行き遅れ令嬢が領地経営に奔走していたら立て直し公に愛されました (1) (角川ビーンズ文庫)

  • KADOKAWA (2023年9月29日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784041141908

作品紹介・あらすじ

男爵令嬢フィーナは亡き父に代わって領地経営に奮闘していた。
「立て直し公」こと公爵レオナールの施策を参考にし、国を回る彼をこっそり師と仰いでいた。
その彼がついに男爵領を訪れることに!
彼の手腕や人柄に触れ、憧れは恋へと変化していき……。
しかしフィーナは婿を迎えねばならない身。
だから経営の勉強に努めていたのにレオナールはそんな彼女を見て嬉しそうで!?
結ばれないはずの距離を大逆転するピュアラブ!

感想・レビュー・書評

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  • あれこれ隠そうとしてるわりにダダ漏れで、でも一生懸命な所が伝わってくるのでフィーナが可愛い。仕事が出来て頑張り屋なカップルなので応援したくなる。

  • めちゃくちゃ面白かった!
    お仕事系ラブストーリー。ラブコメかな?
    地の文も会話も軽快なのでサクサク読めます。
    ヒロインと使用人とのやり取りが楽しい。
    ヒロインと母とのわだかまり部分が誤解もあって切なく、ヒーローの存在によって救われる形に。
    後半、朝日も、馬車での一件も、恋心を自覚してからのぐっと距離の縮まる感じが胸きゅんでした。
    本当に面白い。働くヒロインが生き生きとしててすごく魅力的だった。

  • フィーナが努力家でいい子!
    斜め方向に暴走することもあるけれど、亡き父の残した領地のために一生懸命。
    自身も父を失った馬車転落事故に巻き込まれており、トラウマも持っているのだが、それを感じさせない真っ直ぐな子。
    そりゃ、これまで女性に狙われすぎてうんざりしていた立て直し公ことレオナールも惹かれるだろうよという。
    何しろ立て直し公を師匠として、憧れの存在として、彼が行ってきたことを独学ながら勉強し後を追ってきた弟子みたいな子。
    自分の行いや頑張りをきちんと見抜いた上で、自身にどう活かせるか考えてきて行動してきた子だ。
    ヴィクトルすら、そんな彼女の想いに涙していたのだから、たまらんだろう。
    その割に、二人の自覚と行動は非常に非常に遅くてのんびりだったけれども。
    これは意外だった。
    フィーナはさておき、レオナールさん、自覚遅すぎやしませんかね。

    閑話休題。

    そんな真面目で頑張り屋な二人の恋模様も見所だが、領地経営に関して結構真摯に描かれていた印象のこの話。
    二人の恋が回り道したのは、この領地の状態が敗戦後で危機的状況だったという、安易に色恋に走れない状態だったことも大きいと思う。
    治水に金になる産業の発見や復興、でもどちらにしろ先立つものはいる訳で、それをどうしていくか。
    レオナールたちがいくら有能といえども、毎日走り回っているような状況で、恋に鵜うつを抜かしていられない。
    そんな状況も描写を蔑ろにせず、きっちり書いてくださっていたので、とても読み応えのある話だったと思う。

    またフィーナは領地経営以外にも先述のトラウマや、母親とのちょっとややこしい現状など別件の問題も抱えていた。
    そこもレオナールはそっと寄り添って「立て直し」ていく。
    だから、何でこれで自覚が遅かったのか、本当に不思議だ。
    ただ自覚してからは流石有能、行動は早かった。
    根回しが凄い。
    フィーナの頑張りを無碍にしない、それでいて二人が一緒にいられる環境を、それすら彼は用意していくのだから。

    ツッコミまで全部書いてあるちょっと説明的な独自な文章が気になりつつも、領地経営の話も、二人ののんびりな恋模様も両方味わえる物語。
    レオナールがことフィーナとのことに関してはデリカシーのないことをやらかしているのもギャップがあって面白い。
    乙女の秘密を持って行ったり、寝顔を拝見したり、勝手に勘違いしたり。
    そして、ばれてパニックになったフィーナに「嫌い」とか言われて勝手にショックを受けるというね。
    うかつさんである。
    そんな二人を温かい目で見守った甲斐のあるエンディングですので、読み終わった際は是非「おめでとう」の拍手を一つ。
    ハッピーエンド間違いなしの素敵な物語でした。

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