最後の晩ごはん 兄弟とプリンアラモード (19) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2023年3月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784041135181

作品紹介・あらすじ

芦屋の定食屋「ばんめし屋」で働く海里は、
呼ばれて実家に帰ることに。
しかし実家には見知らぬ少女がいた。
「この子は一体!?」と海里は驚くが、
一憲は別件で、海里に話があるという。
一憲と喫茶店を訪れた海里は、
その親友・仁木も交え、一憲から、
海里が幼い頃に起きた衝撃の出来事を聞かされる。
それは一憲の「罪」の告白だった。
長年分かり合えなかった兄の、
苦しい胸中を知った海里は……。
家族の絆に涙が溢れる第19弾!

みんなの感想まとめ

家族の絆と心の傷に向き合う感動的なストーリーが展開される本作では、主人公・海里の兄、一憲の過去が深く掘り下げられます。彼が抱える心の痛みや不安、そして家族を支える重圧が描かれ、読者はその苦悩に共感せず...

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第19弾
    今回は主人公・海里の兄、一憲が抱える大きな心の傷に、家族が向き合う大切なストーリー

    ただ、李英も倉持悠子も登場しなくて少し寂しいし、“最後の晩ごはん”の幽霊場面も控え目
    控え目なんだけど、それがまた涙涙…
    今回もまた感激屋さんのロイドが号泣だ



    一憲と奈津の夫婦は、特別養子縁組の制度を利用し、子供を迎え入れることを考えている。
    二人で充分に考え、準備をしてきたが、今になって一憲は「不安」と「恐怖」に押し潰されそうになっている。
    不安は当然として、その恐怖の原因とは──?


    一憲が高校生の時、父親が突然亡くなった。
    母親も心身共に不安定な状態で、弟はまだ幼い。
    一憲が家族を支えるしかなかった。
    バイトをしながら年の離れた弟の「子育て」もしてきたのだ。
    どれ程苦労してきたのか…
    想像するだけで胸が苦しい。


    このシリーズの登場人物は皆それぞれの苦しみを抱えているが、それを周りの人に打ち明ける事で乗り越えている。
    人間はひとりで生きているのではない。
    自分に関わる大切な人が苦しんでいたら、寄り添える人になりたいと強く思った。
    でも心の内をさらけ出すのって、勇気が必要だよね。

    • 土瓶さん
      なるほど~^^
      幽霊さんも思い出のご飯には弱いんだね。
      (*-ω-)シミジミ
      なるほど~^^
      幽霊さんも思い出のご飯には弱いんだね。
      (*-ω-)シミジミ
      2024/04/16
    • Manideさん
      土瓶さんのつっこみがうけました。
      たしかに…(^^)
      土瓶さんのつっこみがうけました。
      たしかに…(^^)
      2024/04/16
    • aoi-soraさん
      幽霊さんの弱みもご飯www
      確かに
      みんなそれで成仏していく!
      幽霊さんの弱みもご飯www
      確かに
      みんなそれで成仏していく!
      2024/04/16
  • シリーズ第19作。
    長いシリーズとなったので、初期の設定を忘れていた。海里が芸能界を追放された件は覚えていたが、海里と兄・一憲との当時不仲だった理由は海里の芸能界入りと追放だと思っていた。
    今はおおらかな母も過去には辛い時期があり、そこに父の早すぎる死があったことも新鮮な気持ちで読んだ。

    これまで海里目線で見ていた五十嵐家だが、一憲目線で見れば全く違ってくる。
    一憲ですらまだ親に支えて守ってもらいたい時期に大きすぎる責任を背負ってきたことに苦しくなる。

    内容紹介にある『海里が幼い頃に起きた衝撃の出来事』も、一憲の当時の状況を思えば仕方ないし理解できる。
    だがそこは一憲自身が乗り切るしかないし、それを海里がどう手助けするのかを見守った。

    タイトルである「最後の晩ごはん」らしい展開はどこに出てくるのか、今回も無しか…と思ったが、最後にチラッとだけ近い内容となった。

    以前に出ていた一憲・奈津夫婦が養子を迎える話が現実的になってくる前に、海里の母が動いていたのが五十嵐家らしいというか、海里の母らしいと思った。
    そして毎度海里を支えてくれる夏神とロイドも良かった。
    心配なのは後輩の李英。何とか元気になって欲しい。

    次回がさらに楽しみになった。

  • 元から家族なんだけど
    どんどん家族として深まっていくあたりが胸熱。

    親友・仁木の言葉にも刺さりまくりました。

  • 【目次】プロローグ/一章 前に進むということ/二章 とまどい/三章 隠した傷/四章 足跡は続く/五章 助け、助けられ/エピローグ

    ヤングケアラーと親子がテーマ。
    自らの弱さに自覚があると、他者にも優しくできるのだろう。

  • 海里くんのお兄さん、一憲さんの過去の過ちのお話。

    いわゆるヤングケアラー問題。
    読んでいてつらくて泣きそうに……。
    みんなずっと幸せでいてほしい。もっと幸せになってほしい。願わずにいられません。

    新キャラ愛生ちゃんも登場し、これからもっとお話に絡んでくるのかな?

    いつでも癒しをくれるロイドさんは、相変わらず健在でした。

  • 最後の晩ごはん19巻目。
    海里の兄の一憲と奈津夫婦が養子縁組で子供を迎えるにあたり、忘れていた過去の記憶が呼び起され、本当に自分は父親になれるのだろうかという不安と罪の意識に苦しむ一憲。兄弟と家族の絆の巻。

    今まで海里視点で一憲を見てきたからか、堅苦しくてめんどくさい人って思ってた。父親が亡くなり高校生で突然一家の大黒柱として生きなくてはならなかった一憲の苦労は並大抵ではなく、元々の生真面目な性格も相まってそうならざるを得なかったんだろう。そして正反対にノー天気で自由人な海里。幼子特有のフリーダムさが可愛いけど、一憲がカッとしてしまったのもわかるし責められないと思った。
    奈津さんが加わり今はほのぼのな五十嵐家にこんな重い過去があったとは。大人になってお互い憎み合っていた兄弟が腹を割って話せるようになってよかった。父と兄弟の最初で最後のお茶会にほろりとさせられました。
    今回は五十嵐兄弟がメインだったので夏神さんとばんめし屋はあんまり出てこないんだけど、残り物タコパのシーンが美味しそうで楽しそうで、たこ焼き食べたくなった…。

  • シリーズ、もう19弾である。
    でも、気になるから読む!

    最初の頃の、細かいことは覚えていないというのが正直なところ。
    船乗りだった海里の父親が彼の幼い頃に亡くなってしまい、兄の一憲(かずのり)が父親代わりになって海里の世話をしてくれた、ということは、今までのシリーズの中でも語られていた。
    しかし、芸能界に入った海里の引き起こした事件(巻き込まれたというか、落とし入れられたような・・・)で実家の家族にも迷惑がかかり、兄の逆鱗にも触れ、元のように実家に出入りできるようになるまでは色々あった。

    父親の突然の死でショックで心を病んでしまった母親に代わり、高校生だった一憲が家事を引き受け、まだ物心つかぬ弟の育児も一人で担うことになったという過去。
    家計を支えるために、アルバイトも時間の許す限り。
    勉強と部活にも手を抜かなかった。
    一憲はまだ若かったのに、えらいね、それで今は公認会計士だなんてすごいね、そんなに忙しかったのに勉強も頑張ったんだね!
    私もそんなふうに思っていたが・・・

    よく考えたら、そんな「美談」で片付けられる問題じゃなかった。
    内情は悲惨なヤングケアラー?
    一憲と海里のエピソードは今までも何度か出てきたけれど、ダントツで深刻な問題だった。
    これをどん底として、兄弟の関係が上向いていったらいいと思う。
    いや、こういう内面を海里に話してくれるようになったということは、一憲が海里を大人として認めてくれるようになった証拠だろう。

    海里から見たら、一憲は兄であると同時に、実の父親よりも、大きな存在感を持つ「父親」だった。
    しかし、一憲にしてみれば、突然、「子供であること」をやめさせられて「父親」になったのである。
    できることならまだ子供でいられた時に、取り戻したいものもあっただろう。
    今度は自分から望んで「父親」になろうとしている一憲。
    見守りたい。

    「幽霊」の登場が恒例でもあるシリーズだけれど、こんな抑えた表現は、かえって良かったような気がする。

  •  兄ちゃんの懺悔話。海里が、軽すぎて浮いてるように見えるのは、凪良ゆう氏の物語を読んだばかりだからか?こっちの方が共感できるけど。

     家族って難しい。血が繋がってるから家族とは、決して言えないし、血が繋がっていなくても、お互いを思い遣れる関係を作れる。椹野道流氏の作品は、依存するのではなく、お互いを尊敬しあって補え合える関係が描かれており、安心して読む事ができる。

     次巻、兄ちゃんが父になってあたふたする様が見たい。楽しみ。
     

  • 芦屋の定食屋「ばんめし屋」で働く海里は、兄の
    一憲の「罪」の告白だった。長年分かり合えなかった
    兄の苦しい胸の内を知った海里は…。

  • 罪と絆を再確認する19巻目。
    新たな一歩を踏み出した五十嵐家の話。
    週末里親という制度を知らなかったので勉強になったのと、色々経験したからこそできるストーリーがとても良かった。

  • 終盤で海里が一憲に夢の記憶を話す場面。
    「チビだったから。『海里はまだ小さいから、こんな大きなプリンは無理だよ』だろ」

    「!」

    思わずページを閉じてしまった。声を上げて泣いてしまいそうで。

    今回の仕掛けは人が悪すぎる。。心震えてしまった。

  • プロローグ/前に進むということ/とまどい/隠した傷/
    足跡は続く/助け、助けられ/エピローグ

    家族の関係は上手く行くとは限らない。でも お互いに理解したい、心を通わせたいという気持ちがあれば、何とかなるんじゃないかと思えてくる。

  • 海里の兄、一憲がメインの作品

    今回は、美味しい料理だけではなく、
    特別養子縁組や週末里親、グリーフケア、ヤングケアラーなど、初めて知る話も多く、勉強にもなった。

    家族の在り方、関わり方、他人との距離感、関係性を考えさせられる一冊。
    面白かった。

  • 以前から五十嵐家にモヤモヤしていたが、そうだ皆んなバラバラなんだと思った。お父さんがいないだ、年の離れた兄弟がいるだ、お母さんが病気がちだ。で何年か経って、お嫁さんがきて、兄弟仲良くなり、お母さん元気で週末子供迎え。
    お母さん、よその子供より自分の子供じゃない?子供に気を遣ってもらって、自分は好きにいきるのかい?

  • いつも通りのさくっと読める内容。
    兄が弟育てに疲れて、思わず起きてしまった事故の、心の傷を癒すには、がお題だった。一番責められるべき母親が蚊帳の外だが、入れても仕方ないようで。それはモヤモヤするものの、軽いタッチで娯楽的に読めました。

  • 一憲の10代の頃の過ちがメインの今回の話。
    父親亡くなって、母親は病気がち、幼児の弟の面倒見て勉強と部活でキャプテンやって・・・って、一人で何役やっているの?
    親友の仁木さんも気づかなかったぐらい学校ではちゃんとやっていたんでしょ、ハードワークすぎるでしょ。大人でも一人で育児していたら病むっていわれているのに。
    過去に向き合って、奈津さんにも話して。前向きに向き合い始めてよかった。それにしても、本文中の一憲の体形の描写と、人物紹介のイラストの印象が違うような。。。

  • 今回は海里と一憲の過去が大きなテーマ。父が亡くなって母が病がちでまだ幼児の弟、高校生で一家の全てを背負った一憲。ヤングケアラー問題。海里に向けてしまった殺意の記憶が蘇り苦しむ一憲。これから子供を迎えようとするなら悩むよね。
    今回から登場した週末里子の愛生ちゃん。一憲一家のいい一員になっていくのかな。

  • 図書館で見つけて、一気に19巻まで読みました。20巻はリクエストしてありますが、しばらく来ないかな。

    海里の兄、一憲と奈津夫婦が、養子縁組をしようと色々学んでいる。母も一緒に話しを聞きに行って、週末里親をすることになったらしい。

    そんな中で、一憲に、海里と涼彦が呼び出され、相談を受けた。里親講習に行き、子どもを育てる事を考えていくと、海里が小さい頃、締め殺そうとしてしまったことがあり、自分が父親になれるか自信がなく怖い。施設で育った奈津が、子どもを引き取って、幸せな家族を作りたい気持ちは、叶えてたいが、どーしても怖い。
    まずは、奈津さんに相談すべきと。実際、相談して色々みんなで考えていく。

    淡海先生に、カウンセラーも紹介してもらい、辛い思い出を無かったものとするのではなく、包み込むようにする。
    一憲が自分の父との楽しい思い出を、思い出せれば、何か解決の糸口が見つかるのでは?と…
    一憲自身は、父が航海士だったので、あまり思い出の記憶が無い。家にいる時間がほとんど無かったので。
    奈津は、海里に、お母さんに聞いてもらえないか依頼する。

    海里が、お母さんに、父の事を尋ねる。母は、写真や遺物の入って箱を出してくれるが、辛くて見たく無い。何か遺品を持ち帰ってとも言う。
    ロイドに促され、方位磁針を持ち帰った海里は、夢で、兄と父が楽しそうに、喫茶店でプリンアラモードを食べているのを見た。
    そのプリンアラモードを、夏神に作ってもらい、兄と海里で食べると、兄は、父とのことを思い出す。また、方位磁針は、兄が父にプレゼントした物だった。
    ロイドによると、方位磁針に何かを感じたらしい。

    兄も、少し父親になるのも悪くないと思い始めた。

  • 兄・一憲法の思いがけぬ告白をきっかけに、父と兄の思い出を探す海里。兄の意外な好物プリンアラモード。前向きになれるラスト。

  • ロイドさんと同じく先に泣いてしまう

    互いに思い合う心の揺れが切なくて温かくて鼻の奥がツンとなってしまった。

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著者プロフィール

1997年、『奇談シリーズ』(講談社ホワイトハート文庫)でデビュー。『最後の晩ごはん』(角川文庫)、『時をかける眼鏡』(集英社オレンジ文庫)、『男ふたりで12ヶ月ごはん』(プランタン出版)など小説を数多く執筆。2023年に初エッセイ『祖母姫、ロンドンへ行く!』(小学館)を発行。その他、共に暮らしている猫たちとの生活を撮り綴ったフォトエッセイ『ちびすけmeets おおきい猫さんたち』『ちびすけloves おおきい猫さんたち』(三笠書房)、人と食との記憶を綴ったエッセイ『あの人と、あのとき、食べた。』(二見書房)がある。

「2026年 『ありふれた家を建てる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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