キッチン常夜灯 (1) (角川文庫)

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  • KADOKAWA (2023年9月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784041139875

作品紹介・あらすじ

街の路地裏で夜から朝にかけてオープンする“キッチン常夜灯”。チェーン系レストラン店長のみもざにとって、昼間の戦闘モードをオフにし、素の自分に戻れる大切な場所だ。店の常連になってから不眠症も怖くない。農夫風ポタージュ、赤ワインと楽しむシャルキュトリー、ご褒美の仔羊料理、アップルパイなど心から食べたい物だけ味わう至福の時間。寡黙なシェフが作る一皿は、疲れた心をほぐして、明日への元気をくれる――共感と美味しさ溢れる温かな物語。

みんなの感想まとめ

心温まる物語が展開される中、主人公の南雲みもざは、職場での責任感や不安に悩みながらも、路地裏のレストラン「キッチン常夜灯」で自分を取り戻していきます。辛い日々の中でも、癒しを与えてくれる「人」や「場所...

感想・レビュー・書評

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  • あなたは、こんな思いに囚われたことはないでしょうか?

     『急に不安になってきた。いつまでこんな生活が続くのだろう』。

    人生は人の数だけあります。一見幸せそうに見える人だって、その立場に立ってみなければ本当のところはわかりません。それは、隣の芝生は青く見えるということわざが表す通りです。しかし、自分が苦しい立場に追い込まれた時にはそんな冷静な考え方などできなくもなります。特に何かしらの役割を与えられている人にとっては切実な思いが湧き上がる時もあると思います。

     『このストレスは私が店長である限り、ずっと付きまとうのだろうか』。

    日々、『明らかにいちゃもんとわかるようなクレームや、お客さん同士のトラブル、犯罪がらみの面倒ごと』と隣り合わせな現場を預かる立場だとそれは余計に切実だと思います。

    さてここに、『そんなトラブルが起きないように祈って過ごしている』と人気観光地である浅草に店を構えるファミレス店の店長の苦悩を描く物語があります。それでなくても忙しい日常にも関わらず、住まいを追われる場面から始まるこの作品。そんな彼女が『隠れ家』的な『ビストロ』に『居場所』を見つけるこの作品。そしてそれは、『疲れた体に美味しさが染みわたっていく』という「キッチン常夜灯」に魅せられた女性の心持ちの変化を見る物語です。

    『南雲さ〜ん、南雲みもざさ〜ん、起きてぇ、大変よぅ』という『隣に住む大家さん』の声と『激しく玄関のドアが叩かれ』る音で『飛び起きた』のは主人公の南雲みもざ(なぐも みもざ)。『何やら焦げ臭いにおい』、『近づいてくるサイレンの音』という中に『脱ぎっぱなしだったジーンズを穿き…』と外に出た みもざは部屋の上階から『勢いよく炎が噴き出してい』るのを見ます。『勢いよく消防車から水が注ぎこまれ』る中、真下にある みもざの『部屋は完全に水浸し』になってしまいます。
    場面は変わり、『帰る場所を失った』みもざは『大家さんの部屋に泊めてもら』ったものの、翌朝『仕事に行ってきます』と、大家さんが仰天する中に仕事へと向かいます。『ファミリーグリル・シリウス浅草雷門通り店の店長』という みもざは、『今日は他の社員が休みで、私が鍵を開けなければ誰も店には入れない』と『スタッフの九割をバイトが占める飲食店の現実』を思います。一方で住む場所を失った みもざは、会社からかつての社員寮、現在は倉庫として使われている建物を提供してもらいます。『文京区本郷、ビルやマンションが立ち並ぶ路地』にあるその建物を案内してくれたのは『倉庫の管理をしている設備部の金田さん』でした。『それにしても災難だったよね』と慮ってくれる金田の案内で、建物の三階に仮住まいをすることになった みもざ。
    再度場面は変わり、『火事から一週間が経った』という中、『これまでとは勝手の違う生活に、疲労もいよいよピークに達していた』みもざですが、『店長は店の責任者。何か起これば前面に出て対応しなくてはならない』と日々店に立ち続けます。『明らかにいちゃもんとわかるようなクレームや、お客さん同士のトラブル、犯罪がらみの面倒ごとに対応できる自信など皆無だ』と思う みもざは『少ないスタッフのやりくりに頭を悩ませながら、そんなトラブルが起きないように祈って過ごしてい』ます。『「店長」という役職はまるで鎧だ』、『店長だからこそ向けられる言葉の刃に傷つき、スタッフとの意識の差が矢のように胸に突き刺さる。店を出て鎧を脱ぎ捨てれば、私の体は満身創痍だ』と思う みもざが『ようやく倉庫にたどり着くと』、金田に声をかけられます。『みもざちゃんは料理しないの?』、『毎晩遅いですから。休みの日は気分転換に外に出たいですし』と会話する二人。そんな中、『前にすぐ近くで美味しい料理を食べたんだよ。真夜中だけど、そこだけやっていたんだ』と語り出した 金田は『あの時のコキールグラタン、美味かったなぁ』と続けます。そん話を聞いて、『そんなお店があるのならぜひ行ってみたい。真夜中に本格的な洋食を食べさせてほしい』と思う みもざは、『さっそく明日、探してみます』と言うと会話を終えました。そして、『翌日の土曜日は快晴で、当たり前のように朝から忙しかった』という一日を無事に終え『東京ドームホテルの明かり』の見える街へと帰ってきた みもざは『金田さんが教えてくれたお店に行ってみるか』と、『白山通りを渡り、手前の路地』へと入ります。『すでに時刻は十二時を回っている』という中、『だんだん不安になってきた』みもざ。そんな時、『一区画先の建物の軒下に、淡く光を放つ』場所を見つけ『本当にあった…』と思う みもざ。『夜道にぽっかりと浮かぶ、行燈のようなシンプルな看板。そこには「キッチン常夜灯」と黒い文字が影絵のように浮かんでい』ました。しかし、『営業時間を確認したかったが、看板には店名以外何も書かれてい』ません。一方で、『窓はすべてステンドグラスになっていて、色とりどりの淡い明かりを外に漏らしてい』ます。『思い切ってバーの入口のような重厚な木の扉を開くと、カランカランと軽快なドアベルが鳴』り、『その途端、濃厚な香りに襲われ』ます。『通路の照明は控えめで、棚に置かれたアンティーク調のランプのみ』という建物へと足を踏み入れた みもざは『なに、この非日常感』と、『すっかり興奮して、くまなく回りを観察し』ます。その時、『いらっしゃいませ』と『廊下の奥から女性がひょっこり顔を出し』ました。『お客様、当店は初めてですね?うふふ、入るのに勇気がいったでしょう』と『人懐こく話しかけ』る女性に案内されて店内へと入っていく みもざ。『どれも美味しそうなビストロ料理ばかり』という「キッチン常夜灯」へと通うようになった みもざが、一方で店長として『ファミリーグリル・シリウス浅草雷門通り店』を切り盛りしていく姿が描かれていきます。

    “街の路地裏で夜から朝にかけてオープンする’キッチン常夜灯’。チェーン系レストラン店長のみもざにとって、昼間の戦闘モードをオフにし、素の自分に戻れる大切な場所だ。店の常連になってから不眠症も怖くない…寡黙なシェフが作る一皿は、疲れた心をほぐして、明日への元気をくれる ー 共感と美味しさ溢れる温かな物語”と内容紹介にうたわれるこの作品。このレビュー執筆時点で3作目まで刊行されている長月天音さんの人気シリーズ第1作となります。

    そんなこの作品は兎にも角にも美味しそうな”食”をテーマにした作品であることに違いはありません。そんな”食”の描写を取り上げたいと思いますが、その前にそんな物語の舞台となる「キッチン常夜灯」についてまとめておきましょう。

     ● 「キッチン常夜灯」ってどんなお店?
      ・最寄駅は水道橋、『白山通りを渡り、手前の路地』、『閑静な住宅地』にある
      ・『行燈のようなシンプルな看板。そこには「キッチン常夜灯」と黒い文字が影絵のように浮か』ぶ
      ・『窓はステンドグラスになっていて、色とりどりの淡い明かりを外に漏ら』す
      ・『店内はさほど広くない。奥に向かって細長く、左手は外から見えたステンドグラスの窓が連なっていて、そこに二人掛けのテーブルがふたつ、右手は窓に背を向けるようにカウンター席が八席』
      ・『カウンター席からは厨房が一望できた。潔いほどのオープンキッチンだ。無駄なものは一切なく、調理台もガス台の周りも光るほどに磨き込まれている』
      ・『オーナーシェフ城崎恵、ソムリエ堤千花という二人』で営む『ビストロ』
      ・『シェフはフランスのバスク地方で修行をしていた』
      ・『午後九時から午前七時まで営業』

    いかがでしょうか?どことなくイメージが沸いてくると思います。まさしく『隠れ家的』な雰囲気感をのあるお店ですね。そんなお店では美味しそうな”食”の数々が提供されます。この世には”食”をテーマにした作品が数多あり、私も多々読んできましたが、それらと比べてもこの作品の”食”のシーンは作品全体に占める分量が多いと思います。では、主人公の みもざが『牛ホホ肉の赤ワイン煮をお願いします』と注文した場面を見てみましょう。

     『赤ワインとフォンドヴォー、牛肉の旨みが溶け出した芳醇な香りが皿から立ち上っている。ダウンライトを浴びて輝く黒に近い赤褐色のソースは、まるでビロードのように滑らかだ』。

    忙しさのあまり『ここ数日ロクなものを食べていない』という みもざにとって目の前に運ばれてきた料理はたまらないものがあると思います。

     『一緒に煮込まれたのはマッシュルームと小タマネギ。横にはたっぷりのジャガイモのピュレが添えられている』。

    それでも冷静に付け合わせにも目をやる みもざ。いよいよそんな”食”を口に運びます。

     『ナイフを入れた瞬間、肉のあまりのやわらかさに驚いた。口に入れるとほろほろとほぐれる。
     「……美味しい」
      ため息が出た』

    口にした感想がシンプルにまとめられていますが、その喜びがシンプルが故に文字の上からストレートに伝わってもきます。

     『添えられたジャガイモもこれまで食べたことのないくらい滑らかで、口の中ですぐに溶けてしまった。
     「美味しいです!すごく美味しい」』

    基本、『美味しい』の繰り返しではあります。『こんな稚拙な感想しか出てこないのが情けない』と みもざも他の言葉で説明できないことを言い訳します。そんな中に、『こんがり焼けた丸いパン、ブールが差し出さ』れます。『シェフがどうぞって』と、『皿を置くと、にっこり笑ってカウンター席を離れ』る女性。

     『ブールの中はしっとりとしていて、ソースがよくしみ込んだ。パンの甘みと濃厚なソースがまた違う美味しさをもたらしてくれ、余すことなくきれいにソースを食べきることができた。今夜だけで何度美味しいと感激しただろうか』。

    『皿にたっぷりと残ったソースに気づい』たお店側の配慮によって、みもざは皿に残ったソースまできれいに食べ終えます。

     『ご馳走様でした。真夜中にこんなに美味しいお料理が食べられるなんて思いませんでした』。

    満足感の中に真夜中の”食”を終えた みもざ。『また来てくださいね』と『いつまでも居心地のいいあの空間にいたい気がしたが、残念ながら明日も仕事』と店を後にした みもざの姿がその先に描かれていきます。物語では、全編にわたって「キッチン常夜灯」で提供される美味しいそうな”食”がこれでもか!と描かれていきます。この作品の最大の魅力、それはやはりこの大量に描写されていく”食”の場面だと思いました。

    次にご紹介したいのはこの作品が、主人公・みもざの”お仕事小説”の側面も持ち合わせている点です。この世に数多存在する”食”をテーマにした作品にはこうした”お仕事小説”と組み合わせるものが多々あります。例えば、原田ひ香さん「ランチ酒」は、夜中に”見守り”という仕事に従事する女性が仕事終わりの朝に一杯やりながら美味しい食事を食す場面が魅力です。一方で、”食”を提供する側に回るのが坂木司さん「和菓子のアン」です。そこでは、和菓子を提供する側の”お仕事小説”が描かれてもいきます。それに対してこの長月天音さんの作品では、”食”す側の みもざが主人公を務めますが、一方でそんな みもざも『ファミリーグリル・シリウス浅草雷門通り店』というファミレスの店長であるという設定がなされています。作品内では、みもざの店で提供される”食”についても描写されます。しかし、それは美味しそうというよりも不味そうといった面持ちです。お客さんに出された『ステーキ』の表現を見てみましょう。

     『裏側、真っ黒に焦げている』、『皿一杯にソースがだらしなく広がり、付け合わせの野菜も不恰好だった』

    クレームが入った場面なので余計にそうですが、みもざが日常を送るファミレス店の”食”には魅力が全く感じられません。物語では、そんな落差の中にオンとオフの日常を生きていく みもざの店長としての苦闘の日々が描かれていくのです。

    今年で34歳となった みもざですが、『社長がいきなり、女性が活躍する企業を目指す』と言い出したことで『既存店の半分』が女性店長となる…という展開の先に、自分は『二番手として支えるほうがぴったり』と認識していたにも関わらず、『浅草雷門通り店』という観光地の中にあり、『社内でも五本の指に収まる売上』を誇る店舗を任されるようになりました。作品冒頭で、それまで暮らしていたマンションの上階が火災となり、階下だったために水浸し、住む場所を追われた みもざは、水道橋駅近くにある、かつての社員寮、現在は倉庫として使われている建物を仮住まいとして新たな日々をスタートさせます。そんな みもざは今の自身が置かれた立場をこんな風に認識しています。

     『ふと思う。「店長」という役職はまるで鎧だ。 勝手にずっしりと重い責任を押しつけられ、常に前線に立たされる。けれど鎧を着ているから大丈夫というわけではない』。

    『店長』という立場を『鎧』に比喩するという感覚の登場です。何事においても役職を任されるというものはそういうところはあるとは思います。昨今、管理職になりたくないという人が増えてきたとも報道される所以です。

     『店長だからこそ向けられる言葉の刃に傷つき、スタッフとの意識の差が矢のように胸に突き刺さる。店を出て鎧を脱ぎ棄てれば、私の体は満身創痍だ』。

    この言葉に頷かれる方は多々いらっしゃるのではないでしょうか?これが外国であれば責任ある役職にはそれ相応の対価が支払われます。しかし、この国では役職手当の金額も抑えられ、それでいて残業手当もつかず、会社にとっていいように使われる立場になってしまっている現実があります。この『鎧』という表現はとても絶妙だと思います。そんな中で みもざが出会ったのが、「キッチン常夜灯」であり、そこで働くオーナーシェフの城崎恵とソムリエの堤千花という二人、そして店に訪れる人たちとの触れ合いの時間でした。

     『平日の深夜、終電を逃した会社員たちが集まってくる。そんな時間まで頑張ったからこそ、美味しい料理が食べたいのだ…城崎シェフも、堤さんも、そんな彼らを快く迎え入れる…常連客達はしだいに顔見知りとなり、店はさらに心地よい空間となる』。

    上記した通り「キッチン常夜灯」は『隠れ家的』雰囲気を持ったお店です。最初に店に入る敷居は高いとは言え、一度入ってしまうとそこには、こんな『心地よい空間』が広がっています。そんなお店へと通うようになった みもざはあることにふと気づきます。

     『閉店時間が近づくにつれ、殺伐とした雰囲気になる「シリウス」とはまったく違う』。

    『店長』として店を切り盛りする責任者でもある みもざは同じ飲食店にも関わらず、その差に愕然とした思いを抱きます。

     『「常夜灯」は常に二人体制なのに、たとえ満席でも、いっさい慌ただしい雰囲気を感じることはない。シェフも堤さんもそんな態度を見せることはない』。

    スタッフ不足に喘ぐ『シリウス』に対して、たった二人で切り盛りしているにも関わらず、「キッチン常夜灯」が見せる雰囲気感との違いに思いを馳せていく みもざ。物語は、そんなみもざの気持ちの変化を描いていきます。

     『優しさや思いやりは人から人へと流れ込んでいくらしい。それを「キッチン常夜灯」が教えてくれた』。

    物語では、「キッチン常夜灯」という『居場所』を見つけたお陰で元気を取り戻し、再び顔を上げる みもざの力強い姿が描かれていきます。そして、その背景に描かれるのは、この作品を文字として読んでいる読者にまで力を与えてくれる美味しそうな”食”の数々です。そんな作品が迎える結末、そこには圧倒的な”食”の描写に裏打ちされた説得力のある 物語が描かれていました。

     『ここに来るたびに、数時間前まで働いていた自分が噓のように体が軽くなる。温かく美味しいお料理のおかげで体中に血液が巡り、疲れが吹き飛ぶ』。

    水道橋にある深夜営業の『ビストロ』店、「キッチン常夜灯」。この作品では、そんなお店の『隠れ家的』雰囲気に惹かれて通いはじめた ファミレス店の店長みもざの姿が描かれていました。全編に渡って登場する”食”の描写にすっかり魅せられるこの作品。”食”す側も”食”を提供する側だという中に独自の”お仕事小説”の魅力を放つこの作品。

    『もれなく美味しいシェフのお料理もついてくる』という『行き場のない人の居場所』の存在にすっかり魅了される、人の優しさに溢れた作品でした。

  •  文京区本郷、ビルやマンションが立ち並ぶ先の路地裏に、キッチン常夜灯(じょうやとう)はあります。開店は夜の9時、閉店は朝までです。
     オーナーシェフは城崎 恵(きのさき けい)さん、ソムリエは堤 千花(つつみ ちか)さん。二人で店を切り盛りしています。

     常夜灯には、例えば残業の挙句に終電を逃してしまったお客さんがやってきます。彼ら彼女らは疲れ果てて常夜灯にたどり着きます。そして夜中にもかかわらず飛び切りのフレンチを味わい、心も身体も癒すのです。夜遅くに入ってもラストオーダーに追い立てられることはありません。
     お客さんたちは、狭い店の中でお互いのことを見るともなしに見て、自分だけが独りぼっちで頑張っているわけではないことに気付くのです。そして、朝には元気になって仕事に戻っていきます。
     はたまた、訳ありの女性が一人で店にやってきます。悲しい悲しい表情をしています。彼女には、シェフは温かい優しい味のスープを出してあげるのです。

     そんな心と身体を癒すオアシスのようなお店 常夜灯に、このお話の主人公もやってきます。彼女の名前は、南雲 みもざ(なぐも みもざ)さん、某ファミレスの店長をしています。
     みもざさんが常夜灯に来るきっかけになったのは、住んでいるマンションの火事でした。みもざさんの上の部屋の人がタバコの不始末で出火したのです。
     部屋に住めなくなったみもざさんは、元は会社の寮で今は倉庫となっている建物に仮住まいすることになりました。
     ろくに食事も摂れずに夜遅くまで働き、ようやく仕事を終えたみもざさんは、倉庫の管理人の金田さんに聞いた近くの常夜灯へ出かけてみることにしたのです。。
     常夜灯で、お客さんのために親身に働くシェフとソムリエさんの仕事ぶりや優しさに触れていくうちに、みもざさんの店長としての意識が変わっていくのでした。。。

     美味しいお料理の数々について書かれた文章を味わいながら、(おそらく)あなたのお仕事への意識も変化していくことでしょう。
     そして、あなたは思うでしょう。「私は一人ではない」のだと。。

     常夜灯の常連になったつもりで、お料理や、人と人との温かい繋がりに浸ってください。
     常夜灯は朝まで居られるお店です。そして、実は、朝にはシェフのスペシャリテがあります。。でもそれは、読んでのお楽しみ♡
    (ヒント:シェフの実家は新潟)
     お料理も作品も、、星、5つ! ですw

    〔本書の紹介文〕
     住宅街の片隅に佇む小さなビストロ、今宵もオープン。
    街の路地裏で夜から朝にかけてオープンする“キッチン常夜灯”。
     チェーン系レストラン店長のみもざにとって、昼間の戦闘モードをオフにし、素の自分に戻れる大切な場所だ。店の常連になってから不眠症も怖くない。農夫風ポタージュ、赤ワインと楽しむシャルキュトリー、ご褒美の仔羊料理、アップルパイなど心から食べたい物だけ味わう至福の時間。
     寡黙なシェフが作る一皿は、疲れた心をほぐして、明日への元気をくれる
      ――共感と美味しさ溢れる温かな物語。

    〔もくじ〕
     プロローグ
    第一話 眠れぬ夜のジャガイモグラタン
    第二話 明日のためのコンソメスープ
    第三話 ご褒美の仔羊料理
    第四話 師弟の絆 バスク風パテ
    第五話 長い夜の末に クレームカラメル
     エピローグ

  • 今年の読み納めは長月さんの『キッチン常夜灯』。
    寒いこの時期にピッタリのぽかぽかあたたか〜いお話でした。
    辛いこと、悲しいこと、情けないこと。
    頑張っても頑張ってもうまくいかないこととか夜になると不安になることはいっぱい。
    でもあるんですよね、癒してくれる『人』とか『場所』とか『物』が。
    そんな希望を感じることのできる作品でした。
    ありがとうございました!

  • 昨日書いたレビューに『多分、今年最後の一冊』と書いてしまったが、ようやく落ち着いた大晦日、TVも観たい番組が全くなく、速攻でもう一冊読み終えることが出来た。
    「ほどなく、お別れです」の作者さんになるこの本、一年の終わりに、来年もまた頑張ろうと思える、とてもよい話を読めて良かった。

    チェーン系レストランで店長を務める南雲みもざが、上階の火事のせいでマンションの部屋を焼け出されるところから始まる物語。
    仮住まいの会社の倉庫の一室での勝手が違う生活に疲れがピークに達する中、路地裏で夜から朝にかけて営業するレストラン「キッチン常夜灯」にたどり着く。

    無理やり押し付けられた「店長」という鎧が『店では分不相応な責任感を与え、店を出ても緩やかに私を締めつづけていて、少しの弱音も吐かせてくれない』というみもざの心情は、同じように背伸びをしながら仕事を続けてきた身としてはとてもよく分かる。
    だからなのだろうか、寡黙なシェフが作る温かくてやさしい料理とそれを食べているみもざの様子を読んでいるだけで、心の中にじんわり暖かいものが広がっていく。
    至福の料理とそこに集まる様々な人たちと交わることで心を溶かしたみもざが、唯一の社員である永倉との関係を作り上げながら、その鎧を緩やかに脱ぎ捨てていく過程にも共感。
    みもざと中華料理店を営む父、シェフとその母、訳ありの客・奈々子さんとその夫など、折々に語られるそれぞれの人間関係は物語の背景として活きていて、且つ仕事と家庭ということについて考えさせられた。

  • キッチン常夜灯に通っていくにつれて、仕事への向き合い方も少しずついい方向に変わっていくのがとてもよかったです。

    登場する料理がどれも美味しそうで、こんなお店が近くにあったらいいのになと思いました。

  • 初めましての作家さん。
    以前からタイムラインや書店でよく見かけていて、ずっと気になっていた作品です!(やっと読めました~)

    街の路地裏にある、深夜から早朝にかけて営業している「キッチン常夜灯」が舞台。
    「キッチン常夜灯」は深夜も早朝も、都会の一角で行き場のない人々の明確な行き先として日々の活力を与え続けている。

    思い悩んでいる時や行き詰まっている時、身体は疲れているはずなのに、夜なかなか寝付けなかったり、つい考えごとをしてしまい…目が冴えてしまったり…私もよくあるのですが、そんな時に「キッチン常夜灯」でシェフや堤さんに温かく迎えてもらって、悩みに寄り添ってもらえたら、一歩前に踏み出せるんだろうなぁと思いました❁⃘*.゚

    ほっこり温かい気持ちになれる素敵な作品に出会えました‪(*´꒳​`*)

    • 傍らに珈琲を。さん
      のんさん、こんばんは。
      常夜灯シリーズ、あと二冊あるみたいですね。
      私も三冊目は未読なのですが…。
      仕事帰りにホッと一息つけるこんなお店があ...
      のんさん、こんばんは。
      常夜灯シリーズ、あと二冊あるみたいですね。
      私も三冊目は未読なのですが…。
      仕事帰りにホッと一息つけるこんなお店があることが羨ましいですよねー。
      常夜灯のメニューがまた美味しそうで美味しそうで。
      2025/05/31
    • のんさん
      傍らに珈琲を。さん、こんばんは!
      コメントをありがとうございます❁⃘*.゚
      続編の2冊目は手元にあるのですが、3冊目も出ているのですね!教え...
      傍らに珈琲を。さん、こんばんは!
      コメントをありがとうございます❁⃘*.゚
      続編の2冊目は手元にあるのですが、3冊目も出ているのですね!教えてくださってありがとうございます!
      そうなんです!シェフが作るお料理がどれも美味しそうで…。深夜なのに、ついつい食べ過ぎてしまいそうですよね(> <。)
      2025/05/31
  • ファミリーグリル・シリウスの店長である南雲みもざは日々の仕事に疲弊していた。
    浅草雷門通り店という場所柄、観光客も多くて開店すればずっと満席が続く。
    忙しくとも時間になれば帰さねばならないバイトたち。
    質の悪いクレームや客同士の揉め事に、女店長の自分がきっちり対応出来るのかという不安。
    そして責任とプレッシャー。
    様々な雑務や力仕事もこなさなければならないという実情。
    おまけに住んでいたマンション火災の貰い火で住む場所もなくし、今は職場の、昔寮だったという倉庫に身を寄せている。

    みもざの気持ちも分かる。
    疲弊から心の余裕もなくなって、卑屈にもなる。
    卑屈な自分にまた落ち込む。
    そりゃあ不眠症にもなるよね。

    そんなみもざの心に、フワッと安らぎの明かりを灯してくれたのが「キッチン常夜灯」だ。
    ここは夜から朝にかけてオープンする、小さなフランス料理店。
    並ぶ料理はどれも美味しくて、昼間はガチガチの戦闘モードのみもざの心を癒してくれる。

    分かるんだけど、みもざの心の荒みが、読んでいるこちらも嫌になるほど 笑
    だからキッチン常夜灯のシーンは読者である私もホッと出来るシーンだった。
    こういうところ、作者である長月さんは狙っておられたんだろうか。

    そしてみもざは気付く。
    「やきもきするのが店長で、そのやきもきを減らすには自分が動かなければならないと思っていた。でも、人を動かし、自分の分身を作ることが本当の役割ではないのだろうか」
    みもざは更に気付く。
    「けっこうウチの料理も美味しかったんだ」

    キッチン常夜灯の明かりに、お料理に、救われる人はみもざだけじゃない。
    様々な常連客たちの会話から、彼らもまた同じように、キッチン常夜灯に励まされ背中を押されていた。

    お話自体は心暖まるお話のはずなんだけど、私には少し、登場人物たちの会話が説明じみているように感じられ、違和感あり。
    常夜灯のお料理も紹介しなきゃならないから、仕方がなかったのかなー。
    みもざのキャラクターにもイマイチ共感しきれなくて……★3つです。




  • 水道橋の小さな路地にある
    「キッチン常夜灯」夜から朝まで営業し
    終電を逃した男の人には、美味しい料理を
    早朝から働く人たちには味噌汁とおにぎりを
    張りつめた人には温かいスープを提供してくれる

    店内には、接客担当の堤さんとシェフの城崎さん
    そして常連客の人たち

    主人公のみもざは、浅草のファミリーレストランで
    店長を務める若き女性
    「キッチン常夜灯」に通いながら、自分自信の不安や不満と向き合い満たされていく

    何とも優しくて静かな物語だった
    連作短編のそれぞれの題名が少しずつ前進していくようなのも素敵だったし、出てくるお料理やお料理に向き合う姿が真摯で胸に沁みた

    台詞や言葉も温かくて素敵だった

    「こういう時はね、美味しいものをたくさん食べて、お腹いっぱいにするのがいいのよ。美味しいってことだけで頭をいっぱいにするの」

    「明日に希望が持てれば十分」

    などなど…

    それこそ、心にポッと灯りが灯るような気持ちで
    読み終えた

  • ずっと気になっていたこのシリーズ。
    新年を迎える前に、やっと読めました〜♪\(//∇//)\

    真夜中から早朝までオープンしているキッチン常夜灯。この「夜」っていうのが、ポイントですよね。先がよく見えない暗闇の多い静かな夜には、昼には気付かないようにしている自分の内面や現状をつい見つめてしまう。時によっては1人では過ごしたくない、人と話したい時だってある。

    色々な事情を持った人が、温かい美味しいものを求めてこの店にやってくる。お腹を満たしてくれるだけじゃなく、疲れた心、凝り固まった心、悲しい心までも解きほぐしてくれる。ほっとする場所。今の私にとって、時々ハッ!とする文章に出会えました。

    そして何より何より、シェフが作る思いやりのある料理が美味しそう!これ食べたい!是非食べたい!ここ行きたい!
    ...でも今年も一つ歳を重ねた私としては、夜から早朝まで起きてお話していられるかなあ...つい寝ちゃうかも...なんてそこが心配σ(^_^;)

    • ねこさん
      私も好きなシリーズです♡
      こんなお店に行きたい!
      でも、途中で寝てしまってお店の人に迷惑かけてる自分の姿しか想像できない。
      私も好きなシリーズです♡
      こんなお店に行きたい!
      でも、途中で寝てしまってお店の人に迷惑かけてる自分の姿しか想像できない。
      2025/12/05
    • へぶたんさん
      わ〜ねこさんもこのシリーズ好きなんだ〜*\(^o^)/*
      いつもながら嬉しい♪

      そして今、ねこさんのコメントで思い出しました!
      常夜灯は確...
      わ〜ねこさんもこのシリーズ好きなんだ〜*\(^o^)/*
      いつもながら嬉しい♪

      そして今、ねこさんのコメントで思い出しました!
      常夜灯は確か、机に突っ伏して寝てもいいお店だった!
      そして朝のご飯もいただけるんだったはず!

      ……唐突に今、お腹空いてきた…笑
      2025/12/06
  • 疲れを癒す憩いの場が近くにあれば明日も頑張れる。
    胃も心も満腹にしてくれる場所。
    そんなお店が近くにあったら通いたい。
    普段は規則正しい生活ではあるんだけど、夜遅くのディナーも朝早くのおにぎりとお味噌汁をいただきに通いたい。
    食事をする場所にはいろんな人間が利用するし、いろんな思いを抱えて癒されにきている。
    十人十色、料理も十人十色で食材と味付けと作り手の嗜好と思考で無限に楽しめる。

    忙しくなるとついつい疲れて気が回らなくなったりとみもざの気持ちがすごく分かる。
    自分をいかに労われるか他人を想えるか、目標を持って努力していく姿勢がこの本からひしひし伝わり、日頃の仕事ぶりを見直すと背筋が伸びる気持ちになる。

    美味しい食事に助けられるお話が本当に好きだ。

  • 丁度心身が疲れている時に読んだので、心に沁みる暖かい物語だった。こんなお店が実際にあったらいいな、と心から思ってしまう。もちろんそこで働いている2人を含めて。


    永倉さんの改心が早すぎるのは少し現実味が薄かったのが気になったけど、まあそれくらいです。続きも早く読もうと思います。

  • ほっこり優しい1冊。
    お料理もどれも美味しそうでお腹が空く笑
    こんな素敵なお店が近くにあったらいいなあ。

    疲れた時、行き詰まった時にそっと背中を押してくれるような素敵な1文が散りばめられていて良かった

  • 『ほどなく、お別れです』シリーズ以来の長月天音さん。

    書店や皆さまの本棚で本書をよく見かけて“これは、鉄板でええ話に違いない!”と、ずっと気になっていたのですが、ようやく読めました~。

    ファミレスの店長として働いている南雲みもざ。
    日々の激務に疲弊していたところへ、居住しているマンションが火事になってしまい、住める状態ではなくなってしまいます。
    まさに満身創痍状態のみもざでしたが、仮住まい先の会社倉庫の近くに、夜から朝にかけてオープンしている〈キッチン常夜灯〉に辿り着いて・・。

    期待通りのええ話♪
    暗闇にポッと灯る暖かいあかりのような〈キッチン常夜灯〉。
    フランスで修業したシェフ・城崎さんの作る絶品料理とソムリエでもある堤さんの温かな接客で心身を癒されるみもざ。
    さらに、様々な事情を抱えた常連客の方々との交流を経ていくうちに、嫌々していた店長の仕事に前向きになっていく・・というハートフル展開です。
    まぁ“癒し系お料理モノ”というジャンルではよくある展開と言っちゃえばそうなのですけど、その“お約束”を求めてこういう話を読んでいるので全然OKでございます。

    そして、〈キッチン常夜灯〉はお料理提供だけでなく、そこを訪れる人々にとっての“心地の良い居場所”となっているところが素敵なんですよね。

    「夜中なのに、シェフは美味しいお料理を用意して私たちを待っていてくれるんです。
    私たちはみんな自分の世界で戦っていて、疲れ果ててここにたどり着く。
    空っぽになった体に、新しい力を注ぎこんでくれるのがシェフの料理なんです。
    そして、周りには自分と同じように頑張っている人がいる。だからここは居心地がいいんです」
    ・・このみもざの台詞にそれが集約されていると思いました。

    私にも〈キッチン常夜灯〉のような居場所があったらなぁ・・因みにシェフの料理の中ではスープとグラタン、そしてクレームカラメル(プリン)にそそられました♪

    と、いうことで安定のほっこりストーリーで心がぽかぽかになりました。

    シリーズ化されているようなので、続きの巻も是非読みたいですね♪

  • 初めましての作家さん。
    物語は街の路地裏で夜から朝までオープンしている「キッチン常夜灯」が舞台です。
    主人公はチェーン系レストランの店長、南雲みもざ。
    彼女が「キッチン常夜灯」に通うようになって少しずつ物の見方や考え方が広がり、不眠症になり円形脱毛症にもなったけれど、自分を大切にして周りの人も大切にして今の状態よりも前に進もうと頑張れるようになった話しでした。
    主人公の南雲さんが少しずつ逞しくなって行く様子は本当に心強くて、読んでいて嬉しかったです。
    近頃、仕事疲れなのか年齢的な事が理由なのか体調がすぐれない私は読んでいて元気がもらえました。
    また、食べ物のシーンはどれもとても美味しそうでした。
    続編も読んでみます。

  • 夜中に営業しているキッチン常夜灯。
    お客さんにそっと寄り添い、温かで美味しい料理を出してくれる。
    料理小説が好きでよく読んでいるけど、最近こういう設定の小説が多い気がするなぁ。
    「同物同治」という、体の悪い部分を他の動物の同じ部分で補うという薬膳の考え方は、初めて知った。
    同物同治だと言ってトリップを食べる奈々子さんが切なかった。

  • 本屋さんに行くたびに目にしていて素通り数年していたけども読んでみた、初読み作家さん。

    浅草と後楽園あたりの土地勘が出てきてイメージしやすく、飲食店の内部やコスト、廃棄や人件費のことなど色々知れたのも良かった。
    主人公はなりたくもない店長になってしまい、疲れ切って不眠ぎみ。そんな中に21-7時まで営業のキッチン常夜灯、しかも都会のビル街にあり通う事になるお話。

    •仕事をする上で、店長という鎧をつけている、店の外では鎧を外せる感覚
    •めちゃくちゃ神経使ってるから帰宅しても神経高ぶり寝付けない感覚
    共感できる、でも私はお酒飲んだら爆睡だけど(・・;)

    勝手に読む前の期待値あげてしまい、★3
    みんな素敵な高評価レビューの中、自分は今捻くれてるのか疲れすぎてるのか、、(^◇^;)

  • こんなお店が近くにあったらいいのに、っていう温かく包み込んでくれるような接客と料理を楽しめる「キッチン常夜灯」のお話。仕事で辛い時に、ほっと一息ついて美味しいご飯を食べて周りの人達と会話することで自分を客観的に見つめ直すことができるんだな〜。

  • とても暖かくなる物語だった。
    落ち込んだ時はご飯が一番!帰りたくなるようなお店があるの羨ましいな。

    常夜灯に来る人はお腹も心も癒されるて明日への活力に変えてる。
    奈々子さんの話は少し寂しかったけど、シェフの料理全般がどれも美味しそうだった。
    南雲さんは今まで大変な目にあって来たけど、最後いっぱい着込んできた重荷が少し軽くなってよかった。

  • ゆったりとした時間を過ごすように、リラックスして読み進めることができる作品。

    知らず知らず自分が誰かのためになっていたり、力をもらっていたりして繋がっている。
    みんなそれぞれ誰かのために丁寧に一生懸命に、すごく素晴らしいことだと思う。

    料理のメニューは馴染みがないけれど、どれも美味しいのだろう。美味しいものが食べたくなった。

  • 11月初旬、有休を利用して4連休を取り、2泊3日のキャンプへ出かけました。目的は釣りとキャンプ。目指したキャンプ地にはニジマス釣りの管理釣り場が併設されており、今回は釣り初心者の弟も同行です。こんな組み合わせは初めてのことでした。

    〈初日〉
    曇り空ながら雨は降らず、みんなそれなりに釣果があり大満足。私は30センチを超えるニジマスを釣り上げ、小ぶりのものを数匹持ち帰り炭火焼き用に。
    ┈┈┈┈ただ可哀想なのは旦那。
    私も弟もライン(糸)トラブルの対応ができないので、自分も含め3人分のライントラブル対応 ^^;お疲れ様でした。(;;)

    お昼は道の駅で手打ちうどんと名物のわらじかつセットを堪能。ここのわらじかつは本当に絶品です。
    店内には珍しくイチローズモルトがずらりと並び、思わず一本購入。

    午後はいよいよテント設営。2区画を借り、弟はソロ用の山岳テント、私たちはコールマンのツールームテントを設営しました。夫が中心となって立ち上げ、私は荷物の搬入係。夜は大雨に見舞われましたが、広い前室のおかげで3人でも快適。雨音を聞きながらの夜会もまた一興でした。
    ただし夜道は怖い。クマのニュースが多い昨今、できるだけトイレには行きたくありません。とはいえ、このキャンプ場はウォッシュレット付きでお湯も出る快適さ。ありがたい限りです。

    〈二日目〉
    朝は再び釣りへ。大雨の後で水の状態も変わり、昨日と勝手が違う。タナやルアーを探りながら挑戦するも、弟にはなかなか当たりが来ません。
    最初に釣れたのは私。やっぱり一番は嬉しいものです。しばらくして、弟に初心者向けのルアーを譲ると、見事に連続ヒット。あっという間に7匹釣り上げ、満面の笑みを見せていました。
    夜は晴れて満天の星空。ニジマスの炭火焼きとおっ切りこみを囲みながら、冷え込む夜を味わいました。

    〈最終日〉
    朝露がすごく、テントはびっしょり。必死にタオルで拭き上げ、まるで朝から筋トレのよう。
    さすがに2日連続の釣りとキャンプで、体はクタクタ。でも、自然の中で過ごした時間は何にも代えがたい贅沢でした。

    さてそろそろ小説の話を
    …………
    『キッチン 常夜灯』は、住宅街の路地裏に深夜から早朝までオープンするビストロ「キッチン常夜灯」を舞台にした小説シリーズです。主人公はチェーン系レストランの店長を務める「みもざ」で、仕事の悩みを抱えていた彼女が「キッチン常夜灯」の寡黙なシェフが作る料理と、そこで過ごす温かい時間を通じて心が癒され、明日への活力を得る物語です。

    「自分にとっての常夜灯は何だろう?」と問いかけたくなります。
    仕事に追われ、眠れない夜に、ふとひとりで立ち寄れる場所。
    料理を通じて「大丈夫だよ」「明日も頑張れるよ」と語りかけてくれる時間。
    そういう小さな灯りが、人生をほんの少しだけ軽くしてくれるのだと、しみじみ思いました。
    マカンマランシリーズもすごく良かったけど。
    このキッチン常夜灯シリーズも追いかけたくなりました。

    • ぴこさん
      8さん
      謎だなぁ。職業知りたい!

      酒を飲んだ帰りが大変?
      普通に帰れますよ。酔っちゃいません。(*´艸`)フフフッ♡
      8さん
      謎だなぁ。職業知りたい!

      酒を飲んだ帰りが大変?
      普通に帰れますよ。酔っちゃいません。(*´艸`)フフフッ♡
      2025/11/06
    • yukimisakeさん
      奇遇ですね!僕も連休キャンプ行ってました♪
      テント組とグランピング組に別れたんですが、グランピングの方だったので楽でした笑
      釣りも友達がやっ...
      奇遇ですね!僕も連休キャンプ行ってました♪
      テント組とグランピング組に別れたんですが、グランピングの方だったので楽でした笑
      釣りも友達がやってましたが魚の餌が苦手なので一人でハンモックで本読んでました。
      2025/11/06
    • ぴこさん
      ゆっきーさん
      (・∀・)人(・∀・)ナカーマ
      キャンブに釣り!私は生き餌は使わないルアーの釣りなので、気持ち悪くないですー(o´Д`)

      ハ...
      ゆっきーさん
      (・∀・)人(・∀・)ナカーマ
      キャンブに釣り!私は生き餌は使わないルアーの釣りなので、気持ち悪くないですー(o´Д`)

      ハンモックで読書。笑
      それもキャンプの醍醐味ですね。
      楽なキャンプいいなぁ。
      私もたまにはそういうキャンプがいい!
      2025/11/06
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