バーニング・ダンサー

  • KADOKAWA (2024年7月26日発売)
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  • 本 ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041141779

作品紹介・あらすじ

【テレビ、新聞、週刊誌掲載で話題沸騰!】
大衆を煽動する殺人犯vs. “猟犬”と呼ばれる元捜査一課刑事

「あの、私も妹も、交通総務課から来ました」。そう聞いて、永嶺スバルは絶句した。犯人を挙げるため違法捜査も厭わなかった捜査一課での職務を失い、異動した先での初日。やって来たのは、仲良し姉妹、田舎の駐在所から来た好々爺、机の下に隠れて怯える女性、民間人を誤認逮捕しかけても悪びれない金髪男だった。着任早々、異様な事件の報告が入る。全身の血液が沸騰した死体と、炭化するほど燃やされた死体。相棒を失った心の傷が癒えぬ永嶺は、この「警視庁公安部公安第五課 コトダマ犯罪調査課」のメンバーと捜査を開始する。彼らの共通点はただ一つ。ある能力を保持していることだった――。

「すべての始まり」から、犯人の嘘は仕込まれている。
6作品連続「このミステリーがすごい!」ランクイン &「本格ミステリ大賞(評論部門)」受賞作家最新作。阿津川マジックが炸裂する、最高峰の謎解き×警察ミステリ!!

感想・レビュー・書評

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  • 私の推し「辰海」の新刊です♪
    7/26(金)、仕事を終えいつもの有隣堂へ。
    目的は勿論「バーニング・ダンサー」です。

    読み始めたのは当然購入日である7/26、日付が変わり読了は7/30となってしまいました(т · т)

    確かに評価は厳しく☆3つ...
    だからこんなに時間がかかった訳ではありません。
    購入翌日の7/27に急遽用事ができ、早朝より出かけないと行けなくなってしまいました。
    なので、徹夜覚悟の一気読みとはならず...

    酷暑の中、丸1日屋外で過ごしたσ(・ω・`)
    翌日は疲れも抜けぬまま家事と図書館におわれ、昨夜は仕事の疲れから読了までいけず...

    辰海~~~すまぬm(_ _)m

    実を言えば、辰海の本は何冊か積読に^^;
    しかも、本書を読みながらも別の辰海作品も読んでいるという無茶苦茶な状態です(笑)

    辰海の新刊、しかも長編ですよ!!
    そりゃ期待値アゲアゲですよね♪
    (´∀`∩)↑age↑age ↑

    でもなぁ…
    確かに辰海作品なんだけど...
    いつものように
    三('ω')三( ε: )三(.ω.)三( :3 )三('ω')三( ε: )三(.ω.)三( :3 )三ゴロゴロ
    転がされまくることを期待していたんですが...

    ちょっとおとなしかった(´・_・`)カナ-

    未熟な私でもなんとなーく、よめちゃった^^;

    でも、心配するな~
    辰海作品は今後も追いかけるよ~ン♬*°

    辰海の筆致は相変わらず巧みで、物語の展開やキャラクターの描写が非常に緻密であり、読んでいて飽きることがありませんでした。

    まず、主人公の永嶺スバルのキャラクターが非常に魅力的です。
    彼はかつて「猟犬」と呼ばれたほどの優秀な刑事でありながら、ある事件をきっかけに捜査一課を離れることになります。
    その背景には、彼の強引な捜査手法や、過去のトラウマが影響していることが描かれており、彼の人間味あふれる一面が垣間見えます。
    新たに配属された「警視庁公安部第五課 コトダマ犯罪調査課」での彼の奮闘ぶりは、読者に共感を呼び起こします。

    また、スバルの新しいチームメンバーも非常に個性的で魅力的です。
    彼らはそれぞれ特別な能力を持っており、その能力を駆使して事件を解決していく様子が描かれています。
    特に、仲良し姉妹や田舎の駐在所から来た好々爺、机の下に隠れて怯える女性、そして民間人を誤認逮捕しかけても悪びれない金髪男など、個性豊かなキャラクターたちが物語に深みを与えています。

    物語の中心となる事件は、全身の血液が沸騰した死体と、炭化するほど燃やされた死体が発見されるという異様なものであり、その背後には特別な能力を持つ殺人犯「ホムラ」の存在が浮かび上がります。
    ホムラはその能力を使って人々を操り、恐怖と混乱を巻き起こします。
    スバルと彼のチームは、ホムラの正体を突き止め、彼を捕まえるために奔走します。この対決の過程は非常にスリリングで、読者を引き込む力があります。

    特に印象的だったのは、スバルが過去のトラウマと向き合いながらも、新しいチームと共に事件を解決していく姿です。
    彼の成長と変化が描かれており、読者にとって感動的な要素となっています。
    また、ホムラとの対決シーンは緊張感があり、最後まで目が離せませんでした。

    でも、肝心な部分はやはり( ・×・)オクチチャック

    辰海の描く世界観は非常に独特で、警察ミステリーと特殊能力を融合させた設定が新鮮でした。
    物語の展開も予想外の連続であり、読者を飽きさせることなく最後まで楽しませてくれます。
    特に、謎解きの要素が巧妙に組み込まれており、推理を楽しむことができました。

    『バーニング・ダンサー』は非常に完成度の高いミステリー小説であり、読者に強い印象を残す作品です。
    スバルと彼のチームがどのようにしてホムラを追い詰めるのか、その過程を楽しむことができるでしょう。

    <あらすじ>
    物語の主人公は、かつて「猟犬」と呼ばれた元捜査一課の刑事、永嶺スバルです。彼は違法捜査も厭わない強引な捜査手法で知られていましたが、ある事件をきっかけに捜査一課を離れることになります。新たに配属されたのは、「警視庁公安部第五課 コトダマ犯罪調査課」という、特殊な能力を持つメンバーが集まる部署でした。

    スバルの新しいチームには、仲良し姉妹、田舎の駐在所から来た好々爺、机の下に隠れて怯える女性、そして民間人を誤認逮捕しかけても悪びれない金髪男など、個性豊かなメンバーが揃っています。彼らはそれぞれ、特別な能力を持っており、その能力を駆使して事件を解決していきます。

    物語の中心となる事件は、全身の血液が沸騰した死体と、炭化するほど燃やされた死体が発見されるという異様なものです。スバルは、かつての相棒を失った心の傷を抱えながらも、新しいチームと共にこの事件の捜査に挑みます。

    事件の背後には、特別な能力で大衆を煽動する殺人犯「ホムラ」の存在が浮かび上がります。ホムラは、その能力を使って人々を操り、恐怖と混乱を巻き起こします。スバルと彼のチームは、ホムラの正体を突き止め、彼を捕まえるために奔走します。

    物語は、スバルとホムラの対決を軸に進行し、読者を引き込む緊張感とサスペンスに満ちています。阿津川辰海の巧みな筆致で描かれる謎解きと、予想外の展開が続くストーリーは、最後まで目が離せません。

    『バーニング・ダンサー』は、警察ミステリーと特殊能力を融合させた独特の世界観が魅力の一冊です。スバルと彼のチームがどのようにしてホムラを追い詰めるのか、その過程を楽しむことができるでしょう。

    本の概要
    来た。怒濤のドンデン返し。最高峰の謎解き×警察ミステリ!!

    特別な能力で大衆を煽動する殺人犯・ホムラvs. “猟犬”の異名をもつ元捜査一課刑事
    「あの、私も妹も、交通課から来ました」。その一言を聞いて、永嶺スバルは絶句した。違法捜査も厭わない“猟犬”と呼ばれた捜査一課での職務を失い、新しい課に配属された初日。やってきたのは、仲良し姉妹、田舎の駐在所から来た好々爺、机の下に隠れて怯える女性、民間人を誤認逮捕しかけても悪びれない金髪男だった。着任早々、チームに異様な死体の事件の報告が入る。全身の血液が沸騰した死体と、炭化するほど燃やされた死体。ただ一人の理解者であった相棒を失い、心の傷が癒えぬスバルは、捜査経験がほぼない「警視庁公安部第五課 コトダマ犯罪調査課」のメンバーで捜査を開始する。メンバーの共通点はただ一つ。ある能力を保持していることだった――。「すべての始まり」から、犯人の嘘は仕込まれている。6作品連続「このミステリーがすごい!」ランクイン &「本格ミステリ大賞(評論部門)」受賞作家最新作。阿津川マジックが炸裂する、最高峰の謎解き×警察ミステリ!!

    著者について

    ●阿津川 辰海:東京大学卒。 2017年、新人発掘プロジェクト「KAPPA‐TWO」により『名探偵は嘘をつかない』(光文社)でデビュー。 『星詠師の記憶』(光文社)、『紅蓮館の殺人』(講談社タイガ)、『透明人間は密室に潜む』(光文社)を刊行し、それぞれがミステリランキングの上位を席巻。

    • かなさん
      おはようございます。
      新作ですね♪私も読みたいと思っていましたが、
      ちょっと“おとなしめ”なんですかねぇ~?

      でも、ヒボさん、まだ...
      おはようございます。
      新作ですね♪私も読みたいと思っていましたが、
      ちょっと“おとなしめ”なんですかねぇ~?

      でも、ヒボさん、まだ「紅蓮館」も「蒼海館」も未読ですもんね?
      あ、もしかして今読んでたりしますか??
      そちらも楽しんでくださいね!
      今日も暑くなりそうですが、気をつけてお過ごしください。
      2024/07/30
    • ヒボさん
      かなさん、おはようございます♪
      「紅蓮館」は読了済みです(笑)
      ちなみに、「蒼海館」を今読んでます。
      他にも辰海の積読あるんですよね~

      嬉...
      かなさん、おはようございます♪
      「紅蓮館」は読了済みです(笑)
      ちなみに、「蒼海館」を今読んでます。
      他にも辰海の積読あるんですよね~

      嬉しい悲鳴です(→‎ࠏ←)キャー!!

      酷暑続き、ご自愛くださいね。
      2024/07/30
    • かなさん
      ヒボさん、あ…そうでした!!
      「紅蓮館」は読了済みでしたね(^-^;
      で、今は「蒼海館」ですね!!
      「蒼海館」のヒボさんのレビュー、楽...
      ヒボさん、あ…そうでした!!
      「紅蓮館」は読了済みでしたね(^-^;
      で、今は「蒼海館」ですね!!
      「蒼海館」のヒボさんのレビュー、楽しみにしてますね♪
      2024/07/30
  • 超自然的な現象コトダマがある世界での犯罪&捜査網!警察小説としても高品質な一冊 #バーニング・ダンサー

    ■あらすじ
    コトダマという超自然的な特殊能力が存在する世界。コトダマを使った犯罪者に対抗するため、警視庁でもコトダマ能力者を集めた部署、コトダマ犯罪調査課が立ち上がった。

    ある日、工場で二人の死体が見つかる。どうやら「燃える」というコトダマを用いた殺人事件で、コトダマ犯罪調査課の面々は、捜査を開始するのだった。

    ■きっと読みたくなるレビュー
    本格の名手が特殊設定×警察小説になると、こうなるのかって感じ、力作ですね。そのままテレビドラマで見てみたいなぁ、いまの技術であれば特殊効果もかなりリアルに表現できると思うんすよ。

    まず本作で推したいのは、特殊設定が緻密なところ。魔法のような超自然的な効果が多種多様に設けられていて、なるほどこれは興味深い。燃える、入れ替える、固くなる、吹く、聞くなどなど、どんな効果なんだってワクワクがとまらないすね。まるでゲームみたい。

    「寝る」とか、どんな効果なんでしょうか… 私、常にねむいんですけど… コトダマ使いかしら。今回登場しなかった特殊効果もいっぱいあるので、ぜひ続編で読んでみたいですね。

    また次々変わる物語の構成がいいんすよ。どこかジェフリーディーバーのような、米国エンタメミステリーを思わせるストーリーなんすよね。捜査状況を盤面に書いて進捗を整理したり、サスペンスフルな展開もある。特に対決シーンは手に汗握りました。

    キャラクターでイチ推しなのは坂東刑事。コトダマよりも、いぶし銀の刑事ならでは対人スキルに舌を巻きますね。警察小説って、こういうおっさんのカッコ良さがでるとより深みがでるんすよ。

    そして事件の真相ですよ。やっぱり阿津川辰海先生です、やってくれましたね。コトダマという特殊効果で、どうやってミステリーとしての深みをだしていくのか。どうロジックを組み立てて読ませていくかに期待満々でした。練りに練った謎解き、たっぷりと楽しませていただきました。

    本作すごく面白い設定なので、色々詰め込んだり、まとめようとしなくてもよかったかなーと若干思います。もっともっと長いお話でも読み応えあると思うし、シリーズものを見越した作りにしても楽しめ作品になるとか思ったり。でもさすがの一冊でした、続編や映像化を期待してます!

    ■ぜっさん推しポイント
    本作特殊設定のコトダマが注目されがちですが、警察小説としても高品質なんです。特殊効果と警察としてのプロ意識が交わるところが読みどころで、正義感も力強い。

    またチームワークの良さもいいんですね、続編を書いてくださるなら、メンバーの交流が深まるところが読んでみたいです。

  •  この作品を語る上で外せないのがコトダマ…コトダマとは、全世界で100人がその能力を有す特殊能力のこと。主人公である永峰スバルは「入れ替える」のコトダマ遣い、事件捜査にコトダマを活かすことで実績をあげていたがそのことで相棒を亡くした過去がある。発端はコトダマ遣いの犯行と思われる全身の血液が沸騰した遺体と、炭化するまで燃やされた電力会社職員の遺体が発見されたことから、SWORD(ソード)は結成された。メンバーは上記6人のコトダマ遣いと、委託員の7人構成。それぞれのコトダマを駆使しつつ、事件の真相に迫るストーリー。

     なんか、一時期息子とハマって観ていた「僕のヒーローアカデミア」のような…そんな設定なのね…!!まぁ、それはそれで面白かったです。そうそう、望月知花の「聞く」のコトダマは面白かったなぁ~そんな特殊能力を持てたら、私なら色んなモノとおしゃべりしてみたいです。エンディングはすっきりしないし、ザワザワするものでした。もしかして続編も阿津川辰海さんの頭の中にはあるのかな?って思えました。ちょっと理解できないところもあったりもして、それは私の読解力が劣っているせいなんでしょうね…。

    • ヒボさん
      ちなみに「地雷グリコ」だと同じロジックで計算すれば来年の夏休みには読めそうですよ。

      。。。……( ˘•̥-•̥˘)うぅ

      ツタバで読んで正...
      ちなみに「地雷グリコ」だと同じロジックで計算すれば来年の夏休みには読めそうですよ。

      。。。……( ˘•̥-•̥˘)うぅ

      ツタバで読んで正解でした(笑)
      2024/08/31
    • かなさん
      ヒボさん、お疲れ様です!
      ですよねぇ…平積みされていても
      54冊は並んでないですよね、どんな大型書店でも^^;
      でも並べてみたいですね...
      ヒボさん、お疲れ様です!
      ですよねぇ…平積みされていても
      54冊は並んでないですよね、どんな大型書店でも^^;
      でも並べてみたいですねぇ…圧巻の情景、マチガイなしです!!
      2024/08/31
    • かなさん
      ヒボさんには、ツタバがありますもんねぇ〜!
      ホント、羨ましいっ!!
      いいな、やっぱ、ツタバで読書してみた〜い♡
      ヒボさんには、ツタバがありますもんねぇ〜!
      ホント、羨ましいっ!!
      いいな、やっぱ、ツタバで読書してみた〜い♡
      2024/08/31
  • 作者ご本人が、ドラマ「SPEC」のような小説を書きたい、とおっしゃっていた通り、特殊能力のSFミステリで、読みやすく面白かったです。
    この世界観に入り込めるか、というところで、好き嫌い分かれそうですが、
    私はもともと「SPEC」も大好きだったので、阿津川版SPECとなる本作も大満足でした。
    あのラストから次回どうなるんだろう。続編も是非読みたいです。

  • 新聞でいちおしミステリーとして紹介されていて、面白そうだったので読了。

    大好きなドラマ『SPEC』のような世界観。
    2年前から全世界に突如、100人の能力者(コトダマ遣い)が現れ、彼らによる犯罪が起こり始めていた。それらに対抗するために立ち上げられた『警視庁公安部公安第五課 コトダマ犯罪捜査課』(通称『SWORD』)との能力者同士の白熱のバトルが魅力の警察ミステリ。

    100のコトダマが、かなり早い段階で全て開示されるが、細かい能力などは分からないので、どんな能力なのかと想像するのが楽しい。自分ならこのコトダマがいいなとか。あと、犯人が使ったと思われるコトダマが何か、起こった現象から推理をするのが面白い。

    そしてラストのどんでん返しには、見事にひっくり返された…。まあ、いつものことだけど。笑

    続編、映画化なんかもありそうだな〜

  • コトダマ遣いが集められ、警視庁公安部公安第5課
    コトダマ犯罪調査課でコトダマ遣い犯罪者だけを相手に捜査するという…なんとも摩訶不思議な部署である。
    課長である三笠葵にスカウトされたメンバーは、永嶺スバルと年配の坂東だけが元捜査一課刑事で、他は全く捜査の経験のない者ばかりである。
    着任早々、異様な事件に立ち向かうメンバーたちは事件解決に動き出す。

    個性豊かな面々と上手く捜査が進んでいくのか、不安な気持ちと興味も感じたが、コトダマ同士の闘い…といった動きが馴染むことがないまま進んでいく。
    捜査することよりも派手な動きに圧倒されるといっても過言ではない。
    だが、ラストにおお〜っとなるドンデン返しには唸る。



  • SFと刑事物が混ざっており、スリリングな展開と謎解きにロジックを求める感じは阿津川先生っぽいなぁと思いました。

    以下あらすじです。「Amazonの本紹介より引用」
    特別な能力で大衆を煽動する殺人犯・ホムラvs. “猟犬”の異名をもつ元捜査一課刑事
    「あの、私も妹も、交通課から来ました」。その一言を聞いて、永嶺スバルは絶句した。違法捜査も厭わない“猟犬”と呼ばれた捜査一課での職務を失い、新しい課に配属された初日。やってきたのは、仲良し姉妹、田舎の駐在所から来た好々爺、机の下に隠れて怯える女性、民間人を誤認逮捕しかけても悪びれない金髪男だった。着任早々、チームに異様な死体の事件の報告が入る。全身の血液が沸騰した死体と、炭化するほど燃やされた死体。ただ一人の理解者であった相棒を失い、心の傷が癒えぬスバルは、捜査経験がほぼない「警視庁公安部第五課 コトダマ犯罪調査課」のメンバーで捜査を開始する。メンバーの共通点はただ一つ。ある能力を保持していることだった――。

    ミスリードがすぎるなっていう部分があって何となくオチが読めてしまった感じがありました。特殊能力バトルという設定は割とドラマでもみられた設定ではあるのですが、能力の応用のさせ方は本作ならではだなと思いました。途中で分かっていることをまとめてくれる描写がたびたび出てくるので、それは親切な設計であると感じました。


  • 「全世界に突如、百人の能力者が現れるようになった。二年前、某国に謎の隕石が落下してからのことです。能力者たちは、百の言葉・・・・・・つまり、コトダマの力を持ち、言葉に応じた能力を発揮することが出来る。そういう能力者たちを、『コトダマ遣い」と呼ぶ」

    コトダマ遣いの刑事 永嶺は、相棒を死なせメンタルを崩し捜査一課の職務を休職していた。復帰早々 異動を命じられる永嶺。

    異動先は新しいチーム
    《警視庁公安部公安第五課 コトダマ犯罪調査課》

    通称【SWORD】
    コトダマ遣いの犯罪を 最優先で捜査する権限を有する。

    永嶺の他に集められた6名。
    元交通課の仲良し双子。田舎の駐在所勤務の好々爺。喧嘩っ早い大学中退金髪男子。怖がり現役女子大生。
    ほぼ捜査素人集団に不安しかない永嶺。だが、集められた全員の共通点は「コトダマ遣い」で-。


    SWORD 最初の事件は 工場から見つかった炭化するほど焼かれた焼死体と 一酸化中毒で亡くなったと思われる二人の死体。
    目撃者の証言から、『燃やす』のコトダマ遣いの犯行の可能性が高いと思われた。

    ✎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
    ネットの何かで読んだのですが 著者さんはこの作品を書くにあたって『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』を意識されたそうです。なるほどぉ。SPEC大好きですよ。

    しかしながら なんかハマらずでした。
    なんかみんなもうちょっと能力発揮出来なかったかな〜とか、犯人も その後のどんでん返しも読めちゃうところでしょうか。

    読み方が違うのかな?犯人が誰?とかじゃなくて もっとダークな部分を楽しむ本だったのか?

    ラストは永嶺のブラックなところが見えたり、黒幕との決着が着かなかったりで もしや続篇あるのかな?って感じでした。

    100個あるコトダマから 犯人がどのコトダマ遣いなのか推理するのは楽しかったです。コトダマ表とめちゃくちゃにらめっこして考えちゃいました。な、なのに!ラスボスのコトダマ…ずるいわ。

    あとは自分だったら何のコトダマ遣いになりたいか。

    『知る』のコトダマ遣いになると、森羅万象この世の理、全てを知ることになって能がオーバーヒートして48時間後に死ぬらしいので それはパスで。

    『祟る』が遣えたら「末代まで祟ってやる!」ってセリフが本当の意味で遣えるな。

    『高まる』もよくわかんないけどなんかいいなぁ笑
    高まりたい。

    『透ける』は全男子の夢だろうか。

    しかし、『撫でる』とか何時どんな時に使えばいいの?笑
    みんなのこと撫で撫でしてあげようかな
    ( *ˊᵕˋ)ノˊᵕˋ*) ナデナデ

    • ゆーき本さん
      土瓶さんの当てた5億円を私は『奪う』のコトダマで… へ(゜∀゜へ)ヘッヘッヘッ
      土瓶さんの当てた5億円を私は『奪う』のコトダマで… へ(゜∀゜へ)ヘッヘッヘッ
      2024/09/22
    • shintak5555さん
      SPEC大好きだった!
      餃子が美味そすぎて!
      禿げると生えるはセットにして欲しい!
      SPEC大好きだった!
      餃子が美味そすぎて!
      禿げると生えるはセットにして欲しい!
      2024/09/22
    • ゆーき本さん
      戸田恵梨香可愛すぎ♡♡
      コトダマは一人につき1個しか持てないの(´^`)
      禿げると生えるはコンビで動いてもらわないとね!
      戸田恵梨香可愛すぎ♡♡
      コトダマは一人につき1個しか持てないの(´^`)
      禿げると生えるはコンビで動いてもらわないとね!
      2024/09/25
  • 飛来した隕石の影響で100人の能力者、「コトダマ遣い」が生まれた世界。
    “猟犬”の異名をもつ元捜査一課刑事の永嶺スバルは、警視庁内に組織されたコトダマ犯罪調査課「SWORD」に異動。『入れ替える』のコトダマ遣いでもある永嶺は、同僚となった「コトダマ遣い」と共に、「コトダマ」による凶悪な殺人事件を追うことになるが…

    対戦相手の「コトダマ」が発動する“限定条件”を予想して相手の裏をかいたり、バディと連携したり、「コトダマ遣い」同士の戦闘シーンが実に面白い。特に『聞く』の「コトダマ」が、遣い手のキャラクターと共に良い味出している。ジェフリー•ティーヴァーのリンカーン•ライムシリーズを意識して書かれたそうだが、私は「スタンド使い」同士が闘う少年漫画の名作「ジョジョの奇妙な冒険」を思い出した。個性的な「SWORD」の面々キャラクターの描きっぷりといい、想像が若干難しい戦闘シーンといい、小説で読むよりは漫画や映画で視覚的に観る方が楽しめそうな内容だ。
    また、単なるSFミステリ×警察小説に終始しない、本格ミステリ畑の作者ならではのどんでん返しも炸裂するが、ひっくり返し過ぎて若干モヤモヤするラストだった。捜査結果で判明したことを節目節目で整理してくれてたのは読者目線でわかりやすかったのに、最後の最後は説明不足で置いてけぼりをくらう読者は少なくないだろう。作者いわく「読者が解けるように書いた」そうだが…

    このミステリーがすごい! 8位
    本格ミステリ・ベスト10 15位
    ミステリが読みたい! 12位

  • 特殊能力×ミステリー×警察
    この組み合わせは面白さは保証されたも同然!

    ミステリー的な展開やどんでん返しがあり最後まで楽しめました!

    シリーズ化希望!

    ドラマ化【SPEC】や【全領域異常解決室】が好きな方にはピッタリな作品です!

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著者プロフィール

1994年東京都生まれ。東京大学卒。2017年、新人発掘プロジェクト「カッパ・ツー」により『名探偵は嘘をつかない』(光文社)でデビュー。以後、『星詠師の記憶』(光文社)、『紅蓮館の殺人』(講談社タイガ)、『透明人間は密室に潜む』(光文社)を刊行し、それぞれがミステリランキングの上位を席巻。’20年代の若手最注目ミステリ作家。

「2022年 『あなたへの挑戦状』 で使われていた紹介文から引用しています。」

阿津川辰海の作品

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