すみせごの贄 (7) (角川ホラー文庫)

  • KADOKAWA (2024年3月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784041138632

作品紹介・あらすじ

怖いのにおもしろい! 大人気比嘉姉妹シリーズ、短編集第3弾!

◆たなわれしょうき
いじめによって不登校になった中学2年生の翔太は、父の仕事の関係者である野崎昆の滋賀県での取材に同行することに。その土地では鍾馗の像を門柱に置く習俗があり、手が四本あるその独特な鍾馗は「たなわれしょうき」と呼ばれていた。翔太は取材中に不気味な影を目撃し、その夜、物言わぬ影に襲われる。この地には「ナニカ」がいるのだろうか――。

◆火曜夕方の客
比嘉真琴に持ち込まれた相談事。とあるカレー専門店に、毎週火曜日に不思議な客がやってくるという。彼女は1000円札でカレーを二人前買い、一口だけ食べるとすべてを持ち帰るらしい。不思議に思った店主が後をつけると、彼女は墓地の近くで姿を消した。この客の正体は、“幽霊”なのか――。

◆すみせごの贄
ある日「外出する」と言ったまま失踪した高級料亭の元料理長の男。彼の料理教室に通っていた生徒たちや、アシスタントを務める娘によると、失踪前から奇妙な“予兆”があったらしい。生け垣から覗く不気味な人影、傷つけられた門柱の表札、男が教室で零した「すみせご」という譫言。代理の講師として教室にやってきた一人の女が解き明かす真相とは――。

感想・レビュー・書評

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  • 比嘉姉妹シリーズ第8弾

    短編集5編!

    今回は、野崎さん、真琴さんのコンビで登場する場合が多かった。
    で、最後に真打ちで、琴子さんの登場で美味しいとのを持って行くみたいな流れ〜
    今回は、野崎さんが活躍してた気がする。

    『火曜夕方の客』が、奇妙な感じと思ってたけど、謎が解けると切ない…
    こんなの許されるか…

    『とこよだけ』は、野崎さんが、無人島へ。一緒に来たはずが…(T . T)

    などなど。


    そうか…
    まだ、真琴ちゃんは、夢の中なのか…
    「ばくうどの夢」の時に、入院したまま…
    まだなんや…(T . T)

    時間設定は、前後してるのか、
    話によって、

     元気な真琴ちゃん
      と
     元気やけど…な真琴ちゃん(T . T)

    が登場する。

    これは、やはり順番に読んでいかんと分からん事があるので、順番は守った方が良さげな感じ。

    特に「ばくうどの夢」は!

    • ultraman719さん
      ( * '-' )σ")`-' )ツンツン イジるw
      ( * '-' )σ")`-' )ツンツン イジるw
      2024/06/20
    • yukimisakeさん
      ( *´・ω・`)σ)з・`)プニッ
      ( *´・ω・`)σ)з・`)プニッ
      2024/06/20
    • ゆーき本さん
      - ̗̀(*ᐛ*)‪ ̖́-
      - ̗̀(*ᐛ*)‪ ̖́-
      2024/06/20
  • いずれも雑誌『怪と幽』に掲載された短編。シリーズのレギュラー陣が顔を出す場面もありつつ、毎回テーマや切り口を変えて別の側面からのホラーが描かれる。民俗信仰、社会問題、異界の幻想など、多彩な恐怖が凝縮されています。

    「たなわれしょうき」
    土俗に絡めた怪異とヒトコワが交錯。オカルトライター・野崎が登場し、関西で屋根に祀られる魔除け「鐘馗(しょうき)さん」の習俗が題材となる。嘘を嫌う鐘馗の設定が効いているが、結末は不条理に切り落とされ、不気味な余韻を残す。

    「戸栗魅姫の仕事」
    迷路のように増改築を重ねた旅館が舞台。今では建築基準法や消防法の規制で少なくなったが、昔は実際に「新館と旧館の繋ぎ目で迷う宿」がありました。今もあるのかしら?
    そうした空間の不安を土台に怪異が広がっていく。シリーズおなじみの華子さんも登場。

    「火曜夕方の客」
    火曜の夕方にだけ現れる、カレー屋の奇妙な客。真琴と野崎がその儚い足跡を追い、ようやく辿り着く、哀しさと切なさに満ちた怪異譚、でありながら、社会問題の影も織り込み、静かな訴えを含んでいる。

    「くろがねのわざ」
    映画制作現場での秘密裏の撮影をめぐる一編。その“秘密”のために怪異が続く。ここにあるのは怨念ではなく、プロとしての矜持と執着が形を変えて現れたもの。

    「とこよだけ」
    「常世茸」と理解して良いと思う。
    常世の胞子を撒き散らすのか、それに触れた者に幻想を見せるのか―その正体は曖昧なまま。不思議な島や山村に迷い込んだら、決して口にしてはならないと感じさせる一編。

    「すみせごの贄」
    表題作。贄のごとく、父親の配下にいた娘。彼女は父親の支配から脱却を試みるが、果たして逃れられるのか―。民俗儀礼と家族の呪縛が重なり、読後に強い余韻を残す一編。

    • みんみんさん
      短編続きで寂しいけど短編も上手いよね〜
      短編続きで寂しいけど短編も上手いよね〜
      2025/09/23
    • おびのりさん
      みんみん、こんばんわー
      最近 いろいろ短編続きです
      ホラーって 短くて ヒュッツドキンキャアア
      の方が怖いのかな
      みんみん、こんばんわー
      最近 いろいろ短編続きです
      ホラーって 短くて ヒュッツドキンキャアア
      の方が怖いのかな
      2025/09/23
    • みんみんさん
      長すぎると間伸びしちゃうのかな?
      ジェットコースター的なたたみかけてくる方が怖いのかも?
      長すぎると間伸びしちゃうのかな?
      ジェットコースター的なたたみかけてくる方が怖いのかも?
      2025/09/23
  •  霊能者姉妹の比嘉琴子と真琴、そして真琴の夫である野崎昆が関わる怪異を描くオカルトホラー短編集。シリーズ8作目。
              ◇
     林に囲まれた広い空き地まで来て車は停まった。
     助手席から降り7月の強い日差しに眉をしかめていると、運転席から出てきた野崎さんに「半ドアだよ」と注意された。慌ててドアを締め直した僕は不機嫌そうに煙草を吸う野崎さん見て、やっぱり迷惑だったのかと胸が痛んだ。

     僕は中学校に上がってすぐ、いじめにあった。9ヶ月間がんばったものの、とうとう耐えられなくなった僕は、もう学校には行きたくないと両親に打ち明けた。
     叱られたり嘆かれたりするだろうという僕の予想に反し、両親の反応は優しく理解あるものだった。こうして中1の3学期から中2の今まで、僕は不登校を続けている。

     最初は外に出ることに恐怖を感じてしまい引きこもり状態だったけど、室内でできることに飽きた頃を見計らって父が連れ出してくれるようになった。
     渓流釣りを楽しみ印刷工場で書籍が出来上がる過程を見学しと、知らなかった世界を見せてもらった僕は、少しずつ胸のつかえが取れていく気がした。

     そして夏を迎えたある日、父の勤める出版社を見学させてもらっていたときに偶然出会ったのが、フリーライターの野崎さんという人だ。ちょうど滋賀県に取材旅行に行くという野崎さんに、父は僕の同行を頼んでくれたのだった。

     こうして僕は今、野崎さんと2人で滋賀県T町を訪れているのである。
     僕たちは到着早々から、この過疎化が進む山村で「たなわれしょうき」について取材するうちに……。
    ( 第1話「たなわれしょうき」) ※全6話。

          * * * * *

     怪異現象について、その因果が解き明かされ解決して終わるもの、因果は判明するものの事態は解決しないもの、因果もよくわからず事態も手つかずのものと、話のパターンがいろいろあっておもしろかった。

     もっとも印象に残ったのは第1話「たなわれしょうき」で、「鍾馗様」が魔除けとして瓦や門飾りとして作られることになった因縁をうまく取り込んだ展開が、とても興味深いものでした。

     そして不登校中学生の翔太や野崎が襲われるという事件は、野崎の仕事ぶりを妬む人間が起こしたものだった代わりに、終盤にゾワッとするオカルトシーンが……。
     この場には比嘉姉妹がいないので仕方ないのでしょうが、この怪異が手つかずで残ることになったのが怖い。鍾馗様の魔除けの焼き物は実際に多賀町の伝統工芸品なので訪れてみたいと思うものの、ちょっと尻込みしてしまいます。 ( 鍾馗様の根付でも身につけていけばいいかな……。)

     その他では、
    第2話「戸栗魅姫の仕事」 ( 比嘉琴子もの )、第3話「火曜夕方の客」( 比嘉真琴もの )
    も印象的です。
     この2話は、きれいに解決して怪異も収まるというメデタシメデタシパターンなので、安心して読み終えました。

     逆に第4話から第6話については何も解決せず、スッキリしない気持ちだけ残っています。
     特に第4話「くろがねのわざ」は因果が全くわからないうえ、その後の展開の予想すらつかないため消化不良です。

     最後に、第6話「すみせごの贄」について触れておきます。

     事件の謎解きに登場するのは比嘉姉妹でも野崎でもなく、なんと辻村ゆかりです。
     時系列で言えば、この表題作は『ずうのめ人形』終盤以前の出来事を描いたものと捉えていいのでしょうか。まさか死んではいなかったなんてことはないですよね。 ( そうだとすれば余計に恐ろしい……。)
     それにしても、ゆかりは何のために事件に首を突っ込んできたのか、もうひとつ理解できません。でもそれだけにラストの惨劇 ( の予感 ) が不穏で、却って怖かった。

     ともあれ、さすが澤村さんです。6話ともゾクゾクしながら楽しめました。

  • 比嘉姉妹シリーズの短編集。

    今回は恐怖と言うよりも、ちょっとしんみりする話が詰め込まれていました。救いようがないことでもないけれど、人によっては許せないことをしてしまった人とか、助けを求められなかった人とかが、悪さと言うよりも、死にすがりついている。そんな感じの物語でした。
    ぼぎわんやずうのめが『人が結局怖い』などと評されがちだが、今回改めて思った。怪異が認められている世界設定で人間が怖いはありえない。なぜなら怪異そのものは自然現象から外れた超常現象なので、なまじ人の姿をしている怪異は話が通じないからだ。それなのに「人が怖い」と脳死でうそぶくのはやめようぜ、という澤村伊智さんからのメッセージ、今作からも頂きました。

    澤村伊智さんの手掛ける比嘉姉妹シリーズは「すみせごの贄」が最新刊です。まだ続編やスピンオフはあると思うので、楽しみです。

  • 6つの短編集
    これが現時点で最新で琴子は未だ眠り続けてます

    短編は時系列がわからないので内容からいつ頃なのか推察するのだけど…難しい

    まんまと騙される話もあり、琴子が祓う話ありで相変わらずバラエティにとんだ短編集でした

    「火曜夕方の客」はとても悲しいホラー(゚´Д`゚)゚。

    「戸栗魅姫の仕事」インチキ霊能者の魅姫は琴子の小学校のクラスメイトで今後も登場する予感笑

    タイトルの「すみせごの贄」はまたお前か!
    辻村ゆかり!!お前は金田一か!!
    不幸を嗅ぎつけるのか連れてくるのか…ゆかりが謎すぎる(꒪⌓︎꒪)

    次は長編待ってますよ〜早く真琴を目覚めさせてくださいね:.゚٩(๑˘ω˘๑)۶:.。


    • おびのりさん
      ともちん
      私とみんみんは
      めんどくさがりなだけ
      ともちん
      私とみんみんは
      めんどくさがりなだけ
      2025/09/02
    • yukimisakeさん
      うわ、999!凄いなー!!(*・ω・ノノ゙☆パチパチ
      ペロちゃんも口を開けて喜んでますね、可愛い…可愛い!!(;//́Д/̀/)ハァハァ...
      うわ、999!凄いなー!!(*・ω・ノノ゙☆パチパチ
      ペロちゃんも口を開けて喜んでますね、可愛い…可愛い!!(;//́Д/̀/)ハァハァ

      ところで、ザクロって何となく怖いイメージだったんですが、表紙見て益々怖くなりました…
      2025/09/03
    • みんみんさん
      柘榴は血の味ってね!
      柘榴ってエロいって思うのはわたしだけか笑
      柘榴は血の味ってね!
      柘榴ってエロいって思うのはわたしだけか笑
      2025/09/03
  • 今回は比嘉姉妹よりも野崎さんの話が多かったですね。

    やや民俗学っぽく、三流実話怪談雑誌ふうなのが、面白かった。

  • 野崎と比嘉姉妹が登場し、ますます面白さが増した。不気味で怖いながらもサラッと読めた。短編集なのに読み応えもあった。

  • 小粒の一冊。

    比嘉姉妹登場の短編集。と言っても6話全話に登場するわけでなはい。
    琴子と野崎さんが多めだった。

    粒揃い…というよりも、ちょっとブルっとくる小粒の詰め合わせって感じがしっくりくるかな。

    スタートの、伝承と怪異のコラボを味わえた「たなわれしょうき」が良かった。「火曜夕方の客」と「とこよだけ」も印象的。

    怪異だけでなく、どこかせつなさの混じり合いを感じられたのが良い。

    そして「ばくうどの悪夢」をいやでも思い出さずにはいられないストーリーがニクい。

    やっぱり比嘉姉妹はがっつり長編が一番合ってる、読ませる気がする。

  • どんだけ怖い話持ってるの?
    今回は5つの短編集でしたね!

    民族、嘘、子供、茸、辻村。
    今回も様々な世界を味わいましたが
    個人的にインパクトはそれほど感じなかったのが
    正直な感想です、ただ面白い作品はありました。

    "戸栗魅姫の仕事"
    何もしらないから"悪意"なく、ポロポロと。。
    同じ境遇だった波多野さんが成功していくお話。
    そこそこにヒューマンを感じてしまい、その先を
    見続けたくなりますね。

    "火曜夕方の客"
    これは切ない。
    「幽霊であって欲しかった」と思えてしまう。
    しかし、人間の目もごまかせる程の精工な幽霊。
    リアルな目線で見ると「気づくでしょ(笑)」って
    読んでて思いましたし、奇妙なバランスで行動するから。。

    だけど、最後のオチをそこに持っていく?
    昼休憩中に読んでましたが、箸が止まった。

    "とこよだけ"
    僕の耳元で「ばくうどの悪夢」って囁いている!
    やめろ!やめてくれぇ!まだ読んでいないのだぁぁ!
    あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!

    "すみせごの贄"
    天与呪縛・辻村。出オチが凄い。

    澤村先生、長編作品を待っております!
    短編集が得意かもしれないですが、
    僕はいつまでも待ちますよ!

  • もはや安定の比嘉姉妹シリーズ。短編集はさらっと読めながらも、どろっとした不気味さが後に残るのが良い。今回は「戸栗魅姫の仕事」がいろいろ仕込んであって面白く、切ない展開はこの中では異色。そしてタイトルのすみせご。またまた登場の某人物が活躍(?)というサプライズ的な話が結構良かった。ああそういう話?と思ったところで引っ繰り返して嫌な感じで終わるの、意地悪でニヤついた。

  • 比嘉姉妹の短編もあり。
    真琴がいると思いきや…の回は前作の既視感ですぐに分かってしまった。
    なんかモヤモヤしたモノが出てくる話が多い。
    コミカライズする様です。
    ちょっとキャラの作画が私のイメージと違う…

  • 【収録作品】たなわれしょうき/戸栗魅姫の仕事/火曜夕方の客/くろがねのわざ/とこよだけ/すみせごの贄

    比嘉姉妹シリーズ短編集第3弾。

    理不尽だが、一方で理由があるようでもあり。
    見えないものを恐れる気持ちをもっていたほうがいいと思う。

  • 比嘉姉妹シリーズ、短編集。
    シリーズを読んでいなくても楽しめる作品もあるけれど、読んでいないとわかりにくい作品もある。
    シリーズに登場人物が被るため。
    辻村ゆかりとは『ずうのめ人形』の重要キャラだったはず。。 
    『ずうのめ人形』を再読してみたくなった。 
    強さ系統は作者も言及されている通り『リング』です。

  • 世界観
    比嘉姉妹シリーズ。
    このシリーズは謎プラス怪異というのが魅力だが、本短編集はどちらかというと謎よりも怪異のほうが強めのような気がした。

    テーマ
    比嘉姉妹シリーズに共通しているが、ただ怪異を描くだけでなく、そこに謎を取り入れて、なぜ怪異が発生しているのか、というところをミステリー仕立てにしている。
    そのため、モヤモヤ感は少なく、どの短編も、割とスッキリした読後感となっている(あくまで読後感だけで、ストーリー自体はホラー故に暗いものとなっている)。

    感想
    シリーズものではあるが、本短編集は、比嘉姉妹を中心としたキャラクター重視というよりは、あくまで描かれているのはホラー小説であり、比嘉姉妹はそこに付随するオプションという感じ。
    そのため、比嘉姉妹や野崎の登場回数はそこまで多くないような気がする。
    個人的には比嘉琴子が好きなため、多く登場してほしいと思ってしまうが、しかしそれはそれでマンネリ化してしまうかもしれない。
    そう考えると、本作は、キャラクター頼りではなく、一つのホラー小説として成立しているとも言えるだろう。
    個人的なお気に入りは『戸栗魅姫の仕事』。
    嘘つきがテーマの短編だが、ホラー要素だけでなく、最後のオチまで自分好みのストーリー展開であり、読後感も満足できるものだった。

  • 短編集
    比嘉姉妹シリーズも含む
    一気読み
    正体がわからなくて怖い
    だけどおもしろい

  • 比嘉姉妹シリーズ7作目。
    6篇が入った短篇集。
    比嘉姉妹と野崎が主役だとしたら準主役はあの人なのではと思うくらい登場する。
    そして、推理能力が高いのが面白い。
    シリーズ全部読んでしまったので少し寂しいが、次回作を楽しみにして待ちたい。

  • オカルトライターの野崎と、比嘉姉妹が出てくる短編集。
    1話目の「たなわれしょうき」がいちばん怖かった。ある地方に伝わる昔話、善良な村人が、文字にするのを躊躇うほどの理不尽な目に遭った‥その怨念が、村人を1人ずつ呪い殺していく。野崎の同業者が犠牲になり、特に解決せずに話が終わってしまい、私はドキドキ感を残したまま、読み進めていく。

    しばらくは、まあ怖いけど普通かな、と、おやつを食べながらのほほんと読んでいく。最後から2つ目の「とこよだけ」は、無人島で幻影を見てしまう話。野崎は危機一髪のところを琴子に救われるのだけど、一緒に無人島に来たと思っていた真琴が幻影だったとは!(野崎は自覚してた。読者が騙されていた!)しかも真琴は入院しているらしい。
    野崎に同行を頼んだ先輩ライターが幻影に捕まり、体が朽ちていく描写が恐ろしかった。

    最後の、表題作である「すみせごの贄」。
    野崎も比嘉姉妹も出てこなくて、料理研究家の辻村ゆかりなる人物が、謎解きをする。この人を私は知らなくて、読んでない話に出てきたのかな〜?覚えてないだけ??まあ、仕方ない。
    話は、元高級料亭の料理長である父親に屈託を抱える娘が、父親を失踪したように見せかけて自宅地下に監禁。ところが、ただの言い伝えだと思っていた怪異に、父親は喰われていた。そして娘も‥。最後の、地下室のハッチがバタンと閉まる描写、なんとなく予想はしてても、やっぱりコワイ。ふう、とため息をついて読み終わった。

    この短編集は、コワイ度で言えば濃淡はあったので、評価は星3つ。澤村伊智には、どうしても期待してしまうので。

  • 短篇が6つ。琴子さんが姿を現すだけで、安心感が半端ない。「戸栗魅姫の仕事」は、扉を開ける順番を覚えないと夢から出られなくなる子供の頃に震えた怖い話を思い出したし、出られなくなる繋がりでは「とこよだけ」も怖かった。そろそろ比嘉姉妹シリーズの長編をがっつり読みたい。

  • この嫌ぁ〜〜〜な感じ、最高だよ〜!そうだよこれこれ!こういうのが読みたかったの!「とこよだけ」なんか、もう、一番ゾクっとしたよ!

  • 「戸栗魅姫の仕事」、「火曜夕方の客」が特に面白かった。 著者が関西出身だからか、関西地方が舞台になっている作品も多く、関西人としてはより、リアリティを感じ楽しめる。

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著者プロフィール

1979年、大阪府生まれ。東京都在住。幼少時より怪談/ホラー作品に慣れ親しみ、岡本綺堂を敬愛する。2015年に「ぼぎわんが、来る」(受賞時のタイトルは「ぼぎわん」)で第22回ホラー小説大賞<大賞>を受賞しデビュー。2019年、「学校は死の匂い」(角川ホラー文庫『などらきの首』所収)で、第72回日本推理作家協会賞【短編部門】受賞。他の著作に『ずうのめ人形』『などらきの首』『ひとんち』『予言の島』などがある。巧妙な語り口と物語構成が高く評価されており、新たなホラーブームを巻き起こす旗手として期待されている。

「2023年 『七人怪談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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