触身仏 蓮丈那智フィールドファイルII (角川文庫)

  • KADOKAWA (2024年4月25日発売)
3.50
  • (6)
  • (18)
  • (20)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 290
感想 : 12
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784041140796

作品紹介・あらすじ

フィールドワークで災難や殺人事件に遭遇する民俗学者が存在するのか? 蓮杖那智の助手・内藤三國は、毎度の無理難題、考察に翻弄され疲弊する日々。東北地方の山奥に佇む石仏の真の目的。死と破壊の神が変貌を繰り返すに至る理由。海幸彦・山幸彦の伝説と死者の胃の中の曲玉の関係。即身仏がなぜ塞の神として祀られたのかを巡る謎。孤高の民俗学者が奇妙な事件に挑む5篇を収録。連作短篇の名手が放つ本格民俗学ミステリ!

みんなの感想まとめ

民俗学とミステリーが見事に融合した本作は、古代の謎を追い求める民俗学者とその助手が繰り広げる刺激的な物語です。死と破壊の神の転化や、海幸彦・山幸彦の伝説、即身仏の正体に迫る中で、彼らが遭遇する事件は、...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 小説新潮2001年3月号大黒闇、6月号死満瓊、10月号触身仏、2002年2月号御蔭講、8月号秘供養、の6つの連作短編を2002年8月新潮社刊。2005年8月新潮文庫化。加筆修正し、法月綸太郎さんの解説を付けて2024年4月角川文庫化。民俗学ばかりでなく、前巻と同様に警察が登場する事件が絡むところが、少し残念。民俗学ネタだけのチョイスもあっただろうに…。ラストで登場する新しい助手の佐江由美子はレギュラーになるのだろうか。これが気になる。

  • 表題の触身仏より、御蔭講が面白かった。
    わらしべ長者を民俗学的な角度から見たら、途中で脱落していく人も描かれている、そのことがまず驚き。きっともっと掘り下げたら味噌とか刀鍛冶とかにも何かしら良い意味があるんだろうな。そして日本の昔話は基本は民俗学とつながっていることに改めて考えさせられることも多い。

  • 蓮丈先生が骨折したり襲われたり容疑者扱いされたり、何なら三國くんも容疑者扱いされたり(でもご褒美チューはあった)と主役コンビがピンチに陥る話がそれなりにあってびっくりした2巻。
    1巻では今後サブキャラになるのかなと思っていたキャラから被害者となってさっさと退場していた印象だったが、2巻は新しく助手が増えたり(そして退場しない)狐目さんの出番も増えたりと、こちらの予想をいい意味で裏切ってきて面白かった。

    民俗学の話としても、即身仏と道祖神の話や敢えて風化するよう作られた五百羅漢の話など、印象的な話が多かった。
    ぞわっと怖さを覚えたのは、新興宗教の話。
    他の話に比べて身近に起きそうという怖さが。
    それに後味が微妙に悪く、あるキャラを救えなかった点にやるせなさを感じた。
    事件としては前述の即身仏の話が好きかなあと。
    この話は珍しく殺人未遂で済んでるが、民俗学の話が二段構えだったのと、トリックがいい意味で結構大胆だったので。

    あと、三國くんの有能さが見える話があったのもよかった。
    普段は頼りない感じなんですけど、例の暗号メッセージに対して適切に動けていた点と最後の話の根回しの良さに痺れました。
    その前にボコボコにされてたんですけどね、彼……胃痛に負けず頑張ってくれい。

  • Xで見て、2冊まとめて買ったうちの2冊目。民俗学とミステリーを同時にしかも短編で楽しめちゃう贅沢。民俗学とサスペンスが見事に融合してると思います。話が進めば進むほど、登場人物の魅力が増してると思う。ミクニ、という呼びかけの様式美もいい。狐目の担当者があらゆる面でツボにはまってしまい…… 北森先生は彼を最初からああするつもりだったのか、気になりました。

    ちなみに、まとまりないけど、勢い?のある感想をかくときは、書いてる側はそれなりに興奮状態にあり、つまり、面白いですよ、ということをいいたいです。

  • 民俗学×ミステリ。連丈那智シリーズ第二弾。
    那智とミクニの指定コンビに新たなる仲間が二人。
    まさかの狐目の職員と那智の関係など。
    今回フィールドワーク少なかったのが残念。
    あと、触身仏での事件。どうやって?という疑問。

  •  死と破壊の神の転化、海幸彦・山幸彦の伝説、正体不明の即身仏といった古代の謎を考察すると同時に遭遇した事件を解決する蓮丈那智シリーズ二作目で、民俗学に対する仮説の興味深さと頭脳明晰な蓮丈那智の鮮やかな解決編が一作目と変わらず面白かった。

  • 名探偵と助手、民俗学、学説に対する考察、各話が微妙につながりながら、独立して読める楽しみ、ミステリーとしても成立する構成、キャラクターだけでなく次なる展開を期待。

  • 民俗学者の蓮丈那智と助手の内藤三國が出会う事件。
    民俗学のくだりは、平易ではないけど超難解という程もなく、見事にミステリに昇華している。古来の因習と現代の人間模様が小気味良く描かれ、短編としてサクッと収まるのがよい。

  • 蓮丈那智シリーズ第2弾。
    パターンが定まってきて分かりやすくなっているし、前作よりも面白くなっている。
    狐目の男がいいポジションにいるのがなんとも。

    「秘供養」★★★
    人さらい。
    「大黒闇」★★★★
    大黒天と新興宗教。
    「死満瓊」★★★
    八尺瓊勾玉。
    「触身仏」★★★★
    即身仏。
    「御蔭講」★★★
    わらしべ長者。

  • 蓮丈那智フィールドファイルの2冊目
    民俗学という難しいテーマを題材にしつつも、1篇が短いのでとっても読みやすいです。
    わらしべ長者の考察に関しては、なるほど!と妙に納得してしまった本作。ミステリ小説というよりは民俗学の面白い考察という観点からも楽しめるので、好きなシリーズものです。

  • いいねえいいねえ!
    もっと早く読ませてくれよ〜。

  • 2024/5/10 読了

全12件中 1 - 12件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

1961年山口県生まれ。駒澤大学文学部歴史学科卒業。’95 年『狂乱廿四孝』で第6回鮎川 哲也賞を受賞しデビュー。’99 年『花の下にて春死なむ』(本書)で第 52 回日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門を受賞した。他の著書に、本書と『花の下にて春死なむ』『桜宵』『螢坂』の〈香菜里屋〉シリーズ、骨董を舞台にした〈旗師・冬狐堂〉シリーズ 、民俗学をテーマとした〈蓮丈那智フィールドファイル〉シリーズなど多数。2010 年 1月逝去。

「2021年 『香菜里屋を知っていますか 香菜里屋シリーズ4〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

北森鴻の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×