新訳 サロメ (角川文庫)

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  • KADOKAWA (2024年5月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (144ページ) / ISBN・EAN: 9784041141960

作品紹介・あらすじ

「歪(いびつ)に見え実は巧みなフランス語でヴェールを纏(まと)ったサロメの姿を、初めて日本語で見た。クイアに美しく、リリカルな声に身震いがした」ロバート キャンベル(国文学者)

日本初演から110年。
「本当のサロメ」とは?

最新研究に基づく画期的新訳×新解釈で、物語の真の意味が明らかに!

日本初演から110年。私達は「本当のサロメ」に初めて出会う。
――月夜の晩。エロド王に請(こ)われ、妖艶な踊りを披露したサロメ。王に求めた褒美は美しき預言者ヨカナーンの首だった。少女の激情を描き、男性同性愛の記号(モチーフ)を潜めることで、当時の西欧社会の抑圧を挑戦的に描いた本作は、実はワイルドの抵抗(レジスタンス)!? 仏語原文を忠実に読み解き、見過ごされてきた男達の意外な葛藤を示し、真のドラマ性を見事に新訳! ビアズリー画18点掲載。

【日本初演から110年。新訳で物語の真の意味が明らかに!】

ポイント1 今まで見過ごされてきた男たちの意外な葛藤を訳出
人との距離感を表す、仏語の二種類の語法――ヴーヴォワイエとチュトワイエ。それを原文通りに丁寧に訳しわけることで、ヨカナーンらの意外な葛藤を表現!

ポイント2 サロメに隠された男性同性愛の記号(モチーフ)
劇中に登場する「緑のお花」は、実は男性同性愛の記号。そのためラストの悲劇的展開には、キリスト教による弾圧への抵抗(レジスタンス)の思いが込められている。後に男性同性愛で裁かれ、客死するワイルド自身の悲劇をも予言した。

ビアズリーの名画を18点掲載!


目次
サロメ 一幕劇
訳者あとがき

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

テーマは、サロメの激情とその背後に潜む男性同性愛の記号を描いた物語です。新訳によって、これまで見過ごされてきた男たちの葛藤や、オスカー・ワイルドが込めた深い意味が明らかになっています。挿絵を手がけたビ...

感想・レビュー・書評

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  • ピアズリー展が良かったら、そのままのテンションでこちらを購入。

    でも新訳過ぎて、ちょっとついていけない…
    薄暗い、濃厚な雰囲気がなくなった気がする。
    せめて、「キス」は「口づけ」のままにしてほしかった。


    訳者あとがきによる解説は良かった。
    オスカー・ワイルドがフランス語に込めた意味、描きたかったもの、なるほどなぁと思った。

  • 本書の挿絵を描いた画家、オーブリー・ビアズリーに関する展示「異端の奇才ビアズリー展」に行き、興味が湧いたため手に取った。

    戯曲を読んだのははじめてだったが、事前に展示を見てあらすじを知っていたため、違和感なく読めた。リズミカルな表現が多いためか、劇の情景が浮かぶ様であった。妖艶な表現が多く、不思議なドキドキを感じられる。

    本編が90ページに対して「あとがき」が50ページもあるが、この「あとがき」が面白い。翻訳者によるオスカー・ワイルドとサロメの解説がわかりやすく、もう一度本編を読みたくなった。

  • ビアズリー展のミュージアムショップで購入し、展覧会の余韻に浸りながら帰りの新幹線で読破。

    そう、今こそその口にキスをするわ、ヨカナーン。
    ……ああ!ヨカナーン、ヨカナーン、おまえだけなのよ、私が愛したのは。

    同じ言葉の繰り返しが多用されていてサロメの激情がひしひしと伝わってくる。きっと劇で見ると迫力がもっとあるんだろうな。

    オスカー・ワイルド本人はビアズリーの挿絵を「日本的だ」と嫌っていたみたいだが、サロメの退廃的で耽美的な世界観にはビアズリーの美しく繊細ながらも不気味な絵柄が合うな…と思ってしまう。

    訳者あとがきも面白かった。フランス語の二人称の使い分けと心理的距離の変化が連動してるなんて。いつか原語でもチャレンジしてみたい。

  • 挿絵もストーリーも薄気味悪く悪趣味。だが、美少女サロメが、浮浪者のような預言者ヨカナーンに魅力を感じ入り、狂気かつ妖艶の状態となっていくさまは、人間の感情のミステリアスな部分をとても巧みに表現している。マタイの福音書がモチーフだが、よくこんなの思いつくなと、つくづく思う

  • 絶対読むべきと思いながら数年経ってしまった。が、読んだぞ!よかった!サロメが毒婦というよりはどこか切実で必死な感じで、翻訳の効果もあるんだろうけど、とにかくよかった。

  • 訳者あとがきにもあるけど、ヨカナーンの口調に敬語が混ざっていると、サロメに心が揺れていると分かりやすい。久々に読んだけど、やっぱり『サロメ』好き!

  • 王女サロメが、王エロドの前で妖艶な踊りを披露し、預言者ヨカナーンと念願のキスをしたうえで殺されるという物語。読んでいて大まかな話の流れは理解できたものの、全体的にはカオス感で溢れているように感じた。また、血のつながりがないとはいえ娘であるサロメに心が惹かれている気持ちを、王妃エロディアの前でほとんど隠そうとしないエロドの一連の行動には、あきれつつも笑ってしまった。特に、サロメにヨカナーンの首以外のものを求めさせるため、あれこれ言って説得しようとする終盤のシーンからは、王としての尊厳が微塵も感じられない。

  • 第66回大和郡山ビブリオバトル テーマ「月」で紹介した本です。チャンプ本。
    2025.10.12

  • 戯曲というものを初めて読んだ。登場人物みんなおかしい。挿絵が多く挿入されているのが嬉しかった。あとがきが面白かった。

  • ピアズリー展、観に行かれなかったなぁ~と思いながらピアズリーによる挿絵の『サロメ』を読む。
    古典戯曲というのは本当に読みにくいけど面白みは深い。
    サロメの自己中っぷりったら。
    エロド王の気持ち悪さったら。

    ところでこれは新訳とのことだけど、戯曲ならではの言い回しに加えて、おそらく原作の言語の古典的な文法によるのだろうけど複雑な言い回しや不自然な言い回しが多くて、果たしてそれは新訳なのだろうか。
    これ以上かみ砕いてわかりやすくするのは超訳になってしまうの?

    さて、次はどの企画展で、もしくは美術館で、誰が描いた『サロメ』に出会えるか楽しみだ。

  • 読んだ本 新訳サロメ オスカー・ワイルド 20250505

    「異端の奇才 ビアズリー展」でインスピレーション受けて、ビアズリーがこんな独創的な挿絵を描いた「サロメ」ってどんな話なんだろう、今度買おうと思ってたら出口のスーベニアショップに挿絵入りの文庫が置いてありました。見事に商法にはまった感はありますが。
     ビアズリー展の話になっちゃいますが、無名の作家が抜擢を受けたサロメの挿絵で、ワイルドを虚仮にしたり性器を連想するような絵を没にされたりと、どういう神経してるんだろうって思うんですが、この時の絵が灰汁が強くて独創的でホントにいい。25歳で夭折してるんですが、晩年?の作品になると変にまとまって見えて魅力が薄れて感じました。
     で、興味本位で読んだ「サロメ」ですが、なんかよくわかりませんでした。こういうのを舞台で観て当時の人は面白かったのかな。でも、ビアズリーの挿絵の背景が理解できてよかったです。

  • 聖書や時代背景について知りたくなった。

  • 原文が仏語であったとも知らずで。

  • 耽美的で幻想的。聖書を読んでみたくなったし、西洋文学は合うのかも。表現が綺麗でうっとりしちゃう。

  • 借りたもの。
    説明不要の超名作古典。
    翻訳の文章が現代的で読みやすい!
    そのため、他の翻訳が古典演劇や歌劇を見ているような気持になるが、こちらはまるで映画を見ているような気分になる。
    だからだろうか?こちらのサロメはまるで、思春期の…等身大の14、15歳くらいの少女のように感じた。

    一番驚いたのは、併読および過去に読んだものと違って、ヨカナーンがサロメに魅了されたように書かれている事!
    その理由を「訳者あとがき」で説明している。
    こちらのあとがきも、研究として充実した内容…!
    ワイルドがフランス語の特性を用いて“仕掛け”を施していた事を理解する。光文社古典新訳文庫では“メタモルフォーゼ”と解釈した表現は、こちらでは“多義性の強調”解釈されていた。

    避けては通れない、美術におけるサロメの話も紹介。
    モノトーンの小さい図版ではあるが、その要点がわかる。

    『サロメ (岩波文庫)』( https://booklog.jp/item/1/4003224523 )、『サロメ (光文社古典新訳文庫)』( https://booklog.jp/item/1/4334752489 )と読み比べ。

  • 官能的

  • 昔読んだことはあったけど、ビアズリー展に合わせて新カバー新訳というので読んでみたところ、とても良かった!
    vousとtuの使い分けなんて、日本語で読んでいたら気づくわけもなく。

    サロメは女性でありながらヘテロ愛ではないというところ、そういう考え方ができるのかと興味深かった。

  • 解説がわかりやすく、面白かった!

  • 作品も訳も解説も全部良い。

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著者プロフィール

Oscar Wilde (1854–1900)
アイルランド出身の詩人、作家、批評家。ダブリンのトリニティ・カレッジで学んだのち、オクスフォード大学で古典人文学を専攻し、同大学を最優等の成績で卒業。以後、ロンドンに拠点を置き、同性愛を匂わせる小説『ドリアン・グレイの肖像』や、機知と逆説の妙技で上流社会をからかう喜劇『まじめが肝心』などの挑発的作品を立て続けに発表、イギリスの唯美主義とデカダンスを代表する文人としての地位を確立する。40歳の年、同性との「重大な猥褻行為」で有罪判決を受け、投獄される。2年の獄中生活を経験したのち、パリで客死。

「2026年 『社会主義下の人間の魂』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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