堕ちる 最恐の書き下ろしアンソロジー (角川ホラー文庫)

  • KADOKAWA (2024年8月23日発売)
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  • 本 ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041140772

作品紹介・あらすじ

あらゆるホラージャンルにおける最高級の恐怖を詰め込んだ、豪華アンソロジーがついに誕生。宮部みゆき×切ない現代ゴーストストーリー、新名智×読者が結末を見つける体験型ファンタジー。芦花公園×河童が与える3つの試練の結末。内藤了×呪われた家、三津田信三の作家怪談、小池真理子の真髄、恐怖が入り混じる幻想譚。全てが本書のために書き下ろされた完全新作! ホラー小説の醍醐味を味わうなら、まずはここから!

感想・レビュー・書評

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  • 新名智さんの小説を初めて読みました
    最初びっくりしましたが、最後ちゃんと怖かった
    いろんな怖さがあってお得感がありました

  • 対極の味わいの一冊。 

    豪華な詰め合わせアンソロジーは早くこの恐怖から逃げ出したい、いや、まだ少しこの時間に絡めとられていたい、そんな対極の味わいがいい。

    宮部さんは安心安定のいざない。
    少年のひと夏の大切な思い出の着地が心地よい余韻を運んでくれた。 

    内藤さんの家ホラー、三津田さんの得体の知れないものは、ゾクっとくる描写が早く出口を求める恐怖に変わる時間。

    そして小池さんは極上のいざない。

    まるで自分がそこにいるかのような感覚をもの哀しさと美の湿度で包み込んでくれた。  

    まだ白昼夢のようなあの時を漂いたい、うっとりの余韻。

  • 刺激的なタイトルと宮部さんの名が連なていたので読む。
    手にしてみると、ホラー文庫であった。
    好んで読むジャンルではないけど、恐る恐る・・・

    怖さはなかったけどホラーは後味悪いな、やっぱり。

  • 有名作家が執筆したホラーアンソロジー。不思議な話、怖くない話もある。
    個人的に好きなのは三津田信三さんと小池真理子さんの話。
    三津田さんの話は想像するだけで怖くゾッとした。似ているかもしれない、って序盤で言われてる「竈の中の顔」を読んでみたいなと思った。
    小池さんのはほんわかする話から一変して困惑したまま終わるのが良かった。

  • 全体的にインパクトが弱く、物足りなさが残った。それなりの面子、そして其々書き下ろしの最新作ということで期待が大き過ぎたかも。〝最恐〟は内藤了さんの「函」。小池真理子さんの「オンリー・ユー」は切ない系で雰囲気があったが、それら以外は…。


  • アンソロジーの短編ホラー

    宮部みゆき
    新名智
    芦花公園
    内藤了
    三津田信三
    小池真理子

    不思議系要素が多目のホラー

  • ホラーアンソロジー。
    最恐とうたってはいるが、トイレに行けなくなるほどではない。
    が、やはり力のある作家の作品なので怖い。
    特に、面白いと思ったのは次の作品。

    「竜狩人に祝福を」
    昨年は辰年ということもあって、Aden+anaisの干支シリーズ、ドラゴン柄ガーゼケットを買った。
    ドラゴンだとか龍だとか、かっこいいよね!
    いいと思うのは小中学生男子だけじゃないんだぞ、ということでタイトルに惹かれた。
    中身は、自分で選んだ数字通りに物語を読み進めるRPGタイプ(結構こういう手間が好き)なのだが、そこに一工夫。
    そのままだと全て読めない、のだ。
    だから飛ばした部分を初めから読むと…‥。
    虚構と現実がないまぜになっていくのが面白い。

    「オンリー・ユー-かけがえのないあなた」もまた幻想的。
    「愛情」を書かせたらピカイチの作者。
    似たような話はブラック・ジャックにもあるが、そもそも日本の昔話に鶴女房というものがある。
    こうした物語というのは普遍性のあるものなのかもしれない。

    「函」は正統派のホラー。
    家にまつわる怪異は怖い。
    寒い日、薄曇りの日に、薄暗い家に一人でいる時に(正確には赤ん坊がいるから二人だ)読むもんじゃない。
    開発されない場所、というのは何かきっとあるんだろう、そんな気がしてきた。

  • 書き下ろしで豪華
    読み応えあり

  • 【収録作品】
    宮部みゆき「あなたを連れてゆく」
    新名智「竜狩人に祝福を」
    芦花公園「月は空洞地球は平面惑星ニビルのアヌンナキ」
    内藤了「函」
    三津田信三「湯の中の顔」
    小池真理子「オンリー・ユー――かけがえのないあなた」

    「あなたを連れてゆく」正統派異能力系。続編希望。
    「オンリー・ユー」切ない。
    「湯の中の顔」まさにホラー。夜中の露天風呂に入るもんじゃない。

    「竜狩人に祝福を」ゲームブック風で、趣味が悪い。
    「月は空洞……」気持ちが悪い。
    「函」こういう主人公だと全く同情する必要がないから、ホラーも安心して読める。

  • 「あなたを連れてゆく/宮部みゆき」
    「竜狩人に祝福を/新名智」
    「月は空洞地球は平面惑星ニビルのアヌンナキ/芦花公園」
    「函/内藤了」
    「湯の中の顔/三津田信三」
    「オンリー・ユー/小池真理子」
    6話収録の書き下ろしアンソロジー。

    お目当ては推しの小池真理子さん。

    6話それぞれにテイストが異なり、多種多様な恐怖を味わえたが、特に印象に残ったのは、宮部さんと小池さん。

    宮部作品は安定のリーダビリティの高さ。
    最恐と言うより、じっとりとした恐ろしさを醸し出しながらも読後感がいい。

    小池作品は流石の一言。
    怪奇小説作家としても秀逸。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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