凶笑面 蓮丈那智フィールドファイルI (1) (角川文庫)
- KADOKAWA (2024年4月25日発売)
本棚登録 : 528人
感想 : 24件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784041140758
作品紹介・あらすじ
「異端の民俗学者」と呼ばれる蓮丈那智の研究室には数々の依頼が舞い込む。助手の内藤三國と共に那智が赴くと、なぜか調査は事件へと変貌する。激しく踊る祭祀の鬼。凶々しい笑みの面の由来。丘に建つ旧家の離屋に秘められた因果。三國が遭遇した死亡事故の顛末。才能と美貌を兼ね備えた那智の推理は深淵に潜む真実を炙り出す。過去と現代を結ぶ殺人事件に民俗学的考察が冴え渡る5篇。北森鴻の代表シリーズ、待望の再始動!
みんなの感想まとめ
民俗学をテーマにしたこの作品では、異端の民俗学者蓮丈那智と助手の内藤三國がフィールドワークを通じて遭遇する事件が描かれています。調査の過程で、彼らは宗教儀礼や伝承に基づく深い考察を行い、事件の真相を解...
感想・レビュー・書評
-
「異端の民俗学者」と呼ばれる蓮丈那智。
彼女の研究室には、数々の依頼が舞い込んでくる。助手の内藤三國と共に調査に赴く先では、何故か調査は事件へと変貌。
才能と美貌を兼ね備えた那智の推理で暴かれる真相とは……。
民俗学者の那智と、助手の三國がフィールドワーク調査に赴いた先で遭遇する事件を、民俗学的な考察を交えながら解決する民俗学×ミステリ小説。
ミステリとしてだけではなく、推理・考察の過程で出てくる宗教儀礼や伝承などの話も興味深く、その話もう少し詳しく知りたいなという興味が尽きません。
巻末に参考文献もたくさん載っているので、今度はそちらも読んでみたい。
真実はいったい何なのか。人の見方によって受け取り方が変わってしまうモノの由来や因果、日常の暮らしの中の文化を探求する民俗学という学問はやっぱり面白いです。
続刊も近々読む予定。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
再読。
以前、新潮文庫で読んだがシリーズ揃えきれず止まっていた所角川で新しく出ていたので。
ただただ個人的な感想だが、民俗学は大人になってから学んだほうが色々見えてくるのかもしれない、と。民俗学とは、まだ確立されきっていない学問分野ということもあり利権や思惑が渦巻いている様子を含め民俗学なのではないかとおもえてきた。
再読時のほうが面白かった。 -
小説新潮1998年5月号鬼封会、9月号凶笑面、1999年3月号不帰屋、10月号双死神、2000年4月号邪宗仏、の5つの連作短編を加筆修正し単行本化。2000年5月新潮社刊。2003年2月新潮文庫化。加筆修正し、岩井圭也さんの解説で、2024年4月角川文庫化。帯の文句「再始動」に惹かれて手に取りました。民俗学と蓮丈さんと内藤さんのコンビが魅力的で楽しい。おそらく時代に合わない表現を中心に変えてあるのだと思うが、必ず刑事事件が起こるところに当時もののミステリを強く感じる。
-
「異端の民俗学者」と呼ばれる蓮丈那智と、その助手・内藤三國が調査先で巻き込まれる事件による短編集。最近苦手な本格ミステリーの色があるが、短編なのでそこまで「本格」でもなく、事件に絡む民俗学にも興味をもって読めた感じ。
辞書によると、民俗学とは、「民間伝承の調査を通して、主として一般庶民の生活・文化の発展の歴史を研究する学問。英国に起こり、日本では柳田国男・折口信夫おりくちしのぶらにより体系づけられた。」となっていた。日本でのキリスト教の起源や信仰、ある町の長者の出身、鉄をめぐる巨人伝説など。
-
民俗学者の蓮丈那智と助手の内藤三國がフィールドワーク先で出会う事件の数々。
最初は、各話の前半に入る民俗学のくだりに苦戦したものの、慣れてくると中々味わい深いです。万人にはお勧めできないけど、刺さる人には刺さる良作です(=面白いよって意味です)。 -
民俗学ミステリ短篇集。
期待して読んだが、民俗学としては面白いが、ミステリとしては期待を超えず。
「鬼封会」
「凶笑面」
「不帰屋」
「双死神」
「邪宗仏」 -
異端の民俗学者・蓮丈那智が民俗学調査に赴いた先で出くわす血腥い事件を、持ち前の洞察力を用いて解決し「真実」を明らかにする
民俗学がテーマの本格ミステリーということだが、どちらかと言えばミステリー要素の方が強かった印象。でも民俗学要素もちゃんと盛り込まれており、何か背景を抱えていてそれに(無意識にでも)縛られている人か絡む事件を扱う上で民俗学の要素はしっくりハマって面白かった
短編集のため編ごとに刺さる刺さらないはあるが、私はそのうちの一編、とんでもなく刺さったやつがあった
長編も読んでみたい -
-
真実がどこにあるかをあらゆる角度で検証して見抜くが、その過程がミステリアスなところが良い。
別の見方があるのかもという話はあるが。 -
2024/5/6 読了
-
ものすごく短編
民俗学という観点からさまざまな出来事を解釈していくのだけど、事件と結びつけるには短編だからなのか違和感
ただ自分が長編に慣れているのかもだけど、読み応えは少ない -
あまり力を入れず、それでも民俗学で補うことで、一味違ったミステリを味わうことはできた。テンプレートっぽさも、ある種のミステリのお決まりなので深くは考えなかった。が、年頃もいい大人になってしまったので、那智の研究者としての違和感は結構ある。知人から借りたものだが、新しい発見となりたまにはこういうのもいいかな。
-
面白かった
-
民族学との組み合わせ、想像が尽きず面白い。
遺跡とか考古学好きなので、学術的な文章も割と読み進められる。
シリーズ化してるから、読破したいな -
「最近少し民俗学に興味があるんです」
そう言葉にしたら、この本を人からお薦めして頂いた。民俗学を浴びたい素人の気持ちを満たしてくれる、面白いお話だった。
ただ、わたしの読解力の問題か、知識の問題か、難しく感じるところが多々あり……読者と同じ目線で立ってくれているはずの三國くんが「そういうことだったのか!」と気付きを得ている場面でもついていけないことが多く、あまりわかっていないまま読み進めている感があった。ちゃんとわかって読めていれば、きっとより面白く感じるはずなのに、と悔しさが残った。 -
知的好奇心をそそられる記述が多くあった。ミステリとしてよりも、民俗学への興味を満たしてくれる。
-
型破りながら鋭い洞察力を持つ才色兼備な民族学者の蓮丈那智が助手の内藤三國と実地調査のために訪れた土地で次々と殺人事件に遭遇する民俗学ミステリーで、五編の短編で語られる伝承の掘り下げや蓮丈那智の民俗学的考察から導かれる真相まで面白い要素が満載だった。是非シリーズを追いかけていきたい。
著者プロフィール
北森鴻の作品
