ゴッホの手紙 (角川文庫)

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  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041141069

感想・レビュー・書評

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  • 評論ですが、弟テオ宛の膨大な手紙からの引用が本文の大半を占めます。
    ゴッホが何を思い絵を描いたのか。
    狂気の合間に送られた手紙に書かれた、冷静な自己分析に驚かされる一方で、晩年のゴッホの絵から伝わってくるそっくりそのままの、恐ろしい不安と危機迫る情熱を読みとることができます。
    彼は手紙の中で「成功や自信の有無は慰安にすぎない」と語ります。
    私は趣味で絵を描くのですが、下手だ、ということを言い訳にしがちです。
    でも上手いとか下手だとかいうのは、良い絵、とは全く異なる方向性の話でしょう。
    ゴッホは技巧的に優れた画家ではありませんし、生前に一枚の絵も売れなかったというのは有名な話です。
    世間に認められずとも、自分の画力の不足と向き合いながら描き続ける。
    その覚悟と真摯な姿勢に心打たれ、また絵を描きたくなります。

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