山亭ミアキス (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.19
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本棚登録 : 419
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041135594

作品紹介・あらすじ

日常から逃げ出したいあなたへ――心に悩みを抱える人が迷い込む、森の中の不思議な宿「山亭ミアキス」。超絶美形のオーナーに不思議な従業員、ロビーでは暖炉が赤々と燃え、食事は絶品のアイルランド料理。しかし、泊まると間違いなく酷い目に遭わされる。ブラック部活に疲弊する少年、マタハラに悩む女性など、今日も救いを求める者がたどり着く。人をたぶらかす、謎めいた彼らの正体と目的とは――? 「マカン・マラン」シリーズの著者が描く、愛と涙の物語。

感想・レビュー・書評

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  • ☆3.5

    古内一絵さんの作品は「マカン・マラン」シリーズや、「銀色のマーメイド」など心温まる作品が多いイメージだったので、今作を書店で見掛けて購入させて頂きました。
    帯にも「日常を忘れて、おくつろぎください」と記載されていたので、心温まる作品かと思っていたのですが…こ、こ、怖かったです( ˊ•̥ ̯ •̥`)
    表紙のイラストやタイトルの文字の字体から、何となくミステリアスな作品なのかなぁとは予想はしていたのですが、やはり全然くつろげませんでした…。

    猫が好きで、以前から猫が登場する作品は気になってよく読むので、今作でも猫がたくさん登場してくれたのは嬉しかったです❁

    • かなさん
      のんさん、こんばんは!
      この作品気になってたんですけど
      怖いんですかぁ(°°;)
      私が勝手に想像していた感じと違うので
      ちょっと意外...
      のんさん、こんばんは!
      この作品気になってたんですけど
      怖いんですかぁ(°°;)
      私が勝手に想像していた感じと違うので
      ちょっと意外に感じてしまいました…。
      2024/02/18
    • のんさん
      かなさん、おはようございます☀︎
      そしてコメントありがとうございます❁⃘*.゚
      そうなんです…。美味しそうなお料理を食べて、山亭を利用したお...
      かなさん、おはようございます☀︎
      そしてコメントありがとうございます❁⃘*.゚
      そうなんです…。美味しそうなお料理を食べて、山亭を利用したお客さんが癒されるようなお話を想像していたのですが、ホラー要素もあり…フィクションが強めの作品に感じました。
      ただ、出てくるアイルランドのお料理はどれもとても美味しそうで、猫もたくさん登場するので、もしかなさんが猫好きでしたら楽しめるのではないかと思います(*´˘`*)
      2024/02/18
    • のんさん
      ああー!!
      フィクションではなく…ファンタジー要素です!
      打ち間違えてしまいごめんなさい( ˊ•̥ ̯ •̥`)
      ああー!!
      フィクションではなく…ファンタジー要素です!
      打ち間違えてしまいごめんなさい( ˊ•̥ ̯ •̥`)
      2024/02/18
  • 森の中にあるミステリアスな山亭。暖炉の薪は林檎の木。ごはんもデザートもとてもおいしく、ベッドは天蓋つき。美貌のオーナー、白髪でオッドアイの青年シェフ、小太りのフロントスタッフ。これだけ聞いたら間違いなく宿泊したくなる。私は「序」で語られる小さな女の子のことを終始考えながら読み進めた。

    目の前の道が突然、悪天候で通れなくなったりして、山亭に導かれる人たち。今、皆が見て見ぬふりをしていることに、関わっている人たちがたどり着く場所。芸能界の闇、無責任な人、女性の生き方、部活動の闇、マタニティハラスメント。それぞれ皆がわかっていることなのに、流されてしまっていることを山亭での出来事が向き合わせてくれる。いい思いをしたら、見返りを求められることが正しいことなのかを考えさせられた。我慢をして通りすぎるのを待つだけでは、何も変わらないことにも。猫は、何気ないふりをして人のことを一番よく見ているのかもしれない、と思ったりもした。

    そのなかで、山亭のロビーのからくり時計のモチーフの話は、とても興味深かった。長靴をはいた猫、金華猫、ケット・シーなど、猫好きとしては、とても楽しく読めた場面もあった。

    山亭のミステリアスな従業員たちが、何者なのか、どうして修行という行動をとっているのか。それがわかったとき、その思いは大切にしたいと思った。

    「すべての苦しみと哀しみから解き放たれて、もう一度新しく生まれ変わる」ことなく、小さな子どもたちが大切に育てられますように。読後、特に思ったことだった。

  • 面白かったー。お店がベースの連作短編はあまり読んでなかったのだけれど、このお話好き。今いる場所からどん!て突き出される。それをきっかけに、次の一歩や方向を、自分の足で踏み出していく。シビアで冷たくてでも、決して無慈悲ではない猫たちの姿に魅入られる。
    なんかいいな。
    あたたかさややさしさはあれど、それは決して無償のものではなく、相手によるというか。ある意味とても公平というか。とても好きだな、てなった。

  • 出だしの事件が痛ましすぎて、読み通せないかも、大丈夫かな、と不安になったものの、描写が巧みで、すぐにひきこまれた。少しこわさもあるものの、結果的には荒療治。最後の章は泣いてしまった。少しダークでミステリアスな雰囲気は大好物。良かった。

  • 一言でいうと、「異世界でデトックスする」話。
    背筋が怖くなる話だ。

    霧の向こうに現れる山亭ミアキスという場で起こる出来事を通して登場してくる人々は変わっていく。

    まるで宮沢賢治の「注文の多い料理店」のような入口仕様なんだけど、そこへいざなわれた人は皆、今自分が置かれている状態(膠着しているとか、絶望しているとか、マイナス要素満載の状態)から動けない。自分では動かないと思っているフシもある。そして、ここで、彼・彼女にとって心が(荒)療治されていく。

    「猫魔ケ岳」という場の力、そして「猫」の「魔力」が怖い。ヒトが現実にすることはもっと怖い。

  • 悩み苦しむ者、現実逃避したい者が、たどり着く場所。
    個性豊かなホテルの従業員、オーナー。

    猫の物語を語るオーナー、その話の中でそれぞれ、自分の悩みに正面から向き合う。

    猫の修行の目的が、良かった。
    (人間に惹かれる理由も。)

    『助けたいのはお前ではない、声なき小さな者だ。』

  • 悩める人に優しく寄り添う という話ではないと感じた。
    ただ、後ろは向いていない。

    2話めはちょっと(かなり)イラッとしたけど。

    出てくる料理はどれも美味しそうだった。

  • 入り込めなかった。

  • フラダンやマロンマカンみたいな軽くて旨いみたいな雰囲気を想像して読み始めたら全然違って、最後は涙ボロボロに。続編をめちゃめちゃ希望する。猫を愛して崇拝する人に差し上げたい一冊。猫に対して私の中にも畏敬の念が芽生えました。
    心引き裂かれるような悲しい序章から始まり、ここから五話分現代社会で苦しむ人々が描かれていてそれぞれの立場の解像度がものすごく高い。性別も環境も全く違う人たちなのにそれぞれの苦しみが伝わってくる。とりわけ「第五話背負う女」涙を抑えられなかった。母と子の物語から終章の最後の一文への流れがすごい。ものすごい筆力。

  • やや滅入る話

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著者プロフィール

1966年、東京都生まれ。映画会社勤務を経て、中国語翻訳者に。『銀色のマーメイド』で第5回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞し、2011年にデビュー。17年、『フラダン』が第63回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書に選出、第6回JBBY賞(文学作品部門)受賞。他の著書に「マカン・マラン」シリーズ、「キネマトグラフィカ」シリーズ、『風の向こうへ駆け抜けろ』『蒼のファンファーレ』『鐘を鳴らす子供たち』『お誕生会クロニクル』『最高のアフタヌーンティーの作り方』『星影さやかに』などがある。

「2021年 『山亭ミアキス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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