- 本 ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041140734
作品紹介・あらすじ
角川ホラー文庫30周年 記念刊行!
――「考えうる、最大級の恐怖を」。
たったひとつのテーマのもとに、日本ホラー界の“最恐”執筆陣が集結した。
澤村伊智×霊能& モキュメンタリー風ホラー、
阿泉来堂×村に伝わる「ニンゲン柱」の災厄、
鈴木光司×幕開けとなる新「リング」サーガ、
原浩×おぞましき「828の1」という数字の謎、
一穂ミチ×団地に忍び込んだ戦慄怪奇現象、
小野不由美×営繕屋・尾端が遭遇する哀しき怪異――。
全編書き下ろしで贈る、至高のアンソロジー!
感想・レビュー・書評
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豪華ホラー作家による短編集。
一見「人間が怖い話」のように見せておいて、しっかり怪異でさらっていく。特に印象に残ったのは、やはり澤村伊智の「ココノエ南新町店の真実」である。
とあるドキュメンタリー作家の取材という名目で始まり、途中途中で、編集者と思われる人とのメールのやり取りが挟まれている。
なんの変哲もない街のスーパーで起こった「心霊騒動」にスポットを当て、怪異の正体について取材をしていた女性。平凡な日常を送る店内。ゆったりとしたイートインスペース。休憩中の買い物客。時折り見かける「おかしな」客。どこを切り取っても、当たり前が溢れていた。
徐々に滲み出す不穏。狂い出す文体。緊迫さを通り越し滑稽さを露呈する編集者からのメール。
そして、とんでもないオチ。
誰一人救われない、最低最悪であることに変わりはないが、最高の物語だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
澤村先生と一穂先生の短編が好み。しかし長編のスピンオフ的な作品も収録されてて少ししょんぼり。ちゃんと知ってたらもっと楽しめるかも!久々のホラーだったけど、文章だからこそじわじわと迫り来る恐怖にどきどきした。
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ホラーだわ、の一冊。
久々に夢でうなされたほどのアンソロジーはホラー以外の何ものでもないっていうぐらい直球のホラーだわ。
スーパーでニヤリの澤村さんで好スタートをきり、そのまま恐怖に囲まれていく感じ。
阿泉さんの村の因習ものは安定の世界観。
リングの懐かしさで攻められた鈴木さん。
唯一初読みだった原浩さんも読みやすくてミステリアスな怖さが良かった。
一穂さんもバッチリ、雰囲気も味つけも好みでぶるぶる時間が良かった。
〆の小野不由美さんもさすが。
不気味な暗さの中にぽっと灯りをくれる尾端さんにホッとしたり。
全部楽しめ満足。 -
怖い話いろいろ。
それぞれのカラーがあってよかった。個人的にはスプラッタの怖さより、心理的に追い詰められる系の方が好きかな。 -
ホラーアンソロジー。
原浩さんの『828の1』が好きだ。
それと、どうにも心をつかまれたのが澤村伊智さんの『ココノエ南新町店の真実』
ヨシナガさんのセリフ
「電気バナナが〜〜〜すだ……すだま、さき」
は、たぶん10年は忘れない。 -
2024年8月角川ホラー文庫刊。書き下ろし。澤村伊智:ココノエ南新町店の真実、阿泉来堂:ニンゲン柱、鈴木光司:魂の飛翔、原浩:828の1、一穂ミチ:にえたかどうだか、小野不由美:風来たりて、の潰えるをテーマにした6つの短編。小野さんは、営繕かるかやの尾端が登場して怖い不穏な話が一瞬に日常的な話に変わる様子が心地よい。澤村さんの大掛かりな仕掛けが面白い。他いずれも最怖な作品で、同時発売の堕ちるも楽しみ。
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怖いような怖くないような…?
たまたま目に止まった本だったけど小野不由美さんが好きなので読んでみた。意外な人が出てきて興奮してしまう!もうそれだけで満足ですわ。 -
『潰える』は、角川ホラー文庫30周年記念のアンソロジーとして、澤村伊智、鈴木光司、小野不由美ら豪華作家陣の書き下ろし6編が織りなす多様な恐怖が魅力だった。
それぞれの作家の個性が光り、心理的恐怖から超自然的ホラーまで、現代の不安を反映した「潰える」瞬間が鮮烈だった。 -
作家さんを見て購入。
読んでみたら目的の作家さん以外の方の作品も面白かった。
これからシリーズのBOX版が出るんですね。装丁もオシャレで惹かれますが、もう文庫版買っちゃってるし… -
「ココノエ南新町店の真実/澤村伊智」
「ニンゲン柱/阿泉来堂」
「魂の飛翔/鈴木光司」
「828の1/原浩」
「にえたかどうだか/一穂ミチ」
「風来たりて/小野不由美」
6話収録の書き下ろしアンソロジー。
同日発売された『堕ちる』同様、豪華な執筆陣で、様々な種類の恐怖を味わえた。
お目当ては、最近推している一穂ミチさん。
期待を裏切らない面白さ。
読み進むに連れどんどん背筋が寒くなっていった。
童歌『あぶくたった』の歌詞の一部『にえたか どうだか 食べてみよう』のフレーズが耳に焼き付いて離れない。
一穂ミチさん、ホラーも絶品。
アンソロジーの作品





