミステリーや伝奇など、多岐にわたるジャンルで活躍する。「バチカン奇跡調査官」シリーズは累計140万部を突破するヒットとなり、アニメ化もされた。他の著書に「朱雀十五」シリーズ、「陰陽師 鬼一法眼」シリーズ、『太古の血脈』など多数。

「2022年 『バチカン奇跡調査官 秘密の花園』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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